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【1月1日 朝②】



サトリをおんぶして・・・今年最初の帰り道。

初めはサトリも自分で歩いていたけど、眠くて時々カクンってなるから・・・危なっかしいんで背負った。

朝日とともに・・・また雪が降り始めた。

男「ほらサトリ・・・初雪・・・」
サトリ「うに・・・ほんとだぁ・・・」
男「・・・綺麗だね・・・」
サトリ「うん・・・今何時?」
男「ん?・・・7時だよ?」
サトリ「・・・くすくす・・・私最近・・・夜更かしばっかり・・・悪い子だね?」
男「んー・・・そうだね・・・もうちょっとしたら・・・学校始まるから生活のリズム取り戻さなきゃ・・・」
サトリ「あのねー・・・私・・・お願いがあるのー・・・」
男「なぁに?」


あれあれ・・・口調がいよいよ子供になっちゃった。

サトリ「えっとねー・・・春から男君と一緒に住むんじゃなくてぇー・・・」
男「・・・今から・・・一緒に居たい?」
サトリ「うん!」
男「でも・・・ほら部屋がないよ?」
サトリ「あるじゃん・・・男君の部屋がぁー・・・」
男「・・・あの部屋に・・・二人で?狭いよ?」
サトリ「いいの!狭くっても・・・一緒に居たい・・・」
ぎゅー・・・

背中から・・・サトリの抱擁が伝わってくる。



男「・・・サトリがそれでいいんなら・・・俺はなんだっていいよ・・・」
サトリ「ほんとに!?嬉しい!」
ちゅ!
男「こら・・・くすぐったいよ・・・///」
サトリ「あとねぇ・・・もういっこあるの・・・」
男「・・・なんですか?」
サトリ「学校始まっても・・・こんなふうに・・・甘えてもいい?」
男「・・・言うと思った・・・」

そうなんだよなぁ・・・実際・・・三学期が始まっても・・・サトリは尾綿達みたいに・・・
学校だからっておとなしく出来るなんて思えないんだ・・・

男「・・・いいよ・・・サトリがしたいときに・・・はぐはぐだって・・・キスだって・・・
   なんだって答えてあげる。どこにいたって・・・甘えていいよ?」
サトリ「・・・////」
ちゅ・・・


サトリを・・・俺のあまえんぼお姫様を止められることが出来る方法なんてないよな・・・

だめって言ったら・・・泣き出すよな・・・それに・・・

男「・・・俺も・・・サトリに甘えられたい」
サトリ「・・・ふにゅ?」
男「やっと見つけた・・・幸せなんだ・・・いつだって・・・君に甘えらられていたい。
   どこに居ても・・・愛されたい」
サトリ「うん・・・ずっと・・・にゃんにゃん攻撃しててあげる・・・」
男「すごいな・・・こんな漫画みたいな恋愛・・・できるなんて思わなかった・・・」

俺の頭の中の青春は・・・Stayin,Aliveが聞こえてくるような・・・
どっちかっていうともうちょっとドロドロしたファンキーな青春にしようと思ってたのに・・・

こんな少女漫画みたいな・・・いや、読んだことないけど・・・

どこにもドロドロしたものがない恋が出来るなんて思わなかった。



サトリ「私も・・・大好き・・・」
男「もう何回サトリに・・・愛してるって言ったかな?」
サトリ「・・・いっぱい・・・」
男「そうだね・・・キスだって・・・ハグだって・・・いつの間にか数えるのすらしなくなってるし・・・」
サトリ「・・・」
男「・・・サトリ・・・?」
サトリ「・・・ん・・・」
男「・・・おやすみ・・・」

今日も・・・疲れたもんね・・・ちゃんとお布団まで連れて行ってあげるから・・・そこで寝てていいよ。

サトリがぐっすり眠れるように・・・なにも考えないで家まで帰った。



家に帰ると・・・親達の姿が見えなかった・・・四人でどこかに出かけたのかな?妹の姿も見えない・・・
こっちは松本君の所だろうな・・・

キィ・・・

キィ・・・

ガチャ

男「・・・」

部屋に入ると・・・テーブルの上にサトリの着替えとローションがあった。

サトリのお母さんの仕業だ・・・

男「・・・よいしょ・・・」
ギシ・・・

サトリをベッドに降ろす。・・・って・・・着物のままじゃまずいな・・・
サトリにはちょっと悪いけど・・・起こして脱がさないと・・・


90 名前:閉鎖まであと 10日と6時間[]投稿日:2007/01/13(土)14:15:28.61 ID:8Mn0FqGR0

男「・・・サトリ?」
サトリ「・・・すぅ・・・」
男「・・・」
ぷにぷに・・・
サトリ「・・・ん・・・ふぁ?」
男「起きて・・・着替えなきゃ・・・」
サトリ「ん・・・ぬるぬる?」
男「・・・そうじゃなくて・・・着物」
サトリ「あ・・・そっかぁ・・・ん・・・」

