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【12月27日 昼③】


がちゃ
サトママ「ねえサトリ?」
サトリ「ん?なぁにお母さん?」

サトリは自分の部屋で本を読んでいました。

サトママ「ちょっとしぃちゃんの家に行って、しぃパパにこれ渡してきてくれない?」
サトリ「ふぇ?いいよ。」
サトママ「ごめんね?お母さんちょっと手がはなせなくて・・・・あら?」
     (この写真・・・)
サトママは、サトリのベッドにおいてある写真を見つけました。
サトリ「あ・・・////」
サトママ「・・・」(・・・この人?)
サトリ「・・・」(・・うん/////)
サトママ「ふぅん・・なかなかかっこいいじゃない・・・」
サトリ「でしょー・・・うふふ・・・」
サトママ「・・・」(ラブラブねぇ・・・・)
サトリ「えへへ・・・///」
サトママ「・・・そうだ!」



サトリ「?どうしたの?」
サトママ「ちょっとこの子、うちに連れてきなさいよ。」
サトリ「!!な・・」
サトママ「いいじゃない?ママもどんな子か気になるし。」
サトリ「・・・で・・でも・・そんな・・早くない?」
サトママ「・・・・なにが?」
サトリ「・・・・」(なんか・・・その・・・・)
サトママ「・・ぷふっ・・・おませさん・・・・」
サトリ「!!ち、ちが・・・そんなんじゃ・・」
サトママ「どうしようかしら?サトリのあんなことや・・・こんなこと教えてあげるのに・・」
サトリ「!!」(な、な、なななななn)
サトママ「あっは!かーわーいーいー/////」
サトリ「!!もう!行ってきます!!」

サトリは勢いよく部屋から飛び出しました。

サトママ「サトリ・・・・ほんとうに嬉しそう・・・」

サトママは、男の写真を見直すと・・・一言・・・

サトママ「・・・・サトリを・・・大事に・・幸せにしてください。」

サトリ「はぁ・・・お母さんったら・・・」


サトリはしぃの家に走っていきました。空は嘘みたいに晴れて・・・・



コンコン・・・
しぃパパ「・・・しぃ・・・起きてるかい?」
コンコン・・・
しぃ「・・・・・」
しぃパパ「・・・・しぃ?」


お父さんが呼んでいる・・・ああ・・・朝ごはんだろう・・・だけど・・・
私は起きたくない。お父さんに返事をしたくない。できることならこのまま消えてゆきたい。


しぃパパ「・・・・朝ごはん・・・食べたくなったら降りてきなさい・・」
しぃ「・・・・・」
ギッ・・ギッ・・
しぃ「・・・お父さん・・・」
・・・ごめんなさい・・・私は・・・今はあなたとは話したくないの。いえ・・・
お父さんだけじゃなく・・・誰とも・・・
ここまで落ち込んだのも久しぶりだ・・・今まで何度もサトリである所為ゆえのストレスなら
いくらでも感じていたが、これ以上ないくらいの重圧が・・・私に圧し掛かっている・・・

いいのよ・・全部私が悪いのだから・・・・反省してるから・・・もう私の中に出てこないで!!


・・・内藤君・・・・・


ピンポーン!
しぃパパ「・・・!あ、はーい」

ガチャ


サトリ「あ!おじさんおはようございます!」
しぃパパ「あ、サトリちゃん・・・うん、おはよう。どうしたんだい?」
サトリ「これ!おかあさんが持って行けって!」
しぃパパ「ああ・・・ありがとう・・・あがっていくかい?」
サトリ「うん!」
サトリはしぃパパに続いてしぃの家に上がった。

しぃ「・・・だれか・・・来た・・」


しぃパパ「えっと・・・・サトリちゃんコーヒーでいいかな?」
サトリ「あ・・・私淹れるよ?」
しぃパパ「いやいや・・・お客さんにそんなことさせるわけには・・」
サトリ「おじさん今日お休みでしょ?いいから休んでて!」
しぃパパ「そうかい?・・じゃあお願いしようかな・・・」

