【12月28日 朝】
今日の朝も晴天の空が広がっています。
男はいつも通り 問題なく起きました。
サトリはいつも通り また男の写真におはようして朝からのろけています。
内藤はいつも通り おじいちゃんと一緒に朝の体操をしています。
しぃは・・・・
しぃ「あ・・・・あ!・・・寝坊!」
なんてことだ・・・私としたことが・・こんな日に限って寝坊なんて!
ばたばた・・・
がしゃ!
じゃー・・・
しぃパパ「・・・おはよう、しぃ・・」
しぃ「おふぁよぉ!ガラガラ・・・」
しぃパパ「おやおや・・・朝から慌しいね?」
しぃ「ぺっ!」
フキフキ・・・
しぃ「うん!寝坊しちゃって・・・あーもうこんな時間!」
ダダダダダ・・・
しぃパパ「あー・・・そうかー・・・デートか・・」
しぃパパのこのおっとりとした寝起きは、いつもなら低血圧ですまされますが・・今日はどうだか・・
しぃ「じゃあいってきます!」
しぃは慌てながら玄関に向かいました。
しぃパパ「あー!ちょっとまってー!」
しぃ「っと!何!?」
しぃパパ「よっとー!」
チャリ・・・
パシン!
しぃ「・・・何これ?ピアス?」
しぃパパ「うん。ママが僕とのデートでいつもつけてたやつ。」
しぃ「え・・」
しぃパパ「ママがね?しぃが大人になったら渡してって・・ちょっと遅かったかな?」
しぃが受け取ったのはハートの形の小さなピアスでした。
しぃ「パパ・・ありがとう!いってきます!!」
しぃパパ「うん。いってらしゃい。」
ガチャ・・・
タッタッ・・・
しぃパパ「うん・・・いい顔だ・・ママ・・・一緒に居てあげてね・・」
そのあとしぃパパも出かける準備をしました。しぃパパはサトパパと打ちっぱなしの約束がありました。
どちらも今日は言いようのない・・・寂しさと喜びを共感しようと・・
内藤「・・・・・」
内藤「・・遅いお・・」
内藤は一番に待ち合わせ場所に着きました。まだ誰も来ていません。
内藤「おかしいお・・・僕は時間通りに来たのに・・なんでだれもいないお・・」
内藤はさっき買ったペットボトルのお茶を飲みながら・・・皆を待っていました。
タッタッタッ・・・
内藤「お・・・やっと来たお・・!」
しぃ「はぁ・・はぁ・・!あ・・はぁ・・・な、ないと・・はぁ・・」
内藤「・・・おはようだお・・」
しぃ「お・・おは・・・はぁ・・おはよ・・・はぁ・・」
内藤「・・・・はい」
内藤は飲みかけのお茶をしぃに渡しました。
しぃ「はぁ・・あ・・・ありがとう・・」
内藤「・・・」
しぃ「・・・・ふぅ・・・」
内藤「・・・あ・・」(か・・・間接キス・・)
しぃ「ぶはっ!!?」
内藤「うお!!」
しぃ「けほけほ!」(かっかかか・・)
内藤「大丈夫かお!?」
しぃ「う・・うん!大丈夫!!」
内藤「そ・・そうかお・・」
しぃ「うん・・ごめんね?・・」(やだ・・・恥ずかしい////)
内藤「・・・・」
しぃ「・・・・・」
内藤、しぃ((おそいな・・・二人・・・・))
サトリ「あ・・・しぃ来たよ!」
男「うん・・ちょっと遅刻だな・・」
サトリ「・・あ・・・内藤君がお茶わたし・・・!!」
男「・・・すげぇ・・・スパーク花火みたい・・・」
サトリ「あーあ・・・だまちゃった・・」
サトリと男は、しぃと内藤からは見えない所から二人を観察していました。
