第3スレログ5
[601]ハバネロ 08/12/27 18:31 dYG1BP8RyE
「おう、首領。それとラスプーチンさんも」
ホテル裏で待機していたラスプーチンとシュパーギンに、森本をつれてハバネロが挨拶する。
「首領の懐刀はどうした」
「『フランケン』なら突入組の先陣をきる。まあ、問題は無い」
問題は無い。『ターゲットを殺してしまわない、そして自らも殺されてしまわない』という意味で大丈夫ということだろう。
「んで。俺らはどうするの?部屋の出口以外の入り口は窓しかないけど」
「……ウェアウルフがおとりになって外までおびき寄せろ」
ラスプーチンはむろん外にいるので、あちらが外に出てきてくれないとラスプーチンを殺せない。ハバネロはそう解釈したが……
「ええっ?!いや、俺死んじゃうよ?!」
「うるさい。元傭兵がわめくな。ほら、準備しろ。突入まであと5分を切った」
一蹴された……
[602]森本 08/12/27 18:44 E-lv.N1
>>601
「自分の役目は?」
森本は真面目に尋ねた。
[603]ハバネロ 08/12/27 18:59 dYG1BP8RyE
>>602
「……ほう?協力してくれるか?
ならば自己紹介を改めてさせてもらおうか。私はエル・シュパーギン。中東傭兵派遣会社「エル・ディアブロ」のトップだ。覚えておいてくれ」
「俺の拾い主でもあるんだけどな」
シュパーギンは葉巻を吸う。
「ウェアウルフがターゲットをおびき寄せたのち、サポートに回ってくれ。私と共に」
「……って、首領も戦うの?!」
「当たり前だ」
見ると、シュパーギンは早速やる気まんまんのようで銃をくるくる回してガンプレイなんぞやっている。
「そろそろ時間だ。私が合図したらウェアウルフは窓からターゲットを外へおびき出せ。いいな」
その目は「絶対殺すな」と語っていた。
[604]森本 08/12/27 19:42 E-lv.N1
>>603
「乗りかかった船なんで。」
薬室に弾を装填、そして着剣する。
[605]ハバネロ 08/12/27 23:38 dYG1BP8RyE
「私はもっと、人間とは上等な生き物と思っていたよ」
蓮田市の、とある人気の無い高台。
ナイアルラトホテップは無表情に独り言を喋っていた。
「だが、どうやらそうでもないみたいだ。
アブドゥル・アルハザード、君はこう言ったよな?人は誰かを愛することができる唯一の生き物だって。それが人間なんだって。
でもそうじゃなかったよ?」
そこには誰もいなかったが、誰かに話しかけるような口調だった。
「とある女は私にこう言ってのけた。
愛などは所詮、欲に過ぎないと。
自分本位で浅ましいものだと。
独占欲も依存心も愛欲の産物だと。
万物の霊長が勝ち得た、最も人間らしい感情が愛だって、君は言ったくせに。
自分の娘―アーデルハイドを残しては死ねないと言っていたじゃないか。貴方が娘に抱いていた感情がそれそのものだったんじゃないのか?」
眼下の町を見下ろして、無表情な声に少しだけ力が入る。
「じゃあいいよ。つまんなくなって……きたわねぇ?このワシが……こうなったら強引にでもやってやろうじゃねぇか……第3のラッパをならすための……準備を……
無理矢理にだって……全世界の川の3分の1を毒に染め上げてやる……!」
所々言葉が途切れ、声も変わり全く別の人格の声が混じる。
彼の中に存在している人としての外面個性……それが一瞬、外へ漏れ出てきたのだ。
「ふん、人間なんて所詮つまんない生き物か。ウザくなってきたら適当にブッ殺してやる」
そして空を見上げる。
[606]天塚 08/12/27 23:40 E-xr47L
「綺麗…」
真剣に兄を思う少女の声が耳に入る。コレは綺麗なものだ。
嘘偽りが混じっていないかかんぐってしまう自分が…果てしなく汚く思える。
視界がかなりボヤけているのは厄介だが…家までは帰ることが出来るし…今暫くは此処にいたい。
「いいな…私もあんな風に…想われたいな…」
鈴達の方を見て独り言のように呟く。ろくに声を覚えていなかった八神は八神と認識出来ない。
そのお陰で、純粋に楽しめた。
[607]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/28 03:18 NE1vIEGLeb
>>598(黒田)
「いや、全く。確かに面倒だが、怖いとかそういうのじゃないな。」
リタの問いに微笑して答える。
「別にあれが独りのときに来たとしてもまぁ取り乱すこともないと思うし、それで殺されるなら俺はそれまでの存在ってことだ。
それで終わりなんだし恐れるほどのことでもない。」
俺には失うものは無い・・・いや、失いたくないものは無いと黒田は続ける。
「だから俺には恐怖を感じる理由が無い。俺はそういう奴だし、七海にもそう在るように仕込まれたからな。
まぁアレだ・・・」
リタに近づき耳元で彼女にだけ聞こえる声で彼は言った。
「何も無いってのは・・・虚しさを感じなくなればこの上なく楽なものだよ。」
どこか壊れた印象を受けるような声で・・・
[608]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/28 03:38 NE1vIEGLeb
>>(Ⅳサイド)
「あらら・・・これは囲まれてるっぽいですね。」
やべぇ・・・と笑顔で呟きながら持参したかばんから愛銃である『鷲』と取り出し弾倉を入れ、スライドを引く。
デザートイーグル50AE、大して銃器について知らない者でも名前くらいは聞いたことであるだろうその大口径拳銃、しかし彼の持つものにはある違いがあった。
それには銃剣が付いていた。バレルの下に沿って伸びる片刃の銃剣、その重厚な鋼の刃は人目でそこらの安物の鋳造品ではなく、名刀の類のものから打ち直されたと分かるほどの代物だった。
「致し方ない。まぁここはポジティブに考え・・・」
フッと微笑み顔を上げ、
「こちらが出向く手間が省けたと考えますか!!」
両の手に二挺の『鷲』を握り彼は獰猛に笑い、これから向かってくる者に猛禽のような鋭い眼光を向ける。
「『一にして千の軍勢(サウザンド・ワン)』、その異名がなんたるかを・・・骨身に刻み込んで差し上げますか!!」
[609]アス 08/12/28 09:22 JAvIhMzW02
アスカたちは警備員らしき人が囲んであるホテルを見た。
周りに人はいない。
「・・・!ムググ!グググググ!」
ぐるぐる巻きで猿ぐつわをはめられたアスカがうめく。
アスカの視線の先には、ホテルに突入するハバネロたちを見た。
「まぁ、ここで良いですね。」
仮面の男が警備員らしき者たちをビルの真上から見下ろす。
「お行きなさい。『E=MA54』。」
仮面の男の横にいた狐面の少女が頷き、ビルから飛び降りる。
そして、一本の竹槍を持って、アスファルトにクレーターを作る。
・・・警備員らしき人物がその異変に気づき、振り向く。
警備員の一人が狐面の少女に貫かれる。
[610]ハバネロ 08/12/28 10:25 dYG1BP8RyE
>>608
「へえ、頼もしいわね。惚れちゃいそう」
ハゼリアがそんな冗談を言う。
その瞬間、ドアが蹴破られて、長髪の男がUSPをぶら下げながら、「チカチィロ」と共に侵入し、
―さらに、窓を破壊してくわえ煙草の男が入り込む!!
「よう、あんたが『一にして千の軍勢』……千にして一だったか?まあいいや。
ふん。てめぇも二丁拳銃か?カッコつけなのかガキなのか、どっちにしても下らないな!」
[611]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/28 12:56 NE1vIEGLeb
>>610
「登場とともに安い挑発をありがとう。しかし・・・長髪男(フランケン)に挑発男(ハバネロ)か・・・っぷ・・・」
失礼、と自分で言った寒いギャグに一人でウケて笑う。
「ぷwwww・・・まぁ二挺拳銃はともかく、この異名とかは確かにガキっぽいのは認めますよ。
自分で名乗り出したわけではありませんが、確かに中二病臭いという自覚はありますから。」
[612]ハバネロ 08/12/28 18:46 dYG1BP8RyE
>>611
「お?」
「あら?」
ハバネロとハゼリアがお互いの顔を見て、気づく。
「あんた確か蓮田市の学校に……?」
「ふう、世界って結構狭いのね?」
お構いなしにフランケンがUSPの銃口をⅣに向ける。
(おっ、流石は首領の懐刀……誘導するのを分かってらっしゃる!)
ハバネロは身を乗り出した窓から少し離れる。
「ほら、とっととかかってきやがれ色男!それとも俺なんかと遊ぶのはつまんねぇってか?!」
[613]森本 08/12/28 19:36 E-lv.N1
>>607
「そう。」
黒田清隆、破滅的なのか建設的なのかよく分からない人だ。
「あなたの周りには人間かどうかも怪しい奴らが、うようよしている。」
アリアと八神達をちらりと見やる。
「あなたは人間なの?」
狂っているようで、狂っていない。そんな人間はいるの?
