第四話 始動
ここはユーグリフ村・・・
ディパン帝国の手が及んでいない、数少ない辺境・・・
そして、この村に一人の少年がいた。
その名は吉田・・・。
全ての物語がここから始まる・・・。
いや、すでに始まっていたのかもしれない。
吉田「父さん!今日も手合わせしようぜ!」
その少年の肌はわずかに褐色がかっておりく、健康的だ。
身長はそこまで高くないものの、しっかりと全身には筋肉がついており、雄大さを感じさせる。
もちろんはえるところはしっかりはえており、足だけみると大人のようだ。
父「そんなせかすな。毎日やっているだろうが。」
吉田「いいから、はやく!今日も俺、強くなったんだぜ?今日こそ勝てるかもしれないじゃん!」
そんなユーグリフ村の道場で、親子が話している光景。
吉田の父は村の子供と吉田を弟子に、剣道場を開いているのだ。
道場とっても、門下生は吉田を含めて六人ほどである。
なんたってユーグリフ村は小さな村、村人はあわせて40人程度しかいない。
父「門下生は皆帰ったな・・・。さて吉田・・・」
吉田「お願いします!先生!」
サッ・・・
二人は真剣を抜いた。
野生動物を狩って生計たてている村ゆえに、実戦向けの剣技を鍛錬している。
父「行くぞ・・・」
吉田「うりゃあっーーー!!」
吉田は瞬雷の如く駆けた。
とても常人が見切れる速度ではなかった。
サッ・・・
しかし吉田父は難なく避け、反撃を加える。
ザスッ・・・バシン!
吉田「ぐっ・・・!」
父「勝負あったな・・・。」
もちろん、峰打ちであるが、吉田は暫く立てないでいた。
吉田「へっ・・・やっぱりまだまだ鍛錬が足りねぇか・・・。」
父「その通りだ。精進しろよ!・・・(こいつ・・・日に日に強くなっている・・・。いずれは俺を抜くな・・・。)」
父はそんなことを考えながらも、夕食のことを考えていた。
そして、いつもの日課を吉田に課す。
父「さぁ、そろそろ今日の晩飯を狩って来い!」
吉田「おう、今日は牡丹鍋だったっけ。猪は中々みつからないんだよなぁ。」
ユーグリフ村の裏山は、比較的に動物にめぐまれている。
やはりそれでも、貴重な種である猪を捕らえることは難しかった。
父「まぁがんばって見つけて来いよ。」
吉田「はいはい、じゃあいってきますよ。」
吉田は道場を出て裏山に駆け出そうとした。
その時、吉田に声をかける人物がいた。
???「直紀、待ちなさい。」
吉田「あ、母さん!なんだい?」
吉田に話しかけたのは、みかけ華やかな女性。
年齢は、いくら多く見積もっても30代前半だろう。
父親や吉田の容姿と比べるとなんとも相対的である。
母「気をつけてらっしゃいね。」
いつもは、手をふるだけで何も言わない母親に対して疑問を抱く。
吉田「なんだよ。狩りなんて毎日のことじゃないか!」
母「なんか、今日は嫌な予感がするの・・・。」
吉田「ふーん、心配いらねぇって、じゃあ行ってくるぜ!」
吉田はたあいもない返事を返す。
しかしこの吉田母の心配は的中していた。
もちろん、そんなことは村の誰一人考えてもいない。
そして吉田は裏山に駆け込んだ。
第五話 黒の到来
吉田が狩りに出て、しばらくした頃・・・。
ユーグリフ村に事件は起こった。
ザッザッ・・・
村には二つ入り口がある。
一つは南。裏山の方向だ。そして反対側は北。
- 遥か北に帝国があることは誰もが知っている。その北から外部因子が村に近づいていた。
いくつもの勲章や金色の装飾品が着いた黒い軍衣を見につけた男が数十人の兵隊らしき男を引きつれて、ユーグリフ村の門をくぐった。
小さな村ゆえに、門守はただ一人。
門守は軍服を着た男に問いかける。
門守「おやおや、団体さんで・・・こんな辺境の村に何か御用ですかな?」
門守は怪牙そうに問いかける。
村に訪れる人はほとんどいない。黒服の集団が訪れることはさらに、だ。
???「ディパン帝国、皇帝の命によりこの村及び周りの山林はディパンの領土とする。」
隊長らしき黒軍服のいきなりの言葉に、門守はかたまる。
次に口を開いたのは長いときが流れてからだった。
門守「なっ・・・あなたは一体・・・。」
???「ディパン帝国、十二騎士団04騎士隊長、萩野谷。」
最初からうすうすは気づいていた。
噂は縦横無尽に広がる。この小さな村でさえ、帝国のことは耳に入っていた。
帝国が小国や村をとてつもないスピードで吸収しているという情報も入っていた。
そしてこんな軍服でやってくるのは帝国以外になかろう。
門守「て、・・・帝国・・・。(まさか、噂には聞いていたがこんな辺境の地にまで・・・)」
萩野谷「・・・できれば争いはしたくない。村長はどこだ。話をつけてやる。」
門守「・・・致し方ない・・・あちらです・・・。」
門守は争いは避けようと、安全なほうへと持っていった。
もっともここで断れば、門守は死んでいただろう。
いまは剣を収めてはいるものの、彼の背後で剣に手をかけた兵士がいたからだ。
だが・・・この選択は彼の命をほんの少し長引かせたにすぎなかった。
萩野谷「お前達はここで待っていろ・・・。」
リーダー萩野谷は兵隊達そ言う。
そして男は村長の家へと入って行った。
第六話 必然の出会い
その頃、吉田はユーグリフ村の裏山である、ユーグリット山で散策にふけっている。
高級食材である猪を見つけることは容易ではなく、吉田は山の深くまできていた。
普通の人ならば、あきらめて帰ところだが、ここまでやれるのは彼の肉体的強さと精神的強さのためだろう。
吉田「はぁー、このままじゃただの野菜鍋になっちまうぜ・・・。まぁ、なんであろうが、スパイスがあればいいんだけどなぁ。」
彼は辛党だ。スパイスさえあれば、雑草だって食べてしまうのではないだろうか?
