「Forcing」という考え方

「Forcing」とは相手に特定のオーダーやユニットの生産を強いるということである。語源はForceの動名詞、そのまんま「強制する」だ。
この概念はゲームメイクに活用することができる。
たとえば自分が即Bansheeをしたなら相手のTerranはMarineかVikingを生産してScanかTurretを用意しないと大ダメージを受けてしまう。
相手がProtossならStalkerを生産してobserverかCannonをすでに用意していないとダメージを受けるだろう。
相手がZergならQueenを余分に作るか大量のSporeCrawler、そしてQueenを中心に対応するならOverseerを作らないとダメージを受ける。
相手は不利になりたくなければこれらのユニットを生産せざるをえない。特定の展開を強制されているのである。

即Bansheeばかりするプレイヤーが、即Bansheeで一発勝利を狙うのが好きなプレイヤーだとは限らない。
即Bansheeでの勝利がしたいのではなく、相手に即Bansheeを守らせたあとの形が好きなのかもしれないからだ。
1baseからのタイミングプッシュや2baseからのタイミングプッシュが好きなプレイヤーに関しても同じことが言える。速攻そのものが好きだったりロングゲームが苦手だとは限らず、守らせたあとの通常と異なる手駒を好むだけかもしれない。

もっとも、その後もゲームを継続することができるタイミングプッシュと、その後のゲーム継続が困難なオールインとは区別する必要がある。タイミングプッシュはForcingとして活用できるが、オールインそのものをForcingとして活用するのは無理がある。それでも相手の偵察をカットしてオールインの可能性を残すことで安全なオーダーを取らせるという心理戦の形でForcingを活用することはできる。
最終更新:2012年06月05日 10:33
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。