実は二人とも待ち合わせの一時間前から来ていて、内藤としぃが二人っきりに
なれるように計算していたのです。
サトリ「うー・・・会話ないなぁ・・」
男「うん・・・重っ・・・」
サトリ「もう・・行ったほうがいいかな?」
男「ん・・・もうちょっと待ってよう・・・」
サトリ「そう?・・わかった・・」
男「・・ん」
サトリ「それよりさ・・・どうしたのその顔?」
男「え?・・・あ、この傷?」
サトリ「うん。そんなの昨日なかったよね?」
男の顔には薄っすらとXマークみたいな傷かありました。
男「うん・・・・思い出すのも辛いんだが・・・昨日家に帰ってさ・・・風呂入ろうと
思って一目散に風呂に行ったらさ・・・妹が・・・着替えてて・・・」
サトリ「・・・それで?」
男「それで・・・キャーオニーチャンノエッチー!!ってのを期待したんだが・・・
俺の顔を見て鬼に凶変してさ・・
突然ものすごい身のこなしが軽くなって・・・
ヤワヤフゥー!!とか言いながら・・
俺にフライングバルッセロナしてきやがって・・・」
サトリ「みたの?」
男「おれもマシンガンパンチでダダダダァ!!って・・ん?」
サトリ「見たの?・・・ハダカ・・」
男「え!?いや・・見てないよ!それに・・妹のハダカなんて・・・」
サトリ「・・・くす・・・わかってる・・」
男「あ・・・・うん・・・」
サトリ「・・・」
男「・・・・」(サトリの・・・ハダカなら・・・)
サトリ「!!!!」
男「あ!あれ!?ほらみてサトリ!!」
サトリ「//////・・?・・あ!」
男「・・いつのまにか・・・仲良くなってんじゃん・・・」
サトリ「・・・いこっか!」
男「おう!」
タッタッタッ!!
しぃ「・・・・」
内藤「・・・・」
しぃ、内藤「「あ・・あの」」
完璧でした。
しぃ「!!あ・・・先どうぞ!」
内藤「お・・・うん・・・もう・・大丈夫かお?」
しぃ「え・・・」
内藤「・・・二日前・・・」
しぃ「あ・・・うん・・・ごめんね・・あの時は・・」
内藤「・・ううん・・・元気ならいいお・・・」
しぃ「あ・・ありがと・・」
内藤「・・しぃさんは何を言おうとしたんだお?」
しぃ「あ・・うん・・・」
内藤「・・・・」
しぃ「・・・あれ・・?」
内藤「・・・?」
しぃ「・・・・忘れちゃった・・・あれ?・・」
内藤「忘れた・・の?」
しぃ「・・・・うん・・なんだっけ?」
内藤「・・・・・ぷっ」
しぃ「?」
内藤「ぷっ・・・・あははっ・・」
しぃ「!!/////わ、笑わないで!/////」
内藤「だ・・だって・・こんなすぐに忘れるなんて・・」
しぃ「もう・・ぷん・・・」
内藤「あ・・ごめんだお・・」
しぃ「・・くすくす・・ちょっと心配してくれた?」
内藤「・・・うん・・」
しぃ「うふふ・・・ありがと。」
内藤「・・・」(やっぱり・・しぃさんは笑ってたほうがかわいいお・・)
しぃ「///////」(むふぅ・・・・もう・・・)
男「おーい!」
サトリ「おまたせー!」
内藤「あ・・やっと来た・・」
しぃ「こら!遅い。」
サトリ「うん!ごめん!」
しぃ「約束は8時のはずよ。」
男「すいません・・・ちょっと仕度に時間が・・」
しぃ「あら。私には一緒に来た様に見えましたけど。」
サトリ「しぃ!かーたーい!」
どん!
