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京太郎「宝くじで6億円当たってから知り合いの俺に対する態度が変わった」

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京太郎(20)「今日はどこ寄ってかえろっかな、良子さんも待ってるだろうし……っと」

『最高六億円が当たるチャンス!貴方も宝くじを買って夢を掴みとれ!』

京太郎「宝くじか……今まで買ったことなかったから買ってみるか」





数日後

京太郎「確か今日が抽選日だったよな、さてさて結果は…………」

京太郎「…………」ジーッ

京太郎「…………」チラッ

京太郎「?」

京太郎「…………」ジーッ

京太郎「…………」チラッ

京太郎「当たっている……だと……」

京太郎「しかも最高の六億円……何これ俺死ぬんじゃないのか?」

京太郎「明日にでも換金に行くか」





「おめでとうございましたー!」

京太郎「流石に現金ってわけにはいかないよなー」

京太郎「良子さんに今日は部屋に来るようにって言っておいたし、後は……」

恒子「ヘイ!そこの青年!」

京太郎「何っすかいきなり……って福与さん?なんでカメラなんて」

恒子「聞いたよー宝くじ六億円当たったらしいね!」

京太郎「聞いたって誰に?」

恒子「それは企業秘密というやつだよ、いやぁまさか天才男子大学生雀士須賀京太郎くんがここまでツイてるとはねー」

恒子「詳しい話を聞かせてもらおうか」グイグイ

京太郎「えっ、ちょっ!」





京太郎「何なんですか!こんなところ連れてきて!」

恒子「既成事実を作ろうと思って!」

京太郎「……はぁ?」

恒子「大丈夫大丈夫!天井のシミを数えてればすぐ終わるから!ただ私が腰振って須賀くんが中にたっぷり出してくれればいいだけだから!」ガシッ

京太郎「待ってくださいよ!なんでこんなことするんですか!」

恒子「ほら、あたしってあと二年くらいでアラサーでしょ?」

恒子「昔はすこやんのことネタにしてたけど、自分がなると思うと嫌でさ……」

恒子「だから若さもあって将来有望で億万長者の須賀くんと既成事実作って、ついでにカメラに収めれば若いツバメゲット!」スカートヌギ

恒子「ってね。はい、説明終わり」

京太郎「……俺、福与さんの思っていることはわかりますけど」

京太郎「けど、こんな簡単に自分の身体を売るのはやめた方がいいと思います」

京太郎「福与さんは綺麗なんですからそう焦ることなんて無いですって」

恒子「……そっか、ありがと」

京太郎「というか話しながら脱がないでくださいよ」

恒子「あ、やっぱり気づいてた?」

京太郎「目の前で下着になられたらそりゃあわかりますって」

恒子「まあ、それでも続行するんだけどね!」ガバッ

京太郎「なんで!なんでなんですか!」ジタバタ

京太郎(くっ!福与さんの大人の色気のせいで逃げられない!)

恒子「ほれほれ~ここももうパンパンだぞ~」サワサワ

京太郎「ちょっ!」

恒子「お、反応しちゃった?」

恒子「それじゃあ次は口で……」ジーッ

京太郎「やっ、やめてくださいってば!」ガバッ

恒子「あいたっ!」

京太郎「な、何を言おうと、俺はしませんからね!」ダダダダダ

恒子「あっ、待ってよ!」

京太郎(逃げろ!逃げるんだ俺!)

恒子「……そう簡単には堕ちないってかね、あはは」

恒子「……はぁ、ちゃんと相手見つけないとな」





京太郎(早く指輪を買いにいかないと……)

京太郎(そうだ、今日こそ良子さんにプロポーズするんだ!)

はやり「ヒック」

えり「ヒック」

はやり「あ、ろくおくえんあらっらきょうたろーくんなのらー」

えり「奇遇れすねー、おねえさんとあそびにいきませんかー?そしれそのまましっぽり……げへへ」

京太郎「なに休日の真昼間から酔っぱらってんですかあんたら」

はやり「きょうたろーくんはわかいからいいよねー」

えり「ヒック、そうれす、わたしたちヒック、のきもちなんれわからないんれす」

はやり「もう32らろりおかあさんっ、あいたっ!」

はやり「あー、舌噛んひゃっらー」

京太郎「大の大人が舌なんて見せないでくださいよ」

えり「え?しらぎが見らい?見せれあげますよ?」ヌギヌギ

京太郎「なんで公園のど真ん中で脱ぐんですか!昔のきっちりキャラはどうしたんですか!」

えり「きょうらろうくんみらいり金持ちが欲しいれすー」

はやり「かねさえあればなんれもいいよー!」

京太郎「結局は金なのか畜生!」

えり「酒さえ入ればいつでも変わりますよ~うぷっ」

えり「吐き気が……」

はやり「わ、わらひも……」

えり「おろろろろろ」ビシャァァァ

はやり「おろろろろろろろ」ビシャァァァ

京太郎(この人たちに関わってたらダメな大人になりそうな気がする)

