WoLの思い出話1~後期TvP編

 まったくスタクラ触ってないんで今通用するのかどうか知らないけど思い出話として忘れないうちに書いとく。まぁこのゲームバランス変わってもロジックは応用できるはず。
WoL後期のTvPにはよく研究しないと気付けない重要なノウハウがあった。

 それはなにかというと、連続生産を途切れさせてはいけないという思い込みを捨てること。一見矛盾しているようなオーダーに合理性を見出すこと。
具体的にはBomber Styleの2 base 5 rax (Marine Marauder Medivac)をするときに、あるタイミングでMarine Marauderの生産を止めて早めに3rdを建て始めるということ。軍重視オーダーなのに、それまで緻密に連続生産していた軍の生産をピタリと止めて内政を早めてしまうという荒業。3rax 3rdでいいじゃないかと思うかもしれないけど、3raxは3rdに出たあとにraxを追加するラグの影響のせいで10-12分ごろに軍量に乏しい時間があって、5raxのほうが安定性も攻撃力もはるかに上だった。

 肝心の生産を止めるタイミングだけど、Medivac3,4体目の生産を開始したころで、確かだいたい10:30くらい。このタイミングになるとBarracksのキューが生産完了間近あるいは一切入ってない。
どうしてこのタイミングかというと、これ以降生産を続けても、それで生まれてくるユニットはMedivac4体が前線についたタイミングで前線に着いておらず、Medivac4体でのプレッシャーの強さが変わらないから。もちろんMedivac2体の段階でのプレッシャーの強さにも影響しない。

 3rd以降を見据えた展開ではテランはMedivac2体目が前線到着したタイミング、4体目が前線到着したタイミングの2つの強いタイミングでだけ戦えばいいので、3rdを遅らせることにメリットがほとんどなかった。そしてその数少ないメリットがあるシチュエーションも、相手がオールインだとかこっちがオールイン気味だとかで明白なトリガーがあるので、それを見たときだけ3rdを遅らせる分岐を選択すればいい話だった。

 そうしてBarracksの生産をカットすると同時に、3rd候補地にSCVが到着してて、ミネラルが400たまり次第CCを建て始める。ほぼ同時にArmoryと2つ目のE-bayを建てる。その後は相手がColossusを複数体出すオーダーだったらVikingの連続生産を最優先したうえでMMMの生産を再開する。相手がHTオーダーだったらMedivacの連続生産を優先したうえでMMMの生産を再開する。Ghostを準備するタイミングはプレイスタイルによるのでお好み。

 こうすることで軍量とテック・内政の伸びの両立ができた。ひたすら真面目に思考停止してMMMの連続生産を続けていると、2/2アップグレードは遅れるし、3rdは遅れるし、starportの回転率にも悪影響を与えることがあるしで散々だった。スキャンを一度も使わずにMULEを落としてればどれか2つは両立できたけれど、それは小さなリターンに見合わない完全なギャンブルだ。こういうTipsは「連続生産は維持しなければいけないもの」という思い込みを排除して、オーダーを意味のある最小の単位に分解して、どこまでが何の目的のために有用なのかを考えないと思いつかない。あるいは、プロの連続生産の途切れをミスと片付けずに意図を探ることでも発見できる。
最終更新:2013年04月21日 00:54
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