キャラクター作成の手順 1

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キャラクター作成の手順 1」を以下のとおり復元します。
このページでは、旧ルールサイトに掲載されていた"キャラクター作成の手順"を、誤植等を修正した上で転載している。
また、サプリメント「夢演想劇」により変更された箇所についても、該当する点については追記という形で言及しているので参考にして頂きたい。
wikiの容量の都合で、本来1ページのところを2ページに分け、
更に筆者の主観と経験を基に効率的なキャラクターを作るためのセオリーを記述した3ページ目を追加する(予定)。

目次
◆最初にすべきこと
◆ランク分け
◆種族
◆特性値
◆HP、霊力、ダイスプール
◆スキル
◆能力


ここでは、キャラクター作成の手順を説明します。
大部分はキャラクター作成ルールと重なりますが、細かいルールを省いて実際の作成手順に重点を置き、順を追って説明します。

TRPGとしては当然のことについても多少言及しているので、これらについては経験のある人は自分のやり方で作成してください。

&bold(){◆最初にすべきこと}
最初、まずキャラクターの大雑把なイメージや方向性を考える必要があります。

あまり細かいことでなく、種族、何がそのキャラクターの特徴か、データ的にはどのあたりを特徴にしたいか、と言ったあたりで構いません。

&bold(){◆ランク分け}
千幻抄でキャラクターを作成するとき、一番基本になるのがA/B/C/Dのランク分けです。イメージを決めたら、まずこれを決めて下さい。

例えば、&bold(){特性値A/種族D/スキルB/能力C}を割り振ったら、

 &bold(){特性値元値の合計が26ポイント、種族は人間か妖精、スキルポイントは42、能力ポイントは20}

となります。
この配分でキャラクターの特徴がかなりの所まで決まってくるとも言えます。
当然ですが、あとで調整するときに変更しても構いません。

ランクと割り振れるポイント
|ランク|A|B|C|D|
|特性値|26|24|22|20|
|種族|吸血鬼・悪魔・神子|亡霊・妖怪・怪異・天狗|獣妖・付喪神・魔法使い・河童|人間・妖精|
|スキル|50|42|34|26|
|特殊能力|30|25|20|15|

・&bold(){特性値:}キャラクターの基本的な能力ですが、こればかり高くても仕方がない面もあるので、「特性値に高いランクを振れば不得意な状況が少なくなる」という程度の認識がよいでしょう。
  最低のDでも、特性値1つに最大の6を割り振る余裕はあります。Aにしてしまえば特性値の平均は5.2なので、ほぼどの能力値も平均以上のキャラクターになります。
・&bold(){種族:}種族はどれを選ぶか決めれば自動的にランクが決まるので、種族を主眼に置いてキャラクターを選ぶなら一番最初に決まってしまいます。
  イメージと、あと取りたい能力を中心に考えれば良いでしょう。高ランクの種族ほどスキルや能力に振れるポイントが減り、選択肢が狭まる傾向があります。
・&bold(){スキル:}スキルはランクによる差が多めに設定されているので、かなり大きく影響します。戦闘での判定は基本的にスキルを使うので、戦闘を重視するならスキルは軽視できません。特に武器を使う場合、ほとんどスキルのみで決まってきます。
  また、戦闘以外の局面で使えるスキルも、細かいものを入れると結構あります。スキルに割り振るランクが低いと、能力を使う以外の行動は難しくなる傾向があります。
・&bold(){能力:}能力はキャラクターを明確に特徴づけます。
  特に、神術・陰陽術、魔法、属性使いの3系統は、Aを振らない限り作成時最高の3レベルに到達できません
  (妖精ならば属性使い4レベルがAを振ったときのみ可能。また、悪魔であれば魔法3レベルはどのランクでも可能な一方、4レベルは無理)。
  2レベルで済ますならDランクでも良いので、あとはどの程度おまけをつけるかの判断になります。妖力のコストは低く、細かいアイテムの取得も選択肢に入ります。
  武器を使う戦闘に特化してよいなら、最低のDでも何とかなるでしょう。 

&bold(){◆種族}
各種族について、選択の指針を書いておきます。

・&bold(){人間:}種族が最低のDランクで、特性値修正もなく、妖術・妖力が使えないことを除けば自由度は高くなります。特性値を高くしておけばHP等も余裕がありますし、スキルを十分取れば戦闘の充実や他の行動のカバーも望めます。能力もAを割り振ってしまえば他の種族と全く遜色ありません。
  データ以外の面で言えば、人間の里という共同体を利用しやすい点などで楽ですし、何よりロールプレイがしやすいのが利点です。
・&bold(){人間(夢演想劇):}夢演想劇の人間は、特性値・スキル・特殊能力の全てにAランクを振ることができるようになり、総合力において非常に優れた種族となります。
  ただし、どの分野においてもそれを得意とする種族には敵わないので、バランス良く様々な場面で活躍できるよう堅実な構成にすると良いでしょう。

