M01「リズ、早く!!」
L01「ま……待ってください、マリア様ぁ……!! も、もう少し、ゆっくり……」
M02「我慢してちょうだい。今だけは、僧兵並のスピードで急いでいただかないと」
L02「そんなぁー……きゃあっ!!」(足をとられ転倒)
M03「リズ!」
L03「い、いたた……ひっ!? な、なに、これ!?」
M04「リズ、抜けられる?」
L04「いっ、いたい、いたい!! む、無理です……」
M05「金属製の罠を使用できる……やはり、ずいぶんと位の高い魔物なのですね……」
L05「マ、マリアさまぁ……」
M06「あらっ 失念していました。今お助けしますからね」
L06「うぅ~……いつもながらヒドイですぅ……」
M07「こう、杓杖をあてて、緩めれば……リズ、抜けますか?」
L07「っ、いたっ、痛いっ!!」
M08「っ! これは、金属じゃ、ない? 形状が……」
S02「その通り。ミスリル銀ですよ、司祭様」
L08「ひっ!」
M09「現れたか……サキュバス!!」
S03「ご存知とは。秀悦至極に存じます、司祭様。
そして、置き土産、しかと受け取らせていただきました。既に時限装置は解除いたしましたので、ごゆっくり」
L09「あっ! せっかく居ないうちに仕掛けたのにー……」
S04「さて、どうしましょう?」
M10「魔の物め……寺院一同の恨み、この手でじきじきに晴らしてくれよう!」
S05「ああ、あの男どものこと。寺男というのはあんなにも飢えたるものなのですかね。
淫魔家業をはじめ、こうまですんなりとお送りできたものははじめてでして。
わたくしも少々戸惑いを隠せないものでしたが……ふふ、覚えておりますよ、すべて」
M11「黙れ。司教様以下皆々の心根、生き残りである我ら二人が討ってやる!!」
L10「二人って……やっぱり、リズも入ってるんですねぇー……うぅー」
S06「面白い。こちらも存じ上げておりますよ、至上のエクソシスト・マリア殿。いいえ、マリア女史。
こちら側は、仲間意識は存在せぬとしても……同輩を無に消されたこと、あまり快くは思っておりませんでしたもので。
いいでしょう、弔い合戦もまた、面白い!」(魔法発動)
L11「きゃあ!」
M12「貴女は伏せていなさい、リズ!!」
(SE:銃声)
S07「鉛の弾。吸血鬼相手にはベストな武器ですが、少々旧式が過ぎませんか?」
M13「っ、速い……!!」
L12「よ、避けられちゃいますよー!」
S08「フフ――なにっ!?」(銃ヒット)
M14「ふっ……」
S09「ぐっ、う……弾道が、曲がった……?」
L13「へっへーんだ! だーまされた! マリア様の十八番、”超精密命中率100パーセント銃弾”の威力をごろうじろーっ!!」
M15「勝手に妙なネーミングをつけられても困るのですけれど……」
S10「……なるほど。”妖精の銃”か。古式も古式……よくぞその年で使いこなせるものです」
L14「って……あ、あんまり効いてない……? あれー?」
M16「鉄を体内で浄化している……強靭な肉体をお持ちのようね」
L15「体内で浄化って、弾をですかぁ!? どうやって!」
M17「さあ……もう少し弱っていただかないと、対策も決められません……ねっ!!」
S11「二度三度と同じ手が!!」
M18「っ……」
(マリア後ずさりランナウェイ)
L16「えっ……マ、マリア様ぁーー!? ど、どこにーー!!」
S12「一旦引いて逃げるか……ふふ、網にかかったネズミが、どこへ逃げるというのです……?」
L17「リ、リズはどうしたらぁー……」
S13「うーん……ここは残した人質を捕らえて脅迫するのがセオリーですが。
先ほどから行動を見ていると、貴女はどうも人質の価値がなさそうなのですよね……」
L18「ええーーっ、そんなぁーー!! あ、ありますよぉーー!!
た、助けてぇーーマリア様ぁーーーー!!」
(SE:銃声)
L19「きゃああああっ!!」
S14「人質が重荷になるので銃殺。なるほど、これもセオリーですね」
L20「マ、マリア様ぁぁー……」
S15「始末するには惜しい肉体ですし……ま、一応動けないようにはしておきましょう」
L21「えっ……きゃああああっ!! い、いや、これ気持ち悪い! なんで手までー!! 動けないーー!!」
S16「さて。子
うさぎさんを捕まえに参りましょう」