ベーストレード時のチェックリスト


概要

ベーストレードとは、お互いのプレイヤーの軍が入れ違いになったクロスカウンター状態で互いの建物を破壊しあうような展開のことを指す。
ベーストレード時は生産施設を抑えられてユニットの追加生産が難しくなることが多いので、現有ユニットをいかに生存させるかが重要になる。
それでも生産施設を抑えるまでは多少の追加生産は可能なため、相手よりも少しでも早く敵陣を攻め進みたいことは事実だ。
そのためどうしても攻め急ぐ形になってしまうが、BurrowBanelingにMarineを溶かされてしまったり、いい位置に陣取ったTankに無造作に突っ込んでしまって大きな被害を受けたりするとそれが敗因になることもあるので速さと慎重さのバランスが必要になる。


ベーストレードが始まる前

ベーストレードが自分にとって有利か?

基本的にベーストレードではユニットの補充ができないため、ベーストレードが始まった時点での保有ユニットが多いほう、保有ユニットの相性がいいほうが勝算が高い。
自分がベーストレードをされると弱い立場なのであれば、最大限相手の位置を把握してそもそもベーストレードされないように立ちまわりたい。相手とユニットがすれ違ってから急いで対応に戻っていては一方的にダメージを受けてしまうからだ。
しかしそれでもベーストレードに持ち込まれてそうになったときは、クロスカウンターに行くのではなく自陣に対応に戻るのも手ではある。後手に回るぶん一方的に内政ダメージは受けてしまうが、
相手のユニットも袋小路になって逃げられないため、アーミーサプライでは一時的に有利になることがある。

どちらが先手を打てるか?

クロスカウンターになるにせよ、どちらかが対応するために引き返すにせよ、先に攻撃したほうが一方的にダメージを与えられて有利なのは間違いない。


ベーストレードが始まったあと



どこまでを切り捨てるか? 自陣側に残っているユニットをどこまで下げるか?

本隊の余り物のユニットで相手の本隊と真正面からぶつかり合ったら無駄死するだけ。
RampをFFで封鎖し続けられるベースまで下がって他は切り捨てる、狭いRampのあるベースにTankと修理ワーカーを配置して死守する、守りやすいベースに大量のSpineを建てるなど。
あるいは守れる見込みがないときは、ユニットを逃がせそうならワーカー含む全ユニットを逃して前線のユニットと合流させるなど。


敵の本隊から遠く自分が守りやすい場所にユニット生産施設の再建を開始する(資源やベース数が多い場合)

ベース数が多く、お互いの1st~3rdを割りあってから安定するような展開では資源やインカムがある程度残っていてユニットの追加速度が勝負を分けることがある。


建物全滅負けを避ける


自陣の外にワーカーを一体も逃がせないと建物が自分の本隊から離れた一箇所に集中してしまい、壊しあいで非常に不利になってしまうためベーストレードが開始しそうになったら最低限建設用のワーカーは逃がしたい。


少しでも時間を稼ぐ

資源がほとんど残っていない場合でも、最安の施設であるガス採取施設を建てれば延命が可能になる。TerranとProtossなら資源75、Zergなら資源25あれば良い。
マップの四隅にワーカーを1体ずつ逃がせればそれだけで相手の軍隊から最も遠い場所を選んで延命用の建物を建てることができるようになりかなりの延命が可能になる。



相手の生産を最短で停止させる

GatewayではなくPylonを狙う。クロスカウンター状態なら生産施設周辺を制圧できているのでPylonを建て直せない。
BarracksよりAdd-onを狙う。
特定のユニットさえ出てこなければ有利な場合、その生産条件となる建物を優先的に壊す。
自分がMutaliskを多く保有しているときに相手のCyberneticsCoreを壊したり、
こちらがCloakユニットを持っているときに相手がDetectorを生産中の建物を壊すなど。


相手に抑えられた生産施設で生産中のユニットをキャンセルする

生産されたそばから無駄死にするため。それならば資源を温存しておいて後々自分の本隊に少量でもユニットを追加できる方がはるかに良い。
例外としてはProtossを使っていて前線にWarpInできる場合、相手がDetectorを持っていないときのCloakやBurrowが可能なユニット。
移動速度が高いAirユニットを生産中で相手の位置次第で逃げきれる場合など。


一方的に攻撃できるユニットの作成に全力を注ぐ<Cloak or Air>

ベーストレード時はユニットの追加がはるかに難しくなるため、アンチユニットが無双状態になることがある。
特に1baseでのベーストレードなどではCloaking対策が不十分なことが多く、内政の再建とCloakユニットの生産のどちらかしか選べないときにCloakユニットの生産を選んだほうが良いことがある。


相手の内政を詰ます


ベーストレードを察知した相手が一部のワーカーを逃して資源を貯めれば内政は詰まないため、あまりコントロールしきれることではないのだが、倒せていた相手のワーカーを逃がすことがないように心がけると相手の内政が詰む可能性は増す。