サトリはしぃパパに変わって台所に入った。

サトリ「うちのお父さんもコーヒー好きだから、私淹れるのうまくなったんだぁ・・」
しぃパパ「そうかい・・・僕は昔は・・・嫌いだったんだけどな・・」
サトリ「え?そうなの?」
しぃパパ「うん。しぃママと結婚するまではね・・・」
サトリ「?」
しぃパパ「しぃママはね?とてもコーヒーが好きだったんだ・・異常なくらい。
     いっつもコーヒーばっかり飲んでて・・・あれ・・・どこだっけ?
     ・・・いや、忘れてしまったけどなんかどっかのパン屋さんのコーヒー
     クリームが入ったパンがお気に入りでね?」
サトリ「あ!もしかして・・・二丁目のパン屋さん!?」
しぃパパ「んー・・・・どうだったかな?多分そこだと思うんだけど・・・」
サトリ「絶対そこだよ!この辺でコーヒー味のパン売ってるとこなんてあのお店ぐらいしかないもん!」
しぃパパ「へぇ・・・有名な所なのかい?」
サトリ「うーん・・・そんなに有名じゃないけど・・・昨日ね!私の彼氏と二人で行ったんだー!
    そしたらね?彼の妹さんが働いてて・・・」
しぃパパ「・・・・サトリちゃん・・・・彼氏できたんだ・・・」
サトリ「あっ!!!!!//////」
しぃパパ「・・・はは・・・・」
サトリ「/////もう!そのパンがどうしたの!?」

サトリは照れながら、しぃパパにコーヒーを淹れてあげた。



しぃパパ「・・うん・・・それをね?とっても美味しそうに食べるもんだから
     僕も一口貰ったんだ・・・そしたら・・・なんだろう?にが甘いって
     いうか・・・・とにかく僕の口にはあわなくてね?」
サトリ「ふーん・・」(男くんもだめだって言ってたなぁ・・・男の人にはわかんないのかなぁ?)
しぃパパ「それで・・・ママったらすっごい悔しそうな顔してさ・・・僕もなんだか申し訳なくなってさ
     ・・・・それからは、ママを喜ばせようと思って・・頑張ってコーヒー飲めるようになってさ・・
     もうそれからずっと好きになったんだ・・」
     (サトリちゃんのコーヒー・・おいしいね・・)
サトリ「えへへ////ありがとう////・・・ん?あれ?」


サトリの目に手が付けられていない朝食が写りました。
サトリ「あれ?しぃの?」
しぃパパ「・・うん・・・なんだか調子が悪いみたいでね?」
サトリ「そうなの?・・・大丈夫?」
しぃパパ「・・・わからないんだ・・昨日の夜に・・雪を肩に積らしたまま
     帰ってきて・・・どうしたの?って聞いても答えてくれないし・・」
サトリ「・・・・」
しぃパパ「さっきも部屋に行ってみたんだけど・・・開けてくれなくてさ・・・」
サトリ「私・・・話してみようか?」
しぃパパ「え・・・いや、大丈夫だよ・・・・」
サトリ「大丈夫じゃないよ!あんなにお父さん思いのしぃがおじさんのコト無視するなんて
    何かあったんだよ!」
しぃパパ「・・・そうかな・・・・」
サトリ「それに・・・私もしぃも・・・サトリだから・・・話さなくても・・・ね?」
しぃパパ「あ・・・・そうか・・・・なんか・・ごめんね?」
サトリ「ううん!じゃあちょっとしぃの部屋いってくるね?」
トトト・・・




しぃパパ「サトリちゃん・・・・なんだか明るくなったなぁ・・・・」


・・・・そう言うとしぃパパは、おもむろに立ち上がり、しぃのご飯を片付けると何処かへ
出かけてゆきました。

サトリ「・・・」(しぃちゃん・・・大丈夫かな?・・・)



ああ・・・頭が・・・痛い・・・昨日の雪にやられたんだろうか?・・
さっき誰が来たのか分からないけど・・・全然興味がわかない。
それよりも・・・早く忘れたいのに・・・忘れようとすればするほど・・・
内藤君の顔が・・・・温もりが・・・・浮かんでくる・・・

いやだ・・・いやだ・・・・早く・・・・忘れてよ・・・なんで私ばっかり・・
もういや・・・何でこんなに・・何でこんなに悩まなくちゃいけないのよ!!
私は・・普通の女の子を演じたかった・・それだけなのに!!なんでこんなに苦しまなくちゃ
いけないの・・・・誰か教えてよ・・・・・私だって・・・なりたくて・・・
サトリになったわけじゃないの!!!
しぃ「・・・・くっ・・・・うぁ・・・・うう・・・」
ほら!ほら!・・・・まただ・・・また涙が出てきたじゃない・・・そんなに辛いのなら早く
忘れろ!内藤君とは会わなかった!内藤君なんてこの世に存在しない!!!早く忘れろ!!!!!
それが出来ないのなら死ね!!もう二度と人を好きになんてなるな!!二度と人に心を許すな!!