手を横に広げた。

男「?」
サトリ「・・・脱がして?」
男「うぉ・・・うん・・・」

サトリに教えてもらいながら・・・着物を脱がした。あっという間に下着姿。


91 名前:閉鎖まであと 10日と6時間[]投稿日:2007/01/13(土)14:15:40.46 ID:8Mn0FqGR0

サトリ「・・・さむいね・・・」
男「ほら・・・着替え」
ぎゅ・・・
サトリ「・・・このまま・・・暖めて・・・」
男「/////」

俺もトランクス一枚になって・・・サトリと布団に入る。
暖房つけたまま眠ると・・・かあちゃん怒るけど・・・今日はいいや・・・サトリに風邪引かすより・・・


サトリ「ん・・・おやすみの・・・ちゅ・・・」
男「・・・眠くっても・・・忘れないんだね・・・」

ちゅ・・・

サトリにおやすみのキスをすると・・・そのまま俺に抱きついたまま眠りについた。



・・・映画監督って・・・どうやってなるんだ?・・・大学?専門学校?

わっかんねぇ・・・でも・・・やるしかないな・・・高校でたら働くつもりだったけど・・・
かあちゃんに無理いって学校行かせてもらわないと・・・あーまた殴られるな・・・いいや・・・

あんまり遠い学校じゃ・・・サトリが泣いちまうよなぁ・・・今日みたいに数分居なくなっただけで探しに来るやつが・・・二年とか四年とか・・・耐えられるわけないよな・・・


サトリの寝顔を見ながらずっとこんなことばっかり考えてた。時々サトリの髪を触ったりして・・・
ずっと俺の体を離さないから常時フルボッキ・・・でも気にしない。サトリを愛してるからこうなるんだ。
いいわけじゃないよ?

一時間ぐらいして・・・やっと眠気がやってきた・・・俺も眠ろう・・・これからは・・・目を覚ますたびにこの愛くるしい顔を見られるんだな・・・超幸せ・・・


男「・・・ふぁ・・・おやすみ・・・」
サトリ「・・・ん・・・」
ちゅ・・・




【1月1日 昼】


内藤「・・・ん・・・おぅ・・・」

・・・午後一時・・・新年早々・・・不規則な生活・・・あー・・・正月だからか・・・

内藤「・・・?」

・・・しぃが居ない・・・っと・・・そうか・・・ココは家じゃなかった・・・

ガチャ・・・

内藤「!・・・あ・・・」
しぃ「あ!起きてた?朝ごはん作ったよ?」

・・・居た・・・小さなトレーに遅い朝食を乗せて・・・なんと・・・メイド姿で現れた・・・


しぃ「えへへ・・・どうかな?」
内藤「・・・もちろん・・・かわいいよ?」
しぃ「・・・私も・・・内藤君と一緒にココで働く!」
内藤「え・・・?」
しぃ「さっきね?お嫁さんから電話があって・・・内藤君がココで働くのなら・・・
     あなたも一緒に働かないかって・・・私もそのほうが内藤君とずっと一緒に
     居られるからいいなぁって思ってね?お父さんの会社に就職
     するつもりだったんだけど・・・お父さんもしぃのしたいようにしなさいって・・・
     内藤君のコト信用してるって言ってたよ?」
内藤「・・・それで・・・その服が・・・制服?」
しぃ「うん!ほかの人に見られるのは恥ずかしいけど・・・
     内藤君とずっと一緒にいられるのなら・・・平気!」

僕の隣に・・・メイドさんが座りに来た。

しぃ「えへへ///はい!あーん・・・」
内藤「・・・あむ・・・」
しぃ「美味しい?」
内藤「・・・む・・・うん・・・最高・・・いろんな意味で・・・」
しぃ「////」