吉田はさらに足をすすめる。
様々な野生動物はいるが、肝心の猪がいない。
その先も暫く、猪を探すと・・・
見つけた。
吉田は歓喜する。
今までの苦労なんてもう忘れていた。
鞘から剣を抜く。
吉田「ふ!見つけたぜ!しかも珍しい種!」
だが思いの他、猪のほかにもう一つ目に入るものがあった。
それは人間・・・
人が猪のそばで倒れていたのだ。吉田はおおよそ猪にやられたのだろうだなと思った。
猪を追うか、人間を助けるか。
吉田はそこまで薄情な男ではなかった。
吉田「おい、大丈夫か!?猪にやれたのか?」
吉田は猪を剣で追い払ったのちに倒れている人に声をかけた。
しかし返事はまったくない。
それもそうだ、倒れた男の受けたダメージは、大きかったのだ。・・・精神的に。
吉田「お~い・・・。それにしてもなんだ?この服・・・金ぴかのあくせさりーがいっぱいついてるぞ・・・?」
倒れている男の服装には吉田には異様に目についたようだ。
ユーグリフ村にはこんな装飾品ないし、本でしか見たこと無い。
それに、腰のホルダーには見たことがない武器が入っている。
吉田「ここらへんの人じゃないな・・・。外国の人かな?」
吉田が疑問を感じていると、その刹那、倒れた男が反応を起こした。
声を上げたのだ。恐怖に司られた声を。
???「うっ・・・う・・・」
吉田「あっ!生きてる!?おーい!おーい!」
必死の呼びかけも、全く聞こえていない様子。
悪魔にでも取り付かれたように呻いている。この男に何があったのだろうか。
吉田はそう思う。
???「うああぁ・・・顔が暗い・・・ううう!!」
男は叫び続けた。
その後も意味不明な言葉を陳列し続ける。
吉田「何を言っているんだ?夢でもみてるのかな?」
???「ハッ・・・ここは・・・?」
ついに目覚めた。
男は相当長い間、夢にうなされたのち、目を覚ました。
しかし男の様子はおかしかった。
挙動不審・・・というべきか。
吉田「ここは・・・って、好き好まないでこんなとこ行くやついないだろ。あんた誰?」
吉田は当然の質問をするが、好き好んでこんなとこにきている奴は自分だけとは気づいていないようだ。
男は平静を少し取り戻したようで、吉田の顔を見て言った。
???「・・・?俺は・・・あれ・・・」
吉田「どうしたんだ?」
吉田ほど、無知でなければこのパターンの後に何が続くかは予想がつくだろう。
まぁ、彼は、本といえば料理の本しかみないから仕方がないが・・・。
???「俺は・・・誰だ・・・?」
吉田「え・・・?」
吉田は唖然とする。
男は記憶を失っていた。
なぜ自分がここにいるのか・・・
自分は一体誰なのか、それすらもわすれていた。
吉田「だからあんた誰だよ。」
目の前の人間が、いきなり「俺は誰だ?」と言い出したらパニックになる人も多いことだろう。
冷静でいられる吉田は、意外と精神力が強いのかもしれない。
ただ無神経なだけかもしれないが。
???「・・・。わからない。」
吉田「ハァ・・・?」
???「どうやら記憶を・・・失ったようだ。」
男はある種、冷静でいた。
しかし何かにおびえたような表情をしていた。
大いなる・・・何か・・・吉田、いや人類が今まで一度も体験したことをない恐怖。
それをこの男は体験したかのような顔だった。
悠久の時が流れる・・・
男と吉田、その間に次に言葉がかわされるのは時間がたってからであった。
夕飯のこともあるし、このまま突っ立ってもいられない。
吉田の行動力は、男の元気を促し、話し合を始まらせる。
しばらく、話すと事が決まった。
吉田「よし、じゃあ俺の村で泊めてやるからついてこいよ。」
???「ああ、助かるよ。それにこの服装・・・自分でも何だがわからない・・・。」
この近くには医療施設もなく、記憶喪失の対処もなにもできない。
やはり先決なのは、この男を休ませること。
とりあえず、吉田の家に行くことになった。
吉田「それになんだが傷ついているね。イノシシにやられて記憶を失うって間抜けだなぁ。」
吉田は男の服装を見て言う。
しかし、男はそれに対してなぜか反感する。
???「・・・イノシシ・・・そんなものではない・・・俺は何か・・・何かを見た・・・。うっ・・・」
記憶を失っているはずなのに・・・
恐怖は離れない・・・
何なのだろうか、彼が見たものは・・・
吉田「・・・???さっきもうなされていたようだけど、何があったの?」
???「わからない・・・。俺は・・・何か重要な何かを知っていた気がする・・・。」
彼の言うとおりだ・・・それは、たいせつな、ことだった。
もし、ここで彼の口から早々と事実を伝えられたのなら、この世の運命が変わっていたのかもしれないほど・・・
彼の瞳には何が写っていたのか・・・?
