国光さんとのキスが好き。
 いや。国光さんと以外キスなんてしたこと無いけれど…

 昼休みの生徒会室。
 サワサワという風の音が気持ちいい。

 隣には読書をしている国光さん。


 「国光さん。キスして」

 「ん?」

 「キス」


 そう言ったら直ぐにキス。
 触れる程度だけど、もちろん唇に。


 「んふふ~」

 「どうした?機嫌が良いな」

 「だって幸せなんだもん!」


 がばっと国光さんに抱きつく。
 なんだかコアラの親子みたいだ。

 「隣に国光さんが居てくれて、しかも、キスまでしてくれた。
  それだけでオレは幸せなの。解る?」

 「そうか」


 国光さんが、スルスルと頭を撫でてくれた。
 気持ちがいい。


 「ん~…国光さんは?幸せなの?」

 「……確かめさせてくれないか?」

 「?…どうやって?」

 「お前からしてくれたら解ると思うんだが…」

 「!…解った」


 ちゅっ。音がした。


 自分からするのは、なんだか恥ずかしい。
 きっと今、顔は真っ赤なんだろうな…


 「ど、う…?」

 「幸せだ。リョーマ」


 こんどは国光さんが、がばっと抱きついてきた。
 と、いうよりは押し倒された。


 「ん…くに、みつさん?」

 「可愛いな、リョーマは」


 オレが可愛いなら、国光さんは…


 「カッコイイ…」

 「ん?」

 「すき。誰よりもスキ!」


 押し倒されたけど、また抱きついた。
 そしたら国光さんも抱き締め返してくれた。


 「ね。もっとキスして?」

 「あぁ。お前が満足するまでしてやろう」



 この甘い時間の遠くに、
 予鈴が鳴っていたのは、
 この際、
 二人の秘密にしておこうよ。





 【ストロベリーキス】
 (予鈴が…サボってしまおう…)









 最後の言葉は、手塚のです。
 2010.07.20.志花久遠.




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最終更新:2010年07月20日 17:40