・&bold(){妖精:}能力は属性使いに特化し、他の妖術・妖力や技能をどの程度混ぜるか、を考えた方がよいでしょう。
  特性値は感覚を除いて貧弱になります。戦闘では感覚のみで大体の状況に対応できますが、低い耐久を補うことを考えた方がよいでしょう。
  [属性使い]は感覚で判定できるので、これと妖力を主に使うなら感覚を重視した方が有利です。

・&bold(){魔法使い:}人間と余り変わりないですが、種族の利点を生かすなら知性か意志の元値に6を振って、人間では到達できない7を達成した方がよいでしょう。
  魔法や神術・陰陽術が使いやすく、基本的はこれらの能力重視になります。
  無理に知性or意志7にこだわらないなら、種族にCを取られる分若干不利ですが、「妖術・妖力の使える人間」という形で作ることもできるでしょう。
  ロールプレイに関しては設定次第です。魔法使いや魔女として設定するのが最も楽でしょう。

・&bold(){獣妖:}身体能力が上がる一方で知性や意志が下がるので、武器による戦闘や「組み合わせ」で特性値を知性から変更した妖術が中心になります。
  種族能力も「常に便利な使い方ができる」というものではないですし、[クリーチャー]は実際に使うならレベルを高くする必要があります。
  幻想郷には、動物の妖怪は他にもたくさんいると思われるので、背景設定などは比較的考えやすいでしょう。

・&bold(){付喪神:}特性値修正が少ないですが、欠点もありません。能力も重要なものはスキルのみで、データ的には癖がないと言えます。
  材質に応じて属性がつきますが、これは利点にも弱点にもなります。
  ロールプレイは来歴など次第ですが、元が物体なことを考慮しすぎると多少演技しにくくなるかも知れません。

・&bold(){亡霊:}種族能力が特殊で、大雑把に言ってしまえば幽体化できるのと「気絶しても霊力があればすぐに回復できる」のと2つです。
  特性値では妖怪や怪異に比べ多少不利ですが、何か1つ自由に選んで十分にこなすことはできるでしょう。
  意志が高いため、意志で判定できるように組み合わせた妖術は強力です。また、霊力が高くなるため、霊力消費の大きいスペルを使いやすくなります。
  幽々子や妖夢を初めとした白玉楼の亡霊とコネクションや連絡が取りやすくなります。原作を見る限り、他の種族からは多少反応が悪いかも知れません。

・&bold(){妖怪:}特性値修正では自由が効きますが、弱点も増えます。
  妖術を初めから3レベル取得しているので、そちらを軸にしたキャラクターになるでしょう。

・&bold(){怪異:}妖精に近い立場の妖怪、という位置づけです。やはり特性値修正が大きく、属性使いに長けます。

・&bold(){悪魔:}特性値修正は大きく、魔法のコスト低下もあって魔法使いとしては優秀です。
  とはいえ最大で3レベルなのは変わらないので、その分他の能力を追加できる、と見た方がよいかも知れません。長期的には、成長が楽なので明らかに強い魔法使いになります。
  一方で、スキルや特性値でかなり苦労をすることになると思います。
  ロールプレイは設定次第ですが、悪魔の数は少ないので、どこか浮いた立場になりやすいでしょう。

・&bold(){吸血鬼:}特性値修正は最強で+5もあり、加えて種族能力もありますが、弱点も多くなります。雨や日光は、対応する属性使いならば屋外では簡単に作れることに気をつけて下さい。
  戦闘に関してはかなり強いキャラが作れますが、やはり一点集中になりがちです。
  他のキャラクターとの関係で言えば、吸血鬼として怖れられる一方、少ない同族からは若輩者として扱われるので、いくらか難しいところがあるでしょう。 

&bold(){◆特性値}
ランク分けで得られた数値を割り振ります。
合計がランクで決まる数値(Aなら26、Bなら24…)になるよう5つの能力値に3~6を割り振り、この結果が特性値の元値になります。種族修正を加えて最終的な特性値が決まります。

判定への特性値の影響は、ある程度技能でカバーできます。
むしろ、特性値から決まるHP、霊力、ダイスプール、ダイスプール回復量の方が重要でしょう。

 HP:耐久×4+10  霊力:意志×4
 ダイスプール:身体+耐久+意志+10
 ダイスプール回復数:(知性+感覚)÷3(切り上げ、最小で2)

