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【12月27日 夜②】

サトリは、私と明日Wデートの約束をすると・・・安心したような顔をして
家に帰って行った。

サトリは・・・本当に変わった。もちろんいい意味で。おそらく・・いや、確実に男君が
その原因だろう。心の支えとなる人が現れるだけで・・・人はあんなに明るくなれるんだ・・すごい・・


しぃ「・・・私も・・・内藤君が居てくれれば・・・きっと・・・」




ぐぅ・・・・


あら・・・やだ、おなか空いちゃった・・・そういえば今日は朝からなんにも食べていないや。
・・・せっかく・・・お父さんが作ってくれた朝ごはんも・・食べなかったもんなぁ・・

しぃは台所に行き、何か作って食べようと思いました。

しぃ「・・・はぁ・・」
なんだろ?泣き疲れた所為なのか、体がだるい・・・・あー・・・何にも作る気力が起きないや・・
もう・・・今日はこのまま寝ようかな?

ガチャ・・・

しぃ「ん?」

玄関のドアの開いた音がした。

しぃパパ「ただいまー」
しぃ「・・・お父さんだ・・・・」



パタパタパタ・・
しぃ「・・・お父さん!!」
しぃパパ「!!・・しぃ・・・ただいま。」
しぃ「・・お帰りなさい。」
しぃパパ「・・・もう・・大丈夫かい?」
しぃ「・・うん・・・心配かけてごめんね?」
しぃパパ「・・・うん・・しぃが元気になってくれたらそれでいいよ。」

お父さんはやさしく私の頭を撫でてくれた。

しぃ「/////・・・ん?何これ?」


お父さんは紙袋を私に渡してきた。

しぃパパ「・・・おなか空いてるだろ?・・買ってきたんだ・・これ・・」
しぃ「?何?」
しぃパパ「あけてごらん。」
しぃ「?」

ガサ・・ガサ・・・・・・

しぃ「・・・!・え・・これ・・・なんで・・・」


茶色い紙袋の中には・・・・私が昨日食べた・・・あの・・コーヒーパンが入っていた・・・


しぃ「なんで・・・なんでこれが・・・」
しぃパパ「そのパンはね?昔ママが大好きだったパンなんだ。」
しぃ「・・パパ・・覚えてたの?」
しぃパパ「あれ!?しぃも覚えてたの?まいったなあ・・・はは・・・」

おとうさんは照れくさそうに話を続けた。


しぃパパ「いやね・・・ホントは僕は忘れてたんだ。今日サトリちゃんに言われるまで・・・」
しぃ「・・・え・・・・」
しぃパパ「今日ね?サトリちゃんが僕にコーヒーを淹れてくれてさ・・・それがとっても
     美味しくて・・ついママとの昔のことを話してさ・・・それでこのパンママが好きなの
     思い出したんだ。あ、そうだ。聞いた?サトリちゃん彼氏出来たんだってさ?」
しぃ「うん・・・聞いたよ。」

お父さんはいつも・・・どこかワンテンポ遅い・・・まあでも、それがお父さんのいい所でもあるんだけど・・
それよりも・・私は、なんでお父さんが・・・このパンを買ってきたのかが気になっていた。

しぃ「それで・・・なんでこのパン買ってきたの?」
しぃパパ「あ・・・うん・・実はね?ママもしぃみたいに落ち込んじゃって僕と話してくれない時があってさ?」
しぃ「・・・お父さんと・・お母さんが・・・別々に暮らしていたとき?」
しぃパパ「・・・うん・・・僕が・・サトリの力に怯えてしまって、ママを悲しませてしまった時。」
しぃ「・・・・・」
しぃパパ「あのときは・・・とっても辛かった・・ママといっしょに居たくても・・臆病な僕は心の何処かで
     怯えていてね?まだ僕も若かったし・・いまほどサトリの力を理解したなかったからね。」


お父さんは・・・おそらく思い出すのも辛いであろう昔のコトを・・私に喋りかけてくる。



しぃパパ「それで・・・そのうち手紙でやり取りするようになって・・どんどん会いたい気持ちが
     膨らんでいって・・・」
しぃパパ「気付いたらもう・・ママに心を見られるのが怖くなくなってたんだ。それよりもむしろ
     ・・・もっとママに僕を知ってほしくなってさ。・・一秒でも早くママに会いたくなって・・・
     家を飛び出してママに会いに行った・・・」
しぃ「パパ・・・ママのこと大好きだったんだね?」

いつのまにか、私の口調は幼いころの私に戻っていた。パパがいけないの。パパの話し声は、とっても優しくって
とっても懐かしくって・・・なんだか子守唄を聞いてるみたいだったから・・

しぃパパ「うん・・・大好きだったよ。だれよりもママを愛していた。」
しぃ「・・うん・・」
しぃパパ「ママの家に着いたとき、僕は早くママに会いたくって、玄関の呼び鈴も鳴らさずに
     勝手にママの家に入った・・そしたら、玄関をあけてすぐにママがそこにいた。」
しぃ「・・ママ・・パパが来ること知ってたの?」
しぃパパ「ううん・・なんにも言わずにいきなり行ったんだからママが知ってるはずなんてなかった。
     でも・・・ママは僕の顔を見て・・途端に抱きついてきて・・泣きながら会いたかったって
     ・・ずっと会いたかったって言ってくれたんだ。」