[614]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/29 01:26 NE1vIEGLeb
>>612
「かかってこいねぇ・・・またベタで・・・」
そこまで言った次の瞬間、
「安い挑発ですね。」
ハバネロの目と鼻の先にいきなりⅣが現れる。
目測で10歩ほど離れていたにも関わらず、一瞬にして距離が詰められたのだ。
「俺の友達にもそうやってやたら安い挑発ばかりする可愛い奴が居ましてね・・・
おっと、今はそんな場合じゃ・・・ないかぁ!!!!」
急に大声を出してハバネロの腹部に膝蹴りを叩き込んだ。
「ハゼリアさん!!行きますよ!!」
[615]特攻屋 08/12/29 11:48 E-wv2XZ
>>614
「ふふふっ、まるで祭りね」
ホテルの向かい側にあるビルの屋上。
そこには大勢の人だかりが出来ているホテルと、その一室(Ⅳの部屋)を見やる一人の人影があった。
ハバネロらの後ろに続いてホテルに入った少女である。
「“食料”の匂いがして来てみたけど……知った顔がいくらかいるわね。
…とりあえず、誰か捕まえましょうかね」
屋上から室内の状況が見えるはずが無いのに、少女はそれを正確に把握していた。
そして、少女のスカートの中から十数本の“触手”が出て部屋に向い高速で伸びて行き、元から壊れていた窓をさらに壊し室内に侵入、ハゼリアの肢体に絡み付かんとする。
[616]ハバネロ 08/12/29 12:25 dYG1BP8RyE
>>614
窓の外に吹っ飛ぶ刹那、ハバネロは改めて思う。
―ちくしょう、やっぱり並大抵の奴じゃねえって……か―
ガシャーン!と音を立てて柵に激突する。
「ふん、やるな……ウェアウルフめ。そのままこちら側に引きつけてくれればいいが」
>>615
「……て、きゃああああああ!!」
ハゼリアが全身に鳥肌を立てて触手から逃れる。
「なに?!なに?!なになになに?!いやああああ、何これ?!」
体の奥底からわき上がる生理的嫌悪感、原始的な恐怖に突き動かされて全力でⅣの方向へ逃走する。
「フランケン」は入り口をふさぐように立ちはだかり、Ⅳ達を窓の方に追いやる。
[617]森本 08/12/29 13:38 E-lv.N1
>>615
「隊長(シュパーギン)、触手への対処はどうします?」
森本は若干顔をひきつらせて質問した。
[618]ハバネロ 08/12/29 14:05 dYG1BP8RyE
>>617
「放っておけ。ウェアウルフが引きつけたターゲットを、君は別方向から攻めてくれ。
……むろん、分かっているな?」
葉巻をくわえながら、シュパーギンは森本を見る。
「少なくとも殺しはするな」、と。
[619]森本 08/12/29 14:59 E-lv.N1
>>618
「了解。」
森本はハバネロが蹴飛ばされた窓とは、別の窓から室内に突入した。
「似非日本兵登場。」
着剣した小銃をⅣに向け、森本は走り出した。
[620]特攻屋 08/12/29 15:25 E-wv2XZ
>>616
「あら、いい動きね。
なら…これはどう?」
ハゼリアを捕らえ損ねた触手は勢いを落とさず室内を蹂躙して行く。
床はもとより壁や天井にまではい回り、室内を触手で閉じ込めようと動く。
ちなみにその課程で森本の足を払ったり。
[621]ハバネロ 08/12/29 15:56 dYG1BP8RyE
>>620
「うわ、わ、わ、わ、わ、」
ハゼリアの顔が青ざめる。
残念ながら、彼女は虫だの爬虫類だの節足動物だの軟体動物だのが恐ろしく苦手だった。
「いッ……!!」
触手の一つに足をつかまれ、反射的にベレッタの引き金を引く。
[622]馬超 08/12/29 15:56 NLVFzmJtMj
>>620「(頑張ってるみたいですね~、ウェアウルフさん達…)」
近くのビルで、カイルが見ていた。
「(さてさて、こちらも任務に取り掛かりますか…)」
そう呟くと、ライフルを組み立て始めた。
「(狙いは、あの少女…情報によれば「コールドハンド」と同じくらい危険らしいですしね…)」
[623]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/29 15:57 NE1vIEGLeb
>>619
「さてと・・・それじゃあさっさと逃げ・・・」
窓から脱出した直後、銃剣を携えて突っ込んでくる森本の姿が視界に入ってくる。
ちょwwwおまwwww
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!????」
正面から小銃に挑めるかヴォケ!?っと心で盛大に毒づきながら、遮蔽物のある方向へ走り出した。
[624]森本 08/12/29 16:02 E-lv.N1
>>620
「ぁ?…ぎゃ!」
森本は見事にこけた。本日二度目の鼻への強打。そのまま、森本は転がり勢いよく立ち上がる。顔面を鼻血塗れにして。
「ど畜生が!!」
この時、彼は頭に血が上っていた。彼はピクリン酸火薬が詰まった手榴弾を触手に向かって投げていた。
結果、触手とハゼリアとⅣに向かって焼夷手榴弾がとんでいった。
森本は条件反射で物陰に飛び込んでいた。
[625]ハバネロ 08/12/29 16:34 dYG1BP8RyE
>>623
「良い働きだ、二人とも」
Ⅳを目の前にし、ワルサーP99を手にしたシュパーギンが葉巻を吐き捨てる。
「では始めようか。悪いがもう少しばかり付き合ってもらう」
シュパーギンはラスプーチンをちらりと見る。
(まだだな……仕方があるまい)
そのころ、ハバネロは物陰でじっとしていた。
(いや、無理だってば。あんなん戦えるわけないでしょ。まああとは適当に合図あれば飛び出せばいいやな)
[626]特攻屋 08/12/29 16:52 E-wv2XZ
「…無茶するわね」
>>621
撃ちこまれる弾丸は、触手に食い込み血がしぶくがそれだけで傷はすぐに塞がる。
足を掴んだのを皮ぎりに、触手はハゼリア自体を包み込み少女の元へと戻っていく。
>>624
投げられた手榴弾は戻っていく触手に当たり、物陰に飛び込んだ森本の横に落ちた。
[627]森本 08/12/29 17:00 E-lv.N1
>>626
「ひ、え!」
森本は物陰から飛び出す。同時に手榴弾が爆発する。
鉄をも溶かす熱風が室内を舐める。
[628]ハバネロ 08/12/29 17:04 dYG1BP8RyE
>>626
「あ……のねぇ、離してくれないかしら」
あまりにもパニックに陥ったため、ハゼリアは逆に冷静になってしまった。
「この「ロンギヌス・フュンフ」をあろうことか触手で攻めるなんていい度胸じゃない?何が目的?」
[629]森本 08/12/29 17:12 E-lv.N1
>>627
「熱!」
幾分煤けた森本は屋外に出るなり雪の上を転がる。
「あ!忘れてた。」
森本はⅣを追いかけるべく雪の上の足跡を追った。
[630]馬超 08/12/29 17:20 NLVFzmJtMj
>>626
「(では…試作弾の一発目いきますか…)」
カイルはスナイパーライフルで少女の額に狙撃した。
「(もう、二発は触手に・・・)」
照準を合わせ、触手に狙撃した。
[631]特攻屋 08/12/29 18:24 E-wv2XZ
>>628
>>630
戻した触手は傍らに位置させ、ハゼリアは今顔だけ出して触手に簀巻きにされている状態だ。
ちなみに今までいた部屋の様子(轟々と火をふいている)を見れるように。
「あら、寒くしないように配慮したつもりなんだけど……」
どこかとぼけた本気な声で返す。
「あと目的は……貴女を(性的に)責めたくなったから……なんてどうかし」
触手に包まれたハゼリアの身体をなめ回すように見つめ最後まで言いきる前に、少女の身体は僅かにブレて後ろに倒れ、それに続きハゼリアを縛る触手の幾つかが吹き飛び簀巻きのままハゼリアも倒れた。
…少女は額に風穴を開けていた。
[632]怠惰・ベルフェゴール 08/12/29 20:33 bbd8w0vd5.