しぃ「きゃ!」
ぽすん
内藤「おっと!」
しぃ「あ・・////ごめんなさい・・////」
内藤「////」
サトリ「・・・もう・・・無理して冷静キャラ作らなくていいから。ね?」
しぃ「・・・うん・・わかった!」
男「!!」(おぉ・・これがしぃさんの素か・・)
しぃ「こら!男君!何か言いたいの?」
男「あ・・・」(すんません・・)
しぃ「ふふ・・・」
内藤「あれ?男・・・その傷は?」
男「・・・バルッセロナ・・」
内藤「?」
サトリ「はい!行くよ!」
男「ちょ・・サトリ!ひっぱ」
サトリ「ほら!二人も!」
内藤「お・・うん・・」
しぃ「はいはい・・」
こうして・・4人のWデートが始まりました。
【12月28日 朝②】
四人は駅のホームで、目的地に向かう電車が来るのを待っていました。
サトリ「とりあえず、最初はサトリの行きたいところだよね?」
今日の予定は、四人がそれぞれ行きたい場所に行く決まりになっています。
男「うん。サトリはどこに行くの?」
サトリ「えへへ・・・着いてからのお楽しみ!!」
内藤「・・サトリちゃんは本当に明るくなったお。」
サトリ「え!?あ・・うん!男君のおかげぇー//////えへへ////」
男「・・・うん・・・もうずっとこんなんなんだ内藤・・・」
内藤「・・・仲が良いってのはいい事だお・・」(荒巻が見たら発狂しそう・・・)
サトリ「?」
しぃ「・・・・」
サトリはずっと男の手を握っていて・・・その開いた左手を・・・しぃが握ってました。
サトリ「・・・」(・・しぃ?)
しぃ「・・・」(う・・うん・・・ごめん・・なんか・・いいよね・・・サトリ達は・・)
サトリ「・・・・」(ほら!内藤君の手が空いてるよ!)
しぃ「!・・・」(む・・無理だって・・・)
男「えー・・・あの・・」
いつのまにか・・・
内藤?男?サトリ?しぃの順に手が繋がれていました。
男「いや・・・内藤・・・それはなくね?」
内藤「僕だけ仲間はずれお?」(本当は・・・しぃさん・・・)
サトリ「!!・・・・あー!もう!」
サトリは内藤の前に立つと・・・
サトリ「ほら!」
内藤「!?」
サトリ「手!貸して!」
バッ!
しぃ「・・!きゃ!」
内藤「お!?」
ぎゅう・・・
内藤としぃの手を少し・・・ほんのちょっとだけ・・強く握らせました。
サトリ「いい!?絶対離しちゃだめだよ!」
しぃ「ちょ・・・う・・」
内藤「・・・うん・・・」(離さない・・・)
しぃ「!!・・・」(う・・うん・・私も・・・)
サトリ「約束・・ね?」(ガンバレ!しぃふぁいとー!)
男「・・・あの・・・今度は・・・俺が仲間はずれ?」
ガタンガタン・・・
プシュゥゥゥ・・・
そうこうしているうちに、電車がやってきました。
サトリ「あ!来た!いこっ!!」
ぎゅううう・・・
男「・・うん・・・やっぱりっすか・・・」
サトリは内藤が握っていた男の右手を強く握りました。
サトリ「・・内藤君でも・・やなの・・」
ぎゅう・・・
男「・・・」(ああ・・・サトリは・・・どこまで甘えん坊に・・)
サトリ「えへへ・・・」
内藤「・・・」(だんだん・・・腹たって・・いや・・まいっか・・)
ぎゅう・・
しぃ「・・!!」(・・あったかい・・・)
男とサトリ・・・しぃと内藤は、その手を離すことなく・・最初の目的地に向かいました。
サトリ「あ!見えてきたよ!」
男「お?」
四人を乗せた電車は、サトリの行きたがっていた目的地に近づいてきました。
ガタンガタン・・・
プシュー・・・
しぃ「・・・ここは・・」
内藤「・・・お・・・」
男「・・・あのさ・・・サトリ?」
サトリが皆を連れてきたところは・・・サトリと男の初デートのときに来た・・・公園でした。
サトリ「えへへ・・・」
しぃ「・・・ここは・・・なにかあるの?」
