内藤「・・・・あれ?」
僕は・・なにを・・・あ・・暖かい・・
内藤「・・・ん・・・マス・・ター・・?」
・・・なんだ?・・・僕は・・・眠って・・・っつ!!・・・頭が・・
??「・・・ほら・・起きて・・」
・・・誰かの・・・声が聞こえる。・・あ・・・そうか・・しぃ・・・
??「ふふ・・・ホントに・・・その子のコトが大好きなのね?・・」
・・あたりまえだ・・・え?・・・じゃあ・・あなたは・・しぃじゃ・・・
・・・あれ・・・なんで・・この・・手を握ってくれてる・・温もりは・・
??「ほら・・・早く起きて・・」
・・・この声・・・この・・・やさしい・・温度・・まさか・・・・そんな・・
がばっ!!
内藤「・・え・・・あ・・ああ・・・」
内藤ママ「あら・・・ふふ・・・こんなに・・男前になったのね?」
内藤「え・・・あ・・な・・なんで・・」
内藤ママ「さあ?なんでかしらね?・・そんなことより・・」
ぎゅう・・・
内藤「!!・・あ・・」
内藤ママ「ああ・・・私の・・・可愛い・・・僕・・・こんなに・・立派になったのね・・」
・・・なんだ・・・どうゆうことだ・・・理解できない!!ありえない!!お母さんは・・・確実に・・・
でも・・・今・・僕を抱いてくれている・・・この温もり・・温度・・力・・・全部・・
内藤「あ・・お・・お母さん・・・お母さんっ!!」
ぎゅう・・
内藤ママ「・・いたた・・もう・・・力も強くなったのね?」
内藤「なんで?なんで!?・・・どうして・・うぅ・・・うぁぁ・・・」
夢?ちがう!!確実に・・僕の体はお母さんの温もりを感じている!!現実だ!!
もう・・逢えないと・・・わかっていたのに・・・諦めていたのに・・今・・・ここに・・
内藤ママ「もう・・泣き虫はまだ治ってないの?」
内藤「だっ・・・だって・・ひぐっ・・だって・・なんで・・うぁ・・」
内藤ママ「よしよし・・可愛い私の・・僕・・ほら・・泣かないの・・」
内藤「なんで・・っく・・・僕・・寂しかった・・うぐ・・辛かった・・お母さんっ!!」
ぎゅう・・
内藤ママ「いたた・・もう/////それより・・・」
内藤ママは、涙でぐしゃぐしゃの内藤の顔を拭った。
内藤「・・・お父さんに・・そっくり・・うふふ・・」
夢?ちがう!!確実に・・僕の体はお母さんの温もりを感じている!!現実だ!!
もう・・逢えないと・・・わかっていたのに・・・諦めていたのに・・今・・・ここに・・
内藤ママ「もう・・泣き虫はまだ治ってないの?」
内藤「だっ・・・だって・・ひぐっ・・だって・・なんで・・うぁ・・」
内藤ママ「よしよし・・可愛い私の・・僕・・ほら・・泣かないの・・」
内藤「なんで・・っく・・・僕・・寂しかった・・うぐ・・辛かった・・お母さんっ!!」
ぎゅう・・
内藤ママ「いたた・・もう/////それより・・・」
内藤ママは、涙でぐしゃぐしゃの内藤の顔を拭った。
内藤ママ「・・・お父さんに・・そっくり・・うふふ・・」
内藤ママ「・・ママねぇ・・いっぱい話してあげたいことがあるんだ・・」
内藤「・・ひっく・・うん・・僕も・・・うん・・」
内藤ママ「そうね・・・ずっと言えなかった・・パパの話・・」
内藤「・・うん・・・」
内藤ママ「・・・あのね?・・・ママの・・パパと僕にしか言ってない秘密。覚えてる?」
内藤ママからの質問に・・内藤は少し考え・・答えました。
内藤「秘密・・」
内藤ママ「・・うん・・・私達三人の・・秘密・・・」
内藤「・・・あ・・」
内藤「・・・・お母さんは・・・人の・・心が・・・読める・・・」
内藤ママ「・・うん・・ちゃんと覚えていてくれたんだね・・」
内藤「もちろん・・・お母さんのコトなら全部覚えてるよ・・」
内藤ママ「うん・・そっか・・ん・・それじゃ・・お母さんみたいな人のコト・・
なんていうも覚えてるよね?」
内藤「・・・うん・・「サトリ」・・・だね?」
内藤ママ「そう。「サトリ」。・・とっても哀しい・・先祖から伝わる・・力・・
もちろん・・僕にもその血は流れているの。」
内藤「え・・でも・・・僕・・そんなの・・」
内藤ママ「もう力自体は無くなってしまったけど・・
お母さんの血はちゃんと僕の中に流れてる・・。」
内藤「あ・・そっか・・・」
内藤ママ「ね?・・・それを・・・パパに話した時のこと・・」
内藤「・・・・」
内藤ママ「・・・ママね?・・ずっと怯えていたの。パパにずっと言えなかった・・