(ヨウちゃんには嫌われたかねぇ…まさか無言で言ってしまうと
は…)
フォルズはそんな事を考えながらモスクワ市内をベルフェゴールで
走る。そしてふと道路脇を見上げると…
「…なんだろうねぇ、これ」
ベルフェゴールを停めると、思わず口に出して呟いていた。それは
ホテルに絡みつくようにある、巨大な…タコやイカの足を連想させる
ような触手だった。そしてその触手が巻きついているホテル内からは
心なしか、銃声や爆発音などが聞こえてくる。
(…これだけの騒ぎなら奴が現れるかも知れないな)
彼はアゴに手を当ててそう考えると、道路脇にバイクを停めてしば
らく様子を見る事にする。
『彼』は騒ぎが起きたホテルの近くにあるビルの階段をゆったりと
した足取りで上っていた。かなりの長身、長髪であり、ぼろぼろの服
に身を包んでいる、それが『彼』の外見だった。
『彼』はただ嬉しそうにそのビルの階段を上っている。そしてその
階段を上り終えると急に空が近くなる。ビルの屋上に『彼』は立って
いた。
「先客がいたか…くっくくくっ」
『彼』は屋上を見渡すと、スナイパーライフルを構えている青年を
見つけて口元を歪め呟く。
元々は騒ぎの見物にこのビルを選んだだけだったのだが、もしかし
たら見物だけではすまないかも知れない。
『彼』はそう考えるとさらに口元の歪みを深める。
>>630
「おい。あんた、こんな所で何をしてるんだ?」
『彼』は口元を歪めながらそう青年に向かって聞く。
[633]馬超 08/12/29 20:52 xhCGIhuVVU
>>632
その瞬間、ダガーを投げ、スナイパーライフル持ちながらも素早く動き『彼』との距離を長くした。
「生存してるか、どうか確認しようと思ったんですけどね~…。
まぁ、あなた見たいなのが居るなら…別ですけど」
[634]ハバネロ 08/12/29 21:10 dYG1BP8RyE
>>631
「……いったぁっ」
ハゼリアは頭部をいやというほどぶつけて、しかし身動きはとれない状況で横たわっているだけだった。
>>ハバネロサイド
「……」
ラスプーチンは二次的に発生した戦闘の音を聞いた。
「面倒になってきたな。どれ」
Ⅳに向けて歩みを進める。
「我々の計画に邪魔になりそうなものが増えたようだ。こっちを終わらせてからゆっくりと処理しようか」
「……危ないので、下がっていてはもらえませんか」
「いや、いい」
シュパーギンはラスプーチンが歩みを進めるのをじっと見つめる。
(そうだ……そのまま歩き続けろ……あと僅かで丁度良い位置に……)
[635]森本 08/12/29 21:58 E-lv.N1
Ⅳが隠れた遮蔽物に近付く森本。
三メートル手前でとまる。
「手榴弾じゃあ返されたから……。」
小銃の先にライフルグレネードを装着、安全ピンを抜く。
「距離近すぎ。」
[636]怠惰・ベルフェゴール 08/12/29 22:01 bbd8w0vd5.
>>633
「おっと…危ねぇ、危ねぇ」
『彼』はそのダガーをかわしながら自分から距離を取った青年に向
かってにやつく。
「おいおい。一般人に対して何という事をしやがる…くっくく」
言った言葉とは裏腹に『彼』は嬉しそうに笑う。正直、薄気味悪
い。
「今度はどこを狙う?手か?足か?それとも頭か?」
『彼』は自分の言った箇所と同じ部分を指しながらゆったりとした
足取りで青年に向かって近づいていく。
「どうせやるなら派手にやろうじゃねぇか。あっちの連中と同じくら
いによぉ…」
『彼』はにやにや笑いを続けて右手の指を奇妙に動かして骨を鳴ら
し、青年を見つめる。
「さぁさぁ、戦闘開始だ。どっからでもきやがるがいい…」
彼は右手を奇妙に動かして再び骨を鳴らすとそう笑う。
[637]ハバネロ 08/12/29 22:16 dYG1BP8RyE
>>636
(……これはこれは)
ナイアルラトホテップは屋上の物陰でその人物の声を聞く。
楽しくなってきた。
(この人物なら第3のラッパも鳴らせるかもしれませんねえ……)
笑いが止まらない。顔が歪んだ笑顔に―実に愉快そうに。
[638]馬超 08/12/29 22:17 D/TSSuCpjI
「やはり、フォルズさんが言ってた、人ですか…。
まぁ、上司から報告でわかってましたが…」
カイルはそう言うと、袖の中からダガー×3を出した。
「あの人の獲物ですし、死なない程度に・・あしらって上げますよ・・・」
ニコッとした顔で彼に言った。
[639]『特攻屋』高嶺 朗 08/12/29 22:53 *aVOxatVPHOS*Fg31we4duo
>>631
屋上に横たわる二人、少女とハゼリア。
二人に近づく一人の男がいた。
「ったく、勝手にいなくなったと思ったら……何額に風穴なんか拵えてんだか」
男は少女の姿を見て溜息混じりに今の心境を吐き出した。
そして視線を隣に簀巻きになっているハゼリアに歩み寄る
「あー、とりあえず、あなたどちら様で?」
周りの状況を無視して男は聞く。
[640]怠惰・ベルフェゴール 08/12/29 22:53 bbd8w0vd5.
>>638
「死なない程度にあしらう?そのダガーでか?」
『彼』はそれを聞いてとても楽しそうに笑う。そしてそのまま続け
た。
「おいおい…これはひどいギャグだ。俺様を相手するなら対戦車ライ
フルとロケットランチャーぐらいは用意して欲しいもんだがねぇ…」
そして三度、右手の骨を奇妙に鳴らす。
「まぁ、それで殺せると思うならやってみるがいいさ。俺様は丸腰だ
しな」
『彼』は両手の平を青年に見せるようににやにやと笑う。
[641]馬超 08/12/29 23:04 D/TSSuCpjI
「右手につけた、そんな玩具で・・挑もうとするのは、弱者だと思いまして…」
カイルはそう言うと。
「大体は、戦法も思いましたし…」
ビンを投げた。
[642]ハバネロ 08/12/29 23:06 dYG1BP8RyE
>>639
「私?今回、ロシアの事をちょこっと探りにきたらこんなことに巻き込まれた哀れな捜査員よ。とりあえずお願いだから助けてくださる?」
ちょっとこの体勢は惨めというか恥ずかしいというか、情けなかった。
[643]『特攻屋』 08/12/29 23:19 *aVOxatVPHOS*Fg31we4duo
>>642
「ロシアを探りに、ねえ…………」
男は呟くと隣に倒れている少女の傍に屈みこんだ。
「おい、詳しい状況は知らないがせめて簀巻きぐらいは解いてもいいんじゃないか、ルウ?」
頭に風穴が開いている少女に語りかける男。
まともな人間が見れば気が狂っているとしか思えない光景だ。
しかし
「……解くのはいいけど少し待ってなさい」
応えはあった。それもやたら怨みの籠った声で。
[644]ハバネロ 08/12/29 23:30 dYG1BP8RyE
>>643
「……?!!」
ハゼリアは素直に驚いた。
「……なっ……?! 生きてる……の!?」
まさかロシアまで来てこんなものと遭遇するとは……
[645]怠惰・ベルフェゴール 08/12/29 23:42 bbd8w0vd5.
>>641
「右手?…この何の変哲もない右手がどうかしたか?」
『彼』は自分の右手を繁々と楽しそうに見ながら言う。そしてカイ
ルの投げたビンをのんびりと見る。
「それでそのビンでどうするつもりだ?」
まるで動物を観察するかのように彼はカイルに聞く。
>日本・蓮田市
「おかしいですわねぇ~」
蓮田市の歩道、車椅子を押したロングスカートの女性が携帯電話を
見つめながら呟いた。その目は狐のように細い。
「どうしたんだい?『背中』」
その車椅子に乗った蛭弧がにこにこ笑いながら彼女に聞く。
「実は…『右手』に連絡がつかないんですよぉ…他の皆様方には連絡
ついたのですが~」
彼女は困ったように眉根を寄せる。それを聞いて蛭弧は何だそんな
事かと言ったように笑うと目を細める。
「『右手』は私に一番反抗的だからね…。それに彼が電話に出ないと
いうなら、きっとどこかで遊んでいるんだろう」
「遊びですか~?」
「ああ、遊びだよ」
不思議そうに聞く彼女に対して蛭弧はくつくつと嬉しそうに笑いな
がら返答する。そして彼はさらに続ける。
「君も楽しむんだ。この戦いという遊びをね。我が『背中』、ベル・
ナーデル・ファルティア」
「ええ。それが我が主『蠅の王』の望みならば…」
彼女、ベルは嬉しそうに蛭弧に笑いかける。誰もいない蓮田市の歩
道を車椅子はゆっくりと進む。
[646]馬超 08/12/30 00:10 D/TSSuCpjI
「いやぁ~、試し投げただけですよ…」
とカイルは笑いながら言うとビンは右手にあたり、割れて液体が出てきた。
「ちなみに硫酸ですよそれ」
[647]『特攻屋』高嶺 朗 08/12/30 00:12 Fg31we4duo
>>644
「生きてるわよ、普通の武器じゃ私は消滅(ころ)せないから」
少女―――ルウは起き上がりながら疑問に答える。
ハゼリアに見えるように額に手を当てずらすと、風穴が消えていた。
その動作のすぐあとに、ハゼリアの身体を縛っていた触手がルウのスカートの裾に引っ込んだ。
「じゃあ――拳護、ここは任せるわよ。わたしは…………」
ルウは服装を整え、狙撃の主――カイルの方を向くと
「どこかの馬鹿をシメて来る!!」
と言い残しビルを跳びさった。
「……いってらっしゃい」
ルウのキレ具合にやや引きながらも返事だけはする拳護。
しばしルウを見送る拳護だが、視線をハゼリアに戻す。
簀巻きから解放され、両手を上と下から背中にまわし両手を、普通に両足を触手に縛られたままのハゼリアに。
[648]怠惰・ベルフェゴール 08/12/30 00:43 bbd8w0vd5.
