「寒いか?」

 「…ふぇ?」

 訳がわからず変な返事をするリョーマ。

 リョーマの今の格好は制服の中にセーター、
 首にマフラーを巻いただけという何とも寒いものだった。

 「……寒いッス…」

 「そうか。…リョーマ、手を出せ」

 「?」

 また、訳もわからず手を出した。
 すると手塚はリョーマの手を重ね、自分のコートのポケットに突っ込んだ。

 「ちょッ!国光さん!」

 「手、冷たいじゃないか」

 「…だって、手袋嫌いなんだもん…」

 「そうか。じゃあこれからは俺が温めてやろう」

 そういうとリョーマは少し俯いて頷いた。

 「ねぇ…国光さん」

 「なんだ」

 「…明日は休みッス」

 「あぁ。そうだったな」

 「だから………国光さんの家に泊まっていっても良いッスか?」

 「あぁ。来い」

 「有り難う」

 微笑んだリョーマは夏の向日葵より可憐だった。





 【手を繋ごう!】
 (離さないと言うかのように固く繋いだ)




 意味不明な文章は何時ものこと
 2009.12.22.志花久遠.


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最終更新:2010年02月03日 16:37