新年早々・・・これ以上ない最高の朝食だ・・・可愛いメイドさんに・・・あーんって・・・うひぃ・・・


内藤「・・・もぐ・・・一度しぃのお父さんに挨拶しに行かないとね・・・」
しぃ「うん・・・お父さんも内藤君に会いたがってた・・・あーん・・・」
内藤「はむ・・・ん・・・そうなの?」
しぃ「しぃを幸せにしてくれた人はどんな人なのって・・・言ってたよ?・・・はい・・・」
内藤「ん・・・そっか・・・よかったなぁ・・・こんな毎日しぃを連れ出して・・・
     なにしてんだとか言われると思った・・・」
しぃ「それだけ・・・内藤君のコト信用してくれてるの・・・」
内藤「・・・嬉しいな・・・ほら・・・しぃも・・・あーん・・・」
しぃ「はむ!」
内藤「こら///指まで食べないで///」
しぃ「おいひぃ・・・はぅ・・・」

・・・多分・・・いや絶対・・・今のこの光景を誰かに見られたら・・・不快感を与えると思う。
だってこんなに可愛いしぃと・・・美味しいご飯を食べたり食べられたり・・・幸せだなぁ・・・



しぃ「・・・えい!」
内藤「?」

しぃに顔にクリームをつけられた・・・なにをされるかわかった・・・

しぃ「・・・はむ!」
ちゅ・・・
内藤「・・・ん・・・」
ちゅ・・・
ちゅる・・・

子犬みたいに・・・ずっと僕の顔を舐めてきた。もちろんキスだって・・・朝からお構いなし・・・

しぃ「ん・・・館長達・・・今日もこっち帰ってこないって・・・」
内藤「・・・今日も・・・ずっと二人きりだね?」
しぃ「うん////ずぅーっと・・・キス!」
ちゅ!
内藤「////」

そのまま・・・一時間ぐらい甘えれられた・・・むしろエッチしなかった僕を褒めてほしいぐらい・・・
そんな毎日してたら・・・しぃの体がもたないでしょ?・・・でもそんな僕の心配をよそに・・・ずっとキス攻撃・・・耐えれた自分が凄いと思う・・・



しぃ「・・・ふぅ・・・」
内藤「・・・満足?」
しぃ「うん!」
内藤「うし!ちょっとだけ・・・ギター弾いてくるね?」
しぃ「じゃあお部屋掃除して待ってる!帰ってきたら・・・にゃんにゃん♪」
内藤「はいはい・・・って言っても・・・隣の部屋なんだけどね・・・」
しぃ「いいの!行ってきますのちゅ!」
内藤「・・・ただ理由つけただけでしょ・・・」

ちゅ!

内藤「・・・ん・・・行ってきます!」
しぃ「はぁい!」


ぎぃ・・・

ばたん!

しぃ「・・・ふぃ・・・幸せ・・・///」

いいなぁ・・・朝から・・・昼だけど・・・こんなに甘えれるなんて・・・私バカみたいかなぁ・・・?
ちょっと・・・体が疲れてるから・・・エッチは出来なさそうだけど・・・それでもこんなに愛してくれる・・・
ふぃ・・・夜から何回もキスしてるのに・・・まだまだしたいよぉ・・・大好き・・・


そのままご飯の後片付けをし・・・館内の掃除をして・・・内藤が帰ってくるまでベッドで眠りました。
内藤が帰ってきても・・・相変わらずのキス攻撃をして・・・映画館をあとにしたのは夜の9時。
この日は二人ともそれぞれの家に帰りました。


【1月1日 夜】


内藤「・・・ただいま!」

内藤ジジ「おかえり・・・あけましておめでとう!」

内藤「うん!今年もよろしくおねがいします!」

おじいちゃんに新年の挨拶を済ませて・・・二人でお話。

内藤ジジ「しぃちゃんは・・・今日は一緒じゃないのかい?」
内藤「うん・・・今日は帰るって・・・」
内藤ジジ「ほっほ・・・それもそうじゃの・・・年頃の女の子を・・・
       そう何日も連れまわしてもいかんわの・・・」
内藤「正月が明けたら・・・しぃのお父さんに挨拶しに行こうと思うんだ・・・」
内藤ジジ「なんと・・・僕はもうそこまで考えとるのか・・・立派になったの・・・」
内藤「・・・」
内藤ジジ「なんじゃい?言いたいことでも・・・あるんじゃろ?」
内藤「・・・うん・・・」

