部活が終わり、惜しみながらも咲さんと別れ、帰宅する。
そして家に着いた私の足は、真っすぐに自分の部屋へと向かう。
かばんを置き、部屋着に着替えてからエトペンを抱きかかえ、目を閉じる。
そしてまずは、今日咲さんとした会話を思い出す。
「和ちゃん、お昼一緒に食べよう!」
「カン!嶺上開花です」
思い出しただけで、私の頭の中は咲さんで埋め尽くされていきます。
あの声、あの笑顔、あのしぐさ。どれもみんな、大好き。
そんなこんなでたっぷりと時間を消費した後は、のそのそと体を動かしてパソコンの前に座り、電源を入れる。
ウィーーーン…チチチ………
パソコンが立ち上がってから、私はいつものようにネット麻雀サイトにアクセスし、いつものように
『長野女子部屋』を探す。いつからか、これはもう日課になってしまった。
「あ…」
発見。人差指でマウスをカチカチならし、すぐに入室ボタンを押す。
のどっちさんが入室しました
紫炎姫:ようskrzノシ
ステルスモモ:こんばんわっす。おっぱいさん
namber:こんばんは。のどっちさん
のどっち:おう。きてやったぞゴミクズどもww
紫炎姫:今日は来るの遅かったな
のどっち:ああ。俺とSさんとの美しい愛に浸っていたら、いつの間にかこんな時間になっててな
のどっち:一緒にお昼を食べようと、自ら俺を誘いにくるんだぜwもう嫁すぎ!
のどっち:姦!もいっこ姦!あああんww悔しいwでも感じtrywww
のどっち:ああああSさん最高杉だろJK!!!ハァハァ
ステルスモモ:相変わらず誤字が良い感じにやばいっすねw
紫炎姫:はいはい素晴らしく腐った妄想乙。
namber:のどっちさんは今日もなんだか楽しそうですね
のどっち:おう、あたりめーよ!つか妄想じゃねwしww醜い嫉妬気持ちいいです^^
紫炎姫:はいはいskrzskrz。とっとと腐れ。そして逝け!
ステルスモモ:おっぱいさん、今日も飛ばしてるっすねww
namber:・・・・・・。
「ゴミクズども」「嫁」「姦」「ハァハァ」
当然これらの単語は、日常会話では使ったことがない。言える訳がない。
もし、うっかりとこんな言葉を誰かに向かって吐き出してしまったら、私はどうなるでしょうか?
間違いなく、これから咲はもう生きていけなくなりますね。みんなドン引きするに決まっています。
あ、書き間違えました。――これから先は、に訂正です。
まあ、そんな訳で好きなことを好きなだけ書き込めるネットの便利さを利用して、私は内に秘めているストレスや妄想、夢などをここで吐き出すのです。キーボードを叩きつける指に思いを乗せて。
ステルスモモ:そういえば、最近すっかり寒くなってきたっすね
紫炎姫:ああ、そうだなー。うちの子供は雪が積もるのをwktkしながら待ってるけどさ
namber:雪だるまでもつくるんですか?
紫炎姫:そうだな。ちなみに去年はみんなでかまくら作った。ガチで死ぬかと思った
ステルスモモ:何があったっすかww
紫炎姫:お城のようなかまくらを作るのだー!おまえらも手伝えー!って。
紫炎姫:みんな、子供には敵わないからさ、そりゃもう必死に作りましたとも。寒いのにたくさん汗かいたな…。
紫炎姫:正直言ってほんとは部屋でゲームしてたかった。でもまぁ、なんだかんだ言って子供もよろこんでくれたし、その城の中で焼き芋食べたりもして楽しかったんだけどなw
ステルスモモ:良い話じゃないっすかw焼き芋食べたくなってきたっす
namber:紫炎姫さんはやっぱり優しいですね。あ、私も焼き芋食べたくなってきたな…
紫炎姫:おいおい、褒めるな褒めるなw焼き芋も良いけど私は甘酒も好きだな
ステルスモモ:甘酒も美味しいっすよね!
紫炎姫:じゃあこんどオフでもして甘酒パーティーでもするか?w焼き芋も買ってさw
namber:ぜ、是非!!行きまs!!!!!1
ステルスモモ:namberさん落ち着くっすwそんなに甘酒or焼き芋が好きなんすかw??
namber:あ…いえ、そういう訳ではなく…みなさんに会えるのが楽しみと言いますか、その…
紫炎姫:私も楽しみだぞ
ステルスモモ:namberさん可愛いっすねw妬けるっす!