京太郎(警察に通報して帰ろ)





京太郎(指輪も買って、婚姻届も貰った)

京太郎(あとはケーキでも買って帰ろう)

健夜「もし、そこの青年」

京太郎「何ですか?」

健夜「私、少し探し物をしているんですよ」

京太郎「探し物?」

健夜「そう」

健夜「イケメンで、若くて、金持ちで、私を一生養ってくれて、家事万能で、仕事もできて、愚痴もこぼさないで、むしろ私の愚痴を聞いてくれて、寝ているときは頭を撫でてくれて、あとは――――」ゴゴゴゴゴ

京太郎(何だこの人……悍ましい、っていうかおっかない感じがする……)

健夜「金……金……金ェェェェェェェェ!」ドダダダダダ

京太郎(こっちに走って来た!?)

健夜「ハァ……金ェ……イケメン……金ェ……」ドダダダダダ

京太郎(逃げなきゃ……やられる!)

京太郎「うおおおおおおお!」ドダダダダダダ

健夜「私の……男ォ……!!」ドダダダダダダ



―――路地裏

京太郎「はぁ……はぁ……」

京太郎「ここまで来れば大丈夫だろ……あとは家に帰るだけだ……」ヨイショ

健夜「――――ねぇ」

京太郎「!!」ビクッ

京太郎(嘘だろ……振り切ったはずだ……)

京太郎(なのに、なんで……!)



健夜「逃げられるとでも思った?」




京太郎「イヤァアァァアアアアア!」





京太郎「福与さんといい、針生さんといい、瑞原プロといい、あのおばさんといい、なんで俺の宝くじが当たった途端あんなふうになったんだ」

京太郎「俺の魅力は金ってことなのかよ……」トボトボ

カチャ ギギィィィ

京太郎「ただいま帰りましたー」

良子「や、やあ、京太郎」

京太郎「なんだ、もう先に帰って来てたんですね」

良子「今日は私も大事な話があるんだ……」モジモジ

良子「その……(先生に)聞いたんだ……当たったって」

良子(京太郎は百発百中というやつなのかな、初めてで妊娠だなんて……)

京太郎(当たった……ってなんでそのことを)

良子「やっと、京太郎と幸せになれる、そう思うと居ても立ってもいられなかったんだ」

京太郎(――ああ)

京太郎(そうか、良子さんもそういう目的だったのか)

良子「それで、そっちの話は?」

京太郎「いや、もういいですよ」

京太郎「俺たち、別れましょう」

良子「え……?」

京太郎「良子さんがただそれだけの目的で俺に近づいてきたんだ、ってもうわかったから、早く出て行ってくださいよ」

良子「どうして……どうしてそんなことを言うんだ」ポロポロ

良子「ようやく、授かったというのに……」

京太郎「早く出て行けよ!」ゴスッ

良子「げほっ!……はぁっ……はぁっ」

京太郎「もううんざりなんだよ、憧れてた人が、ずっと憧れていた人たちがみんなおかしくなる、そんなの嫌なんだよ!」

京太郎「さあ早くいなくなれよ、女の腹殴るような男の前からさっさといなくなれよ!」ゴスッ

良子「うっ!」

京太郎「どうせ金さえあれば誰でも良いんだろ!誰にでも優しくするんだろ!」ゴスッ

良子「かっ!……金……?」

京太郎「金のために俺に近づいてきたんでしょう!わかってるんですよ!」

良子「ちっ違う!私は……京太郎がいてくれれば、それだけで……」

良子「……ようやく子どもができて、幸せになれるって思っていたのに」

京太郎「……え?」

良子「げほっ!げほっ!」

良子「……もういいよ、ありがとう、今まで楽しかった」

京太郎「ちょっ、良子さん、今何て!」

ガチャ ...バタム



京太郎(あの日から、良子さんとは連絡が取れなくなった)

京太郎(買った指輪も、婚姻届も全部無駄になってしまった)

京太郎(そして、あの四人だけじゃなく、野依さんや雅枝さんまで俺に縋りついてきた)

京太郎(全員金を持った俺目当てで、あまり気持ちのいいものではなかった)

京太郎(それも、すべてあの日から……)

京太郎「宝くじで6億円当たってから、知り合いの俺に対する態度が変わった」

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最終更新:2013年10月16日 15:14