>>646
「ほぉ?これは確かに硫酸だな」
『彼』はにやにや笑いながら言う。その笑っている間も彼の硫酸を
浴びた右手は煙を上げながら少しずつ溶け始めている。
「一つだけ教えてやろう。くくく…」
『彼』はゆっくりとした動作で煙を上げている手をカイルの方に向
けた。そしてその右手の平をカイルに向けて広げる。
「俺の右手は生身じゃねぇんだよ…くっくく、人を殺す殺人兵器。そ
れが俺の右手に与えられ新たな使命でなぁ…」
楽しそうに笑う『彼』、その右腕の内部からまるで引き金を押し上
げるような金属音が聞こえてくる。彼はその音を聞きながら叫んだ。
「あんたもうけてみるかぁ!!!この右手の殺人衝動をなぁ!!ヒャ
ハハハハ!!!」
『彼』の高笑いとともに右手の平に閃光が宿り、発射される。その
閃光の発射とともに彼の右腕は肌の色が消し飛ぶように消え、衣服も
右腕の袖が完全に消し飛んだ。
そしてその下からはまるで銃…いや大砲といった方が適切だろう
か、の形を模したような冷たい鉄の塊が姿を現す。そう、これが彼の
今の右腕。
そしてその発射口は五指の付け根、手の平に存在している。『右手
に銃口を持つ男』、その殺人衝動である大型キャノン砲の弾は確実に
カイルに向かっていく。
[649]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/30 00:45 NE1vIEGLeb
>>624-647(Ⅳサイド)
「ちィ!?」
物陰に隠れながらⅣはいまいましそうに舌打ちすると、両の手に持った『鷲』の片方をホルスターに戻し、
「なんか色々とごちゃごちゃしてきましたけど・・・
一人の男として連れの女を置いて逃げるのもあれだよなぁ・・・」
逃げ遅れたハゼリアのことを考え「あ~~~~!!」っと立ち上がる。
「上等、たとえ既婚者だろうと・・・可愛い嫁が居ようと関係無ぇ!!俺は俺の筋を通させてもらう!!」
『鷲』右手に、『一にして千の軍勢』は立ち上がり、
「そこをどいてもらえますかね?」
今まさにグレネードを放とうとしていた森本に向かって言い放った。
[650]馬超 08/12/30 00:56 MPB0UaGD16
「ほらやっぱり、そんなのだから隙が大きいし、壊しやすい部分も丸見えですよ…」
タガーを勢いよく投げ、大型キャノン砲の弾粉砕し、ダガーはピアノ線か何かで引っ張るように、手元に戻った。
「もっとこう、マシンガンか拳銃にすればいいのに…そんなの囲まれたら終わりじゃないですか…」
[651]森本 08/12/30 02:20 E-lv.N1
>>649
「え!?あとちょっとだけ、待って下さい。」
戦闘中に話しかけてくる人間に驚きつつも返事する森本。
彼は撃てるのに撃とうとはしない。
[652]馬超 08/12/30 05:27 D/TSSXVz0k
>>648
「(それにしてもあれが「右腕」ならまだ「頭」「背中」「目」「鼻」「耳」「左腕」「左足」「右足」とか、居そうだ)」
とカイルはありそうだな、と思った。
「フォルズには悪いが、抵抗するなら…
最後の眠りついてもらおう…。
それが嫌なら去れ…。」
[653]ハバネロ 08/12/30 11:05 dYG1BP8RyE
>>647
「……ふう」
解放されようともがいてはみるが、あまりうまくいかない。
「まあ少しは楽にはなったけどね。……ほどけないわね」
>>651
「そこをどけ? それは困る。君には死んでもらうのだから―」
ラスプーチンの声は途中で遮られた。
「森本!もう十分だ。ウェアウルフ!早いところ出てこい!
ターゲット変更!!」
シュパーギンはワルサーの引き金を引く。
「……?!」
ラスプーチンの右肩に大穴が空く。
「待ってました!!被覆弾でも食らえ!! 『一にして千の軍勢』はちょっとばかり下がってろ!!」
ハバネロは物陰から飛び出してきて、コルト・ガバメントの引き金を引く。
[654]森本 08/12/30 15:14 E-lv.N1
>>653
ガバメントで撃たれたところを最後とばかりに、ライフルグレネードをラスプーチンの正面から叩き込む。
「……。」
硝煙のつんとした臭いが周りの空気を犯していた。
[655]ハバネロ 08/12/30 16:17 dYG1BP8RyE
>>654
「………!!」
ラスプーチンの身体は爆風で吹っ飛ばされ、ガサリと音を立てて草むらに墜ちる。
「……ご苦労」
シュパーギンがクルクルと銃を回し、腰のホルスターにスチャリと収める。
「森本さん、おつかれぇ」
ハバネロもクルクルと危なげに銃を回し、……うまく収まらないで普通に収める。
「すまないな。ラスプーチンを殺すために利用させてもらった」
シュパーギンが葉巻をくわえ、Ⅳに言う。
[656]怠惰・ベルフェゴール 08/12/30 21:28 bbd8w0vd5.
>>650、>>652
「くくく…お見事お見事」
『彼』は馬鹿にするように弾を粉砕したカイルに向かって拍手を送
る。そしてにやにやと口元を歪めて言う。
「だが、キャノン砲の砲弾ってものは爆発するもんなんだぜ?そんな
不用意に切ったら…」
粉砕された弾が中空で光を帯びる。
「爆発するぞ?」
次の瞬間、弾の爆発によって起きた熱風が屋上を駆け抜けた。
「!!?」
フォルズは突如として自分の頭上から聞こえてきた爆発音に驚いて
頭上を見上げる。ちょうど、触手がまとわりついているホテルの対面
にあるビルの屋上から爆発による黒煙が上がっていた。
「…な、なんだ?」
フォルズは何か嫌な予感を感じつつ、ベルフェゴールに乗ってビル
の外側についている非常階段へと向かう。
[657]ハバネロ 08/12/30 21:35 dYG1BP8RyE
>>656
「……爆発!!」
ナイアルラトホテップは歓喜に満ちた声を上げる。
彼ならあるいはやれるかもしれない。
外野が消えてからゆっくりと話してみるとしよう……と、物陰で腕を組みにやつく。
[658]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/30 22:07 NE1vIEGLeb
>>655
「・・・ああ、そういうことですか。」
一瞬唖然とするものの、すぐに状況を察し銃を戻す。
「通りで違和感があったわけだ。あれだけの人数で包囲しときながら、手ぬるいやり方でしたからね。
そこの彼もグレネードを持っていながら不意打ちにそれを使いませんでしたし・・・」
森本に視線を移してそう言った。
[659]馬超 08/12/30 22:31 IoZwNCHpcK
>>656
「危ない、危ない…普通の人間いや、武装がなければ即死でしたよ…ダメージはくらいましたが…まだいけるでしょ」
カイルは服はボロボロながらも呟いた。
[660]ハバネロ 08/12/30 22:37 dYG1BP8RyE
>>658
「ご苦労、フランケン」
フランケンが返り血を少量浴びて舞い戻る。
「チカチィロ」を全員片づけてきたようだ。
「そーゆーこと。首領、約束だ。教えてもらおうかい?