みんなの書き込みを見つめながら、私はふと考える。
最近、どうも紫炎姫さんとnamberさんがとても仲が良いように見えて仕方ないです。
紫炎姫さんも、私にはいつも鋭いつっこみをくれるのに、namberさんに対してはなんだか優しいし…。なんというか、私と同じ匂いがするような…なんて、気のせいですよね。きっと。
紫炎姫:おいskrzどうしたwついに死んだのか?
「あ…」
いけないいけない。考え事をしていたら、文字を打つのをすっかり忘れていました。
のどっち:おお、わりいわりい。ちと考え事してたら手が止まってたわw
紫炎姫:・・・また何かよからぬ事を考えてたんじゃねーだろーなww
ステルスモモ:おっぱいさん。いつか新聞の一面を飾るようなことにはならないでくださいね
のどっち:ねーよwwつーか俺もオフ参加だからなw
紫炎姫:いや、おまえは別にこなくてもいいぞw犯罪に巻き込まれるのはごめんだ><
のどっち:だからしねーよ!糞がッ!!!
紫炎姫:なんだと、skrzがッ!
のどっち:うるせーgtotニートがッ!!!
紫炎姫:ぐぬぬぬぬ
のどっち:ぐぬぬぬ
ステルスモモ:まあまあ、二人とも落ち着くっす
namber:そ、そうですよ!落ち着いて下さい!あの、オフ…楽しみですから中止にはなってほしくないです。。
紫炎姫:安心しろ、namber。例えこいつが欠席しても、ちゃんとオフは決行するからw
namber:良かった…。
ステルスモモ:namberさんは心配性っすねw
紫炎姫:まあ、namberらしいというかなんというか、だな
のどっち:・・・・・・・・・・・・・。
紫炎姫:ん?なんだ奇乳。どうしたよ。
のどっち:いや、なんかさ…最近お前とnamberがガチに見えてくるんだよなw
紫炎姫:ちげーよ!
マグロとお前と一緒にすんな!
ステルスモモ:SAS!SAS!
namber:ちっちがいまsよ!!!!!1
のどっち:ふうん。まあ良いけどさー。でも俺らとしてはいつでも大歓迎だぜw
紫炎姫:だから違うっつの。なんでもかんでもそっちの世界にもっていこうとすんなw
namber:ですよ!!
うーん。なんとなくそんな気がしたのですが、やっぱり違うのでしょうか。
あ、
モモさんは相変わらずSASを連呼していますね。
のどっち:あw分かった分かったwうるせえなー
紫炎姫:誰のせいだと思ってる
のどっち:ごめんなしゃあ><
ステルスモモ:あ、盛り上がってるところ悪いっすけど、先輩が呼んでるので今日はここで落ちるっす
紫炎姫:遠洋漁業乙
namber:のしです。また明日、会いましょう
のどっち:けっリア充がwwwwwノシ
ステルスモモ:じゃあ、さよならっす。また明日っす。SASノシ
ステルスモモさんが退出しました
紫炎姫:んじゃー私もそろそろ寝るわ。使えない子ノシ
のどっち:おう、またなw
namber:紫炎姫さん、おやすみなさい。
紫炎姫:おやすみ
紫炎姫さんが退出しました
namber:では私もこれにて失礼します。おやすみなさい、のどっちさん
のどっち:おう。俺ももう落ちるわwおやすみノシ
namberさんが退出しました
みなさん、おやすみなさい。心の中でそう唱え、私も退出ボタンをクリックする。こうして私の一日は終わっていきます。学校で咲さんたちと麻雀を打つのも楽しいですが、私にとってはこの仲間たちとダラダラお喋りをして、まったり麻雀を打つことができる「長野女子部屋」という空間も部室と同じくらい楽しいと感じています。
ここは、学校の人には知られることのない、私のもう一つの居場所なのです。
ウィーーーン…チチチ………
パソコンの電源を落とす。
それではみなさん、また明日会いましょう。
end
以上、チャットSSという素晴らしい発想をお借りしました。
- GJ -- 名無しさん (2009-12-01 21:28:02)
- 途中送信してしまったorz GJです!!!←に変更 -- 名無しさん (2009-12-01 21:29:12)
最終更新:2009年12月01日 21:29