今となってはわからないことだった。
吉田「まぁ、あまりかっこつけるなよ。どうしてたいしたことないだろ。」
???「・・・。」
男は黙る。
吉田は、不意と、昔父親から言われたことを思い出した。
そのときは気にとめなかったものの、記憶力のない吉田がここで思い出したのは一種の奇跡かもしれない。
吉田「あ、そうだ。俺の父さんが記憶を失ったら、自分の身分を証明するものをもっているか探せって前いってたよ。」
???「・・・!そうか。」
至極当然のことだが、男もそれに気づかないでいたようだ。
まず男は自分の腰のホルダーに目がいった。
これもまた自分も知らない武器が下がっていた。
次に胸のポケットを見てみた。
???「これは・・・。」
そこには何かの破壊力によって破損しているカードのような物が入っていた。
そこに記されているもので読み取れる文字は
『帝 08 団 朝日出』だけだ。
それ以外の文字は全く読み取れない。
吉田「何何・・・これがお前の名前か?」
???「・・・そうかもしれないな。」
ここではそう断定できないが、やはり呼び合う名は必要であろう。
吉田はそう決め付けてしまった。
吉田「ふーん・・・じゃあお前の名前は朝日出な!」
???「・・・!変な名前だな・・・まぁいいか。」
朝日出・・・そう言われた男は自嘲気味に笑いながらも悪い気はしていない様子だった。
朝日出「じゃあ、俺は朝日出で・・・そういえばお前の名前をまだ聞いてなかったな。」
吉田「ああ。俺は吉田。父さんから剣を習ってるんだぜ。お前も変な武器じゃなくて剣を使えよ。」
吉田が自己紹介と共に朝日出の腰に引っ下げられたホルスターを指さしながらおちょくり始める。
朝日出は、吉田にそう言われ、やっと自分が腰にしている得物に気がついたようで、自分の腰のそれを不思議そうな顔つきで窺う。
朝日出「・・・。」
朝日出は黙る。
自分の腰のホルダーにかかっているモノ・・・
普通の人が持つ武器ではない・・・それは記憶を失ってもわかっていた。
だが、考えているいとまはないと、先ほど吉田に言われた提案に乗った。
朝日出「とりあえず、吉田の村に連れて行ってくれ。」
吉田「おう。ついてきてくれ!」
二人はユーグリフ村へ向かう。
その時吉田は今日の晩御飯はどうしようかと考えていた・・・
猪を食いたかったな・・・
第七話 決死
今日も暁時を迎えることになった。
いつも、ユーグリフ村の村人にはこの夕暮れは心地よく感じる。
しかし、今日は違った。
黒服たちがきて、村人たちは彼らを気にせずにはいられなかったからだ。
村長と話あっていること・・・そのことしか彼らには伝わっていなかった。
萩野谷が村長の家から出てきた。
萩野谷「村人、全員を集めろ。」
その一言で、兵隊たちが全ての家々をまわり、村人全員を広場に集めた。
村人1「おいおい、一体なんの騒ぎだ?」
村人2「祭りやるなら昼間にしようぜ。」
吉田父「・・・(奴らは一体・・・?)」
40人近くの村人は騒いでいた。
様々に交錯する村人の思い。
今日の晩飯を心配するもの・・・。
子供の帰宅を心配するもの・・・。
騒がしいものだった。
しかしもうすぐ沈黙することになる・・・。
萩野谷「交渉は決裂した。・・・村長とは・・・な。」
村人「どういうことだ?」
なんのことかわからない。
交渉・・・黒服と老人は何かを話し合っていた様子だ。
萩野谷「村長と私は、この村の所有権に関する話をした。私は村長に、ここら一体を私たちの領土にするかわりに、あなた方には私たちが作り上げた町に移住してもらう、と。」
門守「その交渉は受け入れられなかったようだな・・・。」
萩野谷「・・・。ここに村人を集めたのは何のためだと思う?」
萩野谷は村人全員に問いかけた。
萩野谷「・・・もう一度・・・君達と交渉をしたい。条件はさきほどいったものと同じだ。」
村人「な・・・、村長がダメだといっただろ!ここでは村長の意見が絶対だ!」
なぜか、兵士たちは苦笑する。
村人は不思議に思う。
そして萩野谷は村長の家に目を向けて言いはなった。
萩野谷「何を言っている・・・?死んだ者の意見など聞く意味がないだろ・・・?」
村人「な・・・!」
村人全員が村長の家の窓から中をのぞく。
そこには喉を切り裂かれて倒れている村長の姿があった。
一面は血の海で誰が見てもその老人が生きているはずがなかった。