しぃ「・・・そんな覚悟もないのに・・・なんで・・・なんでこんなことになったのよ!!」



サトリ「・・・・しぃちゃん?」



しぃ「・・サトリ!?」
サトリ「・・・しぃちゃん・・・大丈夫?」

そうか・・・さっきの客人はサトリだったのか・・何しにきたの?・・いや・・
そんなことより・・・・・

しぃ「サトリ。」(あなた・・・いつからそこにいたの・・・)

サトリ「!!」
ガタッ!!
サトリ「痛っ!!」
壁に背中をぶつけてしまった・・・あまりにも乾いた思いが・・・しぃから伝わってきた所為で
びっくりして後ろの壁に思いっきり後ずさりしてしまった。・・・それでも・・しぃからは冷たい
思いが伝わってきた。

しぃ「・・・・」(答えてサトリ。いつからそこに?)
サトリ「・・・ごめんなさい・・・」
ガタン!!
サトリ「!!?」
しぃの部屋から・・・何かを・・・叩いたような音が聞こえた・・・


しぃ「ーーー!!」(痛っ・・・)
サトリが初めから・・・私の頭を覗いていたのが分かって一気に怒りが沸いた。
その怒りは、私の手を通して枕元にあった目覚まし時計を思いっきり叩いた。
サトリ「しぃ?」
ガタガタ!!ガタガタ!!
サトリ「しぃ!開けて!!」
ドンドン!!!
しぃ「うるさい!!うるさい!!扉を叩くな!!!騒ぐなぁっ!!」
サトリ「!!」
しぃ「帰れ・・・帰れっ!!」
ガシャーン!!
サトリ「きゃっ!!ちょ、ちょっとしぃ!?」


しぃ「うるさい!!消えろ!!私の頭を勝手に覗きやがって!!!何様のつもりだ!!」
サトリ「!!・・・だ、だって・・・仕様がないじゃない!!私はさと」
しぃ「うるさい!!言い訳するなぁ!!帰れ!!もうサトリの声なんて・・聞きたくない!!
   消えろ!!!居なくなれっ!!」
ガシャン!!
バキン!!
ドゴン!!!!
サトリ「しぃ・・・しぃちゃん!!やめて!!怒らないでぇ!!」

ああ・・・私はなんてことを・・・サトリは悪くないじゃないか・・・今サトリに言った事は
全て昨日の私そのものじゃないか!!でも・・・サトリに対する罪悪感、自分に対する嫌悪感・・
それよりも怒りのほうが・・強く出てくる!!!手当たり次第に物を部屋のドアに投げてしまう!!
いやだ!!助けて!!助けてよ・・・


しぃ「内藤くん!!!いやぁぁぁっ!!!!」




・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・
・・・・・・・・・うぅ・・・・・・・ひっく・・・・・・
・・・・・・・・ひっく・・・・・・・・あぁ・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


しぃ「・・・・サトリ・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・
しぃ「・・・・・サトリ!!」

あぁ・・・ついに・・・いや・・・当然だろう・・・サトリは帰ってしまった・・
私がこんなに・・・こんなに辛いことを言ったせいだ・・・はは・・・当然よ・・・
帰れって言ったんだから・・・帰って当たり前よ・・・なに考えてんのよ・・・あはは

しぃ「あはは・・・ははは・・・あはははははは!!」

・・・・・・・本当に・・・いないの?・・・・・サトリ?

・・・・・・なんで?・・・・何を期待してるの私・・・・自分で言ったじゃない・・
人の心を勝手に見やがってって・・・自分が招いた結果だわ・・・当然よ・・・・


しぃ「サトリ・・・サトリ?・・・・ねぇ?・・・・いるんでしょ?」

だからいないって!!自分で・・・・帰れって言ったじゃない!!・・・・何を期待している
のよ・・・馬鹿じゃないの私・・・いや・・・いやだ・・・いやだ!!

しぃ「いやだ!!サトリ!!!一人にしないで!!!返事をして!!!ねえ!!??」

いやだいやだ!!私はどうかしていた!!何でサトリに怒りを向けるのよ!!あのこは・・
サトリは、私を心配してきてくれたのに!!自分に対する怒りをあの子にぶつけて・・・
ぶつけるだけぶつけて!!!!それでサトリを帰してしまって!!なんで寂しがってるのよ!!
でも・・・いやだ・・・・いやだいやだいやだ!!!一人にしないで!!!話を聞いて!!!
ごめんなさい!!ごめんなさい!!!



