小春日和。
いつものように応接室で雲雀さんの隣に座って紅茶を飲む。
あぁ、ぽかぽかして心地いい。
もうすっかり、春だ。
「春ですね、雲雀さん」
「うん、あったかいね」
俺が笑いながらそういうと、ひばりさんも微笑んで返事をしてくれる。
(その笑顔が、俺はいちばん好きだ!)
あけた窓から暖かい風が吹いてきて、歌うようにヒバードがさえずる。(あ、歌ってた!並中の校歌!)
桜も満開で、お花見日和だ・・・・・・・・
・・・・・・・・あ
「そうだ、雲雀さん!」
「何?」
「お花見しませんか??」
+++
お花見しましょう、と綱吉が僕の手を引っ張って、二人で手をつないで桜並木の下を通る。
けど、綱吉は僕が以前『桜クラ病』とか言う変な病気にかかってたことを忘れてるのだろうか。
「ま、いいか・・・・・」
桜並木の下で無邪気にはしゃぐ綱吉をみていたら
まぁたまにはいいかな、と思ったりして。
多分 これを 『惚れた弱み』 って言うんだろう
「雲雀さんって」
「ん?」
綱吉かわいいなーーーー、とか考えていたら
隣からいきなり愛しい子の声。
「雲雀さんって、桜、似合いますね!」
すっごくきれいです!なんて言ってふわりと笑う綱吉を見て。
優しくて暖かくて押したら崩れてしまいそうな笑みを見て。
あぁ、この子は、まるで、
「君は、桜みたいだね」
そういうと綱吉は一瞬きょとん、として
それからぱぁ、と目を輝かせる。
「じゃあ、俺達『お似合い』ですね!」
なんて、ぎゅう とつないだ手に力を入れる。
全く、この子は!
「綱吉、こっち向いて」
「え? どうしたんでっ・・・・ ん、」
振り向いた綱吉に軽く口付ける。
「んな、何でいきなり!?」
必死で平静を装おうとしてるけど、顔は真っ赤だし心臓の音がこっちまで伝わる位にドクドクいってるし。意味無し。
「本当、綱吉は可愛いね・・・・・」
桜はすぐ散ってしまうけど、
この桜は絶対に散らせない。
一生可愛く咲いてて欲しいから、
僕は君を、春夏秋冬 愛してあげる!
+++跡餓鬼-アトガキ-。
・・・・・・なんじゃこりゃ。藍桜は頭がおかしいに違いない! と思った方。
藍桜がまともだった方がおかしいです。はい。
ただ単に綱吉に「俺達『お似合い』ですね!」
って言わせたくて作った突発小説。
最後に一言。
ご愁傷さまです!!(終われ。)