となっています。

・&bold(){身体:}運動等の判定の他、ダイスプールに影響します。武器を使って戦うのでない限り、必須ではありません。
  とはいえダイスプールは多い程良いですし、能力を持っていてもいつ体を使った行動を要求されるかわからないので、これらを不安に思うなら高めておいた方が良いでしょう。
・&bold(){耐久:}HPを決めます。HPは単純にダメージへの耐性であるほか、「弾幕を無視する」ことでダイスプールの減少をダメージに転化する選択肢があるので、戦闘中の行動に影響します。
  また、毒や病気、疲労への抵抗に使います。毒などはシナリオ次第では出てきませんが、かなりの重労働や飲み会などがあれば耐久が高いと得をします。
・&bold(){知性:}大部分の能力はこの特性値で判定するので、能力中心のキャラクターにするなら最も重要です。
  知識系スキルの判定の基準になりますし、ダイスプールの回復量にもなるので、軽視できる特性値ではありません。
・&bold(){感覚:}スキルで言えば芸術が対応しますが、「何かに気付くかの判定」という最も重要な判定に関わります。また、ダイスプール回復数へも影響があります。
  回避はこの特性値なので、その意味では重要です。また、[属性使い]は感覚で判定できるので、この特性値を重視しても良いでしょう。
・&bold(){意志:}霊力を決めます。高ければ能力を多数使えるようになります。
  また、能力による影響への抵抗のほとんどはこの特性値です。ダイスプールにも影響します。 

能力重視なら知性ですが、[属性使い]は感覚で、妖力は好きな他の特性値で判定できるので、無理に知性を上げる必要はなくなります。
但し、スキルを取得する必要が出てくるのと、妖力の使用に若干の制限がかかることに注意して下さい。

&bold(){◆HP、霊力、ダイスプール}
これらは特性値を決めれば計算するだけです。

&bold(){◆スキル}
スキルは対応する判定での判定値を
 特性値+スキルレベル+(状況による修正)

という形で高めるもので、キャラクターがどのような技術や知識を身につけているかを表します。
コストは以下の表の通りになります。


スキルのコスト表
|スキルレベル|0|→|1|→|2|→|3|→|4|→|5|→|6|→|7|‥‥|
|コスト| |1| |2| |3| |4| |5| |6| |7| |‥‥|

成長の部分も示してありますが、作成時の最大のレベルは4です。
作成時に消費するコストは、
 レベル1のスキルひとつにつき1点
 レベル2のスキルひとつにつき3点
 レベル3のスキルひとつにつき6点
 レベル4のスキルひとつにつき10点
ということになります。
余りを残しても構いませんが、作成時の余りは半分(切り上げ)になることに注意して下さい。
スキルは汎用スキルと専門スキルに分かれます。
専門スキルは、汎用スキル〈交渉〉に対して〈言いくるめ〉〈商売〉など、細かい分野を表します。
汎用スキルを習得すれば、関連する専門スキルの判定は全て代用できます。
一方、専門スキルを習得する場合、判定値に+1の修正が加わります。
重複してしまうと判定値の高い方しか使えないため、注意して習得して下さい。

一部のスキルはゲーム中で使用する頻度が高く、必須とも言えるものです。
その他のスキルの多くは、常に役に立つものではありませんが、シナリオによっては役に立つもので、これらを習得することで行動の選択肢を広げて「様々な局面で役に立つキャラクター」を作ることができます。
ゲーム中では余り役に立たないスキルもあります。これらはキャラクターの趣味や生活を表して「キャラクターを味付けする」ものです。

以下にこれらの分類を示しておきます。
とはいえ、結局はシナリオ次第で、趣味のスキルが必須のスキルになったりします。
あまりに極端な場合は、GMが事前に説明しておくべきですが……。