しぃ「サトリ!!いやだぁ!!いやなのぉ!!」
ダッ!・・
ガチャン!!
しぃ「!!!」
バッ!!
サトリ「・・・!!」
ぎゅう・・・・・・



しぃ「・・!サ、サトリ?」
サトリ「・・・・・」
ぎゅう・・・

耐え切れず、部屋から出ると・・・ドアの影にサトリが隠れていた。
サトリは・・・私が部屋から出てくると・・・後ろから抱き締めてきた。

サトリ「・・・ごめんね?ごめんねしぃちゃん・・・ずっとここに居たんだ・・・」
しぃ「サ、サトリ・・・そん」
サトリ「でも!私は・・・私は・・・しぃちゃんの心を見たのは謝らないから!!」
しぃ「・・!?」
ぎゅう・・・

背中越しに・・・・力いっぱい私を抱き締めながら・・・震えているのがわかる・・
思いっきり振り払えば・・・この腕から開放されるかもしれないけど・・体が動かない。

サトリ「絶対に謝らないから!!謝ったって・・・忘れられないもん!!しょうがないじゃない!!
   私は・・・しぃちゃんが・・好きだから・・・好きだから心が見えるんだよ!?
   そんな大好きなしぃちゃんが・・死ぬとか、二度と人に心を許すなとか!!そんなつらい
   ことを思ってるのに!!忘れれるわけないでしょ!!」

そうだ・・・忘れていた・・・サトリは・・・サトリの愛する人の心しか・・見えない・・
サトリが・・心を読める数少ない存在なのに・・・私は・・・なんてことを・・・


サトリ「絶対謝らないよ・・絶対に忘れないよ・・・全部・・全部受け止めて
    あげるから・・・話してよ・・・ね・・・・どうしたの?」
しぃ「・・・・!あ!、あんたにはかんけ」
バチン!!
しぃ「!!」
サトリ「バカ!!」


サトリはしぃの頬を叩いた。乾いた音が廊下に響いた。
そして・・・目から大粒の涙を流した。


サトリ「なんで・・ひっく・・・なんでそんなに悲しいことばっかり!
    うっ・・・私が・・・ひっく・・私が泣いてたとき・・しぃちゃん
    私のコト抱き締めて!私の・・ぐすっ・・・私の話を聞いてくれたじゃない!!
    男君と一緒になれるように・・・うっく・・・導いてくれたじゃない!!
    それなのに・・・それなのに!私にはなんにも話してくれないの!?全部一人で
    抱え込んで・・・一人で泣いて・・・怒って・・・ぐすっ・・そんなに私は役にたて
    ないの!?私に言ってくれた言葉は嘘だったの!?寂しいことばかり言わないでよっ!!」
ぎゅう・・・
しぃ「サトリ・・・」
サトリ「全部聞くから!!一緒に悩んで・・一緒に泣いて・・・一緒に笑ってあげるから!!・・
    しぃちゃんが・・私にしてくれたコト・・全部するから!!」


サトリ「だから!!一人で泣かないで!!私の胸で思いっきり泣いてよ!!私にも悲しみを分けてよっ!!!!」



サトリに叩かれた頬が痛い。サトリが思いっきり抱きしめているからだが痛い。
でもそれ以上に・・心が痛い!!私以上に!!サトリが痛がっている!!

しぃ「う・・・うぁ・・・サトリ・・・ひっく・・・ごめんなさい!!」
ぎゅう・・!
しぃ「ごめんなさい!!私・・私・・うっ・・なんてことしたの・・・ごめんなさい・・」
サトリ「・・・謝らないで?私怒ってないから。しぃちゃんのこと大好きだから。しぃちゃんが
    いなくなっちゃったらさみしいから・・・だから・・ね?・・自分ばっかり責めないで?
    全部私に話していいから。・・ううん・・・話してほしいから・・・もう・・無理して
    私のおねえちゃんしてくれなくていいから・・・ひっく・・・私はもう・・しぃちゃんや
    男くんやいろんな人に・・・サトリである喜びを教えてもらったから・・・今度は私が
    教えてあげるから!!!!」
しぃ「サトリ!!サトリ・・・うぁ・・・うぁぁぁぁぁぁん!!!」
サトリ「・・・」(思いっきり・・・泣いていいから・・・)
ぎゅう・・・・


