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裏リリィ編


血。
血。
血。

現場の惨状に、ゼンは顔をしかめていた。
ゼンは生粋の傭兵であり、戦場などは見慣れたものだが、それでもこの場の醸し出す雰囲気はおかしいと感じた。
近場にある死体を注意深く嗅ぎ、ブービートラップの類が無い事を確認した後、死体を持ち上げる。
絶叫した男の顎。その頭部は何かに喰い千切られたかのように消失していた。
「能力か……?」
疑問に思う。バフ課に連絡して、そのような能力者がいないか確認を取るように命じた。
そして、破壊され尽くされたカウンターの奥に縮こまっている女に尋問する。
それは、銀行員だった。奇妙な事に、銀行員たちは全員無傷だった。
死んでいるのは、強盗団。犯罪を犯そうとしていた方が、惨殺されているという奇妙な現実。
「女。何があった」
有無を言わせぬ詰問口調。女はビクッと体を震わせた後、こう言った。
「女の子……女の子が……」
「どんな女だ」
「白い……ドレスの……強盗の後に入ってきて……」
ゼンはそれだけ聞くと崩壊しかけた建物から出て行った。

「止まれ」
暗い歩道を歩いていた女を呼び止める。
少女は白いドレスを揺らし振り返ると、きょとんとした顔をゼンに向けた。
「バフ課5班諜報部だ。バフ課の権限より、お前を拘束する」
「……あっは☆」
少女は嬉しそうに口元を歪めて笑った。
ゼンは少女を鑑定する。
「なるほど、厄介な能力を持っている」
少女は口元に腕を持っていった。彼女の腕ではない。先ほどの強盗から奪い取った腕だ。
無理やり引き剥がされた断面から、白い脂肪質と筋繊維が垂れていた。
少女はソレを少しかじった後、歩道に投げ捨てた。
「あなた、美味しそう☆」
「女。名前を何と言う」
ゼンは銃を構え、戦闘体勢を取る。強敵であることは間違い無い。
「リリィ。リリィ=ハーゲンダルクよ」
少女が駆け出す。

歩道裏でかつてない激戦が始まるかも知れなかった。



続かない。




リリィ「!?(混乱・半泣き)」
ヨシユキ「どうしてこうなった……」
銀雨「……初期設定……作者ェ……」



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最終更新:2011年10月17日 22:32
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