私はパパの話をずっとパパのひざの上で聞いていた。いつからそんなトコに乗ったのか
覚えてなかったけど・・・そこから降りたくなかった。


しぃパパ「あんなにお互いが怖がって・・一度は離れ離れになったのに・・
     会いたい気持ちは僕らから離れていなかった・・・僕もママも・・
     もうお互いしか本当に愛せる人間がいなかったのさ・・・」
しぃ「パパもママも・・お互いに嘘ついてたんだね?」
しぃパパ「ははっ・・恥ずかしながら・・・それから僕とママは一つのルールを
     決めたんだ。」
しぃ「・・ルール?」
しぃパパ「そう。ルール。パパはもう、ママに絶対に傷つけるような嘘はつかないって。全部
     ママに伝わるように想いを作るって・・・そしてママは、パパがどんなことを想っても
     絶対にそれを無視しないようにって。聞こえないフリはしないでって言ったんだ。」
しぃ「それで・・・ママはなんて?」
しぃパパ「ママは、そんなことでいいの?って言ってた。それじゃパパが不公平すぎるって。でもね?
     僕はそんなことちっとも思ってなかったんだ。」
しぃ「・・?」


しぃパパ「だってさ?それまでママは家族以外の誰にもサトリの力を喋れないで辛い思いを
     してきたんだよ?それをやっと僕に話せたかと思ったら・・
     僕はそれを裏切ってしまった・・・ママの心にとても深い傷をつけて
     しまったんだ・・・」
しぃ「ママ・・・」

ママも・・・昨日の私みたいに・・・きっとサトリの力を怨んだんだろう・・・だから・・・誰も居ない所に・・・
 一人で閉じこもったんだ・・・パパが嫌いになってた訳じゃなかったんだ・・

しぃパパ「だからね?これからは僕もママと同じように・・一緒に辛いことも、悲しいことも・・
     嬉しいことも全部共有したかったんだ・・それが僕にできるママへの愛の向け方だと思ったから。」
しぃパパ「そしたらママまた泣き出しちゃって・・・私みたいなのの為にあなたの人生が
     狂ってしまうかもしれないよって・・だから僕は言ったんだ。」




しぃパパ「それでも・・・それでもママを愛してしまうって・・どんなにこの先辛くってもいいから
     ずっと僕のそばに居てくれって・・・プロポーズみたいなことをね?」



しぃ「パパ・・」

ママが何故パパを選んだのか分かった・・ママも・・・どんなに辛くってもパパのそばから
離れたくなかったんだ。またパパが離れてしまうのが怖かったんだ・・

私は・・そこで・・・横に居ることより・・・逃げることを考えていた。内藤くんになんにも
分かってもらおうとしなかった・・・やっぱり・・サトリの言うとおり・・逃げなくってよかった・・
逃げないで・・立ち向かって・・幸せになった人が・・こんなに近くにいたなんて・・・


しぃ「パパ・・・大好き・・・」
しぃパパ「・・・うん・・・僕もだよ・・」
ぎゅう・・・



しぃパパ「えーと・・・なんだっけ?僕は何をしぃに伝えようとしたんだっけ?」
しぃ「え?」


まただ・・・やっぱりパパは・・・どこかねじが抜けてる・・・でもそこにママが惹かれたんだろうな・・

しぃパパ「あれ?あれれ?僕はしぃに自慢話してたんだっけ?」
しぃ「・・・・パン」
しぃパパ「え?」
しぃ「だぁーかぁーらぁーパン!!あのコーヒークリームの!」
しぃパパ「あ!そうだったね!ごめんごめん!!」
しぃ「もう・・・」


しぃパパ「えーと・・それでさ、またお互いに初めからやり直そうってなって・・
     また付き合い始めたころの二人に戻ろうって・・」
しぃ「うん・・・・」
しぃパパ「なんだかさ・・・はは・・・恥ずかしかったなぁ・・お互いに愛し合っていた二人がさ、
     また初めっからお互いの愛を再確認していったんだ・・うん・・・」

パパはなんともくさい台詞ばっかり言ってる・・・でも・・ふふ・・・かわいい・・

しぃパパ「またママと一緒に暮らし始めて・・元通りになって始めてのデートに出かけた時・・・
     まるで高校生の初めて付き合いだしたカップルみたいにぎこちなくてさ・・」
しぃパパ「別に僕はママに心を見られるのはなんともなかった・・というか、初めからママに隠すような
     ことはなんにも考えていなかったんだ。・・僕より・・ママの方がサトリの力から逃げていた・・」
しぃ「・・・ママも・・・私と同じで・・」
しぃパパ「ん?何か言ったかい?」
しぃ「!!ううん!なんでもないよ!続けて!」


ママも・・・私と同じでやっぱり怖かったんだ・・パパの思いが・・


しぃパパ「それでその日はさ、お互いに・・いや、ママがね?あんまり喋ってくれなくて・・
     その時・・・帰り道でこのパン屋さんをみつけてさ・・」
しぃ「・・・パパもあのお店行った事あるんだ・・・」
しぃパパ「うん・・・さっきまでずぅーっと忘れてたからね・・ママが死・・いなくなってから
     一回も行ってなかったし・・・」
しぃ「うん・・」