サトリの胸の中で・・・少しずつ・・・少しずつ・・・しぃは強がりを消していった。


落ち着いてきた。もう二人とも涙は流していない。

サトリは私の・・・昨日あった出来事や、内藤君への思いを・・真剣に・・
たまに笑いながら・・・全部聞いてくれた。全部話した。
初めは恥ずかしくって・・怖かったけど・・・サトリが全部聞いてくれるおかげで・・
最後まで話せた・・・

サトリ「・・・それで?しぃちゃんは内藤君のコト・・・忘れられる?」
しぃ「・・無理・・」
サトリ「だよね?一度好きになっちゃったら・・・それを忘れるなんて・・できやしないよね?」
しぃ「・・・うん」
サトリ「それに・・・しぃちゃんはまだ、内藤君に好きだって言ってないもんね。」
しぃ「・・・うん」
サトリ「・・・・よし!決めた!」
しぃ「?・・何?」


サトリ「明日・・・私と男君、しぃちゃんと内藤君・・・四人でデートしよっ!!」
しぃ「え!?そっ、そんなの無理だって!!」
サトリ「無理じゃないよぉ!大丈夫だって!!しぃちゃんなら・・絶対に内藤君を振り向かせられるって!!」
しぃ「う・・うぅ・・・」
サトリ「なんにも心配しなくっていいの・・・しぃちゃんはかわいくって・・やさしくって・・
    私なんかよりずぅーっと優しい心を持ってるんだから・・・」
しぃ「サトリ・・・・」
サトリ「だから・・・だから内藤くんから・・えっと・・にじげん?だかなんだか
    しんないけどうばちゃえ!!しぃなら大丈夫!!」
ぎゅう・・・
しぃ「サトリ・・・ありがとう・・・ほんとに私は・・いい妹をもったわね?男君に
   あげるなんてもったいないなぁ・・・」
サトリ「えへへ/////しぃも好きだけど・・・私の一番は男くんだもん・・・////」
しぃ「・・・・・」
ちゅっ・・・・・
サトリ「!!し、しぃ!?」




しぃはサトリのほっぺに・・やさしくキスをした。


しぃ「うふふ・・サトリがあんまりかわいいから・・・おかえし////」
サトリ「は、恥ずかしいよぉ・/////」
しぃ「本当は・・・サトリの唇にキスしたかったけど・・・そこは男君の物だもんね・・・」
サトリ「!!う・・・・あ・・・うん//////」
しぃ「それに・・・・私の・・・・」

しぃ「私のファーストキスは・・・内藤君にあげるから・・・・ね?」
サトリ「・・・・・うひゃあぁ//////」(しぃ・・・かわいいいいい////)
しぃ「//////」
ぎゅう・・・・



内藤「・・・今日は楽しかったお・・」
男「・・おう・・・そうだな・・・」
荒巻「あいかわらず男はカラオケへったくそだったけどなwwww」
男「うるせぇよ!」
内藤「荒巻のTMGEはいつ聞いても痺れるお・・・」
荒巻「おう!ミッシェルは俺の心の支えだかんな!」
男「あれ・・・なんだっけ?あのMステでタトゥーの変わりに歌ったやつ・・・」
荒巻「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」
男「そうそう!それはすっげぇ好きだった・・・テレビ見てて冷や汗かいたのはじめてだったなぁ・・」
荒巻「そうか・・おれは断然シトロエンの孤独が好きだなぁ・・・」
内藤「・・・ぜんぜんついていけないお・・・」
男「いやいや・・・内藤のドカベンの主題歌も・・ノリよかったぜ・・」
荒巻「・・・・全然・・・歌詞見てなかったよな・・・・」
内藤「楽勝だお!」
男、荒巻「「ははははwwwww」」