萩野谷「彼は私の提案に反対した。ここらあたりの山林を開拓するといったとたんにね・・・。君達はあの老人のような自然崇高者じゃないだろう?さぁ、交渉を受け入れてくれるな?」
萩野谷は提案する。
もっとも、承諾するはずがない。
萩野谷自身もそのことはわかっていた。
村長は断った時点で、この交渉は終わっていたのだ。
ただ単に、村人たちを苦しめたかっただけであろうか・・・あるいは、一縷の希望を村人たちに提示していたのか。
村人「クソヤロォオオオオオオオ!!」
次の瞬間、村人十人ほどが、萩野谷に向かって突進した。
萩野谷はそれを見ると、冷酷にほくそ笑む。
次の瞬間、X字の黒い閃光が村人達を引き裂いた。
「な、何だいまのは・・・!」
傍観者が恐怖にひきつられた声で言う。
それは萩野谷の剣の仕業だった。
しかし、誰にも彼が剣を抜いた動作が見えない。
それは速すぎたのだから・・・
村人たち「うあああああ!!」
恐怖と怒りで狂ってしまった人々もいくらかいた。
彼らは渾身の力で、萩野谷に襲い掛かる。
しかし、萩野谷の目の前には、まるで結界があるのかのように、近づいた人々は真っ二つになってゆく。
いわば彼の半径数メートルは死のデッドライン・・・
萩野谷は剣を抜いていない・・・実際には違う。目にも見えない速さで抜刀しているが、それに気づく者はいない。
狂う村人のほかに、冷静な者もいた。逃げ出そうとするものだ。
しかし逃げ出そうとした村人は外にいた兵士に捕らえられ、その場で切り捨てられた。
他のある者は助けを呼ぼうと鐘を鳴らす。
カラーンカラーン カラーンカラーン
村中に警鐘が鳴り響く。
助けがくるはずがない・・・無駄なことだった。
それは、悲しいしらせを伝えるメッセージだけとなった。
降伏か死か・・・帝国に与えられた選択肢にはその2択しかない。
もっとも、降伏の手は村長の決断により絶たれた。
もう一つの道を・・・村人は選ばれてしまったのだ。
ついに、村にいる村人で残ったのは二人・・・
吉田の、父と母だ。
帝国兵士「ば・・・馬鹿な・・・グハッ・・・」
吉田父「その程度か・・・弱い・・・弱すぎるぞ!!」
吉田の父は襲い来る兵士を軽くなぎ倒していった。
彼の剣の腕は、そこらの兵士とは比べ物にならないほど、上だった。
しかし、身の安全を祈念し、女房に言う。
吉田父「おい、今のうちに逃げるぞ!ここはもうだめだ!」
吉田母「でも・・・直紀が!」
二人は裏山の方角に視線を向ける。
母親は吉田を助けにいくことばかり考えていた。
だが・・・背後からの気配を感じた父親は、そんな余裕はないことを知る。
吉田父「クッ・・・」
萩野谷だ。
腕を組み、吉田の父親をただ冷酷な瞳で見つめている萩野谷がいた。
殺気─
一流の剣客である吉田父は逃げられないと瞬時に判断し、萩野谷ににじり寄る。
吉田父「お前は下がっていろ・・・。」
女房を後ろに下げ、萩野谷と対峙する。
二人とも、剣こそは抜刀していないもの、その間にある殺気はすさまじいものであった。
萩野谷「命乞いをしてわびれば命だけは・・・と言いたいところだが、お前達には死んでもらう。マトモな闘いがしたくてウズウズしているのでね・・・。」
萩野谷は闘争本能を燃やしていた。
吉田父は・・・彼の相手に適任だったのだ。
萩野谷は、帝国で12強に入るために、もちろん、帝国内で争う相手はいない。
遠征に行く先々でも、まともに戦える相手はいない。
だが・・・ついに見つけたのだ。
その萩野谷の様子に、吉田父は疑問を感じる。
この男・・・もとから村人を皆殺しにするつもりだったかのようだ・・・。
そうでなければ、一瞬の間に人を殺せたりはできない・・・。
吉田父「貴様・・・目的は何だ?」
萩野谷「・・・。先ほど言っただろう?耄碌したか。」
疑問を投げかけられた萩野谷は、あざわらいながら言い返す。
しかし、それは嘘であることは明白だった。
吉田父「嘘をつくな。ここら一帯の領土に何の価値がある・・・?」
萩野谷「鋭いな・・・。冥土の土産に教えてやる。と言いたいところだが・・・しかし、本当の理由は・・・俺ですらわからない。ただ確かに、そのような理由ではない。」
吉田父の考えは的中していた。
しかし、理由を伝えられていないなんて、どういうことであろうか。
さらに萩野谷はほくそえみながら言った。
萩野谷「フンッ、俺は皇帝の命により命令を遂行しているだけだ。この村の人間を抹殺しろという命令にな・・・。」
なんていうめちゃくちゃな命令だ。
道理も糞もない・・・。特定の人物を殺すため・・・?