&bold(){>必須なスキル}

・&bold(){戦闘関連スキル:〈ショット〉〈ホーミング〉〈弾幕〉〈回避〉}
  これらは対応する戦闘行動を取るために必要なもので、スキルがなければ戦闘中に行動できません(回避はスキルが無くても可)。

  o &bold(){〈ショット〉:}命中判定を「知性+スキルレベル」(射撃武器は「身体+スキルレベル」)を判定値として行うので、スキルレベルが高いほど命中しやすくなります。基本的な戦闘行動なので、習得しておいた方がよいでしょう。
  o &bold(){〈ホーミング〉:}命中判定の達成値が「知性+スキルレベル+10」に固定されます。スキルレベルが高いほど命中しやすくなります。
    〈ショット〉に比べるとダイスプールのコストは低く、扱いやすいですが、ダメージが低い上に、判定値を伸ばしにくくなります。一方で、複数の敵を同時に攻撃可能です。
    〈ショット〉とどちらか片方を取ればよいでしょう。
  o &bold(){〈弾幕〉:}ダイスプールの減少量は〈弾幕〉スキルレベルに依存します。
    基本的な戦闘行動なので、習得しておいた方がよいでしょう。
    効果は以下の表を参照します。
  o &bold(){〈回避〉:}回避判定を「感覚+スキルレベル」を判定値として行うので、スキルレベルが高いほど回避しやすくなります。
    回避できればダメージを受けずに済むので、高めておいた方が安全です。 

・&bold(){(武器を使う場合)武器戦闘系スキル:〈【近接武器】〉〈【射撃武器】〉}
  ダメージ決定ダイスは特技[鍛錬]で増加するので、そちらも合わせて取得することが必須になります。
  スキルを習得するとダメージを固定値で増加する効果もあります。
  〈射撃武器〉は、武器を使う際のみ〈ショット〉の代わりに使用できるので、武器でしか攻撃しないのであれば〈ショット〉が不要になります。
  「近接攻撃」は命中判定を「身体+〈【近接武器】〉スキルレベル」を判定値として行うので、高めておいた方が命中率が上がります。
  「近接攻撃」の際には、回避判定を行わなければならないことに注意して下さい。〈回避〉スキルも高い必要があります。
  近接戦闘は、グレイズからのダメージ変換効率が高くてダイスプール消費の大きい「ハイリスクハイリターンな攻撃手段」として差別化しています。
  その分、その他の射撃戦闘に比べて、普段から乱発するようなことはできない点に注意して下さい。
  また、〈【近接武器】〉を習得していれば、1ターンに1回武器でのガードを行うことができ、防御面でも強くなります。

・&bold(){〈感知〉:}感覚判定では全て〈感知〉スキルを使用するので、非常に重要なスキルです。

・&bold(){〈抵抗〉:}悪影響を及ぼす能力などに抵抗するときはこのスキルを使います。能力への抵抗に使うので、重要です。


・&bold(){〈運動〉(専門スキル〈飛行〉):}
  移動に関する判定を行う機会は十分あり得るので、習得しておいた方がよいでしょう。

・&bold(){(妖力を使用する場合)〈歌〉〈踊り〉〈凝視〉〈叫び〉等}
  妖力の特殊ルール「スキルとの組み合わせ」を用いる場合には、妖力のレベル以上のレベルで何かのスキルを習得している必要があります。
  これによって、知性以外の特性値で妖力を使用でき、さらに+1のボーナスを得ることができます。

・&bold(){(属性使いの[生成]等を効果的に使うのであれば)〈イメージ〉:}
  能力で何か形を作ったり、幻を出すのであればこの判定が必須になるので、重要です。
  ほかの技能での代用もできますが、〈イメージ〉を取ってしまうのが一番簡単です。 

&bold(){>有用なスキル}

・&bold(){運動関連スキル:〈運動〉〈水泳〉}
  基本的には〈飛行〉があるので要らない部類ですが、状況によっては役に立つこともあるでしょう。

・&bold(){生活関連スキル:〈生活〉}
  自給自足の生活を行って、生活費を抑えられます。
  とはいえ幻想郷はそれほど世知辛くはないですし、キャンペーンでなければ長時間が経過することも少ないので、役に立つこともある、という程度です。

・&bold(){盗賊関連スキル:〈忍び〉〈盗賊〉}
  普通のゲームでは必須ですが、全員が飛行能力を持つことと様々な能力の存在から、重要度は下がっています。
  特に〈追跡〉は、能力を持つ物は大抵空を飛んでいるので無意味です。
  罠も一般的に仕掛けられるものではないですし、重要なアイテムは機械的な鍵ではなく魔法的な鍵による場合が多いでしょう。
  この中では、〈隠密〉は役に立つ部分も多いと思われます。

・&bold(){知識関連スキル:〈幻想知識〉〈自然知識〉〈文献検索〉〈地域知識〉:}
  何かを知っているかの判定ではこれらを用いるので、持っておくと便利です。
  有用度では〈幻想知識〉や〈地域知識〉あたりが高いでしょうか。<武術知識>や<歴史>は割と重要度が低くなってくると思います。
  知らない知識を本から探す〈文献検索〉は別格で、本を情報源として利用したいのであれば持っておいて損はないと思います。

