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折りたたみ&展開可能な設定ファイルの作成


X-WORKSより

  • この文書の原文は、Samurize.comのチュートリアルにあります。
  • いろいろと加筆したのでもはや原文を留めていません

解説


これまでに多くの方がクリックすると折りたたみ/展開する設定ファイルの作成方法を質問してきました。
今まではこれを行うには Alderaic氏のStart & Stop スクリプトのような3rd party ツールを使う必要がありましたが、
最新のSamurizeには同じことを簡単に行えるコマンドラインオプションが実装されています。

ここではリンク機能を利用した展開/折りたたみボタン付きのシンプルな設定ファイルを作成方法を解説します。

作成方法


最初に役に立つもの(起動時間,メモリ使用率,日付時刻など)を表示するシンプルで小さな設定ファイルを作成します。これを Samurize\Configs\SampleExpandCollapse\Expanded.ini に保存します。
1.PNG

次に折りたたみ状態の設定ファイル、つまり "System Information" テキストが表示されただけの小さなボックスを作成します。 先ほど作成した Expanded.ini をコピーして作成すると良いでしょう。そしてそれを Samurize\Configs\SampleExpandCollapse\Collapsed.ini に保存します。
2.PNG

これで展開状態と折りたたみ状態の設定ファイルが作成できました。次にクリックしたときに展開状態の設定から折りたたみ状態の設定へ、逆に折りたたみ状態から展開状態へ変更するスイッチを作成する必要があります。

最初に展開状態の設定ファイルにグラフィックタブから"ボタン"イメージ(今回は折りたたみを示す上向きの矢印)を追加します。次に"ボタン"イメージの上にリンクを有効にした空のテキストメーターを配置します。注釈: 1.61以降ではリンク機能は入力タブの方にあります。 リンク先: は下記のように入力してください。

client.exe i=SampleExpandCollapse c=SampleExpandCollapse/Collapsed.ini reload

これはクリックした時に、Samurize クライアントのコマンドラインオプションを使用して先ほど作成した折りたたみ状態の設定を読むように指示をしています。client.exe (Samurize クライアント)は設定ファイルを読み込んで表示するプログラムです。c=SampleExpandCollapse/Collapsed.ini は読み込む設定ファイルを指定し、i=SampleExpandCollapse は設定を読み込ませる Samurize のインスタンスを指定します。(これについては後で説明します),そして reload はSamurize クライアントに新しい設定ファイルを読み込み直すように指示しています。

最終的にこのような状態にしてください。
3.PNG

折りたたみ状態の設定ファイルにも同じことをします。"ボタン"イメージ(この場合は下向きの矢印)を追加し、前と同じようにリンクを有効にした空のテキストメーターを配置します。但し、今度は リンク先: には下記のように入力してください。

client.exe i=SampleExpandCollapse c=SampleExpandCollapse/Expanded.ini reload

今度はボタンが押された時に展開状態の設定ファイルを読み込みます。 i=SampleExpandCollapse は前と同じです。 - これは折りたたみ状態の設定を読み込んでいるSamurize クライアントに展開状態の設定を読み込ませるようにしています。 (詳細はまもなく説明します!)
4.PNG

これで設定ファイルは完成です。

さあ、使ってみましょうと行きたいところですが、使用するにはインスタンスの設定が必要です。

インスタンスとは何でしょうか?


Samurize クライアントは複数起動に対応しているため、どの Samurize クライアントを操作するのかを指定する必要があります。指定するにはまずそれぞれの Samurize クライアントを識別できるようにしてやる必要があります。そこでそれぞれの Samurize クライアントにインスタンス名という固有名を与えて他の Samurize クライアントと区別します。これがインスタンスです。今回の場合、インスタンス設定 i=SampleExpandCollapse は SampleExpandCollapse というインスタンス名の Samurize クライアントを操作するように指定しているということになります。さて、設定ファイルにはインスタンス名を指定してありますが、そのインスタンス名が与えられた Samurize クライアントが存在しないと正常に動作しません。下記のどちらかの方法でこの SampleExpandCollapse というインスタンス名を持つ Samurize クライアントを作成する必要があります。 (インスタンスに関してはマニュアルにも解説があります)

