著:3スレ目>>90殿



時は天正九年、その年も暮れようとする十二月、甲府は重い空気に包まれていた

跡部 ( `ハ´ ) 「勝頼様、織田方より人質として預かっておりました信長養子勝長殿、御坊丸殿を返還いたしましたが、
             織田方は講和を拒否しました・・・」

長坂 <丶´`A´`>「昨年来、対立を続けています北条との戦に備えるための安房里見氏との同盟を佐竹義重殿に依頼しておりますが
            こちらも低調に終わりそうです、また大田三楽斎殿に仲介を頼んでいた佐竹氏自身との同盟もいまだ成果が出ておりません・・・」

真田昌幸(・_ゝ・)「尾張美濃方面にはなっております乱波の諜報によりますと信長は来年春にもわが領内に総攻撃をかけると家臣に
           号令をかけた模様です!
           また、それがしが縄張りをいたしました新府城ですが完成には今しばらく時間がかかります、おそらくは織田との
           決戦には間に合わぬものかと・・・」

勝頼   くミイX`дK!   「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

小山田 (-@∀@)「勝頼様!今こそ、アジアに、じゃなかった、 織田、北条にさらなる謝罪と賠償を!!!」

跡部  ( `ハ´ ) 「小山田殿!織田には十分誠意を尽くした対応をとっております。また北条に対してはそもそも
             上杉家の内乱に乗じた、北条の越後に対する野望が発端となったもの、我らに非はありませぬ」

真田昌幸(・_ゝ・)「しかし、上杉景勝はまだ若い、織田に対する防備が精一杯で約束の援兵を差し出さぬ、
           甲越同盟については現状を鑑みるにもっとも正しい選択であったかは・・・」

小山田 (-@∀@)「だからこそ、アジアに、じゃなかった、 織田、北条にさらなる謝罪と賠償を!!!」

真田昌幸(・_ゝ・)「一門衆である御三方はいかが思われます」

穴山('A`)y-「・・・・・・・・」

木曽(*`Д´)「・・・・・・・」

信豊ヽ(゚∀゚)ノ「・・・・・・・」

跡部 ( `ハ´ )「御三方は勝頼様を補佐すべく今は亡き信玄公よりの遺訓を賜っているはずです!
           それなのに、長篠の戦のおりも、、、、、まさか、織田方に通じておるのでありますまいな!?」

木曽(*`Д´)「なんじゃと!!」

穴山('A`)y-「・・・・・・(するどいのぅ)」

勝頼   くミイX`дK!   「・・・・・・・・・・もうよい」


軍議を重ねるたびに家臣団の団結は乱れていく、かつて戦国最強といわれた武田家家臣団、その強さはここの能力が優れていたことも
さることながら、各々の家臣たちの結束が強かったことにあった。
しかし、その結束は既に失われていた・・・・



真田昌幸(・_ゝ・)「それがしは新府築城、および上野方面の防備がありますのでこれで・・」

小山田 (-@∀@)「私も、岩殿にもどらぬと。跡部殿、長坂殿、くれぐれも周辺諸国に
           謝罪と賠償を(ry」

跡部 ( `ハ´ )「フン!小山田め、奴こそ獅子身中の虫だ、売国奴め・・・
           それがしも諏訪方面の経営がありますのでこれで失礼いたします」

長坂 <丶´`A´`>「ああ、みなのもの、ご苦労であった・・・これからも苦労が多い
            これからが正念場じゃ・・・みなで一致団結して武田家を・・・」

跡部 ( `ハ´ )「ああ、そうじゃ、ご一門衆の御三方!あなた方は勝頼様を支える
           お役目があることを努々忘れなさるな」

木曽(*`Д´)「・・・(奴とて正式に武田の家を継いだわけではあるまい」

穴山('A`)y-「・・・・・・・・(血筋でいえばわが穴山家のほうが諏訪の妾に産ませた子よりも正統じゃ)」


険悪な空気の中、軍議は散会した

<丶´;A;`> 「・・・・・・我ら武田家臣団はいつからこうなってしまったのかのう・・・・
        山県、馬場、高坂、そして・・・内藤、彼らが生きていた頃は楽しかった・・・
        彼らと言い争ったこともあった、それも武田家をそれぞれが思ってのこと
        最後は彼らとも分かり合えた。。。だが、今は違う。みな、自分のことしか
        考えておらぬ・・・・・・・・」



長坂<丶´;A;`> 「山県、馬場、内藤、高坂、、、なぜお主らは先に逝ってしまったのじゃ
        せめて高坂だけでもあと10年長く生きてくれれば・・・・
        わしのような老いぼれがいつまでも生きておって、お主らのような
        勇敢で才能あふれる者たちが先に死んでしまうとは・・・・」

信豊ヽ(゚∀゚)ノ「南蛮の諺にも良いものは早く死ぬ、と申しますからな」

長坂 <丶´`A´`>「!?なんじゃ?て、典厩殿?まだ、ここにおられたのか??
           いや、というか、あなたが真面目に話しておられるのを私は
           初めて聞いたような!?」

信豊ヽ(゚∀゚)ノ「確かに、今、武田家は未曾有の国難にある、みな、自分の保身に必死じゃ」

長坂 <丶´`A´`>「!?わしの質問はスルーですか?」



信豊ヽ(゚∀゚)ノ「義昌、梅雪、それぞれ、織田、徳川と通じておるだろう、小山田もしかり
         それぞれが敵と領地を接している最前線に領地を持つものたちじゃ
         当然、敵との交流も増える。あの時、高坂殿の進言に従い国替えをすべきで
         あったかもしれんが、過ぎた事はもう遅い」

長坂 <丶´`A´`>「・・・」

信豊ヽ(゚∀゚)ノ「もはや、離れていったものたちの心を取り戻すことは出来ぬ
         釣閑斎、お主も自らの家名を考えるのであれば、寝返りもよし
         この期に及んで、勝頼も繰言は申すまい。
         今となっては勝頼を支える、というよりも武田家武将として
         その名を永久に残すべく、私は闘おうと思う。」

長坂<丶´;A;`> 「典厩殿・・・」       

普段は天然真性電波の信豊の真面目な発言に面食らった長坂であったが
ふと、その話し方、その声色がなぜか信豊の父、古典厩信繁によく似ている気がしてきた


長坂<丶´;A;`> 「もしかしたら古典厩殿が信豊殿の体を借りて武田家とともに戦おうとしているのかも知れんな・・・」



時は天正九年、戦国にその名をとどろかせた最強軍団武田家の落日は目前に迫っていた・・・・

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最終更新:2011年12月06日 23:55