パパは・・ママが死んだとは言わなかった。それが、私を寂しくさせないつもりだったのか、自分
の為だったのかわからなかったけど・・私も聞きたくはなかった・・

しぃパパ「ママがちょっとだけ店内を見てもいい?って聞いてきてさ。やっとママが僕に
     質問してくれたからさ・・もちろんだよって言って、二人でお店に入ったんだ。」
しぃパパ「お店はもう閉店間際でさ・・そんなにパンも残ってなかったんだけど、店内はとっても
     綺麗・・いや・・なんてゆうか・・んー?」
しぃ「くす・・懐かしい感じがしたんでしょ?」
しぃパパ「おっと・・それそれ!とっても懐かしい雰囲気だった・・店の小母さんがさ?漫画に出てきそうな
     ぐらい濃いキャラクターで・・」
しぃ「うん・・」
しぃパパ「それで・・ショーケースにあったパンを4個ぐらい買って店を出たんだ。帰り道でパンを食べながら
     帰った・・僕のお気に入りはペースト状のたらこが塗ってあるフランスパンだったんだけどママは・・
     そのパンを気に入ってさ・・あんまり美味しそうだったから僕も一口貰ったんだ。」


しぃパパ「うん・・・なんというか・・僕には美味しいとは思えなかった・・
     まあ・・菓子パン自体あんまり好きじゃなかったしね・・」
しぃ「うん・・・」
しぃパパ「ママには美味しいねって言ったんだけど・・頭の中じゃ苦手だなぁ・・・って
     ・・気付いたときにはママは僕の顔を見ててさ・・嘘つかないって言ったでしょ?って・・」
しぃ「・・そっか・・」
しぃパパ「・・やってしまったーって感じだったね・・でもママはさ・・くすくす笑ってて・・何でこの味
     が分かんないかなぁって、すっごい悔しそうな顔してさ・・ママは尋常じゃなくコーヒー好きだったから・・」

確かにそうだ・・・ママはいっつもコーヒーを飲んでいた。まだ小さかった私も、あのパンをママに食べさしてもらった時
苦手だったけど・・大人になったら私もわかるのかなぁ・・って思ってた・・案の定・・私もコーヒー大好きになちゃった
・・・ママほどじゃないけどね?


しぃパパ「そのときのママの悔しそうな顔が忘れられないでさ・・僕もママみたいにコーヒーを
     好きになれたらどんなにいいだろうって・・・もうそれからはママに隠れて特訓したよ・・」
しぃ「・・特訓?」
しぃパパ「うん。ママがいないときにいろんな喫茶店のコーヒーのみに行ってさ・・初めは辛かったけど・・
     どんどん美味しさが分かっていってさ・・」
しぃパパ「ママはね?なにか辛いことがあったりした日は、いつもそのパンを食べててね・・・僕もママといっしょに
     ママの気持ちを共有したかったから・・」
しぃ「・・・・」

パパがコーヒー好きな理由はここにあったんだ・・・私のコーヒー好きはてっきり遺伝かと・・・

しぃパパ「それからしばらくしてさ・・またママと些細なことで喧嘩して・・・」


しぃパパ「その日の夜・・ママに隠れてパン屋にいってさ・・そのパン買って帰ったんだ。
     ママはまだ怒ってて、僕の顔を見た途端そっぽむいちゃって・・」
しぃ「・・ふふっ・・ママかわいい・・」
しぃパパ「うん・・それでさ・・・ママに小さな声で・・ごめんって言いながらこのパンあげたらさ・・
     ママとってもびっくりしてた。なんで・・って。だから言ってやった。ママのことだから・・
     このパン食べたくなっただろう?って・・・」
しぃ「うん・・」
しぃパパ「ママが食べる前に僕が食べて・・美味しいねって言ったらママ泣き出しちゃって・・美味しくないって言った
     じゃないって・・だから・・ママが食べてるの見たたら僕も食べたくなって・・もう一度食べてみたら美味しかった
     って・・・・」
しぃ「パパ・・嘘?」
しぃパパ「うん。嘘だね。・・・ママに努力して食べれるようになったなんて知られたくなかったから・・
     恥ずかしいもん・・それに、僕はママと約束するときこう言ったんだよ?ママを「傷つける」うそは言わないって・・
     だから・・・その嘘はついていい嘘だよね?」
しぃ「うん・・うん・・」

ああ・・・本当に私はこの二人の子として生まれてきてよかった・・こんなにお互いが愛しあっている夫婦がいるだろうか・・
それとともに・・・自分なんか生まれてくるんじゃなかったって思ったことが・・・とっても悲しくなった・・


しぃパパ「それで・・ママと仲直りして・・・その晩にしぃが生まれたんだ。」
しぃ「・・・!!な・・・・//////」
しぃパパ「なにも恥ずかしがることじゃないよ?しぃはパパとママの愛の結晶なんだから・・」
しぃ「//////う・・うん・・・」

いや・・パパの顔も・・・・真っ赤じゃん・・・///

しぃパパ「しぃが生まれてからは・・・本当に一度も喧嘩しなかったんだ・・する理由もなかったし、
     なによりしぃが可愛かったから・・・」
なでなで・・・
しぃ「///////」
しぃパパ「ママも・・昔ほどそのパンを食べなくなった・・いや・・時々食べてたけど・・もう
     ただ好きだから食べてたみたいだけどね?」


しぃパパ「ママが・・・いなくなったとき・・・とっても悲しかった・・・とっても・・」
しぃ「・・・・」

パパの目には・・涙はなかったけど・・・ママが写っているみたいだ・・・

しぃパパ「でも・・ママはいなくなる前に・・しぃのコトをよろしくって・・・・僕に言い残して
     逝ったんだ・・・」


しぃ「え・・・」
しぃパパ「しぃは多分・・・この先サトリの力の所為でとっても辛い道を歩んでくだろうって・・
     私がそうだった様に・・・私はここまでみたいだけど、パパが傍にいたら・・しぃもきっと
     幸せだろうって・・・あなたがしぃを・・私の分まで愛してあげてって・・そういい残して
     ・・・綺麗な顔で・・・」