「サトリ」を喋ってしまえば・・パパが居なくなるような気がして・・」
内藤「・・お父さん・・」
内藤ママ「・・でもね・・僕が生まれて・・「サトリ」しか来れない筈のこのお店に・・
ママとパパ・・それに僕・・三人で来れた時・・・
やっとパパに話しても大丈夫だって思ったの。」
内藤ママ「ママは・・ずっと逃げてた。
パパにも・・僕にも言えなかった。ずっと騙してたんだ・・・」
内藤「そんな・・・しょうがないよ・・そんなの・・」
人の心が見えるなんて・・・誰がそんなの望むものか・・・そんなの・・もとからなければ・・誰も困らない。
内藤ママ「うん・・・でも・・ママがずっと隠していたのは事実。
僕が生まれて・・・やっとパパにそれを明かせた。」
内藤「・・お父さんは?」
内藤ママ「・・初めはビックリしたけど・・・すぐに理解してくれた。」
内藤「うん・・・そうだよね・・僕のお父さんだもん・・・」
周りの人たちが、僕らの家庭を見て・・なんと言われようとも僕たちは幸せな家庭だった。
お父さんも・・・お母さんも・・・僕を合わせて、三人が互い同士を愛していた。
なのに・・・僕の知らないうちに・・・離婚した。
それからお父さんはまったく僕の前に現れてくれない。・・お母さんがいなくなった今も・・
内藤ママ「うん・・・ママね?まだ小さかった僕に・・そんなこと話したくなかったの。」
内藤「・・・今なら・・もう・・大丈夫だよ・・」
ぎゅ・・
僕はお母さんの手を握る。とっても・・暖かい。ずっと・・探していた温もり。
内藤ママ「・・・ありがとう・・ホントに・・立派に・・なったね・・」
内藤ママ「・・・・パパもね・・・「サトリ」の子孫だったの。」
内藤「・・え・・・・」
内藤ママ「パパも・・・僕みたいに力が表に出てくることはなかったけど・・
「サトリ」の血は流れていたの。」
お母さんは・・その手をしっかりと僕の手に包まれたまま・・話を続けた。
内藤ママ「その事は・・パパも全然知らなかった。
パパのお父さんもお母さんもそれを教えることができなかった・・」
内藤「・・うん。」
お父さんの両親・・・つまり僕のお爺ちゃんとお婆ちゃん。お父さんが小さい頃に・・二人とも・・・
内藤ママ「知り合った時から・・・パパはずっと家庭に憧れてたの。
ずっと子供が欲しいって・・早く僕もお父さんになりたいって・・・
ママのお父さんと一緒に暮らすのも・・全然反対しなかった。」
内藤ママ「二人は結婚して、僕が生まれて・・・ママが・・「サトリ」なのを明かした・・
パパと・・・僕と・・しばらくとっても幸せな生活が続いたわ・・」
内藤「・・うん・・・・」
内藤ママ「でも・・・ある日突然・・それが起こった。パパに・・・
「サトリ」が戻ってきたの。」
内藤「・・「サトリ」が戻って?」
内藤ママ「・・・パパの中に眠っていた「サトリ」が・・
私の中の「サトリ」に共感して・・
ママが・・・パパを「サトリ」に変えてしまったの。」
・・・お母さんの目に涙が浮かんでいる。お父さんへの謝罪の涙か・・・僕にやっと本当のことが言えた
安心から来た涙か・・・わからない・・・けど・・・最後まで聞かなきゃ・・・
内藤ママ「それからパパは・・とっても苦しんだ・・
いままでなんとも思わなかった人とのつながりが・・
「サトリ」の所為で全て崩れてしまったの・・全部・・・
「サトリ」の所為で・・」
内藤「・・う・・」
内藤ママ「でも、パパは全くママを攻めなかったの。
ずっと・・・ママは悪くないって・・ママはずっと・・
一人でこんなに苦しんできたんだねって・・自分のことより・・
ずっとママを・・」
お母さんが僕の胸の中で泣いている。・・・僕が大好きだった・・お母さんが・・子供みたいに・・
内藤ママ「パパは・・「サトリ」の所為で・・とっても弱ってしまったの・・
一度消えてしまった「サトリ」はもう消えてしまわぬよう・・
パパの中に強く根を這ってしまったの・・・強く・・・」
内藤「・・・・お父さん・・」
内藤ママ「パパは・・ママと僕に迷惑が掛からないようにって・・
「ココ」の世界に来ようともしたの・・でももう・・
パパはそれすら許されなかった・・
パパの中に食らいついた「サトリ」は・・
パパを「人間」の世界から逃がさないようにした・・」
内藤ママ「・・だから・・パパは・・ママにも・・僕にも・・・
何も言わずにどこかへ消えてしまったの・・
もうこれ以上!!私を!!僕を!!つらい思いはさせたくないって!!!
