サン「ナミさーん、街で短冊貰ってきたよ~」
ナミ「短冊…?」
サン「あれ?ナミさん、七夕って知らない?」
ナミ「知ってるけど」
サン「だったらはいっ。願い事これに書いて書いて。笹も用意したから、つるそうよ♪」
ナミ「と言われてもねえ…。別に書く事なんてないわよ」
サン「えぇ~?サンジ君とずっと一緒にいられますよーにとか、サンジ君ともっとラブラブできますよーにとか書かないの?」
ナミ「書きません」
サン「ちえっ…。あ、じゃあさ、海図の夢が叶うようにって書くのは?」
ナミ「書かない」
サン「えーなんでー?」
ナミ「だって、海図の事は私自身で叶えたい夢だもの。織姫だの彦星だの、誰かに願って叶えて貰いたいもんじゃないもの」
サン「…さっすがナミさん!惚れ直したよ俺~」
ナミ「…バカ」
サン「でも、織姫と彦星って俺とナミさんみたいだよね」
ナミ「はぁ?」
サン「運命によって引き離された愛し合う麗しき男女…。星の大河を渡り再び巡り合う…」
ナミ「…」
サン「まるで2年間引き離されていて再び再会した俺達のようじゃない?ナミさんだったら天の川でも難なく航海しちゃうんだろな~」
ナミ「冗談じゃないわ。彦星と織姫なんて夫婦で遊び呆けてその結果引き離されちゃったアホ共じゃない」
サン「う。ナミさん、よくご存じで…」
ナミ「私は恋愛にかまけて自分の仕事を放棄するなんて絶・対・い・や」
サン「…で、ですよねー」
ナミ「サンジ君だって……私のために仕事しなくなるなんてありえないでしょ?」
サン「仕事って、料理?」
ナミ「そ」
サン「うん、まあ…それはねーな、絶対」
ナミ「でしょ」
サン「ああ…」
ナミ「そんなサンジ君だから私はサンジ君を好きになったのよ」
サン「え?」
ナミ「好きな人と、1年に1度しか会えなくなるってのもバカバカしいわ」
サン「…2年は、1年より長いよナミさん…」
ナミ「2年間離れてても、その後またずっと一緒にいられるのなら毎年1回しか会えないより断然いいでしょ」
サン「確かに…。…ナミさん、俺今さらっと願いの1つが叶っちゃった気がするよ」
ナミ「そう」
サン「短冊にまだ飾ってねえのに」
ナミ「へえ」
サン「やっぱ短冊、俺もいらねえな」ポイッ
ナミ「そうね~」
サン「ナミさん」
ナミ「ん?」
サン「大好きv」
ナミ「ふふ、知ってる」

※※※

チョ「ん?なんだ、この長方形の紙は…。
   あれ、これサンジの字だ。
   えーと、
『ナミさんからの愛を実感したい』
   ………………。
   …とりあえず後でサンジに返しとこう」


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最終更新:2011年07月12日 00:21