ショートカット上にコマンドライン オプション i=SampleExpandCollapse を使用する。

Samurize 1.55以降に含まれているインスタンスマネージャーを使用して SampleExpandCollapse インスタンスのクライアントを作成する。 (設定エディタのファイル、またはスタートメニューのSamurizeフォルダから起動できます)

インスタンス名の設定はできましたか?コマンドライン オプションなんか分からないという方は、インスタンスマネージャーを使用してみることをお奨めします。インスタンスの作成→インスタンス名入力→起動orショートカットの作成

但しコマンドライン オプションは理解しておくべきです。これは Samurize に限った知識ではなく Windows の全般に関わる知識です。理解しておいて損はないと思います。このドキュメントにも下側にちょっと解説を追加してみました。

設定できたかを確認するにはトレイアイコン上のアイコンを右クリックしてクライアント情報のインスタンス名を見てください。SampleExpandCollapse となっていれば設定できています。

これで使用することができます。クライアントのトレイアイコンを右クリックして SampleExpandCollapse/Expanded.ini のどちらかの設定ファイルを読み込ませてください。

試しに展開状態の設定を読み込んで上向きの矢印をクリックしてみます - すると折りたたみ状態の設定に変わるはずです。そして折りたたみ状態の下向きの矢印をクリックすると展開状態の設定に変わるはずです。これで完成です!

もちろん、これはとても簡単な例です。このSamurize コマンドライン オプションを使うことによりさらに高度なことをすることができます。 (Samurize ヘルプファイル, 付録 -> コマンドライン オプションをチェックしてみてください)

NOTE: リンク機能が動作しない場合、リンク先: が正しいことを調べて、クライアントの設定がクリックを無視が有効になっていないことを確認してください。

コマンドラインオプションとは?


今のパソコンはGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)でマウスを使ったりして視覚的に画面を操作している訳ですがそれまではCUI(コマンドラインユーザーインターフェイス)といってほとんどの操作をキー入力(コマンド)で行っていました。 (CUIにはGUIにはない利点があったりするので現在でもたくさん使われています。)

例えばこんなコマンドがあります。 del sample.txt

これは del というファイルを削除するプログラムに sample.txt というファイルを削除しろと指示しています。コマンドラインでは次のように入力していきます。

プログラム(del) オプション[指示/対象etc](sample.txt)

Samurizeもこれと同じです。プログラム(client.exe) オプション(i=SampleExpandCollapse c=SampleExpandCollapse/Expanded.ini reload)

client.exe に オプション部分の処理をしろと指示をしているわけです。これでコマンドラインオプションというものについては何となく分かって頂けたでしょうか?

ではこのコマンドラインオプションをどこに入力するのでしょうか?本来ならコマンドラインはそれを入力する専用のプログラムを使って入力するのですが Windowsではデスクトップ画面とかにあるショートカットアイコンに入力する事ができます。試しにどれか一つを右クリックしてプロパティを開いてみてください。 IEとかマイコンピュータとかごみ箱とかそういうのは止めてください。 あれらはショートカットであってそうでない物です。 ここのリンク先という部分に入力します。恐らくこんな感じだと思います。

"C:\Program Files\Samurize\client.exe" "(プログラムパス/もちろんプログラムによって違います。これはSamurize Clientの場合)"

コマンドラインオプションはこの後ろに入力してやります。 "C:\Program Files\Samurize\client.exe" i=SampleExpandCollapse

そしてこのオプションを指定したショートカットを実行すると client.exe に SampleExpandCollapse というインスタンス名が与えられて起動するはずです。タスクトレイのアイコンのクライアント情報でインスタンス名が SampleExpandCollapse となっていれば OK です。これが先程紹介した”ショートカット上にコマンドライン オプション i=SampleExpandCollapse を使用する。”となります。

パスは " (ダブルクォーテーション)で囲まれているものといないものがあります。コマンドラインではスペースはオプションを区切る文字なので

例えばこんな風に " (ダブルクォーテーション)で囲っていないと C:\Program Files\Samurize\client.exe i=SampleExpandCollapse reload

プログラムパス(C:\Program) オプション(Files\Samurize\client.exe i=SampleExpandCollapse reload)

となってしまいます。つまりプログラムパスにスペースが含まれている場合には区別するために " (ダブルクォーテーション)で囲ってやる必要があるわけです。

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最終更新:2010年12月01日 21:07
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