そんな特別で大事な人物はこの村には・・・いない・・・。なぜ・・・。
だが・・・俺にとって大事な人はいる・・・
吉田父「クッ・・・わかった。俺の命をやろう・・・。だが、俺の妻の命は助けてやってくれ・・・。」
夫は自分の命を差し出してまで、妻を守ろうとするのであった。
しかし・・・吉田父の懇願は、むなしく萩野谷の耳を通り過ぎた。
すでに、萩野谷は主から与えられた命令をただ遂行するだけの、
悪鬼となっていたのおだから・・・
サッ・・・ザシュッ
とっさのことで吉田父は対応できなかった。
萩野谷が吉田父の横を一瞬ですり抜けた次の瞬間だった。
彼は背後にいる、吉田の母・・・彼女を殺したのだ。
吉田父「きっ・・・貴様ぁああああーーっ!!」
完全に我を失う。
吉田父は怒りに任せて萩野谷に猛虎のごとく攻め入った。
その剣の抜くスピードは高速。
萩野谷はまだ剣を抜いていない・・・。
萩野谷「待ちわびた・・・来るがいい!」
萩野谷は剣を抜いた。
吉田父に遅れて、0.01秒ほどの差・・・・か。
しかし、その間に吉田父は萩野谷の足元に踏み込んでいた。
ビシャアアアアアアアアアアアン
その時、雷鳴が響き渡り、決着がついた・・・。
第八話 決意の夜
カラーンカラーン カラーンカラーン
警鐘が響き渡る─―
その音は裏山まで届いていた。
吉田「村から警鐘!?一体何が?」
警鐘が使われたのは、吉田が生まれてからは一度もなかった。
その錆びた鐘が鳴らす音は、不吉な不協和音だった。
朝日出と吉田の二人は無用に不安にかられる。
朝日出「珍しいことなのか・・・?急いだほうがいいらしいな。」
吉田「ああ!」
二人は駆け出す。
朝日出の身体能力は、高いものだった。
常人よりはるかに速く走る吉田に、軽々とついていっている。
そのおかげか思ったより、二人は早く村に到着する。
そして二人が村に着いた頃・・・
─すでに全ては終わっていた。
吉田「な・・・なにがあったんだ・・・。」
朝日出「酷い有様だ・・・。誰がこんなことを・・・!!」
血の海となっていたその光景を見た二人は、口を押さえる。
その時、吉田は村の逆の出口に黒い服を着た男が去っていく後ろ姿がかすかに見えた。
しかし吉田はあまりの光景で動くことができなかった。
朝日出「誰も・・・生きていないのか!?」
周りで息絶えている人々を見て見渡して朝日出は言う。
村はまるで軍隊に攻め込められたように完全に堕ちていた。
ここまで出来るのは、帝国だけ・・・だが、記憶を失ったはずの朝日出は、そんなことはわからない。
帝国という記憶の断片が、この光景を見て戻れば良いのだが・・・それはかなわなかった。
吉田「ハッ・・・父さんと母さんは!?」
吉田はハッとしたように、目を見開いた。
少し探すと、母の亡骸を見つけた。
言葉を失う。
吉田「・・・!!」
いつも心配してくれた、吉田に優しくしてくれた母親はそこで死んでいた。
吉田に似ず、村で一番美人だった母親は、吉田の自慢だった。
そして、自分が母親の心配に応えて山に行かなければ、もしかしたら結果はちがったかもしれない。
吉田に涙が出た。
だが、大声で泣き叫ぶのに耐えて、父を探しだそうとする。
二人は村中を探す。
吉田は、見慣れた村人の死体に耐え、父を探す。
朝日出は、知らぬ人々のあさましい光景になぜか不甲斐なさを感じる。
そして、見つけた。
朝日出「・・・!あの人まだ息がある!」
朝日出の一言で、他のところを探していた吉田はすっ飛んでやってきた。
息がある男の下には、血だまりができている。
その失血量は、見るからに多すぎる。
???「う・・・うう・・・」
それは、吉田の父だった。
右胸から首筋にかけて、大きな剣で引き裂かれている。
普通なら即死だが、とてつもない彼の生命力が、彼を生きながらえさせていた。
血痕は、吉田の家の方向から続いており、まるで父は傷ついたからだで一度家に入ってから、戻ってきた様子だった。