サトリ「うん!ここはね!?私と男君が・・初めて二人で来たとこなの!」
男「・・・うん・・四日前にね・・・」
内藤「・・・・」(・・・うん・・・この間だお・・・それは・・)
サトリは嬉しそうに目を輝かしながら喋り続けます。
サトリ「ここで・・・初めて男君と手を繋いで歩いたの・・ね?」
男「あー・・・うん・・・そうだね・・・」
サトリ「だから・・・ココは私の始めてがいっぱいある公園なの!だから・・・またココで ・・四人で新しい思い出が作りたくて・・・」
しぃ「・・・そう・・」
男「うん・・・それはいいんだけどさ・・・」
内藤「・・・・」
サトリ「・・?」
男「サトリ・・・周り見てごらん?」
サトリ「?・・・あ・・・」
その日は・・平日であったせいか・・・四日前と比べて全く人はいなく・・
スズメが数羽いるだけでした・・・
サトリ「・・あー・・・あれ?」
チュンチュン・・・
チュン・・・
男「・・・サトリ・・・どうしようか・・・」
しぃ「・・・だれもいないね・・・」
内藤「・・・うん・・・」
サトリ「・・・・・う・・・ちゅん・・・・ちゅんちゅん・・・」
サトリのなんだかかわいそうなスズメの鳴き声だけが・・・響いていました・・・
男「・・う・・・うん!お・・鬼ごっことか・・」
しぃ「・・・」
内藤「・・・・お・・鬼ごっこ・・・」
男「あ・・・すいません・・・」(サトリ・・・ばか・・・・)
サトリ「////////」
その時・・・
ピュー!
サトリ「きゃっ!」
ピュー!ピュー!
男「!?なんだ?」
四人の周りを囲むように・・どこからともなくジェット風船が飛んできました。
サトリ「あ・・・男君!」
男「ああ・・・これは・・・もしかして・・」
しぃ「?何?」
内藤「どうしたお?」
サトリ「・・・むこうだ!行こ!」
ぐいっ!
男「おっ!?ちょ!サトリ!?」
サトリは男の腕を引くと、風船の飛んできたほうに走っていきました。
しぃ「あ・・・サトリ!」
内藤「・・・僕らも・・行こう・・」
ぎゅ・・
しぃ「あ・・・・///はい・・///」
しぃと内藤も・・その手を離さずに、先の二人に少し遅れて後を追いました。
芸人「・・・・」
ピュー!
芸人「あ・・・あーあ・・・だめか・・・はぁ・・」
はい、この人・・そう・・男の妹の彼氏・・・大道芸人君です。
芸人「うーん・・うまくいかないなぁ・・」
タッタッタッ・・・
芸人「ん?・・・誰か・・」
サトリ「あ!やっぱり!」
男「・・・うん・・・やっぱり。」
芸人「!?妹さんのお兄さん!?な・・なんでココに?」
男「・・・デートです・・」
すこし遅れて・・しぃと内藤もやってきました。
しぃ「はぁ・・・もう・・内藤君はや・・・!!」
芸人「!!・・し・・しぃさん!?」
しぃ「・・松本君?」
男「え・・・知り合い!?」
内藤「?」
なんと・・・しぃと芸人は・・・同じ高校の同級生でした。
松本「しぃさん・・・なんでココに・・・あ・・」
松本は、内藤の姿を見ると・・・何か納得しました。
松本「そっか・・・」
しぃ「あ・・・・その・・・」
内藤「・・・?」(・・・まさか・・もとか)
しぃ「!!!ち・・ちが」
男「・・・ん?」
妹「・・・・おーい・・・」
松本の後ろの・・・木陰から・・・・妹の声が・・
妹「ねー松本君?」
松本「!!!い、妹さん!!」
男「・・?」
妹「よっと!どう!?似合って・・・!!!!!!!」
内藤「・・・・これは・・・・バニーガール・・・・」
しぃ「・・・・////////」
サトリ「うわぁ・・・・かわいいねぇ・・・・」
妹は満面の笑みで登場したかと思うと・・・なぜか・・・・バニー・・
松本「!!い、いやあの・・・」
妹「!!!かっ・・・なっ・・・・なんで・・・・」
男「・・・・妹・・・」
しぃ「・・・・」(男君の・・妹さん?)
