対立の歴史


作者:ぴぴぴ◆9sbT5rhuJU

登場人物
先生……中学校の先生、教科は歴史
マスター……喫茶店のマスター

カランカラン♪(鈴のなる音)

マスター「……もう一ヶ月かぁ。時が経つのは早いものだ」
先生「こんな時間に邪魔するよ。ちなみに今日はいいワインを持ってきたぞ?」
マスター「ここは喫茶店だぜ? ワインはお呼びじゃない」
先生「なら、今からここを酒場にしようじゃないか」
マスター「二人だけの酒場……中々どうして、素敵だねぇ」
先生「となればコーヒーこそ、お呼びじゃない。この日のためにお前も何か用意してるんだろ? 早く出せって」
マスター「ったく、せっかちな男だ。今日は秘蔵の芋焼酎だよ」
先生「おっと、こいつはぁ……。さて、互いの酒がそろったところで、始めるか」
マスター「酒の肴はあるのか? ないなら出すぜ?」
先生「今日は俺の話しを酒の肴にしてくれ」
マスター「お前にしては珍しいが、悪くない。いい話を期待してるよ」
先生「俺は中学校の教師をやっているんだが……ってこれはお前も知ってたな。
それで、いつもガキどもを見てて思うんだ、人間は対立の歴史を歩んでるんじゃないかって、な」
先生「その前に乾杯しようか。対立の歴史にさ」
マスター「だな」

コップの鳴る音。

マスター「このワイン、うめぇなぁ。しかし、対立の歴史だと他ならぬ歴史を教えてるお前が言うんだから、間違いはないんだろう」
先生「代表的なのが戦争……平たく言えば争うことだ。もっと小さいレベルで行くと、クラス毎のグループだな。ほら、あったろ? 誰々がリーダーのグループと誰々がリーダーのグループとかさ」
マスター「懐かしいなぁ。まぁ懐かしいとは言うものの、企業とかでもあるんだよねぇ、そういうの」
先生「結局は人と人とが触れ合うからな。仕方ないだろ。常に争っていかなきゃいけない。そういう意味では人間ってのは、哀れな生き物なのかもしれん」
マスター「まぁ対立は確かにあるが……人は哀れじゃないさ。例えば、今まで争っていた国同士でも仲直りして、お互いに協力することも出来る。グループだってそうだ。だから、こうしよう。
対立じゃない。人の歩んでいる歴史は共存の歴史なんだと」
マスター「今度は俺の番か? 乾杯しようじゃないか。共存の歴史に」
先生「だな」

コップの鳴る音


【あとがき】
掛け合い用の台本です。
元々は活け作りように作りました。
楽しんで呼んでいただければ幸いです。