・&bold(){〈医学知識〉:}
  戦闘中は無理ですが、簡単なHP回復や気絶回復ができるので便利です。

・&bold(){交渉関連スキル:〈交渉〉}
  ある程度はロールプレイで何とかなってしまうので、時間短縮の意味で使われることも多いかも知れません。その意味では必須ではありません。
  〈嘘発見〉あたりは使うことも多いでしょう。〈礼儀作法〉はむしろスキルを習得していること自体に意味があると言えます。

・&bold(){探査・知覚関連スキル:〈探索〉}
  〈感知〉は必須ですが、その他に必要なものは〈探索〉あたりでしょう。

&bold(){>キャラクターを味付けする程度のスキル}

・&bold(){芸術関連スキル:〈歌〉〈【楽器】〉〈踊り〉〈絵画〉〈彫刻〉〈人形〉〈詩〉〈文学〉}
  能力への応用を考えなければ、純粋にキャラクターに趣味を与えて味付けするだけのスキルです。
  芸を見せることで上手くいくような場面もあるかも知れませんが。

・&bold(){生活関連スキル(専門スキル):〈料理〉〈家事〉〈農耕〉〈木工〉〈石工〉〈鍛冶〉〈庭師〉}
  「何をして暮らしているか」をはっきりさせる効果の方が大きいスキルです。
  〈木工〉などは簡単な道具を作ったり、武器を補修したりできるので、役に立つ場合もあるでしょう。
  料理大会でもするなら〈料理〉は必須ですが(無い方がむしろ楽しいとも言えますが)、このあたりは完全にシナリオ次第です。

・&bold(){学術関連スキル:〈化学〉〈物理学〉〈心理学〉etc...}
  〈心理学〉あたりならば役に立つこともありますが、基本的にはキャラクターに知識があることを示すだけです。
  有用な知識はむしろ知識関連としてまとめられています。共通する範囲については、代用して判定ができるかも知れませんが。
  また、幻想郷では「学問」自体が異質であることに気をつけて下さい。
  特に、現実的・現代的な学問はよほど特殊なキャラクターであることを示します。

・&bold(){言語関連スキル:〈日本語〉〈日本語・古語〉〈英語〉〈ルーン〉etc... :}
  日本語に関しては問題なく使えるので、これも味付け程度です。
  とはいえ、場合によっては特殊な言語で書かれた本が出てくることもあるかも知れません。
  [魔法]や[神術・陰陽術]を習得していれば、ルーンや日本語・古語など、能力のイメージに応じた言語の基本的な知識はあります。

・&bold(){医術関連(専門スキル):〈医学〉〈薬〉〈手術〉〈獣医〉}
  これらもどちらかというと不自然な部類に入るか、旧時代的な物であるかのどちらかです。
  〈薬〉は知識技能としての面もあるので役に立つかも知れません。現状では魔法的な薬に関するスキルや能力は無いですし。

・&bold(){交渉関連スキル(専門スキル):〈籠絡〉〈占い〉}
  このあたりになると、普通はない特殊な交渉であったり、趣味の部類であったりします。 

&bold(){◆能力}
能力は魔法などのキャラクターの持つ特別な能力で、キャラクターの特徴を最も明確に決める物です(武器戦闘を行うキャラクターなどは除く)。
キャラクターをイメージした段階でだいたい決まっていることも多いでしょう。
ランクから決まるコストを消費して取得します。
神術・陰陽術、魔法、属性使い、妖術に関しては、レベルに対するコストの表を参照して下さい。
魔法のアイテムや特技、一部の妖力はコストが個々に決まっているので、それぞれ細かい説明を参照して下さい。

&bold(){>神術・陰陽術、魔法、属性使い、妖術}

これらは全て能動的に使えるもので、単に「能力」と言った場合にはこれらが真っ先にイメージされると思います。
全体的にコストは高めですが、キャラクターの行動の選択肢が大きく広がります。
神術・陰陽術と魔法の場合、どのスペルを取るかも考えておくと良いでしょう。
戦闘で役に立つのは魔法ですが、他の能力を取っても十分戦闘は可能です。

