「スコール!俺スコールのこと撮ってもいいっすか!?」
エイトバイテン
「な!ほらカメラ!!」
まだ四時だというのにすっかり薄暗い教室にふたりきり、
俺とティーダは一台のカメラを目の前に立つ。
「・・・・・どこから持ってきたんだ?こんなもの」
「んーー?バッツが、『スコールの写真とってくれないか』って頼み込んできてさあ・・・・
なんかこれの売り上げしだいで部の存続がかかってるって聞いたら、ことわれなくて」
俺の写真で部活の存続がどうこうなるとは思えないんだが。
というかそんなものクラウドに頼めクラウドに。あいつが(独占欲で)買い占めてくれるさ。
「断る。嫌だ」
「えええーーーーー!!どうするんっスかこれ!写真部の危機っスよ!!」
「知るか」
「・・・・本当に、ダメなんすか?」
「・・・・・・・・・」
上目遣いをするな首を傾げるな全く!!
「・・・仕方ない・・・・」
敵うわけがないだろう・・・
***
「っつってもコレ、どーやって操作するんスかねー」
「脚立はどこだ」
「ん?これ?」
「その上にカメラ置いて・・・見たことあるだろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ないっす」
「・・・・・・・そう、なのか?」
「そうっスよ。ほら、親父があんなんだからさ。写真とか、ろくに撮られた記憶がないっつか・・・」
「・・・・・・」
(こいつ、意外と家庭事情複雑だよな・・・)
俺は大統領の癖に仕事をサボって運動会に来ては写真を連写して最終的にSPに引っ張られ戻っていく
あの父親を思い出しながら思った。
・・・・・・うん、そうだな。
「俺がティーダを撮ればいい」
「は?」
「ティーダの写真のほうが売れるだろうしさ。そこ、立ってくれ」
「んなこと・・・・」
「な」
「・・・・・わ、わかったっす」
戸惑いながらこくりと頷くと少し緊張した面持ちで歩いていく。が。
がしゃ ぴき がちゃん。
こんな効果音がしそうだった。
「ほらティーダ、顔がこわばってるぞ」
「う゛・・・・だって、なんか、こんなちゃんとしたかんじって、緊張するっすよ・・・・」
「俺はお前に緊張という言葉があったことに驚きだ」
「な゛!!ちょっとそれ酷くないっすか!?おれだってなぁ・・・・」
「はいはい、悪かったな・・・・・緊張ほぐす方法とか、俺は知らないぞ?」
「スコールだもんなぁ」
お前こそ酷いじゃないか。
そこでティーダが あ と声を出した。
「そういえばバッツがなんか紙くれたんだ。もしかしたらそこに書いてあるかも・・・・」
制服のポケットから小さな紙を取り出し、暫くそれをじっと眺め、やがてよし、と顔を上げた。
「・・・・・・・撮るぞ」
ぱしゃり。独特の音を立てシャッターが切れた。
レンズの中のあいつは、何というか、
すごく、好きな表情だった。
「いったいどうやってあの状態から戻したんだ?」
「秘密っス」
そういったティーダの顔が、少し染まったことに気がついた。
「言わないとお前の喘ぎ顔撮るぞ」
「スコール変態!!!吹っ飛べ!!・・・・・・・ん、これ。」
酷く悪態をつかれながら、下を向いたまま突っ張りだしているうでから紙を抜き取る。
よくある、写真雑誌の切り取りだった。
上から下に読み進めていくと.
「・・・・本当に、ティーダは可愛いな・・・・」
「う、うるさいっすよ!」
真っ赤な顔を隠すためか、俺の制服に顔をうずめるティーダが愛しくて、
思わず長く口付けた。
レンズは、音を立てずに二人を写した。
エイトバイテン
((『綺麗に写る方法②:好きな人を思い浮かべるといいでしょう』))
++++あとがる++++
な ん だ こ れ WWWWW
エイトバイテンってカメラのフィルムのサイズらしいです。8×10とかいて
エイトバイテンだそうです。
これは書くしかないなと思いました。
あの、スコールがいってた、クラウド関連のあいつ が誰かはご想像にお任せいたします。
ティダ受けやってますけどうちはクラ受けも好きです。
クラティダはもっと好きです。(だめだこいつはやくなんとかしないと)
いつもいつも更新が先生ですみません。
ですがこれからもよろしくお願いします!