内政を再建することが原理的に不可能になる条件

「内政を再建することが原理的に不可能になる」という狭義の意味で条件をリストアップする。

  • 1.ベースが1つもなく、ワーカーが1体もいない
  • 2.ベースが1つもなく、資源が400未満(相手の資源は見えないのでコントロール不能)
サプライに空きさえあれば僅かな資源でユニットの追加生産はできる可能性があるが、内政の再建は不可能。
  • 3.ワーカーが1体もおらず、OrbitalCommandを保有しておらず、資源が50未満(相手の資源は見えないのでコントロール不能)
ベースが残っていてもワーカーの再生産が不可能なため、内政を再建することができない。
逆にいえば、安全が確保できないうちにワーカーの再生産を開始してそのワーカーを殺されてしまうと、再建できたはずの内政を失ってしまう危険がある。

内政を再建することが実質不可能になる条件

「実質的に内政を再建することが不可能になる」という広義の意味で条件をリストアップする。

  • 1.軍の強さで大きく負けていて、相手は採取可能な資源地をすべて監視することが可能である場合
etc..
再建可能な資源を温存してワーカーを逃がしてはいても、軍で負けていると採取可能な資源地に出ていけば潰されてしまう。


内政が詰むとどうなるか?

  • 現有戦力だけで何とかする必要が出てくる。
  • 自分だけ内政が詰んでいると、時間が経てば経つほど相手だけ強くなっていくので相手の内政が復活する前に攻めきる必要が出てくる。
  • お互いに内政が詰んでいると、どちらが相手の建物を先にすべて壊すかの勝負になる。ユニットを全滅させれば殴り放題なのでユニットの殲滅も第二目標になる。


自分の内政が詰まないようにする(再建できるだけのミネラルを残してワーカーを逃がす、CCを浮かせて逃がす)

逃がす方向

候補1.自分の本隊のもとへ逃がして行動を共にする。堅実。内政を捨てて攻めきることを選択したとしても最小限の被害で逃しておけば盾ユニットとして利用できる。
候補2.遠く離れた場所。相手は機動力がないと攻めづらい。どこに再建したのか偵察する必要が出てくる。


Terranが最低限引き分けに持ち込める形

自分がTerranで、CommandCenterやOrbitalCommandを浮かせて相手の地上ユニットが攻撃できない場所にまで逃がすことができた場合、
相手が空対空ユニットを持たず、内政が詰んでおり、現有資源で空対空ユニットの生産が不可能な状態であれば相手がどれだけ地上ユニットを持っているかにかかわらず死ぬことはない。


相手の建物をすべて破壊する

保有建物が0になったらそのプレイヤーはシステム的に自動的に敗北する。
相手がTownHall(CommandCenter, Nexus, Hatchery)を全て失った状態が30秒間続くと相手の建物の視界が得られるが、そのとき僅かな建物が残っていないことが明白である場合などはそれを破壊してしまえば勝てるため、相手のユニットを無視して全力で建物を壊しに行くという選択肢が生まれる。
しかしこの時注意しなければならないのは、相手の資源状況や残りワーカーの数が厳密には不明ということである。
現存する相手の建物がGateway1つだからといって、それを壊す直前に相手がマップのどこかで新たな建物を建て始めないとも限らない。
自分のユニットへの被害を厭わず建物を壊しにかかる行為は相応のリスクを伴う。
強いていうなら内政を再建できるときにTownHallを再建しない理由はないため、相手の建物の視界が得られている以上は相手が内政を再建する可能性は薄い。
また、残りの僅かな建物を守るような展開というのは1ベースや2ベースの短いゲームからのベーストレードで生まれることが多いため構成要素が少なく、相手の状況を予測しやすくはある。


内政再建のポイント


サプライ空きがなければ何もできない

Terranの場合はMULEを落としても資源がたまるだけで何もできないならSupplyを落としてサプライブロック解除を急いだほうがいいこともある。

生産施設を建て過ぎない

ゲーム開始直後並の収入にまで落ち込んでいるのに資源が1500あるからといってGatewayを5つ建ててしまえばすぐに資源が枯渇する。

無理に内政を広げようとしない

ベーストレード後というのは互いの保有軍量だけが突出した形になるため、守らなければいけない範囲が増えることによるデメリットが通常時よりもはるかに大きくなる。

種族ごとのベーストレード時に有利な特徴


Terran

  • 建物を浮かせて逃がすことができるため再建時に有利、引き分け狙いに有利。
  • OrbitalCommandが採取ワーカー代わりになるので内政がタフで詰みにくい。


Protoss

  • ワープインによって安全な場所でユニットを生産できるためギリギリまで資源をユニットに変換することができ、内政の詰んでいる状況では最大限の戦力を確保しやすい。

Zerg

  • 他種族と違ってサプライ施設(Overlord)を移動できるため、再建時に有利。
  • SpineはDroneさえいればミネラル100で建てられるため急いで乱立しやすく、1ベースだけでも死守する形が取りやすい。
最終更新:2012年08月29日 15:29
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