もうだめだった・・・私はもう完璧にママの温もりを思い出して・・・目から溢れる涙を抑えられなかった。

しぃパパ「ほら・・・泣かないで・・・ママが悲しむから・・・ね?」
しぃ「・・・ぐすっ・・・うん・・・」
パパは私の頬をなでてくれた。

しぃパパ「それからは・・・どうだったかな?しぃ・・幸せになれたかな?」
しぃ「うん・・・当たり前じゃない・・・」
しぃパパ「そう?・・・ははっ・・・よかった・・・」
しぃ「当たり前だよぉ・・・ぐすん・・・」
しぃパパ「それで今日・・・しぃがとっても辛そうだったから・・ママと同じで・・・
     このパン食べたら元気にならないかなって・・・」

無理・・・泣くなって言われても・・・無理!・・
私は・・なんでこんなにもパパやママから愛されていたのに気付けなかったんだ!なんで
一人で全部抱え込んで悩んだりしたんだ!・・こんなに・・・こんなに私のコトを愛してくれる人が
傍にいたのに・・・ばか・・・


しぃパパ「ほらほら・・・泣かないでって・・・さあ、食べてみてよ?」
しぃ「・・うん・・・」

ぱくっ・・・
もぐもぐ・・・

しぃパパ「どう?・・・おいしい?」
しぃ「・・・うん・・・おいしいよ・・・とっても・・・」
しぃパパ「そうかい?・・・よかったなぁ・・・」

本当に・・美味しかった・・・昨日食べたのと全く同じパンなのに・・・
昨日食べた美味しさじゃなくて・・私の思い出に残る美味しさに・・変わった・・・


しぃ「ねぇ?・・パパ・・・」
しぃパパ「・・ん?なんだい?」

私はパパに、話さなきゃいけないと思って、内藤君のコトを話しだした・・


しぃ「私ね・・好きな人ができたの・・・」
しぃパパ「!!・・そうか・・・」
しぃ「その人ね・・・とっても優しくって・・いい人なんだけど・・・
   もしかしたら私のこと好きになってくれないかも知れないって・・
   ずっと怯えてたんだ・・・・」
しぃパパ「・・・・」
しぃ「でもね?・・・サトリのおかげで・・思いを伝えないうちから諦めちゃだめだって・・
   だから・・明日その人に・・・思いを打ち明けようと思うの・・・」
しぃパパ「・・・・うん・・・しぃが・・・しぃがそうしたいのなら、僕は応援するよ・・」
しぃ「パパ・・・・ありがとう・・・・」
ぎゅう・・・
しぃパパ「さあ・・・・それなら・・今日は早く寝ないと・・明日はちゃんと早起きできるようにね?」
しぃ「うん・・・」


しぃはパンを食べると、もう夜の11時になっているのに気付き、お風呂に入りにいきました。



しぃパパ「・・・・好きな人・・・か・・・」


僕は、しぃにも一つ嘘をついていた。しぃがあのパンを美味しいと言ってくれるのを
知っていた。パン屋の店長に昨日しぃがあの店に来たことを聞いていたから・・

あの店長の記憶力は恐ろしい・・僕の顔まで覚えていて、ママのコトを聞いてきた。
そこで初めてしぃが・・・ママの死を言えなかったのを知った。
しぃはまだママの死を心の何処かで悲しんでいるんだと思って・・それを何処かで思い出して、
また心を閉ざしてしまったと思っていた。・・あはは・・・とんだ勘違いだ・・しぃはけっこう
立派に育ってくれたよ・・ママ・・僕だけじゃなく・・・サトリちゃんや・・・いろんな人に愛されて・・
それに・・・やっと・・しぃも・・いっしょにいて安心できる・・サトリの力を持っていても、
問題なく愛してくれるひとを見つけたみたいだ・・うん・・・よかったね・・・

しぃパパ「・・でも・・・・はぁ・・・・好きな人か・・・・あぁ・・・」


・・・・サトパパでも呼んで・・・飲み明かそうか・・・多分サトパパも・・同じような心境だろう・・・あぁ・・





長かった一日は、明日に全てを期待して・・・やっと夜の闇に消えていくみたいです・・・



おっと・・・まだ・・・一つ・・・ドラマが残っているみたいですね・・・・・



【12月27日 夜③】

内藤と別れた後、俺は明日をどうするか考えながら帰り道を歩いていた。

内藤は今日一日でとても変わった。見た目では分からないかもしれないけれど・・
あいつはもう、一人で漫画だけを頼りにして生きて行こうとはしない。もう二度と
一人で悩んだりしない。

俺と、荒巻と約束したから。

男「あ!・・・サトリに連絡しなきゃ・・・」
そうだよ・・・早く連絡して明日の約束取り付けなきゃ・・・しぃさんに伝えて、
それとなく来てもらわなきゃいけないのに・・・
腕時計を見ると、もう10時を越えていた・・・
ちなみにこの時計はサトリがいままでしていたあの時計。サトリは俺から貰った時計をして、
いままでしていた時計を俺にくれた。ペアウォッチだねって照れながら・・
男「・・・やっべぇ・・・」
ってそんな思い出に浸っている時間はない!早く電話して約束しないと俺は内藤にうそつき呼ばわり
されちまう!内藤としぃさんを幸せに出来なくなっちまう!
ピッピッピッ・・・
プルルル・・・・
男「・・・・・」
プルルル・・・
男「・・・・・?」
プルルルル・・・・
男「・・・でない・・・」


おいおい・・・まじかよ・・・やばいな・・・・もうこんな時間だし、いまからサトリの家に行くのは
失礼だろうし・・いや、むしろ今行ったらあいつの親もいるだろうから・・なんか恥ずかしいし・・って
そんなこと言ってる場合じゃないって!