・&bold(){神術・陰陽術:}主に巫女や陰陽師が使う能力です。原作では霊夢や紫が該当します。
  (名前を変更して、道教の仙術やキリスト教の奇跡などとしてイメージしても構いません)
  スペルは1レベル毎に2個選んで習得できます。レベル2なら4個、ということです。
  結界系のスペルが特徴的ですが、他にも魔法のスペルの上位互換とも言えるような使い勝手の良いスペルがあります。
  スペルの選び方ですが、特殊能力が当たり前な幻想郷では[破魔結界]はかなり重要です。
  その他の結界もいろいろ裏技的な使い道があるので、どれを取ってもそれなりに便利は場面はあると思います。
  例えば、[封印結界]や[禁域結界]を空中に浮かべると、指定された種族や物体を載せる台として使えますし、砂の中から針を探すような「ふるい」としても使えます。
  [転移結界]は個別の物体のみを転移することも自由なので、[遠見]や[識閾結界]と組み合わせれば、物を取り外したり、盗んだり、袋の中身ごと入れ替えたりと使えます。
  [識閾結界]は張ってしまえばその範囲内にはほぼ完璧な知覚を得られます。また、結界系以外のスペルは普通に強い物が揃っているので、そこから選んでも良いでしょう。
  全ての行動にボーナスを与える[禊ぎ]や、魔法の[ヒール][キュアー]を併せ持つ[加持]等がその例です。
  [霊縛]も、単に金縛りにするだけでなく、物体を空中に固定するために使うこともできます。
  [使鬼]は持続時間が長く、複数作れたり透明化できたりするので、ちょっとした使いや偵察には最適です。

  また、副次的に、攻撃が魔法的な存在に対して強くなります。
  神術の場合、術式のみ習得して妖弾や武器などで戦闘能力を補うこともできます。

・&bold(){魔法:}魔法使いが使う能力です。
  それぞれがはっきりした効果を持っているので、特に扱いやすい能力と言えるでしょう。
  強力な攻撃スペルがあるのも魔法だけです。
  スペルの数は多めですが、系統に縛りがあるので、どれを使いたいかはよく考えて選んで下さい。
  イメージ先行で「何の魔法を得意とするか」で考えるか、あるいは取りたいスペルの含まれている系統を取っていくのがよいでしょう。
  初期状態からオールラウンドなキャラクターはできません。
  スペルの選択では、目標値もひとつの基準になります。3Dで判定するとして、判定値+11で50%、判定値+9で75%の成功率です。
  確実に使える、と言える魔法にするには、判定値+7程度(9割成功)にしておきたいところです。
  初期の判定値は人間ならば9が最大、悪魔で11が可能な最大限度なので、目標値16のスペルは安全圏に入ります。
  スペルカード使用前提で高い目標値のスペルを習得しておく、という選択肢もあり得ますが。

・&bold(){属性使い:}属性をそのまま直接扱う能力で、主に妖精たちが得意とします。
  知性か感覚で判定できるので、キャラクターのイメージやその他の能力に合わせて決めると良いでしょう。
  属性を選んでしまえばスペルを取る必要はないので、その点は楽な能力なのですが、使い方に癖があります。
  自由度は高いのですが、毎回状況に合わせて使い方を考えなければなりません。
  戦闘やトラップ的には押し流しを狙ったり、壁を作ったり(遮蔽のルールを作る必要がありますが)、できることはあると思います。
  余り複雑でない範囲でちょっとした道具を作ることも出来ますし、壊したい物があったら、[消滅]が効かなくても「上空に[生成]して落とす」と言ったことも可能です。

  光や闇の生成はそのまま映像になるので、単純に幻術師になれるでしょう。隠れるときに、知覚の自然物を模してカムフラージュしたり、他にも思いつくと思います。
  [消滅]は効果のある物体なら簡単に消せるので、障害を取り除いたりする役に立ちます。
  [覚醒]は人型にこだわらなくて良いので、ひも状にして動かして長い手のように使ったりもできます。
  [広域効果]は直接的な影響が少ないですが、自分の有利な属性にして判定にボーナスをもらっておいたり、相手の弱点を突いたりできます。
  吸血鬼は、屋外なら光とか水の属性使いがいただけでかなり不利になりますし。

  3レベルを越えると、その属性の「生起属性」から一つ選び、成長を楽にすることができます。
  1レベルは自動で取れるので、何を使いたいか考えて決めて下さい。
  また、属性使いと妖力との組み合わせができるため、妖力と相性が良くなります。
  属性使いのコスト自体が若干低いので、余った分でいくつか取得しておくと良いでしょう。
  人間の場合も、属性使いと組み合わせるなら妖力の習得が可能になります。

・&bold(){妖術:}妖怪独自の能力で、属性使いと組み合わせない限り人間には習得できません。
  魔法のスペルの個別取得として定義されています。
  多数の能力を取得するのであれば魔法の方が明らかに効率がよいですが、作成時で13点消費するだけでひとつの能力を4レベルまで上げることができます。
  4レベルひとつと3レベルふたつで消費は27なので、使う能力を絞り込むなら魔法に比べての不利は少ないと言えます。
  何回かのキャンペーンを行うのであれば、成長が早い点で真価を発揮するでしょう。
  消費が少ないのも利点です。習得している能力に関してはかなり乱発しても大丈夫になります。

