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私は今、リストカットで死のうとしている。

ただ、呆然と毎日過ごしていくのが辛くてたまらない。

皆も、自殺をしようと思った事があるだろう?

自分の人生、何をやっても人には嫌悪がられ、そして嫌われる。

でも、大抵の人はこう言う。
『自殺したいのなら、勝手に死ね。』

全くその通りだ。

でも、そんな事を言える人が居たことが私には幸せだった。

思い出せば、思い出すほど、自分の人生が恋しくなってしまう。この13年間。

もう死のう。

see you me

血が流れてくる。

意識が遠退く。

ん・・・

どれだけ経っっただろうか。
意識が無いが、そんな考えが浮かんでくる。

はっと目が覚める。

『な・・・何で生きてる!
手首の大動脈は貫き刺したはずだ!・・・』

と声を荒らげてしまった。
どうやら幻覚を見せられていたようだ。

そう、自分に言い聞かせながら、再び、大動脈にカッターを持っていく。

大動脈辺りで止め、勢い良く自分の人生の終止符を打つ。

『キュン』


再び、刺す

『キュン』

ち・・・また幻覚なのか・・・
カッターが大動脈辺りで何かに弾かれる。

腕の大動脈が駄目なら、首の大動脈を切ろうとする。
『キュ』

『キュン ガチッ!』

どうやら幻覚が邪魔するらしい。仕舞いにカッターまで、折れてしまった。

幻覚を元から解いてやろう。

首吊り。

リビングから掃除機のコードを切って持ってきた。

これで、死ねるだろうか?
死ね。俺。

死ね。俺の人生。

と言いながら、宙に舞っている。

意識が遠退く。


意識が解けた。そこは、首吊り自殺をした所の床である。

自殺した?自殺の失敗?

コードは焼け焦げ、千切れている。

焼け焦げているのに私の首には、火傷の跡が見られない。

ふぅ。どうしても死ねないようたな。

ふと、外から新聞配達のバイクの音が聞こえる。

新聞か・・・何年ぶりだろうか。と思いながら外のポストの蓋を開ける。

新聞が無い。

朝の3時・・・

新聞配達が来るはずも無い時間だ。

ポストの奥の方に、古い手紙を見つけ、それを手に取り、自分の部屋に持ち帰る。

手紙には、こう書いてある。

差出人 自殺防止委員会

宛先 雨宮 慎太郎

内容

この度は、私どもに選ばれた自殺者、雨宮 慎太郎の命をお預かりしました。

手紙には、こう書いてある。

自殺をしようとする人の中でも、救いようがある自殺者。にこの手紙を出す。

この手紙を届いた家庭には、今から24時間、自殺者に限らず、親、兄弟、従兄弟など、自分があった事のある、親類は自殺、交通事故など、何が合っても死ぬ事は出来ない。

傷や病気、持病も発生しない。

と書いてある。

ではなぜ、最初にカッターを押し当てた時に、血が出たのだろうか?

そこからが、自殺者・・・と言う事か?

いや・・・

これは単なるイタズラ。

自分の自殺を知ってのイタズラだろう・・・

そう言いながら。
テレビのスイッチを付けた。

『ビュワン』

『今日の、星占い!3位 天秤座、 2位 牡牛座、 1位水瓶座。1位の水瓶座のラッキーアイテムは・・・手紙
貴方の人生を変えるできごとがある』

いつも、この時間にテレビで星占いをやっているのか?この時間帯での星占いは可笑しくないか?まだ、4時半。しかも、水瓶座の自分でラッキーアイテムが手紙・・・
それと、星占いごときで、人生を変えるなどと言うだろうか?しかも、変える。・・・普通は『~かも』だろ・・・

さっきの星占いや、自殺の失敗、そしてあの手紙。

24時間以内

俺が自殺した時間は23時ぐらい、今は5時だから、俺の寿命は後、18時間である。

学校が有る、用意だけでもしよう。

学校の用意を済ませ、寝床に入り寝ることにした。

7時半
寿命 15時30分間

朝食を軽く済ませた私は、自分が通う、中学校の通学路を通り、学校についた。自殺をしていたならば、ここにも通う事は無かっただろう。
と思い、教室のドアを開ける。

まだ、8時だ。2-1のメンバーの全員が揃っていない。教室の中には、五人ぐらい居るだろうか。

と思いながらも、席に着いた。

『おっはよー』

と元気良くしゃべりかけてきたのは、川島 瑠璃子だ。

実は、この子が好きなのである。

毎日毎日、こんな私に挨拶をしてくれる

内面、ドキドキしながらも、

『お・・・おはよ』

と返事をしてみる。

瑠璃子は、すでに私の方には居なく、教室にいる後の五、六人にも挨拶をしに行っていた。

好きな人。挨拶をしてくれる人・・・

やはり、こんな自分の人生には、悔いは無かったのか?

と思いながらも、朝礼、1時間目、2時間目・・・

と時が過ぎ、とうとう、
終礼が終わってしまったようだ。

家に帰る帰宅道、瑠璃子が前に居た。

一人なのだろうか?