タッタッ・・・

男「うーん・・・・うー・・・・」
いかんいかん・・サトリに伝えなければ明日の計画がすべて台無しになってしまう!
ここは恥を忍んであいつの家まで行くしかない!

タッタッタッ・・・

男「よし!・・・いやでも・・・」
もし・・あいつの親に嫌な顔されたらどうしよう・・・こんな時間にいきなり家訪ねていって
いい顔されるはずがない!あああああ・・・・・やっべえ・・・

タッタッタッタッタ!

サトリ「えい!」
バッ!
男「おわっ!!?」
ギュッ!

背中から誰かに・・いや・・サトリしかいないな・・・抱きつかれた。


サトリ「えへへ・・///」
ぎゅう・・・
男「・・いや・・あの・・」
サトリ「びっくりした?」
男「・・・うん・・」
サトリ「えへへ・・・私も・・・男君に逢いたくて・・・散歩してたら・・見つけた。」
ぎゅう・・・
男「うぅ・・///」

男はサトリの手を振り払った。

サトリ「!・・男君?」
男「・・・・ばか!」
サトリ「ひゃん!?」
男「こんな時間にこんなトコ一人で歩いてたら危ないだろ!」

俺達が出遭ったそこは昼間なら明るい一本道だけど、この時間は薄暗い電灯が一つあるだけだった。


サトリ「で・・・でも・・」
男「でもじゃない!なにかあったらどうすんだよ!?」
サトリ「うぅ・・・ごめんなさい・・・くすん・・」
男「・・・はぁ・・」

男は深いため息を一つすると、サトリを今度は正面から抱きしめた。

ぎゅう・・
サトリ「!!」
男「・・ったく・・一日ぐらい我慢しろよ・・」
サトリ「/////・・・むりぃ・・・」
男「・・はぁ・・・ホントにサトリは甘えん坊・・・」
サトリ「えへへ・・・」
男「・・・・」
サトリ「あ・・・」
男「サトリ・・・」
サトリ「・・・うん・・・」


・・雪のせいなのか・・サトリがいきなり現れたせいなのか・・・わからないが・・
とにかく・・サトリが可愛く見えた。だから俺は・・・サトリに・・・三回目の・・・

サトリ「・・・うん・・・・」
男「・・・・・」


サトママ「・・・サトリ?」

男「!!」

突然・・いやさっきから居たのかもしれないが・・人が現れた。

サトリ「!!お・・お母さん!!」
男「!!!!!!!!おおおおっかおおお母さん!!!??」

サトママ「・・・サトリ・・・」




サトママ「・・・突然いなくなったと思ったら・・・そう・・」
サトリ「お・・お母さん!・・そ・・その・・ちがうの!」

おいおい!サトリ!なにがちがうんだよ!?そんな言い方したら
俺がなんかまずいことしたみたいじゃあないか!・・・

サトリ「!!お・・男君・・」

う・・そんなこまった顔で俺を見るなって・・・かわいいな・・ちくしょう・・・
うん・・あとで絶対・・キスしてやるから・・それより今は・・サトリの・・

サトママ「へぇ・・・うちの可愛い娘に・・・キスするつもりですか?王子様?」
男「!!!!!え!?・・ああああっ!そ・・・そうかっ!!・・・・」
サトリ「/////私の・・・・お母さんだから・・ね・・・/////」



やばい・・・・・これは・・・・まずいことに・・・なった・・・・・



男「いや・・・あの・・・これは・・・」(あがが・・・)
サトママ「?・・・いいのよ?そんなのサトリの自由だし・・・ねぇ・・・」

サトリのお母さんはなんだか恐ろしいオーラをまとってこっちに向かってくる!!

サトママ「ただねぇ・・・やっぱりあたしもサトリの母親だから・・・どこの馬の骨とも
     わからない人に・・・サトリの唇奪われるのはいやよねぇ?・・・」
サトリ「!!!!」(ちょ、ちょっと!おかあ)
サトママ「サトリは黙ってなさい。」
サトリ「!!?」
男「え?・・・サ、サトリ?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

なんだかそんな効果音が聞こえた・・・気がする・・・


サトママ「さあ・・あなたは・・サトリのなんなの?・・答えてくれないかしら?」
男「ええ!?」(・・おれは・・・その・・)
サトママ「あなたの口で答えて。」
男「!!」
サトリ「・・・」(お母さん・・・なんでこんなこと・・・)


いかん・・・なんでか・・・サトリが涙目になってる・・抱きしめてあげたいけど・・目の前には・・

サトママ「私が居るもんねぇ?」
男「!!ま・・また・・・」
サトママ「しょうがないじゃない・・私もサトリも・・・そうゆうものなの・・・」
男「・・・・・」
サトママ「あなたがなにを考えようが・・・私の前じゃあ全部お見通しなの・・」
サトリ「ママ!もうやめて!」
サトママ「サトリは黙ってなさい!!」
男「!!!!」