一人でそう悩んで・・私の前から・・いなくなった・・
私の・・所為で・・・」
腕が・・痛い。お母さんがしがみついてくる。僕の腕を・・震えながらも・・すごい力で・・・
お母さんは・・・なにも悪くないよ?・・そう言いたかったのに・・言葉が出なかった。
でも・・・皮肉にも・・お母さんが怨んでいた「サトリ」の所為で・・その想いはお母さんに通じた。
【 1 2 月 2 4 日 夜 ④ 】
内藤ママ「ん・・・ありがとう・・・やっぱり・・・・僕は優しいね。」
内藤「・・お母さんは勘違いしてるよ。」
内藤ママ「え・・?」
内藤「お父さんは、お母さんを怨んでなんかいない。」
僕はお母さんの肩を抱いたまま、静かに話しだした。
内藤「お父さん・・お母さんが居なくなってから・・ずっと僕に手紙を出していたんだ。」
内藤ママ「え・・・手紙?」
内藤「うん・・・これ。」
カサ・・
内藤は・・財布の中から・・一枚の綺麗に折られた紙をだした。
内藤ママ「・・・これ・・・は・・」
内藤「お父さんが・・僕にくれた・・最後の手紙。」
その紙にはあまり綺麗な字とはいえないけど・・・たしかにあの見覚えのある・・
内藤ママ「・・パパの・・・・字だ・・・」
内藤「・・・最後の日付は去年のクリスマス。今年はまだ・・届いてないけど・・
読んでみて。」
内藤ママ「・・・」
内藤ママはゆっくりと、その手紙を読み始めた。
僕の大事な息子へ
久しぶりだね。元気かな?ママやパパが居なくても、お爺ちゃんと仲良く暮らしていますか?
パパは今、パパの両親の故郷に来ています。ココはとても寒くってあんまり人が住めるような所ではないみたいだ。でも・・・・だからこそ僕は誰の思念も読むことなく生活できています。
僕が突然居なくなって・・ママにも君にも・・とっても辛い思いをさせました。
僕も・・とっても辛かった。でもね?あの時はそれしか方法がなかったんだ。
僕は「サトリ」の所為で・・君達のコトすら疑うようになっていた。ママがずっと一人でこんなに辛い思いをしていたのを分かっていても・・僕には耐えれなかった。
だから・・・元の自分に戻るために・・君達に何も言わずに出て行ったんだ。
初めからアテのない道だったから・・いつ僕が死ぬかも分からないような旅だったから。
だから・・僕は一人で歩き出した。辛くても・・前に進むために。
ホントはママにも君にも逢いたかった。初めての僕の恋人。初めての僕の子供。
勝手に出て行っておいて何を言ってるんだって思われるかもしれない。いや、思っていてくれ。いいから。それでも・・僕は君達二人を愛しているから。
もう君も大人になっただろうし・・僕が居なくなった理由。決して君達を嫌いになったわけじゃないってわかってほしい。僕はいつでも・・君達を愛している。
ママにも・・・最後にこの想いが伝えたかった・・ごめん・・ママ・・
僕はママを愛しています。ママから離れてとても寂しいです。ママもそうだったでしょう・・
ごめんなさい。本当に・・それしか言えないけど・・ごめんなさい・・・
ママにこの想いが届くなら・・もう一度ママに逢えたなら・・僕は絶対に・・もう君を離さない。
「サトリ」だろうがなんだろうが・・僕はママを守ってあげる・・絶対に・・
だから・・そこから・・僕らのかわいい・・かわいい息子を見守ってあげてください。
勝手なことばかりだけど・・本当にママに逢えてよかった。ありがとう。
はは・・・ごめんね?なんだか誰に宛てた手紙か分からなくなっちゃったね?
