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『おいしい(?)ケーキの作り方』

A:男性。芝居がかった言い回しが特徴的な兄。まさかこの後もシリーズ化するとは……。
B:女性。辛辣なツッコミを得意とする妹。彼女にはまだまだ苦労してもらいます。


A01「ケーキを焼こう!妹よ、ケーキを焼こうではないか!」
B01「突然なんだよ。テンション高いなあ、ウザいなあ、ウザいなあ、ウザいなあ」
A02「そこまでウザいウザい言われるとさすがの俺も傷つくのだが。……まあいい」
B02「ウザいなあ、ウザいなあ、ウザいなあ、ウザいなあ、ウザいなあ」
A03「まあ、いい……くっ。……まあいい、妹よ、クリスマス、初詣、バレンタインデーと冬の
  重要イベントのことごとくを完全スルーして、某電撃ゲーム文庫の4ヶ月連続刊行だけを楽
  しみにしていた我が妹よ」
B03「読んでるだけで頭良くなった気がするよね、登場人物の数的な意味で」
A04「気のせいだ。さて我が妹よ、今日が何の日か知っているか?そう、今日はホワイトデー!
  バレンタインデーのチロルチョコの3倍返しが何故か高級スイーツやブランドバッグに変わ
  る不思議な日!」
B04「不思議!逆チョコのお返しはしなくてもいい!不思議!」
A05「なればこそ!我々はケーキを焼かねばなるまい。やるぞ、妹よ!」
B05「うわあ、全く説明になってないのに何故かやる気が満ちあふれてくるー!これがご都合主
  義ってやつだね」
A06「さて、今日は誰でも簡単美味しい、パウンドケーキを作ります。材料。小麦粉100グラム、
  砂糖100グラム、卵2個、バター100グラム」
B06「バター今ちょっとしか残ってないんだけど。40グラムくらい?」
A07「ならバター40グラム」
B07「そんなわけにいくか!」
A08「心配するな、妹よ。こういう事もあろうかとホワイトチョコを買ってきておいた。足りな
  い分はこいつを使おう。なにせ今日はホワイトデーだからな」
B08「チョコがバターの代わりになるか!お菓子つくるときくらいレシピに忠実になろうよ」
A09「なあに、これはお菓子である前に家庭料理だ。というわけでバター40グラム、ホワイト
  チョコ2枚だ。ホワイトチョコが甘いので砂糖は適当に減らそう」
B09「またファジーなことを言って……」
A10「家庭料理だ!」
B10「お前家庭料理に謝れ!」
A11「ついでにこのアーモンドスライスも入れよう。この間半額になってたから買ったはいいも
  のの使い道に困っていたんだ。もったいないから使おう。アーモンドスライス120グラム」
B11「明らかに多すぎ……だけど、いいやもう。つっこみ疲れたから早く作ろう」
A12「まずバターを室温に戻します。面倒だから電子レンジを使おうか。加熱しすぎには気をつ
  けろよ」
B12「……ごめん、温めすぎて溶かしちゃった」
A13「なあに、気にするな。どうせかき混ぜているうちに冷えて固まる」
B13「……もうつっこまない、つっこまないぞ」
A14「というわけで、妹よ、そのバターを泡立て器でかき混ぜてくれ。持ち上げるように混ぜ
  て、よおく空気を含ませるんだ。白っぽくなったら砂糖と卵の黄身を加えてまた混ぜてく
  れ。ああ、白身はメレンゲにするから捨てずに別のボウルに取っておいてくれよ。その間に
  俺はホワイトチョコとアーモンドスライスの下準備をしておく。ホワイトチョコは荒く刻ん
  で湯煎で溶かします。アーモンドは油を引いていないフライパンで弱火で煎ったあと、よく
  冷ましておきましょう」
B14「こっちは出来たよ」
A15「おお、思っていたより早かったな。それではこのボウルに、前もって溶かしておいたホワ
  イトチョコを加えます」
B15「たった今まで兄貴が溶かしてたホワイトチョコはどこに行ったの?」
A16「スタッフが美味しくいただきました」
B16「誰だよ、スタッフって」
A17「次に小麦粉をふるい入れます。よくふるってたくさん空気を含ませましょう。この空気が
  パウンドケーキを膨らませるのです」
B17「ベーキングパウダーで膨らませるんじゃないんだ」
A18「ベーキングパウダーを入れてもいいけど、あれはあくまでも補助のために使うものだな。
  基本的にケーキは空気の力で膨らませるものだ。……小麦粉はふるい終わったな?そうした
  らゴムベラでさっくり混ぜ合わせる。生地に含ませた空気を潰さないように、しかし小麦粉
  にまんべんなくバターをなじませるように」
B18「なんか……ゴムベラがすごく重たいんだけど」
A19「チョコが固まり始めたかな?やっぱりバターとチョコじゃ勝手がぜんぜん違うな」
B19「今更そんな当たり前のことを言われても。……とりあえずこんな感じかな」
A20「オーケー。じゃ、アーモンドとメレンゲを加えて、今度は俺が……本当に重たいな。まる
  でクッキーの生地のような……」
B20「それ、もしかして失敗」
A21「まだ!まだわからんさ!あとは型に流し込んで180度で予熱したオーブンで30分ほどで焼き
  上がりです」
B21「わ、わくわくするね!」
A22「ど、どきどきするな!」
B22「わくわく」
A23「はらはら」
B23「……あれ?いつもみたいに、焼きあがったものがこちらです、とかやらないの?」
A24「いくらなんでもこんな予想外の代物までは用意できなかったよ……」
B24「うわぁ」
A25「そして30分後。ケーキが焼きあがりました。オーブンからケーキを取り出し、粗熱を取り
  ました。切り分けたケーキが今まさに俺たちの目の前にあります」
B25「それでもあくまでご都合主義で行くんだね」
A25「お味はどうですか?」
B26「えっと(ムシャムシャ)……なんというか、口中の水分を根こそぎ奪われる、みたいな?」
A27「うっ、これは……な、ナッツがぎっしり入ってる分お酒のともにはいい……かも?」
B27「おかしいな、ケーキっていうのはもっとこう、女の子に幸せを届けてくれるようなものな
  んだよ?……なんか涙が出てきた」
A28「結論!お菓子に無茶なアレンジは禁物。できるだけレシピ通りに作りましょう!」
B28「ケーキ……?これがケーキ?ごめん、兄貴、もうつっこみ入れる気力もないや」
A29「妹よ、負けるな、我が妹よ!死ぬなーーーーーー!!」