サトリ「今日もかわいいねぇ?」
内藤「・・・うん・・」(これは・・・・)
男「妹・・・・うん・・・ありが」
ドゴォォォォォ!!!!
男「バルッセロナッッ!!!!」
サトリ「!!?お、男君!!」
男は・・・妹のハイキックを顎にまともに食らうと・・綺麗に宙を舞いました・・
男「ああ・・・みえる・・懐かしい思い出が・・・」
内藤「!!まずい!!これは・・・走馬灯!?」
しぃ「ちょ、ちょっと!!大丈夫!?」
妹「う・・・うわあああああああっ!!!!」
ダダダダダ・・・
松本「あ、い、妹さーーーーん!!!!」
男「・・・・・」(あったかい・・・なんだ・・・)
サトリ「えへへ・・・あたしの膝だよ?」
男「あ・・・そっか・・・・がくっ・・」
内藤「ちょwwww男!!」
しぃ「サトリ!何でアンタそんなに冷静なの!?」
サトリ「え?大丈夫だよ?いつものことだもん。」
妹と松本は・・どこかへ走って行ったかと思うと・・・妹に上着を着せて戻ってきました・・
松本「その・・・・説明したほうが・・・いいですよね・・」
妹「うぅ・・・・ううう・・・・/////////」
内藤「あ・・・ちょっと・・・男が目を覚ますまでまってもらえるお?」
男は・・サトリの膝で・・気持ちよさそうに気絶していました・・・
松本「・・・・すいません・・・・」
男「いや・・・おれの妹なんで・・想定の範囲内です・・・それより・・・」
松本「あ・・・その・・・違うんです・・」
内藤「・・・・?」
男「・・・うん・・妹もいないし・・・ちょうどいい・・・馴れ初めを聞かしてくださいよ・・」
松本「え!?あ・・」
男「あー・・・・あたまいてぇ・・・」
内藤「・・・・」(男・・・・おまえ・・・)
松本「・・・わかりました・・・」
内藤「・・・・」(しかも・・・喋るんですか・・・)
松本は恥ずかしそうに語りだした・・・
松本「あのですね・・・僕・・芸人目指してまして・・
あ・・・テレビに出るようなのではなくてパフォーマンスをする方なんですけど・・・」
男「・・はい・・なんとなくわかります。」
松本「・・その・・・妹さんは初め・・僕のパフォーマンス
見てくれていたお客さんだったんです・・」
内藤「・・・」(僕は・・・ここにいる意味あるのかお?)
松本「初めは唯のお客さんだったんですが・・・なんて言うか・・
気付いたらいつも見に来てくれまして・・
で・・舞台が終わった後に・・<話しかけてきてくれて・・」
男「・・・妹からですか?」
松本「はい・・」
男「・・ふーん・・」(妹・・・やるな・・・)
松本「初めは僕がやってたバルーンアートを教えてくれって言われて、
僕もその位なら教えれるし、せっかくいつも見に来てくれている子の頼みなんだから
聞かないわけにもいかないだろうと・・・びっくりしましたよ・・」
男「何がですか?」
松本「妹さん・・・僕より数段上手かったんです・・・
教えたことは全部すぐにできるようになるし それを応用して、
僕が考えもしなかったようなことをしたり・・」
内藤「へぇ・・男の妹さんは器用なんだお・・」
男「あいつに・・・そんな特技があったなんて・・・」
松本「・・僕はとても悔しくって・・妹さんから逃げるように帰り・・
しばらく外に出ないで練習したんです。・・人に見せるためじゃなく・・
妹さんに見返してやろうと・・」
男「なんか・・すいません・・」
松本「いやいや・・・元々僕が下手糞なのがいけなかったんですし・・
一ヶ月・・いや、二ヶ月ぐらいかな? ずっと特訓ばっかりして・・
やっと自信がついて、久しぶりにココの公園に来てみたら・・」
内藤「・・・?」
松本「妹さんが・・・僕がいつもしていた場所に一人で居て・・
僕の姿を見てやっと来たって言ってくれて・・」
男「妹」(そんな・・・そんなキャラだったんですか・・・)
妹「彼ったら・・いきなり私の前から居なくなったと思ったら二ヶ月も姿見せなくて・・
私その間、休みの日はずっとココにきてたんですよ?」
妹は、普段着に着替えて、サトリと内藤に男たちが聞いている話と、同じようなコトを話していました。
サトリ「すごいね・・毎週来てたの?」
妹「はい・・その間ずっと私も練習してたんです。」
しぃ「彼に・・見せるため?」
妹「・・うん・・初めて彼に出会ったときから、楽しそうにココで大道芸やってる
彼が羨ましくって・・私もあんなのできたらなーって思ってたら、
彼以上に出来ちゃったんで・・」
サトリ「妹ちゃん・・すごいんだね・・」
妹「えへへ・・でも、その所為で彼のやる気を削いでしまったんじゃないかと思って、
なら逆に・・私が彼にこの応用力を教えてあげれば、
もっと彼は前にでていけるんじゃないかって・・うん・・・気付いたらもう・・
好きになってたんですけどね・・・」
サトリ「・・あ・・」(赤くなってる・・)
しぃ「ふふ・・」(サトリ・・黙って聞いててあげましょ?)