なんのため・・・?何かを取りに戻ったのだろうか?しかしそんなことを考えている暇はなかった。
吉田「うう・・・と、父さん!一体何が!」
父「うう・・・直紀・・・間に合ったか・・・。」
吉田からすれば、間に合ってなんかいない。
村人と母は死に絶え、父は瀕死の状態となっている。
逆に父からすれば、吉田がその場に居合わせなくて、幸運だったと感じているだろう。
吉田「誰がこんなことを・・・。」
父「わ、わからない・・・だが・・・奴らの狙いは恐らくお前だ・・・。」
吉田「!?」
吉田はとっさの父の言葉に驚愕した。
自分が村を崩壊させた者の狙いだなんて聞かされたら当たり前である。
俺が・・・原因で?俺が原因でこんなことに・・・
なぜだ・・・なぜなんだ・・・
吉田は困惑する。
このとき、吉田はまだ知らない。父がそう思った理由は自分の過去にあることを。
父「もし・・・奴にあったら注意しろ・・・。」
吉田「奴って・・・どんな!?」
父「黒い軍服を着て・・・片目が潰れている男だ・・・。・・・俺は最後にあいつの片目と刺し違えた・・・。」
父は、萩野谷の特徴を並べる。
萩野谷と言えばいいのだが彼は、萩野谷の”名前”を知りはしない。
ふと、父は名前の知らない男にやられたことを情けなく思った。
吉田「馬鹿な・・・父さんを剣で倒すなんて・・・」
吉田は父を超える者はいないと信じていた。
彼にとって、世界とはこの村と周りの森。
自分の世界は、小さすぎたのか・・・?父さんを倒すなんて・・・。
吉田の信条が、崩された瞬間だった。
朝日出「お、おじさん!大丈夫ですか!?」
少し唖然としていた朝日出が声をかける。
父は、驚愕した。
あまりにも・・・似ていたのだ。
朝日出の着ている服と・・・萩野谷の軍服とが。
装飾品や、細かなところは違うが、おおまかなフォルムは同じだった。
父「!!・・・直紀・・・そいつは・・・?」
驚いた父は、もちろんその人物についてたずねる。
吉田「森で会った人・・・記憶喪失だって・・・」
父「そ、そうか・・・お前はそいつと・・・一緒にいれば・・・何かわかるかもしれないぜ・・・。」
吉田は頷いた。
何でわかるのかわからない。何がわかるのかわからないが、瀕死の父が懇願する様子で言っていたからだ。
吉田は父の傷を見て、負傷のことを心配した。
吉田「わかった・・・。今、傷の手当てをするから待っていて!父さん!」
朝日出「いや・・・。」
なぜか、朝日出は否定する形で声を出してしまった。
それに、父が加えるようにして言う。
父「・・・傷は浅いが・・・血が止まらない・・・俺はもうだめだ・・・。」
- 自分自身はもちろん、朝日出は吉田の父がもう助からないと判断していたのだ。
なぜだろうか、自分でもわからない。
記憶を失う前の経験が活きたのかもしれない。
吉田「そんな・・・父さん!」
先ほどから溜めていた涙とともに、一気にそれは表へ出てしまった。
嘆き声さえあげていないものの、吉田は涙腺が崩壊したかのように涙を流す。
父「最期になるが・・・お前に伝えないといけないことがある・・・。」
それは、ある夫婦の秘め事だった。
子供に言ったらいけないことだった。
しかし、今、言わなければ、事実は闇に葬られてしまう。
彼が悲しんでも、言わなければ後悔するだろう・・・父はそう思った。
─そして、事実は告げられた。
父「俺はお前の本当の父さんじゃない・・・。」
吉田「え・・・!?」
その場の時がとまったように感じた。
一瞬だけ、悲しみの絶頂にたっていたはずの吉田から、悲しみが消えた。
そして、不思議な感情が沸いた。
父「俺とお前の今の母さんは、南の森で赤ん坊だったお前を拾ってこの村で育てたんだ・・・。」
吉田「そんな・・・」
これが、萩野谷の狙いが吉田だという父の考えの理由だった。
この村に狙われるような者はいない・・・。
しかし、外部因子がいるとしたら・・・それは・・・
吉田は次々と言われる事実に呆然としていた。
おそらく吉田の精神状態を言い表すとすればコーヒーカップである。
