「ねぇ。手塚部長。俺のこと好きになって下さいよ」


 放課後の二人きりの部室で、
 二歳下の後輩にいきなり言われた告白。

 その告白に、部誌を書いていた手を止めてしまった。


 「ねぇ…好きなひと…居ないんデショ?」

 「お前も俺も…男だろう」

 「そんなの関係ないね。アンタだから好きになったの」

 「で、俺に好きになって欲しい…と…」


 俺は、その言葉いを残し、部誌作成を再開した。


 「うん。今は答え聞かないよ。
  だって手塚部長は俺のこと、そんな風に見てなかったでしょ?
  だから、今は、俺の片想い。
  ……でもね、いつか好きになってもらうから!」


 そう言い、越前は俺の頬に口付けた。


 「えっ…越前ッ!」

 「ははは。可愛い!じゃあね、手塚さん」


 にっこり笑い、部室から出て行ってしまった。

 それから俺は、なにも出来なかった。




 【一歩を踏み出す勇気】
 (手塚さん…可愛すぎだってば…)





 初リョ塚!
 2010.06.14.志花久遠.







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最終更新:2010年06月14日 18:44