妹「彼ったら、私を見て固まちゃって・・・なんで居るの?って・・くすくす・・・
だから私も言ってやったんです。なんで来なかったの?て・・」
サトリ「なにしてたの?」
妹「ずっと一人で特訓してたって・・・それを私にみせてやるって・・嬉しかった・・
この人は私と同じように・・私に見せるために頑張ってたんだなぁって・・」
しぃ「・・・どうだった?」
妹「・・・たしかに上手くはなってたんですけど、やっぱりなんだか教科書みたいなんで・・
満足そうに私にどう?って言ってきたんで、逆に私がやってみせたら、
そんな・・とか言っちゃって・・」
妹「・・・私に・・・なんだよ・・なにがしたいんだよあんた・・俺に魅せつけて楽しいのかって
・・言われた・・」
松本「・・・ひどいですよね・・・僕・・・」
男「・・・・」
松本「そんなこと・・よくいつも見に来てくれていた人に言えましたよ・・でも妹さんは・・
微笑みながら僕の方に近づいてきて・・・思いっきり僕の顔叩いたんです・・」
男「ああ・・・やっぱり・・・」
内藤「・・・」(なんとも・・・)
妹「ええ、思いっきり引っ叩いてやりました。思いっきり。」
サトリ「・・・・」
妹「・・私がまるで・・彼に自慢してるような言い方されたんで・・
私も、あなたに見てもらおうって努力したんだ!って。そしたら彼・・
くすくす・・自分が叩かれたのにごめんって・・」
しぃ「・・うん・・私はそれでよかったと思うわ・・・」
サトリ「ふぇ?」
妹「・・・そういえば・・しぃ・・さんですよね?私の彼のコト知ってるんですか?」
しぃ「ええ・・・松本君とは、高校の同級生なの・・」
妹「へぇー・・そうだったんだ・・」
しぃ「昔から・・そうやって人を驚かせるのすきなひとだったなぁ・・
あ・・私の話はいいから続けて?」
妹「あ・・はい・・で・・えーと・・どこまで言いましたっけ?」
サトリ「おもいっきりまで。」
妹「あ・・うん・・それから言ってやったんですよ。
これからは私があなたの傍で困ったときは助けてあげるから、思うまま・・
またここで私にいろいろ見せてって・・」
サトリ「あ・・それって・・・」
妹「・・うん・・告白・・だったんだよなぁ・・・」
(面と向かって好きだなんていえないよぉ・・)
しぃ「くすくす・・」(私も・・はずかしいもんね・・)
サトリ「?はずかしいかなぁ?」
妹「?とにかく・・それからは・・ずっと彼がやってる横で見ていたんです。
で・・・その・・やっぱり・・アシスタントって・・・バニーだろって・・思って
・・・・いや、今日は誰も居ないし、すぐに帰る予定だったんで・・・
冗談のつもりで・・その・・・着たんです・・・あれ・・・うぅ・・」
サトリ「くすくす・・・それで男君がいたから、あんなのしちゃたんだね?」
妹「だって・・・アニキがいるなんて・・思わなかったもん・・」
サトリ「うん・・それはいいけど・・
男君はもう私のなんだから、あんまりかわいそうなことしないでね?
