ナレーション
激戦の末に信長を倒した信玄は、ついに
あの日誓った「時」が来たことを悟った。
万全の準備を整え、
信玄は上杉謙信と決着をつけるため、
川中島を目指したのであった。
全てはこの時のために戦ってきたのだと
いうことを信玄は静かにかみしめていた。
信玄
「ついにこの時が来たか…
ワシにとって最大の宿敵よ!」
開始前ムービー
(武田本陣・信玄の傍に佐助と幸村が控えている)
信玄
「…うむ ふぬううううううぅぅ!!
これが最後の決戦じゃ、行くぞ!」
幸村
「真田幸村! ざ、参る!」
佐助
「さあて、行こうかねえ」
(上杉本陣・謙信と傍に控えるかすが)
謙信
「…きましたか」
開始時
謙信
「まっていましたよ、かいのとら」
信玄
「今日こそ、おぬしかワシか…
いずれかが八幡原に倒れるまで」
謙信
「おまちいたしましょう
このはかなき ゆめのぶたいにて…いざ」
戦闘中
上杉軍武将「長きこの戦いに…けりをつけるぞ!」
車懸りの陣
かすが「私に…あなた様を守らせてください」
よいでしょう…ぞんぶんにたたかいなさい
かすが「あなた様のなさること…間違いありません!」
かすが
「見ろ…これが謙信様の策、車懸りの陣だ!」
謙信
「とっぱできますか、たけだしんげん
わたくしのうつくしきつるぎを、ふふ」
信玄
「疾きこと風の如く! 先んずれば人を制す!」
謙信
「‘いちいせんしん’…
このめにみえるものは、ただひとつ」
信玄「おぬしを倒すことで、上洛への王手は成る!」
謙信「いまは、あなたさまとのひとときを」
信玄「ふはは、ゆくぞ軍神よ!」
信玄
「徐かなること林の如く!
陣形を組み、突進せよ!」
信玄
「侵略すること火の如く! 一気に押し込めい!」
謙信
「‘ぐこういざん’…
みなのもの、あきらめてはならぬ」
信玄
「動かざること山の如く!
退いてはならん、持ちこたえよ!」
謙信
「‘しざんけつが’…きえゆくほたるびよ
そなたたちに、みほとけのみちびきを」
謙信
「’ふうりんかざん’…! これほどまでとは!」
信玄
「今日だけは天下も二の次じゃ!
軍神よ、後世に残る戦としようではないか!」
VSかすが
来るがいい…私は決して負けない
あの方は太陽…私は月…かすが、参る!
かすが
「もはや、つるぎとしての任を果たすだけ…
甲斐の虎、貴様を道連れにしてでも…!」
信玄
「ぬう! ここで来るか上杉の忍よ!」
かすが
「謙信様…これが私の最後の戦いです…
どうかご覧ください…!」
謙信
「いのちつきる、たまゆらのかがやき…
ああ、わたくしのつるぎよ…!」
かすが
「あの方の目には貴様しか映っていない…
どうして貴様なんだ…どうして…!」
かすが
「死など恐れはしない!
怖いのは…それよりも怖いのは…!」
謙信
「つるぎよ! それいじょうはなりません!」
かすが
「いいえ! やらせてください謙信様!
これが私の最後の灯火になろうとも…!」
かすが
「この命のひとかけらまで…謙信様のために…
フフフ……悔いは…ない……」
謙信
「ああ……ああ……!!!」
信玄
「上杉の忍よ、その覚悟や潔し!
おぬしの心意気、必ずや軍神に伝えようぞ!」
VS謙信
上杉「たけだしんげん、しょうぶ!」
信玄「望むところよ!」
信玄
「…不思議よのう
心が凪いでおる…この決戦を前にしてな」
「‘ねんげみしょう’…まさにこのこと」
『いざ!』
信玄「行くぞ、謙信!!」
謙信「こい、しんげん!!」
信玄
「この時を待っていたぞ! 上杉謙信!」
謙信
「あなたさまとは さんぜにてまじわるめいうん
なつかしきときよ…これがいくどめのであいか」
謙信
「このむじょうなるよにおいて、いまだけは…
うつくしきしゅんかんを わかちあいましょう」
信玄
「今日だけは策も知謀も無粋であったわ!
ワシら二人、純然たる力の勝負と行こう!」
信玄
「おぬしと同じ時代に生まれた事に感謝しよう
粋な天の采配と思わんか、軍神よ!」
信玄「両雄並び立たずじゃ…軍神!」
謙信「このいのちつきるまで…おあいてしましょう」
謙信
「むげんのほうようを さしあげましょう
かいのとらよ…ねむりなさい、とわに」
信玄
「眠るのはおぬしじゃ、軍神よ!」
謙信「かいのとらよ、てんのみほとけのもとへ!」
信玄「この信玄、天地を喰らう虎とならん!」
(倒れた謙信の傍にしゃがむ信玄)
謙信「みごと…たけだしんげん… すばらしきいちげきでした」
信玄「うむ…おぬしものう…」(謙信の手を取りながら)
謙信「また…らいせで おあいしましょう……」
最終更新:2007年02月19日 22:16