サトリが黙ってしまった・・・サトリのお母さんはとっても綺麗な顔を
しているのに・・・俺にはその無表情が怖くてしかたない・・・

サトママ「あら?ごめんなさいねぇ?怖くって・・・」
男「!!」
サトリ「・・・ひっく・・・ぐすん・・・」
サトリが俺の隣で泣いている・・・なんだよ・・この状況・・
サトママ「ほんとね・・・さあ・・どうするの?・・私の可愛いサトリが泣いちゃってるわ・・」
男「・・・」
サトママ「私はサトリだからね?・・・それにあなた達よりも随分と大人だから・・あなたの考えていること
     全てに反応してあげるわ・・・・」
男「な・・なんで・・そんな・・・」
サトマ「なんで?なんでって・・・言ってるじゃない・・・サトリだからよ・・・」
サトリ「うぇ・・・嫌・・・もぉ・・・いやぁ・・・」
サトママ「サトリだから・・・・全部聞こえるのよ・・・無視は出来ても・・・ね・・
     私は・・・それに答えてる・・ただそれだけよ?・・・」
男「・・・・」
サトママ「・・・だまってないで答えて頂戴・・・あなたは・・・サトリの・・・何?」


サトリはとうとう膝を崩して・・・雪の積ったこの冷たい道路に座って泣いている・・・
俺の・・・所為・・・・


サトママ「そう・・・・あなたのせいよ・・・あなたが・・私の質問に答えないからね?」




そうだ。俺の所為だ。なにを躊躇っている?俺は誓ったじゃないか。サトリは俺が守るって。
サトリの親がなんだよ。そんなの関係ない!!!!

バッ!
サトリ「!!」
サトママ「!!!」
男は突然、サトリを無理やりたてらすと、その不安定なサトリが倒れないように抱きついた。
サトリ「!!お・・男君?」
男「ごめんな?・・サトリ・・・」

そして男はサトママの方を向いて言った。   いや、叫んだ。


男「俺は!サトリの彼氏だっ!!」



サトママ「・・・・」
サトリ「・・男君・・」

男「俺は・・・サトリに誓ったんです・・・サトリは俺が一生守るって・・・
  だから・・・あなたが・・サトリの親だとしても!サトリを困らすなら!
  俺が許さないっ!(ぎゅぅ)・・サトリは・・・大切な・・可愛い彼女です!!」

サトママ「・・・・でも、サトリは私の娘よ?・・私があなた達の関係を認めなかったらどうするの?」
サトリ「・・・・お母さん?」
男(大丈夫。)「関係ないです。サトリに誓いましたから。幸せにするって・・・サトリも・・
        こんな俺でも愛してくれるって言ってくれたから・・・あんたたちに認められなくったって・・・
        いや・・・世界中の誰もが俺達二人を離しに来たって!俺はサトリを!俺の隣から離さない!!」

サトママ「・・・・そう・・・本気ね?・・・・」
男「・・・・」
サトリ「男君・・」
ぎゅう・・・・

三人のいる空間は・・・まるでそこだけ時が止まったみたいに・・とても静かだった・・・



サトママ「・・・・」
男「・・・・」
サトリ「・・・・」


サトママ「・・・ぷっ・・・ふふ・・・・あはははははっ!!」

その沈黙を破ったのは・・なんとサトリのお母さんだった。

男「・・・え?」
サトリ「・・お母さん?」
サトママ「はははっ!ご、ごめんなさいね?あんまり・・おかしいもんで・・つい
     ・・あははっ!!」

サトリのお母さんは突然笑い出した・・・それも・・ものすごい元気に・・・


男「・・・あ・・あの・・・」
サトママ「ふふ・・二人とも・・本当に仲がいいのね?サトリもいい人みつけていたわねぇ~?」
サトリ「え?な・・・えぇ?」
サトママ「いやぁね?私が反対なんてするわけないじゃない・・・私はいつでも・・
     サトリの幸せばっかり考えてたから、サトリが好きになった人をサトリから放すわけないじゃない。」
男「あ・・・え・・い・・いや・・じゃあ・・今のは?」
サトママ「演技。」
サトリ「・・・・演技?」
サトママ「うん。」

な・・・なに・・・え・・・・どうゆうこと?・・

サトママ「今のはね?私の旦那が・・・サトリのパパが私のお母さんに言われたことなの・・」
サトリ「おばあちゃん?」
サトママ「うん。私をつれて・・実家に言ったときにね?」

サトリのお母さんはちょっとした昔話をしてくれた。



サトママ「昔ね・・・パパと私は、私のお母さんとお父さんに結婚する報告しに
     私の実家に行ったの。そのときに私の両親にパパがドラマみたいに娘さんを
     僕にくださいっ!!って言ってさ。・・お父さんは・・いや、お父さんも、
     お母さんも・・賛成してくれたんだけど・・・」

もう・・あの恐ろしかったサトリのお母さんはそこにはいなかった。

サトママ「そしてその夜・・・近くの公園で散歩していた私たちの前に突然現れた
     お母さんが・・今私が言ったことと・・・全く同じコトをパパに言ったの。」
サトリ「それで・・・パパは?」
サトリはいつの間にか泣き止んでいる。
サトママ「・・パパはね・・ぷふっ・・・男君とまったくおんなじこと言ってたの!もー
     だからびっくりしちゃった~まったくおんなじなのよ?」
男「あ・・はい・・・なんか・・すいません・・」
サトママ「ふふ・・・なんにもあやまることなんてないわよ?・・ただ・・一つだけ
     私たちとは違う所があったわね・・・」
男「?」
サトママ「パパは・・・・お母さんの前で抱きしめてはくれなかったわ・・・」
サトリ「!!!!」
男「!!!!!!!あ!!」
バッ!
サトママ「あはははっ!!ホントに仲がいいのねぇ・・」
サトリ「/////」
サトママ「でもね男君・・・・私はあなた達のこと反対はしないけど・・一つだけ覚えていてほしいの・・」
男「・・・・なんですか?」