内藤はおじいちゃんに・・・冬休みが明けたら・・・学校を辞めさせてほしいことと・・・それからしぃと二人で映画館で働くことを打ち明けました。

勝手なことばかり言うので・・・おじいちゃんに殴られてもいい覚悟で・・・ちゃんと全部話しました。


内藤ジジ「・・・」
内藤「・・・ごめん・・・でも・・・本気なんだ・・・」

いつのまにか・・・二人とも正座して向き合っていました。
おじいちゃんは姿勢一つ崩さずに・・・じいっと内藤の顔を見ています。

内藤ジジ「折角・・・一度入った学校を・・・辞めるとな?」
内藤「はい・・・色々悩んだけど・・・これが・・・僕達二人の答え・・・僕がしぃを幸せにできて・・・
     なお自分が満足できる生き方なんです」
内藤ジジ「・・・」

おじいちゃんはテーブルに腕を置きました。



内藤「・・・え・・・」
内藤ジジ「腕相撲」
内藤「あ・・・」
内藤ジジ「どうじゃ?・・・久しぶりに・・・僕が勝ったら認めてやろう・・・来なさい」
内藤「・・・」

ぐっ・・・

内藤「・・・絶対負けないよ・・・」
内藤ジジ「ほっほ・・・今まで・・・何度僕に勝ったかの・・・本気で来なさい」

おじいちゃんは・・・こんなに歳をとってるのに・・・僕よりも腕が太い。
なにより・・・昔から腕相撲で勝った事なんてない・・・だけど・・・


内藤「・・・絶対に・・・勝ったら認めてね・・・約束だよ?」
内藤ジジ「・・・ワシが嘘をついたことがあったかい?いつでも来なさい!」
内藤「・・・ふん!」

しぃとの・・・これからの未来・・・それが今僕の腕にかかってる。
・・・大丈夫・・・負けない・・・未来を・・・勝ち取ってみせる!!

内藤「・・・ふん!」


ゴキッ!


内藤「・・・あれ?」



おじいちゃんの腕が・・・勢いよく倒れた。

内藤ジジ「ぬおっ!?あいたた・・・」
内藤「おじいちゃん!?だ・・・大丈夫!?」
内藤ジジ「おー・・・いてて・・・なんだなんだ・・・強くなったのぉ・・・」
内藤「え・・・いや・・・」
内藤ジジ「・・・うん・・・じいちゃんの負けじゃ・・・好きにしなさい・・・」
ぽんぽん!

おじいちゃんに・・・頭を撫でられた。

内藤「え・・・だって・・・いまのは・・・」
内藤ジジ「わしの負け。僕の勝ち。それで終り・・・これからは・・・好きにしなさい・・・」
内藤「・・・」
内藤ジジ「・・・ちゃんと・・・しぃちゃんを幸せにしてあげなさい・・・僕がやりたいように・・・
        昔のように・・・学校に行きたくないわけじゃないんじゃろ?
        学校に行かなくてもちゃんと・・・自分の人生を見つけれたんじゃろ?
        ・・・じいちゃんも応援するさ・・・頑張りなさい・・・おーいたた・・・
        痛すぎて涙が出てきたよ・・・」
内藤「・・・おじいちゃん・・・」



おじいちゃんはそのまま・・・自分の部屋に戻っていきました。

内藤「・・・うん・・・ありがとうございます・・・」

内藤は・・・消えていくおじいちゃんの背中に・・・深々と礼をしました。


内藤ジジ「・・・ふぅ・・・まったく・・・この数日でいい目をするようになったの・・・ほっほ・・・
        ひ孫を見る日もそう遠くなさそうじゃ・・・」
ゴキン・・・ゴキ・・・

おじいちゃんの手は・・・凄い音を立てていました。

内藤ジジ「しかし・・・まだまだ・・・ワシもできるのぉ・・・ほっほっほ・・・」


内藤「・・・ふー・・・」
ころん・・・

床の間に・・・内藤は大の字で転がりました。・・・やっと・・・いやこれからですが・・・
自分で切り開いた道を歩くのです。


内藤「・・・へへっ・・・すごいな・・・僕・・・しぃ一人現れただけで・・・こんなに・・・」

あーあ・・・さっき別れたばっかりなのに・・・もうしぃに逢いたくなっちゃった・・・

内藤「・・・電話しよ・・・」
ピリリ・・・
内藤「・・・あれ?架かってきた・・・男・・・?・・・はい」
男「お・・・もしもーし!あけましておめでとう!」
内藤「うん・・・おめでとう・・・どうしたの?」
男「え・・・まあどうしたってわけじゃないけど・・・」
内藤「・・・変なの・・・今もサトリちゃんと一緒?」
男「うん・・・あ・・・そうだ・・・俺まだお前に言ってなかったな・・・」
内藤「・・・?」
男「俺達さ・・・」
内藤「あ・・・まって」
男「ん?」