と思い、思い切って瑠璃子にしゃべりかけようとしたが、瑠璃子は、大人の男、四人に肩を叩かれ、瑠璃子が振り返り、男達が、ハンカチを瑠璃子の鼻に押しあてた。

瑠璃子の小柄な体が、男の腕に倒れこみ、男達は用意をしてあった、黒いワゴン車に瑠璃子と一緒に乗り込んだ。

私は、その一瞬の出来事を瞬時に理解する。

そう言えば、3日前に終礼で、副担任が、こう言ってた事を思い出す。

『昨日の5時に、我が校の生徒の女の子が、変質者に付きまとわれて、恐い思いをした。と報告がありました。
一応、警察に届けを出しました。
注意をするようにとの事です。』

その時は、付きまとわれたとは言い過ぎで、どうせ勘違いだと思っていた。

そんな事を思いながら、ワゴン車のゆっくりな、運転に付いていく。

急にワゴン車は、スピードを上げ始めた。

俺は、足には自信が無いが、好きな女の子の為だと思い、必死にワゴン車の後ろを付いていく。

ワゴン車は、十字路を曲がり、一軒家へと留まる。

ワゴン車から、瑠璃子と男達が降り、家に入って行った。

俺は、人生の決断をする。
ここで、男達が入って行った家に入る事で瑠璃子の命は大丈夫なのだろうか?
もし、もっと家の中に、男達が手に負えない数が居たら?

こう考えている、時間の無駄・・・

瑠璃子の命が危ない。

私は、家の玄関のドアの取っ手を掴み、恐る恐るドアを少しずつ開けていく。

完全に、体が通るスペースをドアに作り、逃走用にドアに傘を固定し逃走スペースを作った。

木製バットが置いてある。
そのバットを掴み、堂々と男達が居るであろう、部屋に乗り込んだ。

男達は総勢3人

男達が、形相で睨み付ける。

『はーぁ!』

瑠璃子の一番近くに居る男にバットで殴りかかった。
『ごつう!』

男は、のたうちまわり、

声を荒らげる。

『は・・・早くこいつを捕まえろぉ!』

どこから持ってきたのだろうか、金属バットを持った男が私に、襲いかかる。

私は、反射的に頭を手て覆い隠した。

バットが頭の先にスローで来るのが見えた。

『キュン』

バットは、大きく曲がり
男達は仰天の顔を見せる。
『お・・・お前・・・何をしたぁ!』

俺にも、直ぐには分からなかったが、この『キュン』と言う音には、聞き覚えがある。

この勝負!俺が貰った!
俺は、死ぬ事が出来ない。と言うことは、死なない。と言うことだ。

俺は安心して、バットを持っている男にバットで交戦する、金属バットでガードをしようとする男。
意味無く、私のバットは、男の脳天を貫いた。

『がつ!』

男、二人は外に逃げ出した。
瑠璃子は短い眠りから目を覚ます。

俺は瑠璃子の手を掴み、外に出る。

『あ・・・ありがとう。』と瑠璃子が言った。

初めてだろうか、私が心の底から感謝されたのは。

夕日が沈み掛かっている。
私は、瑠璃子を家まで送る事にした。

瑠璃子はまだ、ハンカチで吸わされた薬がまだ効いているのか、辛そうにこう言った。

『公園で休まない?』

俺は瑠璃子を気遣い、

『そうだね。』

と答えた。

公園のベンチで、二人・・・。

瑠璃子がこう言った。

『さっきは、ありがとね。本当に感謝してる。』

私は何も言わない。

何時間経っただろうか?

瑠璃子は、静かに言った。
『そろそろ、帰るね。』

俺は、
『一人で、帰れる?』
と言ったが

瑠璃子は

『大丈夫でーす』

と元気に答えたので、

ここで、さよならをすることにした。

もう、辺りは真っ暗。

会社から帰宅する、サラリーマン。

犬と一緒に走っている、大人。

訳ありそーなカップル。

私には、全てが新鮮で、何故か、どこかに行きたいような、家に早く帰りたいような・・・

家に着く。

両親は何も言わず。

テレビを見ている。

時計は、夜の22時。

寿命は後、1時間か・・・
でも、いつも通りに、自分の部屋に入り、テレビを着ける。

テレビを見ながら、自分の人生のダイジェストのような物が、頭を過る。

後、30分

20分

今日は色んな事があった。
10分

5分


『キュン』

見知らぬスーツの男が自分の部屋に居る。

今更、何も驚かない。

『自殺防止委員会の実行部の、田渕と申します。』

とスーツ男は笑顔で言う。
『いかがでしたか?我々、委員会が与えた、24時間。自分の人生をやり直そうと思いましたか?』

まだ、しゃべる。

『貴方の人生を調べさせてもらいましたが、不幸の不幸。幸せが無いっ!
もし、貴方の人生が私ならば、とっくに自殺していただろうに。』

スーツ男は、急に真面目な顔になり、いった。

『お預かりした貴方の残りの人生を半分お返し出来ます。勿論、死にたいなら後、二三分の辛抱ですが・・・』

『どちらになさいます?
貴方の人生の半分は私達、委員会の支援として、大切に使わせてもらいますが。さっさ、お選びください。』

俺は答えた。

『俺は・・・』

『おっはよー』

『おう!』

俺は、学校に居る。

人生の半分を選んだことは、失敗なのか試してみよう。

失敗なら失敗でいい。

成功なら成功でいい。

一度死んだ身なのだから


ありがとうございました。感想やご要望がありましたら、コメントに書き込みをお願いします。



  • 自分の名前を検索してみたら出てきてびっくりだった。中学校の時2-1だったし偶然だねえ☆ -- 瑠璃子チャン( 一一) (2008-11-25 14:08:41)
  • どーも★ -- 作者 (2008-12-03 17:57:48)
  • このような短い小説でもこんなにドキドキしたり感動できたりするとは思ってませんでした。とてもいい小説だと思います、これからも頑張ってくださいね! -- 通りすがり (2009-07-03 23:59:04)
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最終更新:2009年07月03日 23:59