あのチカチィロとかいう連中……何者だ?」
タバコを口にくわえてハバネロが早速聞く。
「ああ、そうだったな。『一にして千の軍勢』殿もおそらくは似たような事を知りにここまで来たのだろう、一緒に聞かせてやる。迷惑代だ」
葉巻を口にくわえ、シュパーギンは説明を始める。
「……あの連中の正式名称は帝国私設戦闘団チカチィロ。
帝国主義に取り憑かれたラスプーチンが設立した組織だ。人手が足りないのかどうか知らないが、私の弱みにつけこんで協力しろと言ってきたのでな、ここで殺させてもらった」
「あれ、首領って弱みあったの?」
シュパーギンの眼光に、ハバネロは萎縮する。
「……つづきをどうぞ」
「詳しくは知らないが、連中はロシアを世界最強の国家にしようと企んでいたらしいな。
犯罪者や脱走兵を非人道的にまで人体改造した戦闘集団。
敵の脳に潜り込んで同士討ちを図る「シャッガイ・インセクト」……
準備が整えば、今のロシアを力ずくにでも打ち倒し、ロシア帝国を再建しようとしていたらしい。全く下らん」
最初は適当に聞いていたハバネロも、少々驚きを隠せない。
「おいおいおいおいマジかよ? こりゃあ、早いところ特殊課に帰って上司に報告しねぇと……」
「私の知っていることは大体これだけだ。満足かな、『一にして千の軍勢』殿……?」
[661]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/30 23:23 NE1vIEGLeb
>>660
「だいたいは理解しましたよ。そして礼を言わせてもらいましょう。
ありがとう。今回の俺の目的はその『シャッガイ・インセクト』についての調査ですからね。
今のでラスプーチンさんとやらの目的や虫についての情報も手に入りました。いやぁ良かった良かった。
誰も傷つけず仕事を完遂とは理想の形じゃないですか。」
ご機嫌に微笑むとハバネロに視線を向け、
「ところで・・・今『特殊課』って言いましたよねそこの貴方・・・
あー・・・まさかカノンやエリスちゃんの知り合いだったりする?」
一転して苦虫を噛み潰したように苦い顔になる。
[662]ハバネロ 08/12/31 12:34 dYG1BP8RyE
>>661
「んあ」
ハバネロが思いも寄らぬ事を言われたので、少し考える。
「……んー、そうそうそう。カノンはマブダチだしぃ、エリス……あぁ、うん、あちらさんのお偉いさんね。知ってるけど……」
―アメリカ、修学旅行……流に見せられた新生フリーメーソンの資料が頭をよぎる―
「あれ、あんた……どっかで見た気が……」
喉元まででかかった名前がどうしても出てこない。
「ほう。カノンを知っているのか?私も一回戦ったことがあるがな、あの安っぽい挑発を得意とする奴だろう」
……安っぽい挑発。
”暇なら俺と遊ばね?幼女でおッ勃ててるその竿に鉛弾ぶち込んでやるからさ~。”
「なるほど」
シュパーギンの言葉にハバネロも大きく頷く。
[663]森本 08/12/31 18:06 E-lv.N1
>>662
「世の中狭いの。」
森本は独り言を言う。そこで気付く。
「そういえば、そろそろ逃げましょう?」
[664]特攻屋 08/12/31 18:40 E-wv2XZ
「……下はどうやら一段落ついたみたいだな」
ホテル前に群がる人込み、その様子を見ている拳護は実況した。
>>659
「…見つけた!」
ビルを跳びかうルウは、眼下にて起こった爆発の後にカイルの後ろ姿を見つけた。
そして一度近くのビルに着地し、こちらに気付かないカイルに一気に飛び掛かり、
その背中に拳を叩き込んだ。
ちなみに飛び掛かる時に蹴ったビル屋上の床は僅かに靴型にめり込んでいた。
[665]馬超 08/12/31 19:11 abuUaTh2K/
「あ、いいねちょうど、こっていて、楽になりました…よ!…」
カイルは振り向き、顔面殴り、額の穴をほじくるように持ちそこらへんに投げ捨てた。
「ふう、こちらを見てる奴を叩こうと思いましたが…さて、どうしましょうか…」
[666]ハバネロ 08/12/31 20:42 GoRGEoUS
>>664
「……あら、そう。」
ハゼリアは触手をどうにかこうにかほどこうと悪戦苦闘し、ゴロゴロと転がってはいるが、未だ往生際の悪い触手は彼女の腕と足から離れては行かない。
「……情けないんだけど、この最後のコレをちょっとほどいてくださる?」
[667]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/31 21:29 NE1vIEGLeb
>>662
「安っぽい挑発・・・まぁあれはアイツの遊び心みたいなもんですからね。
しかし・・・『特殊課』所属ということは・・・アリス達のことはご存知ですよね?彼女達はその・・・無事ですか?」
ばつの悪そうな顔でハバネロに対して問いかける。
[668]ハバネロ 08/12/31 22:40 dYG1BP8RyE
>>667
「?」
ハバネロが訝しげに彼を見つめる。
「ぴんぴんしてるけどな。アーデルハイドにヒルダの二人な。結構局長にかわいがってもらってる……」
彼女ら二人が元々属していた組織と、Ⅳの顔がぴっっっったりとリンクした。ハバネロの脳内でカチリと何かがはまった。
「お、お、お、お、お前っ?! もももももしや……流の奴が持ってたあの組織についての資料にあった……Ⅳ……っ?!」
今すぐ飛びかかろうかとも思ったが、もうすでにフリメは崩壊しているのだ。
だとすると、局長に連絡して指示を仰ぐか?
しかし、何やっても叱られそうだという悪い予感がする……
[669]特攻屋 08/12/31 22:40 E-wv2XZ
>>665
カイルに殴られ捕まえられ投げられたが、ルウはすぐに起き上がった。
まるで某再生神父がごとく
「殴り飛ばすつもりで殴ったのに……随分と頑丈ね」
紅くなった頬をひと撫でしながらカイルを睨み付ける。
>>666
「ほどいてくれ……と言われても、な」
年頃の女性がゴロゴロと悶える姿に、どことなく哀愁を感じている拳護。
「こいつの頑強さは結構なもんでな、
下手に力ずくで解くよりアイツに自分で解かせた方がいいんだが…」
[670]ハバネロ 08/12/31 22:46 dYG1BP8RyE
>>669
「……はあ、そう」
ため息をついて、ゴロゴロするのをやめる。
と同時に、やるせなさや情けなさや無力感がやってきた。
手足を縛られて自由を失って、傍らで見守られているこの構図、非常に、非常に、ひっっじょうに恥ずかしかった。
「……貴方、名前は? 知ってたら、あの触手のお嬢ちゃんの事も教えてちょうだい」
[671]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/31 22:57 NE1vIEGLeb
>>668
「ええ、恥ずかしながらフリメ崩壊後は別のところで使い走りをさせられています。
しかし・・・世間は狭い。出来ればそちらの関係者には出会いたくなかったんですがねぇ・・・」
ハバネロの反応に苦笑しながら感慨にふける。
「ですが彼女達が無事と聞けて本当に良かった。あの二人は俺から見てもこちらの世界には向かないですからね。
特にアリスは・・・その・・・嫁と年が近いせいか・・・どうもアレでしてね・・・」
・・・Ⅳ(27歳)、アーデルハイド(十代半ば?)・・・・・・
「・・・・・・・なんですかその犯罪者を見るような目は?」
[672]ハバネロ 08/12/31 23:07 dYG1BP8RyE
>>671
「……うむ、法律的に問題が無いのならどうこういう権利は俺には無い」
タバコを口にくわえ、ハバネロは言う。
局長の影響で、断片的にではあるが法律には(ごく一部)詳しい。
といっても刑法と民法のごく一部、憲法第一条すら唱えられない偏った知識ではあるが……
「よぅし、気を効かせてやろうか。Ⅳ……とか言ったな?誰かに伝言があったら俺が伝えておいてやる。
まずはアリスと……まあ呪い十字の連中にもヒマがあったら伝えてやらないこともない。
なんかない?」
[673]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/31 23:23 NE1vIEGLeb
>>672
「・・・ありませんね。それどころか俺に会ったことは誰にも言わないでもらえませんかね?」
きっぱりと答えた後にきっぱりと切り捨てるように戒言の旨を口にする。
「見ての通り俺はとある目的で『こちら側』で銃を取っています。
以前俺は『呪い十字』を抜けるときに俺はカノンとエリスちゃんにもうこの世界には戻ってこないと約束したにも関わらずね。」
自重するような口ぶりだが、そこには強い意志があり、
「ですが・・・俺はその約束を破ったことに対して言い訳をする気は無ければありふれた謝罪で誤魔化すつもりもありません。」
故に・・・と彼は語気を強めて言う。
「俺は『呪い十字』の皆に伝えることも無ければ、『もう関係ない』アリス達に言いたいこともありません。
この世界においてその手の馴れ合いが己の足元をすくうことを・・・貴方も知っているでしょう?」
そう言ってのけたⅣの眼はまごうことなく『こちら側』のものだった。
[674]ハバネロ 08/12/31 23:31 dYG1BP8RyE
>>673
「……ふん」
ハバネロはきびすを返す。
「流石は」
携帯灰皿に煙草を押し込み、息の根を止める。
「……『こちら側』の人間か。
だったら、何で……」
そのまま言葉を最後まで言わないで、ハバネロは歩き出す。
「俺の仕事は終了だ。早いところ戻って報告を済ませねばならない。じゃあな、首領。それと『軍勢』殿」
大股で歩き出す。
―だったら何で嫁なんてもらってやがる、畜生め。
最後に、おそらくは誰にも聞こえない声で、嫉妬も込めて、そう呟いた。
[675]No.Ⅳ【愚人王】 08/12/31 23:40 NE1vIEGLeb
>>674
「ええ、さようなら。出来ればもう二度と会わないことを祈ります。」
去り行くハバネロの背中を無機質な眼で見つめ、シュパーギンに視線を移す。
「では俺も失礼します。この度は本当にありがとうございました。」
連れの者がまだむこうでトラぶって居るかも知れないので・・・と頭を下げて背中を向けた。
[676]ハバネロ 08/12/31 23:50 dYG1BP8RyE
>>675
「……ああ。さらばだ」