混乱・・・それが今の吉田のもっともウエイトを占めている感情だ。
父「グフッ・・・グフッ・・・ハァハァ・・そろそろ・・・終わりがきたようだな・・・。」
長く話したため、父の傷口からはさらに血が吹き出る。
吉田「死なないで父さん!」
再び混乱という感情が消え、悲しみが湧いた。
父の乱れていた呼吸がさらに激しくなる。
何か、言おうとしているが、それすらままならないようだ。
だが、最後の力を振り絞って、父はそれを告げた。
父「お前を・・・拾った時・・・身に着けていた物が・・・俺の尻ポケットに入っている・・・・・・・・・・・・・・・」
その言葉を最後に父は絶命した。
このとき吉田の悲しみという感情が絶頂に達するはずだが、それはなかった。
確かに物凄く悲しかったが、もう一つの感情が吉田の頭を渦巻いていたからだ。
むしょうに気になり、吉田は父の死体の尻ポケットに手を突っ込んだ。
何かの感触を感じる・・・。これは布だろう・・・。
吉田「こ・・・これはサンバイザー・・・!!」
それは、白のサンバイザーだった・・・。
なぜか、サイズはピッタリ今の吉田に合う。
これはおかしい・・・あきらかに子供のサイズではない。
本当の親が形見としておいていったものなのだろうか・・・?
それも考えずらい。なぜなら、動物が多い南の森に赤ん坊をおいていくなんて、殺すも同然だからだ。
そんなことをする本当の親、そもそも自分を捨てた親が、形見をおいていくだろうか?
そして吉田はサンバイザーを身につけ、立ち上がった。
復讐・・・真実・・・この二つを目的に彼は旅立とうとしていた。
やがて振り返って朝日出に言った。
吉田「朝日出・・・一緒に墓を作ってくれないか。」
朝日出「ああ。いいだろう。」
吉田「その後・・・俺と一緒に旅にでないか。」
朝日出「わかった。」
二人は旅を決意した。
一方は、壮絶な復讐・・・過去に秘められた謎のため。
一方は、失われた過去・・・全ての真実のため。
そして、新たなる物語の幕は開いた・・・
第九話 旅立ち
吉田と朝日出は父と家族のように仲が良かった村人43人を丁重に葬り。
旅に出るべく、村の門・・・いや、門だったところに立っていた。その門はすでに破壊され、原形をとどめていない。
吉田「くそっ!!何なんだこいつら!!」
ガスッ
吉田は、転がっている兵士の死体・・・おそらく彼の父が倒したものだろう・・・それに、怒りをぶつけるように蹴りを加える。
朝日出「(ぐっ・・こいつらを見た瞬間・・・頭が・・・何なんだ、こいつら・・・見覚えが・・・ある?・・・のか?いや・・・もしかすると、おれはこいつらに係わりがあったということか?)」
朝日出は何を思ったのか、近くに転がっている。
兵士の死体を探り始めた。
吉田「おい!何やってるんだ?」
朝日出「いやちょっとな・・・(こ・・・これは!?)」
朝日出は兵士の鎧に刻まれた刻印を見つけた。
その刻印には、
ディパン帝国第04師団
と刻まれていた。
朝日出「おい!吉田!こいつの鎧、ここを見てみろ!」
朝日出が兵士の死体を前に、後方で所在投げにうろうろしている吉田を呼びつけ、ディパン帝国第04師団と刻まれた文字を指さす。
吉田「ん?・・・これは・・・」
朝日出「どうやらこいつの出身地らしいな・・・」
朝日出はこの時気付いていた、この鎧に刻まれたシンボルマークが、自分が持っていたあのカードに刻まれていたマークと酷似しているということを。
カードは破壊されていたのだが、おそらく間違いないだろう。
さらに、『帝』の文字と『04』『08』といった文字による共通点もある、おそらく、数字は部隊番号だろう。
そう考えると、自分の服装などから自分が幹部だったということが推測できる。しかし、それが事実だとすると、一つ納得ができない事態に陥る。
なぜ、自分がなんなところにいたのか?
というところだ、それは自分が見たような気がする重要な『何か』に関係しているのか?