内藤「・・・今から会える?僕も・・・男に話さないといけないことが・・・ある・・・」
男「え・・・なんだ改まって・・・大事な話?」
内藤「・・・うん」
男「・・・わかった・・・じゃあ・・・あのサトリとしぃさんと会った公園で・・・いいか?」
内藤「うん・・・今から行くよ・・・」
男「おう!じゃあ俺もすぐ行くよ!」
内藤「それじゃ・・・」

プッ

ツーツーツー・・・

内藤「・・・」

言わないと・・・男には・・・ちゃんと言わないといけないよね・・・

もう一度・・・さっき脱いだ上着を来て・・・雪の降るあの公園に走っていきました。


男「・・・サトリ・・・ちょっと出かけてくるね?」
サトリ「ふぇ?・・・一人で?」
男「うん・・・一人で・・・ほら・・・行ってきますのちゅーして?」
サトリ「ん・・・」
ちゅ!
男「ありがと・・・すぐ帰るからお留守番しててね?」
わしわし・・・
サトリ「うん!」

サトリを家に残して・・・公園に走っていった。・・・って・・・なんかサトリの扱いが子供みたいだな・・・


男「・・・雪・・・かぁ・・・」

本当に・・・今年の冬は・・・よく降るなぁ・・・


結構すぐに家を出たんで着いたときにはまだ内藤は来ていなかった。
ブランコに座って・・・ダウンのポケットに手を入れていると・・・昨日買ったままだった
コーヒーを発見。ホットだったのにすっごい冷たくなってる。・・・当たり前か・・・
サトリにあげる為に買った・・・あんまり好きじゃないミルク入りの甘いコーヒーを飲む。

男「・・・甘っ・・・」

内藤「・・・あ・・・ごめん!もう着いてたんだ?」

数分遅れて内藤がやってきた。


【1月1日 夜②】


しぃ「ただいま!」

しぃパパ「あらあら・・・やっと顔を見せてくれたか・・・不良娘さん?」
しぃ「えへへ・・・」
ぎゅう!
しぃ「ごめんね?でも・・・とっても楽しかった!」
しぃパパ「そうかい・・・うん!しぃがそうやって笑ってくれるだけで・・・パパも嬉しいよ!」
しぃ「あのね?内藤君も・・・早くお父さんに会いたいって・・・
     正月が明けたら挨拶しにくるって言ってたよ!」
しぃパパ「おぉ・・・いよいよ・・・しぃも・・・そうかいそうかい・・・よかったね・・・
     お父さんも早くしぃを幸せにしてくれるその子を見たいよ・・・」
なでなで・・・


しぃ「うん!私もね・・・内藤君のおじいちゃんに会ってきたの・・・とっても優しい人だった!」
しぃパパ「ははは・・・僕の知らない所で・・・家族がいっぱい増えていくね・・・」
しぃ「・・・それと・・・もう一つ・・・」
しぃパパ「・・・ん?」
しぃ「・・・内藤君もね・・・「サトリ」なの・・・」
しぃパパ「・・・え?」

しぃはしぃパパに・・・内藤君のコトを・・・全て話しました。

ばーぼんはうすでお母さんに逢ったこと。内藤君が「サトリ」の子孫であること・・・
「サトリ」はしぃ達で終わること・・・

全て隠さないで・・・真剣に話しました。もちろんしぃパパも・・・ちゃんと全てを聞いてました。


しぃパパ「・・・うん・・・そっか・・・ママ・・・ありがとうって・・・言ってくれたんだ・・・」
しぃ「パパと私に出会えて・・・とっても幸せだったって・・・
     次の世界でも一緒になろうねって言ってた」
しぃパパ「ママとはね・・・ずっと・・・人は死んだら生まれ変わる・・・私達が片方だけ
       居なくなっても・・・絶対にもう片方が来るまで待ってようねって・・・
       約束してたんだ。・・・ちゃんと・・・覚えていてくれたんだ・・・」
しぃ「うん・・・ママね・・・私と内藤君に・・・幸せな家庭を作ってくださいって・・・言ってくれたの」
しぃパパ「もちろん。それがママとパパが・・・しぃを育ててきた本当の理由だもん・・・」
なでなで・・・