シュパーギンはラスプーチンが墜ちた草むらを見る。
死体は消えていた。
「……フランケン。ロシアの動向から目を離すな。恐らくは奴は―」
フランケンは頷く。
「もしもし、局長か」
ハバネロが公衆電話で局長室につないでいた。
「これから帰る」
『そうか、ご苦労だった。報告を正式にしてくれ』
ハバネロは電話ボックスから出る。
「あー、しまった。森本さんおいていっちゃったなぁ。……どうしよ」
まあ人というのは一期一会。
別にいいや、と少し思った。
[677]怠惰・ベルフェゴール 09/01/01 02:19 m/YBrMg2.C
>>665、>>669
「おいおい、女と話している余裕があるのかぁ?」
『彼』は砂塵の中をゆったりと歩みながら笑う。その間に右腕の六
連弾倉が回転し、次弾が装填される。
「くっくく、ロシア旅行も悪くはないな。これほど面白い奴と出会え
るとはなぁ…」
彼は鉄の塊である右手の指を奇妙に動かす。そして突然屋上に現れ
た少女、ルウを見て聞く。
「そこのあんたもこの祭りに参加希望者かぁ?どうせなら派手にやっ
てくれよぉ。じゃねぇと楽しくねぇからなぁ…」
そしてカイルとルウの元にゆったりとした足取りで歩き始める。
[678]馬超 09/01/01 04:00 Jlmd05FRTt
>>669
「ところで、あなた『JOKERS』となにか、関係ありますか?」
とカイルは額から取った玉を持ちながら、ルウに質問した。
「解答、答えによれば、さっきやったことは謝りましょう…が、もし悪ければ…」
>>677
そこで彼の発言を聞き。
「狂人は黙ってください…今、真剣なんです…。
それに・・帰ってください普通に邪魔です…」
とカイルは、彼に興味なさそうな声で言った。
「それでも、構ってほしいなら相手しますよ…」
[679]ハバネロ 09/01/01 09:37 dYG1BP8RyE
>>677
「……右手に銃口のある男」
ナイアルラトホテップはどこから出てきたものか、彼に向かいゆっくりとしたペースで歩みを進める。
「ああ、そのままでお願いします。私は、ただ貴方に一つ『お願い』があって来た」
ニヤニヤと笑いながらそう言う。
「どうか話だけでも聞いてくださりませんか、ねえ?」
[680]特攻屋 09/01/01 11:02 E-wv2XZ
>>677
「しったことじゃないわね」
右手が銃口の男の問い掛けに、「そんなの関係ねぇ!」と言わんばかりにそっけなく返すルウ。
>>678
「……謝りましょう、ですって?」
カイルの言い方に、ルウはさらにキレた。
「人の頭に銃弾撃ち込んどいて、答えによっては謝りましょう?」
顔を俯けワナワナと身体を震わすルウ。
しかも服の下で身体が隆起したり縮んだりしている。
しばらくして顔をあげ、ルウは冷笑を浮かべカイルに言った。
「……少し、頭冷やしましょうか」
[681]馬超 09/01/01 11:20 u8/ttQ8xV3
「今度はナイアルラトホテップですか…まったく次から次へと…」
カイルは疲れ気味な声で呟いた。
「(しかし…相変わらず、大変な事ばっか起こそうとしますね…)」
[682]馬超 09/01/01 11:23 u8/ttQ8xV3
>>680
「で、あなたは『JOKERS』と関係ありますか…」
カイルはルウの言葉を無視するように言った。
[683]怠惰・ベルフェゴール 09/01/01 12:36 m/YBrMg2.C
>>678、>>680
「普通に帰りません、ごめんなさい。くっくく」
『彼』は歩むのを止めてその場で口元を歪め、笑う。さらにルウか
らの返答を聞き、カイルへの明確な殺意に気づくと、
「嬢ちゃんはその兄ちゃん自身に用があったって事か…くっくく、こ
れは邪魔するのも野暮だな…」
『彼』はそう言うとそのまま地べたに座り込む。
「俺様はここで見物させてもらうぜ…嬢ちゃんの殺意の行く末をな
ぁ…くっくく」
そのまま薄気味悪く笑う。
>>679
「くっくく…あんたもこの祭り参加希望者かい?」
『彼』は地べたに座り込んだまま突然現れた男、ナイアルラトホテ
ップに驚く様子もなく彼の方を見て聞き、さらに続ける。
「『お願い』ねぇ…ちょうど今暇になった所だ。聞こうじゃねぇか…
くっくく」
[684]馬超 09/01/01 13:15 8Am6ZBHQQE
「殺意と言っても、ただの恨みじゃないんですか…?。」
カイルは気楽そうな声で言った。
「まぁ、うち知り合いだってサキュバスの手脚を切り落としたらしいですけどね、そのあと和解したらしいですけどね…。」
[685]特攻屋 09/01/01 16:44 E-wv2XZ
>>679
>>682
カイルに向け殺気を放つルウ。
だがそれは唐突に無くなる。
鼻孔に入る匂いにより、視界に入ったナイアの姿により。
「……あはっ」
その途端笑い声が出る。
その表情はいまだ笑みを浮かべているが、そこにある感情は……喜悦。
「あははははははははははははははははははははははっ!!」
狂ったかのように笑い声をあげる。
ひとしきり笑い続けて、唐突にやむ。
そしてゆっくりとナイアに向け歩を進めながらカイルに返事をする。
「『JOKERS』が何を指しているかは知らないけど、私は関係してないわよ」
[686]馬超 09/01/01 17:07 cjulRFV1sS
「(あ~あ、面倒な奴でしかもハズレを引いたとはね…
ついてないね、まぁこんな接触方を考えた自分が悪いが。)」
カイルはなんか、ややヒキ気味な感じで思った。
「もう一つ聞く、霞拳護とはどんな関係だ?」
>>639のことが一瞬だけだが、見えたので聞いてみた。
[687]特攻屋 09/01/01 21:15 E-wv2XZ
>>670
「俺の名は霞拳護、流れの料理人だ。
で、あんたの言う触手のお嬢ちゃんがルウって名で、俺の連れだ」
>>686
「私とアイツの?
ただの連れよ」
僅かにに視線をずらしカイルに言う。
されど歩は止まらず進む。
[688]森本 織部 09/01/01 21:46 YzoDndzxtS
「さて、さて、私はもうちょっと旅行を楽しみますか。」
噂のⅣにも会えたし、少しは特殊課に対して罪滅ぼしが出来ただろう。
スキップでもしそうな足取りで森本は歩く。周りの喧噪はお構いなしだ。救急車やパトカーも知らん振りだ。
「次はどこに行こうか?」
でも顔は泣きそうなくらい寂しそうだ。
[689]馬超 09/01/02 00:10 QxnVpRdk1L
>>687
「(あやしいですね、調べる価値あるか…)」
カイルはそう考えると。
「(まぁ、軽く遊んでやりますか…)」
そう思うとカイルはダガー×3を取り出した。
[690]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/02 02:56 NE1vIEGLeb
>>Ⅳサイド
「さてさて、だいたいの仕事は終わったとして・・・・・・・ハゼリアさん探さなきゃな。」
偶然とはいえ此処での出会いも何かの縁だろう。
野郎ならガン無視だが、女性を見捨てるのはどうも・・・とⅣはハゼリアを探し始める。
「ついでだしさっきのおっかないお姉さんの言ってたことも教えてやるとするか。
向こうも俺と似たような用件だったみたいだし・・・」
[691]ハバネロ 09/01/02 13:48 dYG1BP8RZY
>>ナイアルラトホテップサイド
「貴方にお願いしたことはひとつ。
蓮田市、というとある日本の地方都市へ、クレーターを作成し、川を血で染める。
……どうです?胸が高まりませんか?
むろん、貴方が報酬を要求するならそれに答えましょうか」
>>ハバネロサイド
ハバネロはもう飛行機の中だった。
禁煙の張り紙をうらめしそうに睨みながら、局長にまた怒られるな、と思っていた。
というより、何やっても怒るのだが。
>>ハゼリアサイド
ハゼリアはもがいていた。
ナイフを取り出したはいいが、触手を切るとなると両手が縛られている状態では間違って自分も切ってしまうかもしれないという恐怖があったので、地面に横たわったまま唸っていた。
[692]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/03 01:10 NE1vIEGLeb
>>691
ハゼリアの耳元でスタスタと歩み寄る革靴の靴音が聞こえる。
「こんなとこに居ましたか。」
背後から声が聞こえると同時にナイフを握るハゼリアの手を優しく握られる。
ゆっくりと指を解くようにしてナイフを受け取ると、
「動かないでくださいね。」
慣れた手つきでロープを断つように触手を切り解いていく。
そしてすぐに・・・
「はい、もう大丈夫ですよ。」
ハゼリアの拘束は解かれた。
[693]ハバネロ 09/01/03 12:43 dYG1BP8R5c
>>692
「あっ、あっ……?!」
突然自由になったことでハゼリアは若干戸惑う。
「あぁ……えぇと……ありがとう」
手首をクキクキと動かしながら、言いにくそうに言う。
「それで、向こうは大丈夫だったかしら?」
[694]『特攻屋』高嶺 朗 09/01/03 15:27 *aVOxatVPHOS*Fg31we4duo
>>691
ナイアに近づき、その腕を掴むルウ。
「ねえ、お兄さん。私と遊ばない?」
>>692
>>693
「……あーっと、お知り合いでお迎えか?」
二人のやり取りから推察し、二人に聞く拳護。
[695]ハバネロ 09/01/03 15:38 dYG1BkdWlY
>>694
「あぁー、いいですねぇ。
まああんまり激しくされると疲れるのでほどほどに。
あぁ、右手が銃口の貴方はゆっくりと考えていてくれて構いませんから」
にやっと笑って、ナイアは答える。
[696]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/03 21:40 NE1vIEGLeb
>>693-694
「向こうはあらかた片付きましたよ。割と穏便にね。」
ハゼリアに手を差し伸べる。そして拳護のほうには振り向くことなく、「ええ、まあそんなところです。」と適当に答えておいた。
[697]ハバネロ 09/01/03 22:08 dYG1BkdWlY
>>696
それを聞いて、少しハゼリアは安心する。
ふうと息を吐き、「そう」と答えておいた。
「さっき襲いかかってきた人たち……何者だったの?
