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5スレ目245


男は恐怖に顔を歪ませてその場を走っていた。
男は丸腰で、そこらじゅう血塗れ。
男は誰かに追われている。
男を追う男は拳銃を構えて引き金を引いた。
男は太ももを射抜かれ派手に倒れた。
男の近くに追う男が詰め寄る。
「残念だったな・・・これでゲームオーバーだな。」
「嫌だぁぁぁぁぁ。ま、まだ死にたくないぃぃ。」
男は命乞いをするが聞かれずに拳銃を眉間に突きつけられる。

バン!バン!
子供が風船を割って、友人は機嫌悪そうににらみつけた。
「分かっているな。入ったら拳銃を向けて警官を撃ち殺して銀行員に銃口を向けろ!」
カバンの中のグロック17を恐る恐る覗き込んだ。
友人に誘われて銀行を襲う計画に参加したが、弱気な僕に警官を殺させようとする。
「あのさ・・・警官殺す必要ある?」
震えて今にでも逃げ出しそうな僕の声は友人には届かずに無視された気分だった。
たかが625gなのにずっしりとした重さが肩に伝わっている。
オーストラリア製の拳銃は引き金を引けば銃弾が発射され人を傷つける。
「いくぞ!鮎川。作戦開始だ!」
友人の里中がポケットに拳銃を隠し持ち自動ドアの前に仁王立ちした。
善良な一般人の僕が奇妙な性格の死刑囚と出会うとはこの時は思いもしなかった。

「行かないほうがいいわ。鮎川太一さん。」

急に本名で呼び止められたのであわてて振り返りカバンの中の拳銃に触れた。
ヒヤリとした感覚が指に伝わり少し身震いした。

「なんで・・・本名を知っているんだ?」
すぐさま言い返したが、答えは返ってくるのか不安になった。
「そんなことは関係ない。貴方は里中に裏切られて殺される。」
深く帽子をかぶった少女はまるですべてお見通しかのように喋っている。
「どういうことだ・・・・里中さんが裏切る?」

ズガン!ズガン!
やばい!拳銃を暴発したのか!?

「・・・・!?」
目の前には回転式拳銃を構えた里中が不気味に笑いながらこちらを見下していた。
放たれた銃弾は僕には被弾せずに背後のショーウィンドウが割れる音がして悲鳴も上がった。
‘貴方は里中に裏切られて殺される’


「おやおや・・・ゲームが始まったようですね・・・。」

「早く殺してくれない?利用しかできないんだから・・・」
里中は回転式拳銃のハンマーを起こしながら、こちらへと言い放った。
「なんで・・・信じていたのに・・・」
「馬鹿じゃねぇの?信じる奴が悪いんだよ!ハハハハ。」
心拍数と怒りがこみ上げる体を抑えて、顔を真っ青にさせながら拳銃を構えた。

パン!

銀行にいた警官の南部式拳銃が火を噴いた。
里中の左肩から血が飛び散る。
「逃げて・・・第二文化ホール前のバス停に来て。」
帽子のつばをまた深く下げると少女は消えるようにその場を去った。
里中と警官の激しい銃撃戦を目の淵で見ると、その場から走って逃げた。


( 第五特別凶悪犯罪者医療刑務所 )
「看守さん。[ 青ひげ ]っていう話、知っていますか?」
一人の死刑囚は奇妙に若い看守に喋り掛けた。看守は「黙れ」としか言わない。
なぜならこの死刑囚によって今まで12人の看守が精神異常を起こして自殺しているからだ。
若い看守はその後13人目の自殺者になるとはまだ自分でも思ってはいない。


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最終更新:2011年05月05日 00:59
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