しぃ「うん!内藤君も・・・私に元気な子供産んでねって・・・心配しなくても・・・次に
      生まれてくる子供は「サトリ」じゃないから・・・
      二人で可愛い子に育てようねって・・・」
しぃパパ「あらら・・・僕はもう孫の顔が見れるのかな?早いなぁ・・・」
しぃ「大丈夫・・・内藤君がもう少し大人になってから・・・ね?」
しぃパパ「・・・ん?・・・もしかして・・・その子はしぃより年下の子なのかい?」
しぃ「?うん!三歳も・・・離れてるの・・・えへ/////」
しぃパパ「・・・そっかぁ・・・しぃお姉さんなんだねぇ・・・でも・・・
       こんなにあまえんぼのお姉さんじゃ・・・カッコつかないぞ?」
しぃ「・・・それ言われた・・・どっちが年上かわかんないって・・・」
しぃパパ「ははっ・・・やっぱり・・・しぃは昔のあまえんぼさんに戻ったんだね?・・・よかった・・・」
なでなで・・・


しぃ「もう////パパったら頭撫でてばっかり////」
しぃパパ「だってさ・・・しぃがまた子供に戻ってるんだよ?かわいくって仕方ないもん」
しぃ「えへへ/////全部内藤君のおかげなんだ////内藤君がね?いつでも僕に
     甘えていいよって言ってくれたの・・・ずーっと甘えてても・・・
     ニコニコしてくれるんだぁ・・・」
しぃパパ「うん・・・しぃはホントにいい人を見つけたね・・・僕もこうやって・・・
       お父さんじゃなくて、パパって呼ばれたほうが嬉しいよ・・・」

しぃとしぃパパはしぃがまだ小さかった頃のように・・・二人で仲良くお話していました。
内藤と出会い・・・素直な女の子になれたしぃを見て、しぃパパは心の底から内藤に感謝しました。


しぃパパ「さて・・・今日はその・・・内藤君のトコには行かなくていいのかい?」
しぃ「え・・・だって・・・」
しぃパパ「ん?そんな毎日会ってたら・・・僕がいい顔しないかもって?
       そんな事ないよ・・・しぃがやっと自分で見つけた幸せなんだから・・・
       彼が許してくれる限り・・・ずっと内藤君の傍にいなさい・・・」
しぃ「・・・パパ・・・」
しぃパパ「ちゃんと二人で・・・えっと・・・映画館だっけ?そこで働いてさ・・・
       僕のコトはいいから・・・二人で歩んで行きなさい。
       パパと・・・ママの・・・最後のお願い。・・・しぃさえよければ・・・
       いやちがうな・・・内藤君さえよけば・・・僕はいつだって・・・
       君を彼のお嫁さんにしてもいいんだよ?」
しぃ「パパ・・・ほんとに?寂しくない?」
しぃパパ「もちろん!ほら・・・泣かないで・・・しぃがこんなにいい顔をして
       帰ってきてくれただけで・・・僕は満足なんだ・・・「サトリ」の所為で
       しぃが塞ぎがちになっちゃってて・・・僕はなんにもできなかったのに・・・
       内藤君はたった数日でしぃをここまで素直にしてくれたんだもの・・・
       なにを寂しがる必要があるんだい?」
しぃ「だって・・・ひっく・・・それじゃ・・・パパだけ一人になっちゃうよ?」
しぃパパ「なに言ってんの・・・しぃはどこに行っても・・・ほら・・・」
こつん・・・



しぃのおでこに・・・しぃママがそうしたように・・・自分の額を重ねました。


しぃパパ「・・・」(僕たちは・・・といってもしぃからだけど・・・ココでちゃんと繋がってるじゃない・・・)
しぃ「・・・ひっく・・・」(ママと・・・ママとおんなじこと言ってる・・・)
しぃパパ「しぃの中には・・・ちゃんと僕の血が流れてるんだ・・・
       僕は「サトリ」じゃないけど・・・しぃの考えてることなら
       なんだってわかる・・・親子だもん・・・しぃはこの世でたった一人の
       僕の可愛い娘だもん・・・しぃの幸せを願うのは当たり前・・・
       しぃが選んだ道を・・・応援するのも当たり前なんだよ?
       泣き虫しぃちゃん?」
しぃ「ふぐぅ・・・ひっく・・・パパ・・・ひっく・・・」
しぃパパ「よしよし・・・ほら!涙を拭いて!君が甘えるのはもう僕じゃないでしょ?
       ほら・・・綺麗な顔して・・・内藤君のトコに・・・行って来ていいよ?
       何日だって・・・お泊りしてきなさい・・・こうやって・・・
       たまに顔見せてくれたら・・・僕はそれで満足だから・・・ね?」
しぃ「パパ!大好き!・・・ひっく・・・ありがとう・・・私・・・内藤君に大切にしてもらいます・・・」
しぃパパ「うん!早く・・・元気な赤ちゃん見せてね?
       ってさっき大人になったらって言ったばかりか・・・はは・・・」
ぎゅう・・・

