夜は酒場で

ヒュー♂
ロッタ♂

ロッタ01「お兄さんどこから来たのぉ?」
ヒュー01「あ?」
ロッタ02「キャア! いい男……ンー、ちょーっと格好はムサいわね」
ヒュー02「寄るな。……金ならねえぞ」
ロッタ03「あらぁ貧乏なの?お姉さんがおごったげる」
ヒュー03「お姉さん?」
ロッタ04「アラ、おばちゃんなんて言ったらグーよ。マスター、ぶどう酒頂戴。あらケチケチすんじゃないの、そこの奥のやつよ!ありがとう、愛してる!(投げキッス)」
ロッタ04「お兄さん、この辺りははじめて?」
ヒュー05「そう見えるか?」
ロッタ05「見えるわぁ。いかにもお上りさんって感じ。でも観光客って感じでもないのよね」
ヒュー06「なんだと思う?」
ロッタ06「あらクイズ?そうねぇ、ウーム……傷心旅行ね。恋人にふられてフラフラと流れついたのが港町」
ヒュー07「そんな風に見えるのか」
ロッタ07「見える見える。気をつけなさいよぉ? この辺も、ちょっと横道に入れば危ない所はあるんだから。お兄さんなら一発でダウンね、賭けてもいいわ」
ヒュー08「これでもそこそこ腕っぷしは強いんだぜ」
ロッタ08「あらそうなの?」
ヒュー09「三人がかりで来た大男をのしてやったことも、強盗と出くわして、当て身くらわしてやったこともあるさ」
ロッタ09「アハハハハ! そうなの、それは強いわぁ! そんな強い人が、こんなうらぶれた所に、何しに来たのぉ?」
ヒュー10「……」
ロッタ10「ほーら、黙るぅ」
ヒュー11「妹が、死んだんだ。自殺した」
ロッタ11「ワオ」
ヒュー12「ドロシィは……妹は、恋人に裏切られて死んだ。そう遺書に書いてあった。その恋人が、この街にいるって聞いて来たんだ」
ロッタ12「そう。会ってどうするのぉ?」
ヒュー13「……わかんねえ」
ロッタ13「わかんないってなによ。そこは『俺の妹の敵!』で決闘でしょ」
ヒュー14「遺書を詠むまで、妹に恋人がいることも知らなかった。俺は良い兄貴じゃなかったから……。考えなしに来て、困ってるんだ」
ロッタ14「飲むしかないってやつね。あら、切れた。マスター、ビール!いいの頂戴」
ヒュー15「……どうしてこんなに喋ったんだろうな、見ず知らずのカマ野郎に」
ロッタ15「お・ね・え・さ・ん、よ、ド腐れチェリーちゃん」
ヒュー16「イエス、マァム。……回ってきたかな、眠ィや」
ロッタ16「宿取ってるなら早くお帰りなさいよ、夜は狼が出るわよぉ」
ヒュー17「アンタみたいな怪物だらけ?」
ロッタ17「アハハ! また会いたきゃ、愚痴聞きのロレッタで訪ねてらっしゃいよ、お安くしとくわ」
ヒュー18「間に合ってるよ」
ロッタ18「SHIT! ハハハ……!」

ロッタ19『ドロシィ、君が嫌いになったわけじゃない。俺は、俺の心のまま、自然でいたいんだ。君とはもう付き合えない』

ロッタ20「ドロシィ。あんた、私なんかいなくてもやっていけるって言ったじゃないの……」
+ タグ編集
  • タグ:
  • 掛け合い
  • 2人
  • カウンター
  • 外国
  • ガチホモ
  • おネエ系
  • サスペンス
最終更新:2010年10月20日 06:51