私泣いちゃうよ?」
しぃ「・・・サトリ・・・/////」
妹「////・・まったく・・アニキよくこんな人彼女にできたよ・・/////」
(悔しいけど・・すっげぇかわいい・・)
サトリ「////」
妹「はい!それより!私は話したんだから・・しぃさん!」
しぃ「きゃ!なに!?」
妹「私の彼とどうゆう関係だったんですかー・・・答えてくださいよー・・」
しぃ「な、なんにもないよぉ・・
ホントに唯の同級生だって・・久しぶりにこんなトコで見たからびっくりしただけ・・
ほんとだよぉ・・・」
妹「・・・そうですか・・」
(おっかしいな・・彼の反応は・・同級生と会った時のそれじゃなかったんだけどなぁ・・)
しぃ「・・・・」(・・・ごめんなさい・・・)
サトリ「・・・・?」(しぃちゃん?)
松本「・・・しぃさんは・・・僕の初恋の人なんです・・・」
男「え・・・」
内藤「・・・・」
松本は、二人にしぃとの関係を話しだした・・・
松本「昔っから・・・とっても綺麗な人で・・自然と惹かれてました。
あ・・・すいません・・・彼氏の前で・・こんなこと・・・」
内藤「・・・僕は・・しぃさんの彼氏じゃないお・・」
男「・・・」
ドゴ!
内藤「!?」
男ヒソヒソ「黙って聞いとけって・・・」
松本「?」
内藤「お・・あ・・いいです・・続けてください・・・」
松本「?そうですか・・・じゃあ・・・ほんとに綺麗な人だったんですけど・・
なんだか・・いつも極力人を避けてて・・」
そりゃそうだ。サトリだから・・そんな思春期の子達がいる中・・あんな綺麗なしぃさんが他の男に見られないわけがない・・・ それと同時に・・・しぃさんも心が見れるんだから・・ 居心地がいいものだとは思えない・・サトリも・・・だから・・あんなに無口な子だったんだろう。
松本「それで・・・いつかは告白しようと思ってたんですけど・・その・・
しぃさんには好きな人がいたみたいで・・・」
内藤「・・・・」
男「・・・・・」(おいおい・・・そこまでいいますか・・・)
松本「その人もかっこいい人だったんで・・・あーこれには勝てないなーって
思ってたんですけど・・・なぜかしぃさんも・・ずっとその人を見ているだけで・・」
おそらく、その人の心でも見ちゃってなにか嫌なものでも見えたんだろう・・しかたないよな・・何か適当にふって、会話を変えようと思ったけど・・・やめた。今ココで、サトリの力を知っているのは俺だけ・・この二人はその理由なんて何にも知らないし、それ以上に内藤が・・真剣に耳を傾けている・・
松本「で・・・結局告白できず仕舞いで・・そのまま卒業して・・
久しぶりに出遭ったと思ったら・・・彼氏付きなんで・・びっくりしました・・」
内藤「・・・」
松本「いやいや・・今の僕は、もちろん妹さんが一番大切な人ですから・・
しぃさんはあなたが幸せにしてくださいね?
