作者:Elika


自分の無力さをここまで痛感する日常的な出来事が他にあるだろうか。
大自然の力にはかなわないと、自然の法則にはかなわないと思い知らされる出来事が他にあるだろうか。

私は知らない。
この、近年まれに見る大惨事よりもひどい惨事を他に知らない。

太古の昔に賢者が発見したこの自然の法則は、無情にも私と私の文明の利器を襲った。
ああ、私の不注意が招いた事件だというのは重々承知している。
賢者に罪がないことだって理解しているだがしかし!

携帯電話を、用便済みの便器の中に落としてしまった私はただ立ち尽くし、こう叫ぶより他になかったのだ。

 「ニュートンのバカヤローーーー!!!」

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最終更新:2010年10月21日 18:06