サトママ「あなた達はこれから・・・楽しいことだけじゃなく、もちろん辛いことも
     いっぱい経験していくわ。それはどんなひとでも同じ・・でも・・サトリの
     力を持ってる以上・・・普通では考えられないことでも・・ささいな溝が
     出来てしまうかもしれない・・・・それでも・・・それでもサトリの_」
男「傍に居ますよ。」
サトリのお母さんが最後まで話す前に俺の方から切り出した。
サトママ「・・・」
男「サトリのおばあちゃんが、サトリのお母さんに・・・サトリのお母さんがサトリに
  言ったことは・・・とても大切なことです。」
サトリ「・・・男君・・」


男「あなたに・・・質問された時・・・初め俺は何も言えなかった・・
  サトリの母親の前だから・・・それもあったけど・・そんな易々と
  はい、彼氏ですなんて言えなかったんです。」
サトリ「?どうゆうこと?」
男「俺は・・・サトリを守るって誓ったけど、そんなもの・・言ってしまえばこっちの
  もの。誓うだけならだれでもできる・・・でも・・さっきサトリは泣いていた。」
サトリ「・・・」
男「俺が・・もたもたした所為でサトリに悲しい思いをさせてしまった。そんなことなら
  さっさと質問に答えればよかったんだって・・口ではいくらでも言える。でも、俺は
  さらに・・想う事でもサトリをしあわせにできる・・・でも逆に言えば、傷つけなくて
  いい所でも傷つけてしまう・・・だから俺は、心の奥からサトリを幸せにしらくちゃいけないんです。」
サトママ「・・・・」
男「サトリを本当に愛しているなら、すぐに答が出たんでしょう・・でも・・まだ俺は心の何処かでサトリ
  の力に怯えていた。読まれたくない事まで読まれてしまうって・・・その迷いが俺の心を止めていた。」
サトリ「・・・・」
ぎゅ・・・
サトリは静かに男の手を握った。
男「でも、目の前でサトリに泣かれて、気付きました。俺はサトリの・・・この力もちゃんと愛してやらなくちゃ・・
  この力の所為で俺がサトリに嫌な思いをさせてしまっても、それをカバーできるぐらいの愛情をサトリにあげないとって。」


男「あなたに・・・サトリの何なのって言われて・・・やっと気付けた・・」
サトママ「でもそれじゃ・・・あなたは幸せになれないんじゃないの?あなたはサトリの
     ためにいつまでも綺麗な心でいれるの?」
男「それは・・わかりません。もしかしたら・・・僕の知らない所でサトリを
  傷付けてしまうかも知れない。」
ぎゅう・・・
サトリ「ふぇ!?」
男「でも!それでも俺は!俺の力でどうにか出来るなら!!全部捨ててでもサトリを
  幸せにする!!サトリの力があろうがなかろうが・・・サトリを愛することは・・・
  やめられない・・・」
サトリ「・・・」(男君・・・ありがとう・・大好き。)
男「それに・・・サトリの幸せは俺の幸せでもありますから。」
サトリ「////」

もう・・サトリの親の前だからって・・サトリを抱きしめるのを恥ずかしがったりしない。
サトリが・・・それを喜んでくれるから。 



サトママ「・・・まったく・・・みせつけてくれるなぁ・・」
男「・・・すいません・・・」
サトママ「・・・私もこの時代に女の子なら・・・あなたを好きになったわ・・・多分・・」
男「え!?」
サトリ「!!・・・・だめっ!」
ぎゅうー・・
サトママ「くすくす・・・大丈夫・・私の一番はいつだってパパだから・・・それより・・」

サトリのお母さんは、僕らの方を見ながら少しずつ後ろにさがった。

サトママ「男君!ちょっとだけサトリ借りるわよ!?」
男「?」

そう言うと、お母さんは両手を広げてサトリに向かってこう言った。

サトママ「サトリ!!来て!!」



サトリ「・・・」
たったったったったっ・・
サトリ「お母さん!」
ぎゅう!
サトママ「サトリ・・・さっきはごめんね?お母さんサトリいじめちゃったね?」
サトリ「・・・ううん・・・大丈夫・・・」
サトママ「お母さんね・・・試してみたかったんだ・・サトリの好きな人・・・
     どんな人か・・・・」
サトリ「・・・どうだった?」
サトママ「・・・もちろん合格!200点満点!・・・だって・・パパががんばって見つけた
     答を・・あの歳でこうもあっさり言われちゃったもん・・お母さん嫉妬・・」
サトリ「えへへ・・・だってサトリのかれ・・・ううん・・旦那さんだよ?」
サトママ「あら!この子ったら・・パパが聞いたら・・・泣いちゃうかもね?」
サトリ「えへへ/////」
サトママ「じゃあ絶対に男君と幸せになりなさいね?」
サトリ「・・うん!」
サトママ「よし!ではもういいぞ!さがれ!」

サトママはサトリの背中を軽く押した。そしたらサトリが俺の方まで走ってきた。



どす!
男「おっと!」
サトリ「ただいま!」
男「・・・うん」
サトママ「男君!」
男「なんですか!?」

サトママ「どうか・・・どうかサトリを・・幸せにしてください!!」

サトリのお母さんは深く頭をさげた。

男「・・・はい!俺はサトリを・・・一生守ります!!」
サトリ「うん!」


サトママ「・・・ありがとう・・」
男「?」(よく聞こえない・・)
サトリ「?」(なんだって?)
サトママ「それじゃサトリ!ママ先に帰ってるから!あんまり遅くならないでね!
     ちゃんと男くんに送ってもらいなさいよ!」
サトリ「わかった!」
サトママ「そーれかーらー!」
男「?」
サトママ「まだキスから先はしちゃだめだからねー!」
男「!!!!!!」
サトリ「キスから・・・!!!お、お母さん!!」
サトママ「あははっ!じゃあね!!」

