『ある男とメリーさんと、それからヘンタイバカ』

A:男性。ノリがいいように見えて、案外すぐ冷めちゃう人。
B:女性。メリーさん。メリーさん可愛い!
C:男性。筋肉フェチ。友情フェチ。汗の匂いフェチ。


(※SE:携帯電話の着信音)
A01「もしもし」
B01『あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの』
A02「なっ……」
(※SE:『ツー、ツー、ツー』という通話の切断音。間を置かず2度目の着信音)
B02『あたしメリーさん。今マンションの入口にいるの』
(※SE:通話の切断音。携帯電話の着信音)
B03『あたしメリーさん。今2階の階段前にいるの』
(※SE:通話の切断音。携帯電話の着信音)
B04『あたしメリーさん。今あなたの部屋の前にいるの』
(※SE:『ピンポーン』という玄関の呼び鈴。Aは無視しようとするがさらに数回鳴らされる。
覚悟を決めて『ガチャッ』とドアを開ける)
A03「なんだ、誰もいないじゃないか……」
(※SE:携帯電話の着信音)
B05『あたしメリーさん。今あなたの後ろに』

C01「ふはははは!残念だったなァ!!」
A04「俺とこいつの男同士!肌を寄せ合い背中をくっつき合わせていれば、メリーさんの忍び寄
  る隙など無し!!」
B06「なっ……何よそれ!あなたいったい何者!?」
C02「俺か?俺はこいつの親友。心の友と書いて、友達だ!!」
A05「ああ、友達だ。間違いなく友達だ。それ以上でもそれ以下でもない」
B07「ちょ、ちょっと離れなさいよ!そこは私の場所よ。てゆーか、どうして上半身裸なわけ?
  このヘンタイ!」
C03「それはもちろん、俺のこの筋肉をみんなに見てもらうためさ!ぬっははははは!」
B08「いいからどきなさいよ、ヘンタイ!」
(※以下、CのセリフにかぶせてAのツッコミが挿入される)
C04「バカめ!俺と親友の(A06「友達な」)仲を引き裂こうだのと、貴様には百億万年早いわ。
  俺と親友の(A07「友達」)間には何者にも侵せぬ絆がある。それが、漢と漢の間柄という
  ものよ!!(A08「気持ち悪いこと抜かすなバカ野郎」)……何だ、親友、エラくノリが悪
  いじゃないか」
A09「協力してくれるのはありがたいが、正直、俺はお前の同類だと思われたくない」
B09「……な、何よ、ふざけちゃって!メリーさんを甘く見ないで。私が本気を出せば、こんな
  隙間くらい簡単に」
(※SE:『ふにょん』って感じの柔らかいイメージのSE)
A10「あっ、柔らかい」
B10「ひっ」
(※SE:『ふにょん』)
C05「はっは。鍛え方が足りないな」
B11「ひゃああっ。……な、なにさ、このヘンタイども!」
C06「ふはははは!だから言っただろう、これが、漢と漢のヌワァ」
(※SE:『ゲシッ』とAがCを蹴り倒す音)

A11「気持ち悪いこと言うなっつーの」
B12「……はっ。今だ、今が背中に回り込むチャンス!」
A12「なあ、お前さ」
B13「何、今さら命乞い?もう遅いわ、私は絶対に」
A13「メロン、好きか?今冷蔵庫に冷やしてあるんだけど。何なら生ハムメロンもできるぞ」
B14「……網目模様の?」
A14「網目模様の。桐の箱に入ったやつ」
B15「……食べる」
A15「オーケー。そこに座ってな。あと窓開けといてくれ、汗臭くてかなわん」
(※気絶中のCがうわごとを呟く)
C07「ふ、ははははは。汗は漢の香水よ。漢のスメルに包まれた花園。おお、芳しきは俺とお前
  とお前と俺。愛と友情の千年王国、ここに、あり」
(※SE:『ゲシッ』とBがCを蹴り飛ばす音)
A&B『寝てろ』