しぃパパに・・・しぃは最後の甘えを見せました。20年間大切に育ててくれたその大きな胸で・・・最後の大泣き。
泣いて泣いて・・・泣き止んだら・・・内藤君に逢いに家を出ました。

ママから貰った・・・パパから借りた・・・ピアスを二つとも渡して・・・内藤君のもとに走っていきました。


しぃパパ「・・・ふぅ・・・ちゃんと・・・伝わったのかな・・・僕の気持ち・・・僕・・・
       なんだかちょっとずれてるらしいからなぁ・・・大丈夫かなぁ?」


しぃママ(・・・大丈夫よ・・・パパ・・・ちゃんと・・・しぃに伝わってるよ・・・)

しぃパパ「ん・・・そうかい?・・・ママがそう思ってくれるんなら・・・って・・・ママ?」

しぃパパが握っているピアスから・・・なんとしぃママの声が聞こえてきました。

しぃママ(うん!・・・元気だった?パパ?)
しぃパパ「え・・・ああ・・・もちろん・・・ほんとに・・・ママかい?」
しぃママ(もちろん!・・・私しか知らない・・・パパの秘密教えてあげようか?・・・ごにょごにょ・・・)
しぃパパ「・・・うんうん・・・/////あ・・・ママだ・・・//////
       そんなことしってんのは・・・ママしか居ないや・・・」
しぃママ(くすくす・・・信じてくれた?よかった・・・)
しぃパパ「でも・・・どうして?・・・このピアスのおかげ?」

しぃパパは・・・目の前で起きた奇跡をいとも簡単に信じました。「サトリ」を愛してきたんですから・・・
いまさらなにが起こったってビックリしません。・・・ちょっとしぃパパがぬけてるのもありますが・・・


しぃママ(うん・・・このピアスを持っててくれたら・・・いつだってパパとお話できるよ・・・)
しぃパパ「そっか・・・うん・・・ひさしぶりだね・・・僕を・・・待ってくれてるのかい?」
しぃママ(そうよ・・・パパがいつかこっちに来るまで・・・ずっと待ってるから・・・
       今度も私を愛してね?・・・鬱陶しいかな・・・姿も見えないのに・・・)
しぃパパ「なにを言ってるんだい?もうママとは逢えないって諦めてたのに・・・
       こうやって声を聞けることがどんなに嬉しいか・・・待っててね・・・   
       僕もすぐそこにいくからね?」
しぃママ(くすくす・・・なに言ってんの・・・すぐにこっちに来ちゃったらしぃが悲しむよ?
       だぁめ。パパはちゃんと・・・しぃが幸せになるのを
       見守ってあげてください・・・)


しぃパパ「うん・・・そうだね・・・ママには悪いけど・・・しぃの子供を見て・・・
       その子がまた大きくなるまではそっちに行けないや・・・
       ママの分まで・・・僕の子達を愛してやらなくちゃね・・・」
しぃママ(しぃの旦那さんね?とってもやさしくっていい人だから・・・
       あなたも気に入ると思うわ・・・まさかその人まで「サトリ」の
       子孫だとは思わなかったけど・・・とってもお似合いのカップルだから・・・)
しぃパパ「そんなのしぃの嬉しそうな顔をみればわかるさ・・・どうだろうね?
       やっぱり女の子の親なんだから・・・その内藤君にびしっとしたの
       見せないといけないのかな?」
しぃママ(くすくす・・・パパそんなのできないでしょ?いいの・・・
       自然なパパで居てあげて・・・)
しぃパパ「あーそうだね・・・ママも相変わらず・・・僕の一歩先を見てくれてるんだね・・・
       愛してるよ・・・」

しぃパパは手に持っていたピアスを・・・自分の耳につけました。

しぃママ(ちょっとパパ・・・それ女の子用なんだから・・・
       パパがつけたらおかしいよ・・・くすくす・・・)
しぃパパ「・・・うん・・・ママの・・・懐かしい感じがするよ・・・」
しぃママ(・・・パパ・・・ぐすっ・・・)
しぃパパ「あれ・・・ママまた泣いてるの?もう・・・泣き虫は治んないんだね?」
しぃママ(だって・・・パパ・・・ひっく・・・大好き・・・)
しぃパパ「もちろん・・・僕だって大好きだよ・・・こうやって・・・君とまた
       話せる日が来るなんて・・・うーん・・・ほんとは君のぬくもりも
       欲しいんだけど・・・無理言っちゃいけないね・・・」
しぃママ(・・・無理じゃないよ?)
しぃパパ「ん?」
しぃママ「あのね・・・こっちに来てわかったんだけど・・・ほら・・・パパずっと
       気にしてたじゃない?人が死んだらいったいどこに行くんだろうって・・・」