触手の人とは多分別だと思うけど」
[698]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/03 22:27 NE1vIEGLeb
>>697
「ああ、まぁ聞いた話で俺もちゃんと理解しているわけではないですけど・・・」
とりあえずシュパーギンから聞いた話をそのまんま伝える。
小説っていうのは地の分で一言で話を進められるから便利だ。
「まぁ結局そのラスプーチンとやらは最後グレネード喰らって吹っ飛んで終わりましたけどね。
まぁ死体は確認していませんが・・・そこまでは俺の仕事じゃないんで問題はないですね。」
[699]ハバネロ 09/01/03 23:14 dYG1BkdWlY
>>698
「……そう。ありがとう、捜査する手間が省けた」
そう言ったあとで、ハゼリアは軽くため息をつく。
「これ以上貴方と行動を共にするわけにはいかないわ。
情報をくれたお礼に教えてあげる、私はナチス特殊部隊ラスト・バタリオン幹部「ロンギヌス・ドライツェーン」の一人、「ロンギヌス・フュンフ」ハゼリア・キュルテン。
フュンフはドイツ語で「5」という意味。私は13人のうち5番目の人物。
ちなみに……ラスプーチンも元々うちの幹部でね。「ロンギヌス・ヌル」なんて呼ばれてたわ。
分かるでしょ?ほんとに残念だけど、ここでお別れ。
それじゃ……Auf Wiedersehen!」
大声でそう言うと、両手でⅣを突き飛ばし、ハゼリアはモスクワの寒空の下を走っていく。
[700]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/03 23:29 NE1vIEGLeb
>>699
「な!?」
驚いた瞬間に不意を突かれ突き飛ばされたせいか、無様にしりもちをつく。だが、
「っち!、待ってくださいよ!!」
すぐに起き上がりそのままハゼリアを追う。
[701]ハバネロ 09/01/03 23:37 dYG1BkdWlY
>>700
「なッ、なッ、何でついてくんのよ?!」
Ⅳが追跡してくることに驚愕しながらも全力をかけて道を駆ける。
「わ、わ、私なんかがいたら迷惑でしょっ?! いっ、いっ、一緒に行動する義理なんて無」
実に見事な地面への顔面ダイブだった。
ここまで派手な転倒もそうそう見れるものではない。
空中に飛翔する瞬間……ハゼリアに、今までのことが走馬燈のように蘇り、そして自分も含めた周り全てがスローに見えた。
そして転んだ。
[702]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/03 23:55 NE1vIEGLeb
>>701
「義理?んなもん関係ないでしょう!!」
負けじとⅣは追いかけて大声でハゼリアの声にこたえる。
そして目の前でターゲットの女性が躓き派手に転倒しようとする姿が視界に映る。
「ちょ!?大丈夫ですか!?」
盛大に顔面ダイブをかましたハゼリアに急いで駆け寄った。
[703]馬超 09/01/04 00:10 xhCGIeyJTj
>>694
「(無理ですね、第一相手ナイアルラトホテップ…隼人いやノーデンスの話によれば、元のノーデンスは奴に倒されたらしいし…)」
カイルは苦い顔をしながら、思うと。
「なら、こちらはあなたとの続きをしたいですね、気分も変わりましたし…」
カイルは「右手の男」に言う。
[704]怠惰・ベルフェゴール 09/01/04 03:28 m/YBrMg2.C
>>691、>>695
「考えるまでもねぇな。破壊と殺戮、それが俺の楽しみだ。だからそ
の依頼、包んで受けようじゃねぇか…と言いたい所なんだが…」
彼はそこで話すのをやめると、自分の機械となった右腕を指差して
ナイアルラトホテップに言う。
「そういった大規模な破壊、殺戮を行う場合はこの手をつけたクソ
『社長』に報告をするって面倒なシステムになっててねぇ…」
『彼』はそう言いながらぼろぼろの上着のポケットをまさぐって何
かを取り出した。
それは液晶が割れ、すでに使用できない状態となっていた携帯電話
だった。
「あいつに直接報告するにも当の携帯がこれでなぁ…あんたもってな
いか?」
その携帯をつまむように持ちながら、にやにやとナイアルラトホテ
ップに『彼』は聞く。
>>703
そして自分に話しかけてきたカイルを横目で見て聞く。
「遊ぶ前に連絡させてくれねぇか?あーあんたでもいいなぁ…携帯持
ってねぇか?」
[705]ハバネロ 09/01/04 11:28 dYG1BkdWlY
>>702
「……うう」
不運だ。
ハゼリアはバフンバフンと荒々しく埃を払い、そして……やりにくそうにⅣの方向を見る。
「……そっ……そこまで……私と一緒に行きたいと? あの世界を血で染め上げたラスト・バタリオンの一味のこの私と?」
>>704
「けーたいですか」
少し困ったようにナイアルラトホテップは携帯を取り出す。
「あんまりこれは使いたくないんですが、まあいいでしょう。手短にお願いします」
クローン携帯という奴だった。
「ふう、これで第3のラッパはどうにかなりそうです」
ほっとしたようにつぶやく。
[706]馬超 09/01/04 12:06 8Am6ZrCtrO
「(第3のラッパ…やはりあれをやるつもりですか…)」
カイルそう思うと。
「(悪いが障害の目、叩いておくか…上にも伝えておこう・…」
[707]ハバネロ 09/01/04 12:22 dYG1BkdWlY
ハバネロは特殊課に帰還していた。
「だぁかぁら、京岡。分かる?ゆぅあんだすたん?いつまでそんあショットガンで戦う気?」
「……じゃあどうしろっていうんですか?」
「うん、拳銃にしろ。そうだな、ベレッタなんか扱いやすいんじゃないか」
京岡はベレッタを握りしめ、やや困ったような表情をしている。
「まあ確かに、両手では扱いやすいですね」
「ばっかやろう!二丁拳銃やめろ、両手で一つ持て!二丁拳銃なんざバカかカッコつけのすることだ」
「でもカノンさんは二丁拳銃ですよ?」
「……ありゃあいいんだよ。とにかく、二丁拳銃はやめろ」
「でもカノンさんは……」
「カノンから離れろ! いいなっ!とにかく、拳銃に慣れておけ!」
そう言って、ハバネロは談話室の扉を勢いよく開ける。
「局長、今どんな感じだ」
「どんなって、いつも通りですけど」
ハバネロは頭をかきながら、局長室へと足を運んだ。
[708]馬超 09/01/04 14:28 8Am6ZrCtrO
「バカとか言うが、第一バカが銃を使えるわけないだろ…」
隼人はとりあえず小声でつっこんだ。
「(それに、二丁拳銃の方が、もしもの時ためになるしな…)」
[709]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/04 14:58 NE1vIEGLeb
>>705(Ⅳサイド)
「一緒に行きたい?いやいや、そんな軟弱なこと言いませんよ。」
微笑みながらハゼリアの目を真っ直ぐに見つめる。
「俺が付いていくんじゃなくて・・・貴女が俺に付いて行きませんか?
もちろん無理強いはしません。ただ・・・」
手を差し出して優雅に笑う。
「もし貴女が自分の行いに疑問を・・・そして悔いを感じているなら・・・
俺と共に来てくれませんか?返事はすぐにとは言いません。
ですが貴女がもし今と違った道を進みたいと思ったときは、そのときに再び会ったときに俺の手を取ってください。」
>>707(カノン&エリス)
「俺がどうかしたか?なんか外にまで聞こえていたが・・・」
ハバネロが去り、局長室に向かった頃、談話室にカノンとエリスが入室する。
「あれ・・・お前は確か・・・ああ、京岡だっけ?」
「兄さん、お邪魔しますくらいいいなさい。突然押しかけてごめんなさい。
あれ?てっきりハバネロさんも居たと思ったんだけど・・・」
傍から見れば姉妹に見える二人が並んでいる姿はその整った容姿も相まって一枚の絵画のように見栄えがあった。
[710]ハバネロ 09/01/04 18:05 dYG1BkdWlY
>>709
「…………」
疑問。
悔い。
「……分かった。でも、今はまだ別の道を通らせてもらうわ。
貴方の言葉、覚えておく。それじゃ元気で」
背を向けて歩き出し、しかしハゼリアはほほえみながらそう返事をする。
……疑問。
ハゼリアの心にその言葉は突き刺さった。
†
「あっ、カノンさん!どうも、こんにちわです。えぇと……エリスさんもこんにちわ」
ぺこりとお辞儀をして挨拶をする。
「今、ハバネロさんは局長室に行きましたよ。ちょうど今報告に行くって。調べものが終わったみたいで」
……で、局長室。
(怒られるだろうな……怒られるだろうな……)
ハバネロはドキドキしながら扉をあける。
「ただいま」
「……あぁ、ハバネロ」
局長がハバネロを見る。
「大丈夫だったか?どこか怪我してないだろうな?」
「……い、いや、別に」
「……そうか、良かった」
局長は安心したように息を吐いた。
あれ?