そうでないと、僕の初恋の思い出が綺麗に消えてくれませんから。
・・・・ははっ・・何言ってんですかね?僕・・」
男「・・・うん・・・もちろんだよな!?内藤!」
内藤「え・・・あ・・うん・・」
松本「はっきり言うと・・僕は悔しいんですよ・・あの時・・僕がはっきり意思を伝えていれば・・・
今しぃさんの横には・・僕が居たかも知れない。あの時僕に少しでも勇気があれば・・
でも、そのおかげで妹さんに出会えたんですけどね?」
男「・・・うちの妹を・・・頼みます・・・」
松本「え!?いや、そ、そんな・・」
サトリ「おーい!!」
妹「コラー!!アニキ!!松本君に変なこと聞いたんじゃないでしょうね!?」
しぃ「くすくす・・・」
俺達の大事な三人が戻ってきた・・・妹のコトは・・・喋らないほうが身のためだな・・・うん・・
松本君が・・・私のコト好きなのは知っていた・・・伝わってきた・・
でも、私は私の好きな人がいたし、他にも私に好意的な態度をとってくれる人は
いたので、彼を意識したことはなかった・・・
でも・・・周りの・・・私の好きな人も含めて・・本当に「私」が好きだって思っていてくれはのは松本君だけ・・・卒業する時期まで気付いてなかったけど・・彼は真剣に私を愛してくれていた・・あのとき・・松本君が告白してきたら・・私はもしかしたら・・
サトリ「わー!すごーい!!」
男「妹・・・おまえ・・・」
内藤「な・・なんであんな小さな風船が・・・え?・・」
松本「うーん・・・どうやってんの?」
妹「あーもー!だからぁー・・・」
・・・うん・・・大丈夫だ・・たしかにあの時告白されていたら、私も松本くんを
好きになっていただろう。でもそれは・・・過去。
今そんなことを言ったってそれはもう帰ってこない過去なんだ。過去は誰にもどうすることも出来ない。
それに・・その過去があったおかげで、松本君の隣には・・・妹さんがいる。
その過去のおかげで・・・今・・私の隣に内藤君がいる。
そうなんだ。全部・・全部昔からの思い出の連鎖のおかげなんだ。
ぎゅぅ・・
内藤「!?」
しぃ「内藤君・・」
内藤「・・・・/////」
それから四人はしばらく妹と松本の芸を見た後、次の目的地に向かう為、そこを後にしました。
妹「アニキ・・ホントにサトリさん大事にしとけよ・・あんたにそんないい人奇跡なんだから・・」
サトリ「えへへ・・・」(そんなことないもん!)
ぎゅう・・
男「・・・お前も・・あんま派手にあばれんなよ・・いや・・バニーは個人的に賛成だけど・・」
妹「!!」
グオッ!
男「ヒェー」
サトリ「・・・」
妹「・・・・はぁ・・・ったく・・」
男「・・・あれ?」
しぃ「くすくす・・」
内藤「?」
松本「さてと・・・それじゃみなさん気をつけて・・しぃさん・・さようなら・・」
しぃ「うん・・・妹さんと仲良くね・・・」
松本「あ・・・はい・・」
妹「!!あ!今照れたな!」
松本「あ・・・ご・・ごめん・・」
妹「・・・ぷん・・」
松本「はは・・・・あ・・・内藤君!」
内藤「?なんですかお?」
松本「僕との約束!!絶対に守ってくださいよ!!」
内藤「・・・・うん!わかってるお!」
男「!!・・・内藤・・・」
しぃ「?約束?」
四人は公園からまた駅を目指しました。
松本「さてと・・・ん?・・・」
妹「・・・・・」
松本「・・・あの・・・怒ってる?」
妹「・・・しぃさんはなにも言わなかったけど・・・
松本君・・しぃさんのコト好きだったんでしょ?」
松本「!!!な、なにを」
妹「・・・・」
松本「・・・はい・・・」
妹「・・・・今は?・・」
松本「え?」
妹「だーかーら!今は!?」
松本「・・・もちろん・・・妹さんだよ。」
妹「・・・・/////」
松本「あ・・・照れてる・・」
妹「!!う、うるさい!さあほら!早く片付けるよっ!」
松本「・・・はい・・」
妹「・・・・松本君!」
松本「・・何」
ちゅ・・
松本「!!?」
妹「/////・・私も・・・大好き!!」
ぎゅう・・
松本「!!い、妹さん!!?」
妹「えへへ・・・サトリさん見てたら・・羨ましくなちゃった・・」
ぎゅう・・
松本「・・・はい・・・ありがとう・・」
妹「・・これからもがんばろうね・・」
松本「・・うん・・」
ちゅ・・・