三人は・・・今日一日をとても楽しんでいました。

プアアアァァァ・・・・
アナウンス「二番ホームに電車が参ります。白線の内側までお下がりください。」
ガタン・・・・ゴトン・・・・


荒巻「お・・・来たか・・・」
男「・・・お別れ・・・・だな」
内藤「・・・・・」

荒巻は、この電車に乗って帰っていきます。明日の今頃は、もうこの町にはいません。

荒巻「・・・・帰る前に・・・まだ言ってないことがあるんだ・・・」
男「?」
内藤「・・・なんだお?」

荒巻「俺な・・・・来年になったら・・・アメリカ行くんだ。」

荒巻の口からは・・・死亡フラグのような言葉が出てきました。



荒巻「俺さ・・・野球部のマネージャーと・・付き合ってんだ・・そいつがさ・・
   まあ・・・サトリちゃんには負けるけど・・・とっても可愛くて、手術して
   落ち込んでた俺のそばで・・いっつも励ましててくれてさ・・・」
内藤「・・・うん・・・」
荒巻「そんでさ?そいつが言うわけよ?」
(荒巻の裏声)「甲子園で投げるのが無理なら・・・私をメジャーに連れて行って!」
男「・・・感動的な話のところすまんが・・・裏声きめぇ・・・」
荒巻「うっせぇ!・・・・俺はさ・・もう甲子園で・・あの熱いマウンドの上で完投できないって
   わかってから・・・もう甲子園なんかどーでもよくなってさ・・変だよな・・日本の野球男子
   が甲子園なんてどうでもいいなんてよwwww」
内藤「・・・はは・・・」

おかしくなんてないさ・・・・荒巻は本当に完投しかしないやつだったから・・・野球を辞めなかった
だけすごいさ・・・・斉藤先生の教えは・・荒巻にとって野球は切っても切れない関係にしてたんだお・・


荒巻「・・・そんでよ・・・野球部も学校もやめて・・・少年野球の監督でもやろうかと思ってたんだが・・
   そいつがさ・・・あなたにはマウンドしか似合わないって言いやがってよ・・甲子園に連れて行って
   くれなくてもいいから・・・あなたには野球を続けてほしいって・・・世界に羽ばたいてほしいって・・・」
男「・・・・」
荒巻「・・・怪我してからさ・・・あんなにしつこかったスカウトも・・全然来なくなってさ・・だからそいつらに
   も見返してやりたくって・・・日本野球に通用されないって思われたんだから、メジャー行って度肝ぬかして
   やろうと思ってな・・・まあでも・・・彼女がいなかったらそんなことも思いつかなかったわ・・」

荒巻は喋りながら電車に乗った。

荒巻「だからよ!お前らも見てろよ!!俺・・絶対メジャー行って・・松井やイチロー、佐々木や野茂
   よりも有名な選手になってやっから!」
男「お前は昔っからすげぇやつだからな!期待しとくよ!」
内藤「僕も・・・荒巻の球をずっと受けてきた捕手だって自慢するお!」
荒巻「ははっ!・・・・元気でな・・・」

プルルルルル・・・
電車の発車時刻が迫ってきた。



荒巻「最後に!男!」

男「・・・・なんだよ!」

荒巻「・・絶対サトリちゃんを幸せにしろよ!いつか・・いつか俺の子供とお前の
   子供で・・・また三球勝負させっからな!!」

男「・・・絶対にお前のガキには負けない子供作ってやるよ!」

荒巻「それから!内藤!」
ガタン・・
内藤「・・・なんだお!」
ゴトン・・
荒巻「お前も早くパートナー見つけろ!早く男みたいに自慢しに来いよ!」
ガタン・・・・
内藤「・・・約束だお!」
ゴトン・・・・・
荒巻「早く・・・早くその泣き虫どうにかしろよ!」

荒巻を乗せた電車はドンドン遠ざかってゆく・・・


内藤「わかってるお!・・・えぐっ・・約束だお!!」
タッタッ・・
荒巻「絶対の・・・絶対だかんな!!!」
ガタン・・・ゴトン・・・・
男「お前も・・・もうそれ以上怪我すんなよ!!彼女をメジャーに連れて行ってやれよ!!」
タッタッタッ・・・・
荒巻「・・ああ・・・・約束だ!!!!!!元気でな!!!!!」
ガタンゴトン!!ガタンゴトン!!
内藤「また・・・また・・えぐっ・・・絶対・・・絶対お前のボール捕るから・・絶対帰ってこいお!!!」
タッタッタッ!!!!


荒巻「・・・・約束だ!!!!じゃあな!!!元気でな!!!!!!」





荒巻は、暗闇の中に消えていった。



男「・・・荒巻との・・・約束だからな・・明日は・・・絶対しぃさんを振り向かせろよ・・」
内藤「・・・ぐすっ・・・・わかってるお!!」


男と内藤は、思い出のたくさん詰まった道を・・・いつもどうり歩いてゆきました。




12月27日④へ












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最終更新:2006年12月23日 15:51