  スキルとの組み合わせですが、これは
  「妖術のレベル以上のレベルで習得しているスキルを選び、組み合わせを設定することで、判定の特性値を変更した上で+1のボーナスを得られる」
  というものです。
  感覚や身体など他の特性値で判定を行えるので、知性を無理に高める必要が無くなり、特性値に自由がきくようになります。
  但し、組み合わせたスキルが使えない状態では妖術が使えなくなる欠点もあります。

  妖術を攻撃に使用したい場合は、レベルが最も高い妖術を[妖弾化]すればよいでしょう。
  コストは[妖弾化]する妖力1レベルあたり追加で1点となります。
  また、能力ポイントが余っていれば、[常在化]によって特殊な効果を得ることもできます。

  他に妖力や独自の能力もありますが、どちらかと言えば細かいキャラクターの表現と言ってしまえるようなものが中心になっています。
  また、人間には妖術・妖力は習得不可能となっていますが、コストを余分に払って魔法のアイテムとして取得することはできます。 



特殊能力のコスト表 																								
レベル 	0 	→ 	1 	→ 	2 	→ 	3 	→ 	4 	→ 	5 	→ 	6 	→ 	7 	…
神術・陰陽術 	  	5 	10 	15 	20 	25 	25 	25 	25
神術・陰陽術(術式) 	  	3 	6 	9 	12 	15 	15 	15 	15
魔法 	  	5 	10 	15 	20 	25 	25 	25 	25
属性使い 	  	4 	8 	12 	16 	20 	20 	20 	20
妖力 	  	1 	2 	4 	6 	8 	10 	12 	12
妖力(妖弾化) 	  	2 	3 	5 	7 	9 	11 	13 	13

&bold(){>特技、魔法のアイテム}

これらは割と補助的なものが中心です。
能力を取って余った分を回す、という方針が良いでしょう。
とはいえ、魔法のアイテムによる能力を中心にしたり、使い魔をメインに置いたりしてキャラクターを作ることもできます。
作成時以降は取得が難しくなることは念頭に置いておくと良いでしょう。
コストはそれぞれで設定されているので、特技のルールや魔法のアイテムのルールを参照して下さい

・&bold(){特技: }まず重要なのは[鍛錬]です。これは、武器や格闘のダメージダイスを決定し、これらを攻撃手段とするのであれば必須となります。
  他の特技は、キャラクターを更に戦闘系として強化する使い方が主です。
  特に、[剣閃/波動]は近接戦闘で射撃戦を可能にします。
  [追加HP]、[追加霊力]、[高速飛行][追加コネクション]あたりは余ったコストの消費先と思っておいて良いかも知れません。
  [使い魔/式/下僕]はコストが高く、むしろキャラクターの中心的な特徴になるでしょう。
・&bold(){魔法のアイテム: }同様に補助的なものが主ですが、幾つか重要な物があります。
  [初級魔法書]は、魔法で習得するスペルの系統を増やす際に必要となります。成長時に取得していけばよいでしょう。
  [魔法の武器]は[鍛錬]に比べると効率が悪いですが、武器に注力するなら選択肢になります。
  基本はダメージの上昇を取るのがよいでしょう。判定への修正はDPでカバーできる範囲に比べれば小さいので、余りありがたみを感じないかも知れません。
  基本的にはダメージ上昇に回して置いた方が使いやすい武器になります。
  [魔法の防具]は割と限定的な効果しかなく、実はそれほどありがたみがありません。
  うまく行けば弾幕をかなり無効化できますが……。
  趣味と割り切っても良いかも知れません。

  [追加スペルカード]は、戦闘で使えるスペルカードの選択肢を増やします。しかし、実際に使用可能なスペルカードの総枚数を増やす物ではありません。
  [霊薬]も余ったコストでちょっとした便利さや選択肢を増す程度のものです。
  [魔法のアイテム]は人間でも妖力の取得を可能にします。
  [隠れ家]は1人ぐらい持っておくと、シナリオによっては集合場所として扱いやすいかも知れません。
&bold(){◆持ち物}

持ち物は、基本的にルール上では数値的な効果はないので、不自然でないものを適宜設定して下さい。
家、生活用品、技能で使うもの、特殊でない武器などが主になります。
それ以外のものは魔法のアイテムとして設定して下さい。
あるいは、GMの許可が必要になります。

