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第参話
焦 燥
の
亦 野
月の無い暗い夜
亦野誠子は焦っていた
時は、夏の陽そそぐ昼へと遡る―――
誠子は釣りから帰って来て初めて部室へと足を踏み入れた
そこにいたのは、誰でもない
かつてチーム虎姫のメンバーとして、そして高校生最強として名をはせた彼女
宮永照がいた
誠子「何だこれ」
話を聞き、誠子は知った
照が此処へ戻ってきたことを
照「亦野さん、だね」
照「インターハイでは世話になった」
照は誠子に笑顔を向け、手をさしのべた
誠子はその手をとり、笑みを返した
誠子「お帰りなさい」
照の手を感じたその瞬間、誠子の脳裏にある考えが横切った
いや、悟った、と言うべきなのかもしれない
誠子の戦績は芳しくなかった
同級生の尭深に及ぶことはなく、下級生の淡は遥か遠くへとあった
照は旧チーム虎姫のメンバーであり、現チームへと加入することは容易に想像できた
外されるのは間違いなく自分である
そう悟っていた
照「それじゃあ、一局、どう?」
誠子「……はい、よろこんで」
時は夜へと戻る
誠子「あわわわわわわわ」カクカクカクカク
誠子は打ちのめされた
そして誠子は決心した
今よりも遥かに強くなることを
虎姫の真のメンバーとなることを
誠子はネット麻雀を始めた
最近流行の五感で感じるリアルに可能な限り近づけたネット麻雀
操作は簡単ともあって、ネット麻雀初心者の誠子でも早く始めることができた
こまきん:よろしくお願いします!
月天の使者:今宵はどうぞ宜しく頼む
りんしゃん:よろしくお願いします
誠子「よし、絶対に勝ってやる!」
結果は……お察しだ
最終更新:2013年10月16日 11:53