しぃパパ「ああ・・・うん。それはみんなが考える永遠の謎・・・その答え・・・
       もしかしてわかったのかい?」
しぃママ(うん!・・・死んでからわかったの・・・天国なんてない・・・もちろん地獄だって・・・
       でもね?そのかわり・・・あるのは・・・夢の世界。)
しぃパパ「夢の・・・世界?」
しぃママ(・・・「サトリ」が作った独自の世界とはまた別の・・・私みたいに
       愛する人をずっと待ってていい世界。・・・ほんとはずっとパパのこと
       見てたんだ・・・ここでずっと・・・ちょっとだけ寂しかった・・・そしたらね?
       ・・・神様・・・じゃなくってサンタさんが・・・私は「サトリ」になって
       辛い思いをしたから・・・その分ちょっとだけズルさしてあげるって・・・
       こうやってパパとお話できるようにしてくれたの・・・くすくす・・・
       パパと出会ってから・・・辛い思いなんてあんまりしてなかったのにね?)
しぃパパ「・・・そっか・・・よかったんだね・・・「サトリ」で・・・」
しぃママ(うん!「サトリ」のおかげでパパに出会えたし・・・こうやって
       他の人と違ってお話することもできるし・・・私とっても
       恵まれてるの・・・それでね?・・・これは私が勝手に思いついたんだけど・・・)
しぃパパ「?」
しぃママ(ここが夢の世界ってことは・・・ほら?パパだって夢をみるでしょ?
       ・・・夢を見ない人なんていない・・・夢の中なら・・・離れた人とも逢える・・・)
しぃパパ「・・・あぁ・・・わかったよ・・・僕も・・・」
しぃママ(・・・うん・・・体ごとは無理だけど・・・意識だけなら・・・こっちに来れるの・・・
       ほんとはそんなこと誰も気付かないし・・・気付いたとしても
       夢だってことで・・・すぐに忘れちゃうの・・・くすくす・・・
       みんなおばかさんなのよ?本当に会いたい人には・・・
       いつだって逢えるのに・・・)
しぃパパ「そっかぁ・・・うん!ちょっとまってて!僕もすぐに・・・そっちに行くよ!
       丁度眠くなってきたし・・・ママにもう一度逢える!」
しぃママ(・・・ほんとに・・・パパはなんでも信じてくれるのね?)
しぃパパ「当たり前だよ!ママの言うことなら・・・嘘があるわけないじゃないか!
       うん・・・またママのこと・・・ぎゅってしてあげる・・・待ってて・・・」



しぃパパはそのまま・・・すぐに自分の部屋で眠りにつきました。

真っ白な世界に・・・ぽつんと一人。

こっちに気が付くと・・・走ってきて思いっきり抱きついて・・・泣いて・・・笑って・・・キス。

夢の中限定の・・・まさに夢物語。二人だけの世界。

誰に言っても信じてもらえない・・・嘘みたいな時間。また二人で愛し合える・・・素敵な世界。

しぃパパはしぃが居なくなっても一人じゃありませんでした。ちゃんと・・・傍にはしぃママが・・・



しぃパパ「ねぇママ?」
しぃママ「なぁに?」
しぃパパ「・・・暖かいね・・・ママは・・・変わんないね・・・」
ぎゅう・・・
しぃママ「・・・うん・・・私はいつだって・・・パパを愛してたから・・・
       パパから貰った温もりを・・・ずっと宝物にしてたから・・・」
しぃパパ「すごいなぁ・・・ママとまたこうやって・・・二人で逢えるなんて・・・夢みたい・・・」
しぃママ「くすくす・・・だから言ってるでしょ?・・・夢なの・・・愛してる・・・」

ちゅ・・・



二人だけの世界で・・・数年ぶりの再開。「サトリ」が起こした・・・最後の奇跡。

「サトリ」だけの哀しい世界じゃない。二人の世界。・・・もちろん・・・内藤のお父さん達も・・・ココに・・・

愛しあう二人の・・・最後の場所。




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最終更新:2007年01月14日 16:27