財産は一律で10円としますが、多いと思ったら減らすのは自由です。
人間のみ20円になります。

&bold(){◆戦闘関連データ}

戦闘関連データは、以下の表の通りに作れば完成します。
スキルを習得していて、なおかつ対応する攻撃のための能力やスキルを取得していることが条件になります。
主要なものだけで問題ないですが、一応可能な攻撃行動を全て書いておいた方が役に立ちます。
スキル〈ショット〉〈弾幕〉〈ホーミング〉を習得していて、[魔法][属性使い/火]を持っているなら、
 「魔法のショット」
 「魔法の弾幕」
 「魔法のホーミング」
 「属性使い/火のショット」
 「属性使い/火の弾幕」
 「属性使い/火のホーミング」

がそれぞれ使えます。

&bold(){[[攻撃行動・防御行動のまとめ>http://wikiwiki.jp/sengensyou/?%C0%EF%C6%AE%B9%D4%C6%B0%A4%CE%A4%DE%A4%C8%A4%E1]]}

&bold(){◆コネクション}

コネクションは3人まで選べます。
キャラクターの普段の生活や過去などを考えて、余り不自然でない範囲で設定して下さい。
自分と同種族の場合や、同じ居住地域にいる場合などは設定しやすいでしょう。
また、使い方や関係についてもある程度考慮して下さい。
依頼主になりやすいコネクションがいないとシナリオに参加しにくいですし、
友人関係のコネクションが以内といざというときに頼れる相手が少なくなります。
大雑把な分類を挙げておきますが、GMの扱い方次第でいくらでも変わりうることに気をつけて下さい。

・&bold(){依頼主: }何か仕事を頼んでくるなど、シナリオに参加する発端となりやすいNPCです。
  慧音や咲夜、霊夢、霖乃助などが例でしょう。
  コネクションの項で例に挙げている扱いによっては、大妖精や小悪魔もこの分類に入ります。
・&bold(){超越者: }PCにとって「雲の上」のような存在です。
  何かを命じてくることもあれば、PCを駒にして動かして戯れたりすることすらあるかも知れません。
  相手の性格と交渉次第ですが、援助などは余り期待できないところがあります。
  レミリアや幽々子、紫、輝夜などがこれに当たるでしょう。
・&bold(){友人: }ほぼ対等の付き合いができる相手です。
  特別な立場にないNPCなら、設定次第で友人関係を結ぶことが可能でしょう。
  どちらかと言えば力の弱い妖怪がこの部類に入ります。
・&bold(){保護者: }いざとなった時に頼りにできる相手です。
  余り多くはないですが、人間にとっての慧音がこれにあたります。
  紅魔館のメイドであれば咲夜、亡霊であれば妖夢、妖精であれば(扱いによりますが)大妖精やレティ、
  蟲妖であればリグル、などが対応します。
・&bold(){トラブルメーカー: }依頼主とにていますが、本人が事件の発端となるような場合です。
  さらに解決を押しつけられるような場合も多いでしょう。
  扱いによっては、魔理沙や幽々子などが該当するかもしれません。 

&bold(){◆スペルカード}

スペルカード戦をする際に必要な物で、弾幕戦闘の華とも言えます。
初めは3枚持っていますが、実際に戦闘中に使用可能なスペルカードの総枚数は、戦闘開始時に決めることになります。
キャラクターは持っているスペルカードの中からしか使用できないので、スペルカードの効果は注意して決定しておいて下さい。
スペルカードの効果は以下から選ぶことになります。
例えば、魔法が使えて弾幕が撃てるキャラクターなら、最初の3枚として「○符:魔法ショット拡大・消費型」「×符:魔法弾幕強化・展開型」「□符:魔法ショット強化・消費型」のように選択できます。
ここに名前や具体的なイメージを与えれば完成です。

・&bold(){[[スペルカードについての一般ルール>http://wikiwiki.jp/sengensyou/?%A5%B9%A5%DA%A5%EB%A5%AB%A1%BC%A5%C9%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%A4%CE%B0%EC%C8%CC%A5%EB%A1%BC%A5%EB]]}
・&bold(){[[展開型スペルカード>http://wikiwiki.jp/sengensyou/?%C5%B8%B3%AB%B7%BF%A5%B9%A5%DA%A5%EB%A5%AB%A1%BC%A5%C9]]}
・&bold(){[[消費型スペルカード>http://wikiwiki.jp/sengensyou/?%BE%C3%C8%F1%B7%BF%A5%B9%A5%DA%A5%EB%A5%AB%A1%BC%A5%C9]]}

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