複数本先取の試合で、プレイ中の試合で自分の負けが読めたとき、投了する前にしておきたいことがいくつかある。
次のマップ以降のゲームメイクを考える
まず次のマップ以降のゲームメイクを考えること。あらかじめ各マップの戦略は考えてあるだろうが、今の試合をこなしたことで相手プレイヤーについての情報が得られたはず。これまでに自分が見せた戦略との兼ね合いで駆け引きもできる。マップ選択がルーザーズピック(敗者選択)であれば、選択するマップを含めた戦略を考えなおす必要があるし、マップがあらかじめ指定されている場合であっても複数の戦略が考えられる。この相手に最も効果的なのはどれか、今日のコンディションで自分がいちばん自信があるのはどれか。次の試合を取ったあと、相手がピックするマップに合わせた戦略は事前に用意していたものでいけそうか。使うつもりのオーダーと立ち回りをひと通り頭の中でシミュレーションして、引っかかるものがないことを確認したい。
実際に投了してしまうと次の試合が始まるまでの時間をほとんど取ってもらえない場合があるので、ダメ元で粘るのと同時進行で考える。ダメ元で粘っているということは、試合中の選択肢も少なく、判断・操作するべきことも普段より少ないのでちょうどいい。これは無意味に試合時間を引き伸ばして相手を疲れさせるというようなダーティなプレイを肯定するものではない。常識の範囲内で粘っているうちに色々考えておけということである。頭が試合モードで回転しているのだから3,4分でもかなりのことが考えられる。
自分の調子を整える
次に、負け試合の中で少しでも自分の調子を整えること。これは本番でも大事だし、練習のときには絶対必要な考え方だ。その試合で勝てる望みが薄くなったとはいえ、ユニットと施設が残っている限り、操作の練習やマルチタスクの練習はいくらでもできる。どうせ負けるゲームなら冒険的な仕掛け方をして大失敗しても何も失わないのだから、なおさら思い切った練習ができる。操作を失敗してもかまわない負けゲーの中でこそうまく自分を観察したい。マイクロや生産入力のタイミング1つとっても微妙に狂っていたタイミングを最適化出来る可能性がある。
投げやりはよくないが、負けてもいいやという心持ちでプレイすることで得られるものは存外大きい。「操作や反応の遅れが敗因になるかも」という緊張から開放された状態でぼーっと盤面を眺めることができるため、第三者のように全体像が把握しやすくなり、普段目に入って来なかったようなベース飽和のタイミングやアップグレードタイミング、相手の動きのパターンが手に取るようにわかることもある。
最終更新:2013年07月27日 05:37