吉田「どうしたんだ?考え事か?」
下を向いたままの朝日出に吉田が問いかける。
吉田は、まだ朝日出が持っていたカードと、この兵士の共通点に気付いてはいないようだ。
朝日出「いや・・・何でもない。それよりここに刻まれているディパン帝国って知ってるか?」
吉田「ディパン・・・ディパン・・・そういえば、隣のおじさんと村長が話してるのを聞いた覚えがあるな・・・確かこの村から、北東の方向にある国だったかな?」
朝日出「・・・大雑把過ぎてわからないな・・・」
この大陸、ユーレリアには、17もの国と自治権をもった村がある。その中では北東の方角と言うだけの情報は全く役に立たないものでしかなかった。
吉田「なら、ともかくこの近くの村で情報を集めようぜ!RPGの基本だろ!!」
朝日出「ったく・・・ゲーム気分かよ。」
呆れた・・・そう言いたげな顔で朝日出が溜息のように呟いた。
吉田「問題ないって!!」
朝日出「・・・じゃ、それはいいとしてどこえ向かうんだ?」
朝日出は仕方ないといった表情で尋ねる。
吉田「うーん・・・この村の近くの精霊の森を超えたところに、ここより大きい学術都市があるんだ。たしか、フレンスブルグって名前だったかな?前に父さんの食料の買い出しに行ったことがあるんだ。」
朝日出「じゃあとりあえず精霊の森だな・・・案内してくれ。」
吉田「わかった。こっちだ!」
こうして2人は旅立つことになったしかし、二人はこの時知る由もなかった。自分たちを待ち受ける数奇な運命を・・・
第十話 凶渦の森と侵略
吉田と朝日出が精霊の森に到着した時は既に夜も更けていた。
歩きながら話す二人・・・
吉田「父さんがよるこの森をうろつくのは危ないって言ってたからな・・・今日は、ここ、森の入口で野宿だな・・・」
朝日出「・・・甘かったな?」
吉田「何が?」
吉田は何を言われたか理解できていないようだった。しかし朝日出は敏感に感じ取っていた。聴覚や視覚、嗅覚などではないいわゆる第6感で。
そう、殺気の様なものを・・・
朝日出「吉田・・・止まれ・・・」
吉田「・・・」
このとき吉田も理解した。最もこちらは、朝日出の様な研ぎ澄まされた戦闘感覚からではなく、野生の感のようなものだったが・・・
しかし、このとき2人は知らなかったのだ。ここ、精霊の森の別称、凶渦の森そしてその謂れを・・・
ガサッ!!
次の瞬間、茂みの奥から狼が飛び出してきた。
もしこれが2人が気を感じていたところから飛び出してきていたのなら、対応できただろうしかしそれが飛び出してきた位置は、二人の考えていた位置とは反対方向だったのだ。
位置は朝日出の背後。
朝日出「なっ!?」
とっさのことに対応が遅れる・・・が、朝日出はすでに振り向き銃を抜いていた。記憶を忘れる前、彼が切り抜けてきた戦闘の数々、それが彼の体を動かした。この指令は脳から出たものではない、反射運動だ。
人が脳を通して状況を判断し、行動へ移すためにはどんなに早くても約1秒はかかる。
しかし、大脳を通さないその指令は百分の一秒という驚きのスピードで命令を筋肉へとつたえる。
乾いた銃声とともに聞こえた斬撃音・・・
そう、吉田も朝日出と同時に動いていたのだ。
すでに吉田のスピードは一般人の大人では太刀打ちできないほどになっていた。
吉田「ふう・・・おかしいな・・・俺の後ろから来ると思ったんだが・・・」
吉田が、足もとに転がっている獣の死体を一瞥しながら吐き捨てるように言う。
朝日出「ああ・・・それにしてもお前・・・なかなかやるな・・・」
吉田「ああ、俺は強いぜ?なんたってあの村最強の俺の父さんに、毎日しごかれたんだからな!!」
正確には彼の父ではない、しかし、血のつながりなど彼にとっては些細なものでしかなかった。
朝日出「しかしどうする?この森・・・何かが変だ・・・」
吉田「ああ・・・早く抜けたほうがいいかもな・・・」
吉田と朝日出は歩き始めた。
その頃・・・
学術都市フレンスブルグ郊外
多くの黒い甲冑に身を包んだ兵士たちが、草原を歩いている。
少し先には、大きな街の光が瞬いている。
???「・・・よし、止まれ。とりあえず今日はここで野営だ。」
その部隊の先頭に立っている男が言い放つ。
男の服装は赤っぽいマントを羽織っていて、右腕は肩の部分からて日本の鉄製の義手のようなものが付いており、指先の部分には鋭くとがった鉄爪が付いている。
参謀「は?団長、失礼ですが、このまま夜討をかけたほうがよいのでは?」
部隊の二番手を行く男が団長と見られる男に声をかける。
実に不機嫌そうな顔だ。
???「いや・・・夜は敵も警戒している。ここフレンスブルグの長は、自警団を雇っているとも聞く、どうせなら朝方のほうがよいだろう。」
参謀「・・・わかりました。(新参者が!何を・・・第一皇帝陛下も皇帝陛下だ、なぜわが第12師団にフレンスブルグを支配するように命じるのだ?この任務我々には重すぎる・・・それに加え、隊長サマは新参者だ!!負けて来いといているのか・・・?)」
???「・・・」
最終更新:2008年01月11日 22:14