著:1スレ目>>716殿
1
(´・ω・)昌景「美濃殿、どうした。元気が無い様じゃ」
彡`Д´ミ信房「おお、三郎兵衛か。なあに、駿河攻めの時を思い出してな・・・」
永禄十一年冬、信玄率いる武田軍は義元無き今川を滅ぼすべく駿河に進攻した。
(’ー’*)昌信「義元公は中々の大将でありましたが・・・氏真はどうでしょうね」
(`・ω・´)昌景「どうじゃろうな、噂では公家の真似事ばかりしておるらしい・・・」
彡`Д´ミ信房「こたびの戦で敵を追い散らせば、我等は念願の海を手に入れられる。
水軍を設け、上洛もしやすいというものじゃ」
信玄「そうだ。氏真め、塩留めなんぞしおってからに・・・。
武田が戦、塩で決するにあらず!軍略をもって決する!皆、励むがいい!」
一同「おおーっ!!」
2
その頃駿府城は武田軍進攻の報を受け、恐慌に陥っていた。
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今川家臣A「ひょえー!武田が攻めて来るそうですぞ!」
氏真(中央)「塩も留めずに戦とな!?」
今川家臣B「殿、決断なされよ!」
氏真「ああ・・・こんな時父上や雪斎和尚がおれば・・・」
3
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彼が太源雪斎である。彼は義元存命時の今川家の執政にあたった。
非常に有能な人物だったようで、政治だけでなく合戦でもその才を発揮したと言う。
しかし昌景は「今川家は雪斎和尚に頼りすぎている。彼が亡くなれば今川家の未来も明るくあるまい」
と言っていた。事実、雪斎が亡くなってわずか後に義元は討ち取られたのである・・・。
4
結局氏真は、出陣したものの武田軍と戦うことなく撤退した。
氏真「おのれ・・・信玄許さぬ、許さぬぞ!」
彼は父を信長に討たれ、信玄に国を追われ、流亡の蹴鞠師としてしばらく生きることとなる。
武田軍は駿府城へと迫った。
(`・ω・´)昌景「随分手応えが無かったな・・・」
( ^ω^)昌豊「お館が前もって調略を仕掛けてたおかげだお!」
彡`Д´ミ信房「さすがはお館じゃ・・・・・・・・・ん?」
足軽A「よいせ、落とすなよ!何でもすっげえお宝だって話ずら」
足軽B「わーっとるずら。ん・・・美濃様・・・?」
彡`Д´ミ信房「おぬしら、その宝どうするつもりか」
足軽A「お館様の命でして今から運ぶトコですわ」
駿府城には義元が集めた宝が所狭しと眠っている。
4.5
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{彡`Д´ミヽ,---、/´ -=-イ < ちょぉっと待ったぁぁぁぁ!!!!
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彡`Д´ミ信房「何?それはいかん」
言うなり信房は槍の石突きで、足軽の抱えていた宝を打ち壊した。
ガシャーン!と音を立て、破片が飛び散る。
足軽A「なっ、何をなさいます!」
彡`Д´ミ信房「よいか、今宝を取ると我等は財宝欲しさに今川を滅ぼしたと
後世まで笑われよう。ワシが許す!宝は全部打ちすてい!」
(`・ω・´)昌景「さすがじゃ・・・“一国の器量人”と言われるだけあるわい」
足軽A「そうとなりゃ・・・ひゃっはー!」ガシャーン!
足軽B「ヒャハハハ、宝がごみのようじゃ!!」ガシャーン!!
6
今川攻めの後、昌景は江尻城代を任された。
(`・ω・´)昌景「兄者、見ておられるか・・・。とうとう城を任されるまでになり申した」
昌景は駿河の海に向かい、兄の顔を思い浮かべる。日が落ちようとしていた。
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最終更新:2009年12月22日 02:21