とにかく・・・僕はもう君には逢えないみたいなんだ。どうやら・・・「僕ら」だけの世界があるらしいね?・・君に言ってもわからないかもしれないね・・・
とにかく・・・僕の中の「サトリ」は、やっとそこに行ってもいいって言ってくれてるんだ。
この「世界」から離れて・・その「世界」で暮らすのが・・僕にとっての最後の君への愛情表現だ。
来年は僕の手紙が届かないかもしれない。わかんないけど・・でも・・それでも・・
僕は・・・君達のおかげで・・・とっても充実した日々を過ごせました。
家族はバラバラになってしまったけど・・心は・・いつも一つ・・
僕らは・・いつも・・一緒だから。
・・ははっ・・本当に・・最後まで・・だめな父親かな?・・さて・・
これは僕と・・おそらくママもそうだと思うけど・・最後の教育。
・・・君の前に「サトリ」が現れても・・その人を怨むことなく・・絶対に愛してあげてください。もう君が「サトリ」にならないよう・・僕ががんばるから・・
思いっ切り君の愛情をその子に与えてください。僕らにくれるはずだったそれを・・
その子にあげてください。
もう・・これ以上「サトリ」の所為で辛い思いをする人がでないように・・
君のその優しさをあげてください。
・・・じゃあ・・もう・・お別れだ。
最後の手紙になるかもしれない。・・・・でも・・本当に・・・
僕は君達に出会えてよかった。ありがとう。
ママ・・・愛しています。
パパより
はは・・・
なによ・・何度も何度も・・愛してます・・ばっかり・・
わかってた・・・本当は・・パパだって・・辛いんだって・・・ありがとう・・
内藤ママ「・・・私も・・・大好きでした・・」
お母さんに見せたその手紙は、後半の部分が涙で濡れた様な跡があった。
僕もその手紙を見て泣いた。
お母さんも・・・大粒の涙を零している。
もう・・・この手紙は読めなくなってしまった。でも、ちゃんと僕ら親子の心に響いた。
内藤「・・・・僕は・・やっと大切な人が出来たんだ。」
内藤ママ「うん・・しぃちゃんね?」
内藤「・・ずっと・・人を愛するってコトから逃げていたけど・・やっと僕が
幸せにしたいって人が出来た。しぃは・・・・うん・・やっとわかった。」
内藤「・・・・しぃは・・「サトリ」なんだね?」
内藤ママ「・・・うん・・・・」
内藤「・・・そうか・・うん・・・」
内藤ママ「・・ママが言えるのか・・言っていいのか分からないけど・・しぃちゃんを」
内藤「幸せにする。」
内藤ママ「あ・・」
内藤「・・・「サトリ」なんて関係ないさ。しぃはしぃだから・・
僕がお父さんみたいになっても・・もうしぃを一人にしない。
お父さんとお母さんみたいに・・寂しい思いはさせない。」
ぎゅう・・・
内藤ママ「・・ん・・もう・・せっかく・・僕に会えたのに・・全然お母さんできないじゃない・・」
ぎゅう・・・
内藤「・・僕・・昨日までなら・・一人でずっと悩んで、一人でお母さんを探していた。
でも・・僕にはもう・・しぃがいる。
僕を必要としてくれるしぃがいるんだ。」
内藤ママ「・・・うん・・本当・・いい顔になったわね・・
あの口癖も・・なおってる・・」
内藤「あ・・うん・・・もう・・・寂しくも・・怖くもないから・・・。」
内藤ママ「・・うん・・・うん・・・・しぃちゃんを・・・大切にしてあげて・・」
内藤「もちろん。」
内藤ママ「・・はぁ・・・ごめんね・・あと少しだけ・・・このままで・・」
内藤ママと内藤は・・静まり返った部屋で・・久しぶりの親子の温もりを感じ合っていました。この時が・・・・最後の再会になるのをしっていたから。
おなじ頃・・・しぃの元にも・・・しぃの「元・最愛」の人が訪れていました・・