――能力という巨大な変化を前に、人は無力だろうか
崩れ落ちた日常。
"異変"を通してその規模は広がり、それは不可避の変化を世界にもたらそうとしていた。
「いや、なに考えてるんだ、俺。まるで二度と会えねえみたいな事……」
「あなたは博士の裏の顔をご存知ですね?」
太陽が照らし出す日常で、致命的な何かが欠けたにも関わらず、平穏は続いていた。
ただ欠落は毒のように染み入り、当たり前のように"当たり前"を奪っていく。
「これでめでたく肩書が公務員から無職になった訳だ」
「にゃっ! とりあえず全員、殺すかにゃ?」
「タイムリミット――日没まで、少し遊んであげようか」
そして、月が照らし出す闘争は新たな主賓を迎え、かつてない展開を見せつつあった。
崩壊した秩序を背景に、巨悪たちが激突する。
「いやぁ……アヤメさんって上客だったんですね。どう考えてヤバい仕事だ、これ」
「互いに出席は意外だろうな。どうも我々、科学者というのは好奇心には逆らえない人種らしい」
一方、国際会議に向けて諸勢力は動き始めていたが、それは徐々に歪められ……
無情に終焉を告げる時計の針が進むが、それを知る者はまだ少ない。
「『一つは染まり、一つは乱し、一つは無慈悲に見殺した』
セフィロト・ネットワーク接続――カオスエグザ起動ォ!」
日常と闘争の狭間で、微かな光は線を結ぶが、それを呑み込む闇はあまりにも濃く深く……
「決まっている――ただカニが嫌いなだけの紳士だよ」
「知らねえし、分からねえよ。そんなに確信が欲しいのか!?
俺にだって、そんなものは無いけどよ――」
強大な世界の脈動を前に、人はその真価を示せるか――
避難所にて来週から連載予定
最終更新:2019年02月24日 01:06