サトリのお母さんは・・すっごい勢いで走っていった。


サトリ「/////お母さんの・・ばぁか・・・////」


男「・・・サトリ・・」
サトリ「?」
ちゅ・・・
サトリ「!!!ぷはっ!・・・い・・いきなりは失礼だぞっ!///」
男「はは・・・ごめん・・でも・・さっきの三回目がまだだったし・・
  サトリのお母さんの許可はもらったしね?」
サトリ「////じゃあね・・」
男「?」
サトリ「四回目!!」
ちゅ!
男「!!?ぷはっ!」
サトリ「えへへ~////」
男「・・・もう・・ホントに甘えん坊だなぁ・・俺のお姫様は・・」
サトリ「うん!」



男とサトリは、サトリの家への道を歩いてました。
サトリ「それにしても・・・すごいねー!違う場所で二人ともおんなじこと考えてたなんて・・」
男「うん・・・あのふたりには・・絶対に幸せになってもらおうな・・」
サトリ「うん・・・・あ!そうだ!」
男「ん?何?」
サトリ「あのねー、しぃちゃんが言ってたんだけど・・内藤君は頭の中で・・えっと・・にじげん?
    ってのがすきだーっていってたらしいんだけどー」
男「!!う、うん・・」
サトリ「にじげんってなに?人じゃないよね?二次元?次元って?」
男「うん。サトリはなんにも知らなくていいよ。」(内藤・・・それはねーよ・・)
サトリ「あ!なんか隠してる!」
男「いいや、隠してません。」
サトリ「・・・ぷぅー・・・」
そうこうしているうちに・・・二人はサトリの家に着きました。
サトリ「じゃあ!明日は絶対にしぃと内藤君の記念になる日にしようね!」
男「おう!おやすみ!」
サトリ「おやすみー!」
サトリは家の中に・・・入る前にもう一度俺の前に来た。


男「ん?どうした?」
サトリ「えへへ・・・////最後に・・・もう一回・・はぐはぐ・・」
男「はぁ・・・おいで・・」
ぎゅう・・
サトリ「・・・しあわせ・・・うふふ////」
男「まったく・・・・・ん?」
サトリ「?どうしたの?」

サトリの・・家のリビングから・・・だれかがこっちをみている・・・

サトリ「あ・・・おとうさんだ!」
男「!!あ・・・そうか・・・って!」(!!!!!)
サトリ「・・・?」

サトリのお父さんは・・・こっちをみながら笑っていたが・・・手には・・
なぜか包丁が・・・握られていた・・・・



サトママ「あらパパ?包丁研ぎ終わった?」
サトパパ「・・・うん・・・えへへ・・・サトリが帰ってきたみたいだね・・・
     えへへへ・・・僕迎えに行ってくるね・・・ひひひひ・・・・」
サトママ「?あ!ちょっとお父さん!包丁!」



ガチャ・・・キィ・・・




サトリ「?なんだろ?お父さん出てきた・・・・」
男「!!!!!!!サ、ササササトリ!じゃ、じゃあまた明日なあああああっ!!!」
サトリ「あれ!?男君!?」
ダダダダダダダダダダダ!!・・・・・

男は凄い勢いで走っていきました。

男「うあああああ!!!こ、ころされるぅううううう!!」
ヒェー・・・

男の・・・恐怖からでた悲鳴は・・・サトリには聞こえませんでした・・


サトリ「?へんなの・・・」
サトパパ「サトリ・・・・お帰り。」
サトリ「うん!ただいま!」
サトパパ「今のは・・・・・うわさの・・・・カレシカイ?」
サトリ「うん!かっこいいでしょぉー?」
サトパパ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
サトリ「?・・・あれ?なに・・・包丁?」
サトパパ「うん・・研いでたんだ・・・それより・・・」
サトリ「?」
サトパパ「サトリは・・・彼のコト・・好きかい?」
サトリ「うん!だいすき!」
サトパパ「・・はは・・・即答か・・はは・・・幸せそうだね?・・・ははは・・」
サトリ「うん!さっきもぎゅーってしてくれた!えへへ/////」
サトパパ「そうかいそうかい・・・さあ・・・もう寒いから・・・中へお入り・・・はは・・・」
サトリ「うん・・・?」(お父さん?泣きながら笑ってる?)

ガチャ・・・

サトリは家の中に入っていきました・・・サトパパを・・・残して・・


サトパパ「あはは・・・よかったね・・・サトリ・・・幸せで・・・僕もうれしいよ・・
     でも・・・家 の ま え で だ き あ わ な く て も いいよね?」

サトパパ「・・・あはは・・・はははははははははははっ!」


サトパパは・・・心の中では二人を祝福していました・・・してたはず・・・おもう・・・
でも・・顔は・・・泣きながら・・・満面の笑みで笑ってました・・・


サトパパ「あはははははっ!!うれしいなぁーーーーっと!!あははははははは・・・」



妹「・・・・もしもし・・・警察ですか・・・なんか変な人が・・・うわっ・・」



・・・・とにもかくにも・・・・それぞれの思いを乗せて・・・12月27日の夜は運命の日を迎えました。




12月28日へ













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最終更新:2006年12月23日 15:52