怒られない?
「……怒らねーの?」
「は?」
「……いや、いいんだ。忘れてくれ。
それより、分かったぜ。色々と、な」
[711]特攻屋 09/01/04 19:48 E-wv2XZ
>>695
「ほどほど、ね。
正直無理ね、だって……」
そこまで言ったその間に、ルウが掴んだ手の間から血が流れていた。
さらに、ナイアの腕にルウの服の袖から伸びた触手が巻き付いた。決して離すまいと言わんばかりに。
「私が満足するまで貴方を喰(た)べるのを止めないんだから!」
触手の先端が口となりナイアに襲いかかった。
>>710
「いいねぇ、若いってのは」
ハゼリアとⅣの一連のやり取りを見ていた拳護は感慨ぶかくつぶやいた。
「さて…追いかけますか」
視界からハゼリアがいなくならない内に、拳護はハゼリアを追いかける。
ひっそりと、されど迅速に。
[712]ハバネロ 09/01/04 21:44 dYG1BkdWlY
>>711
「わああああ、止めて下さいよ、この体だってやっとの思いで」
ナイアの声はブツンと途切れた。
頭から喰われた。
「…………」
ナイアの体は、独楽(コマ)が回転を止めて、地面に転げるように、力無く倒れた。
その肉体はもう動かない。
そして。
『やめろ。離せ。迷惑だ』
彼女の後ろにナイアの影が浮かび上がった。
だがただの影ではない。
その姿はナイアの影ではあったが、その体には目が無数に浮き出て彼女を凝視している。
しかし、ナイアの体は触手に喰われて未だ横たわったままである。
さらに奇妙なのが、その影はテレビの砂嵐のようなゴチャゴチャで満たされていることである。
そして、無数の目。
『離せ。このままでは、私の人間では無い姿を晒すことになる。
それはまだ早い。未だ、その時期ではない。離せ』
彼女の後ろに立った、ナイアの影の姿をとった、無数の目が浮き出て砂嵐でグチャグチャしたソレはそう言った。
[713]馬超 09/01/04 23:21 bl9gC4ujFV
「(奴の本体か…わたし、ヒュプノスでは、はがたちそうにないな…前のみたいに、ノーデンスの二の舞はごめんですし…)」
カイルはそう小声でつぶやくと。
「しかし奴は身体を乗っ取っていたのか…こちらは変化で人間の姿をして、ノーデンスは確か同化して、意識とかは全ては隼人の物らしいですが…残るあの人も変化でしたっけ…)」
カイルは考えていた
[714]怠惰・ベルフェゴール 09/01/05 00:20 m/YBrMg2.C
>>705
「おお。ありがたいねぇ…くっくく」
『彼』はナイアルラトホテップからクローン携帯を受けとると、そ
のままボタンをプッシュし始める。その後ろではルウによってナイア
ラルホテップの仮初の身体が大変な事になっているのだが、彼はそん
な事を気にする様子はない。
ボタンプッシュ後、二回目のコールで相手は出た。『彼』はクロー
ン携帯を耳に当てる。
「よぉ。ベル久しぶりだなぁ…」
『…はぁ。遊ぶ事に忙しくても携帯ぐらい出てくださいよ~』
「くっくく。…残念ながら携帯をぶっ壊しちまってなぁ」
『…自分で買ってくださいね~』
電話の向こうで呆れたようにベルが言う。彼はそれに口元を歪ませ
た笑いで応えるとさらに続ける。
「まぁその話は置いといてちょっとうちの『社長』に指示を仰ぎたい事があってだなぁ…」
『なんですか~?』
「実はな…」
『彼』はナイアルラトホテップの依頼について簡単に電話越しのベ
ルに話す。それを聞いた彼女は嬉しそうに言う。
『そうですか~。それは『社長』も喜びそうですね~。わかりました、私から伝えときますです~』
「くっく…よろしく頼むぜ。ああ、それと俺様もそろそろそっちに合流してぇ。だから日本から迎えを頼むぜ」
『…ええ。そう言うと思いましてもう向かわせてます~』
「それはありがてぇなぁ…」
『彼』がそう言って口元を歪ませかけて笑おうとした時だった…
「見つけたぞ!『右手』!」
非常階段を駆け上がり、フォルズがベルフェゴールとともに屋上に
辿り着いた。彼はしばらく中空を滑空して勢いよく屋上へと降り立
ち、自らの足でベルフェゴールの滑空の勢いを殺して止める。
「ああ?誰だ、てめぇは?」
『彼』はクローン携帯の電源を切ると、それを左手に持ちかけてフ
ォルズに聞く。フォルズはベルフェゴールのハンドルを握りながら歯
軋りをする。
今、目の前に立つぼろぼろの服を着た男の姿と昔、燃え盛る炎の前
に立つあの男の血まみれの姿が重なる。
「貴様が忘れても俺は忘れない!『右手に銃口を持つ男』いや、デイ=ヴィジョン!」
フォルズは憎しみを込めた瞳で右手に銃口を持つ、仇敵を見据え
た。
[715]馬超 09/01/05 00:49 bl9gC4ujFV
「(フォルズ、あなたには悪いですが、この男は、ここで殺ることにするか、組織は隼人に任せますか)」
カイルはそう思うとダガー×3を構え。
「悪いですけど、ここで永遠の眠りについてもらいましょうか…」
デイにカイルは言う。
[716]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 02:15 NE1vIEGLeb
>>710(カノン&エリス)
「ふぅん、まぁいいか。しかし・・・お前らさっき何話してたんだ?」
「兄さん、そんなことを訊きに来たわけじゃないでしょう?」
「硬いこと言うなよ。いざ現場で働くときはこういうどうでもいい会話で信頼感を築くことによってチームワークと言うものが生まれるんだよ。
ま、司令官のお前には分からんか・・・」
はいはいそうですかとエリスは流すと勝手にしなさいとさじを投げる。
どうも今回は仕事の類で来ているのではないらしかった。
>>710(Ⅳサイド)
「・・・ま、言うことは言ったし・・・後は彼女次第か・・・」
まぁそれでいいかと彼は笑い彼女と反対方向に歩き出す。
「報告内容には十分だな。出来れば現物を捕獲しときたかったが・・・まぁ適当に残党狩りでもして手に入れるとするか。」
[717]ハバネロ 09/01/05 10:35 dYG1BkdWlY
>>716
「ハバネロさんが、お前は色んな銃に慣れておけって。ベレッタ渡されて……」
ふう、と京岡は困ったようなため息をつく。
その後ろでは、役目を失ったモスバーグが寂しげに立てかけられている。
「カノンさんたちは、何か此処に用でもあるんですか?」
そのころ局長室、ハバネロが報告を終わらせていた。
「……以上だ」
「なるほど、人間部分を破壊することが手段か……。しかし、ただで破壊できるとも思えない」
「頭か心臓を破壊すればいくんでねーの……」
そこまで言ったハバネロの言葉を遮るかのように、アーデルハイドが横から口を挟んだ。
「ほんとうにそれだけ?」
「は?」
「本当に貴方が報告すべきはそれだけ?」
―勘、鋭すぎるだろ。
だがしかし、言うわけにはいくまいて。
「……これで全部だよ、あのロシアで起こったことは、これで全部だっ!」
「ほんとうに?」
「……おうよ」
アーデルハイドは釘が突き刺さるような鋭いジト目でハバネロを見つめていたが、「そう」とつぶやいてハバネロから視線を外した。
「局長」
「なんだ」
「……あんた、少し休め」
は? という顔を、局長はした。ハバネロなりの思いやりであった。何せ局長の両方の目は見事に充血していて、このままではぶっ倒れるだろーなーと容易に想像できたからである。
「目、真っ赤だろ」
「……うるさい」
あうー、とヒルダが困ったような声を上げる。恐らく、こういう事はヒルダも言ったのだろう。そして、今の結果と。
[718]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 12:03 NE1vIEGLeb
>>717
「ん?ああ、たいしたこと無い用ではあるがな。本当ならエリスまで付いてくることは無かったんだが・・・」
「私の場合はただの気分転換ね。最近ずっと働き詰めだったから。
二日程徹夜してたらロバートさんにストップかけられたのよ。」
「やれやれ、一司令官が部下に指図されるとは・・・わが妹ながら情けないな。」
ため息をつくエリスにカノンがニヤニヤ笑ってはやし立てる。
が、
「まぁそれに・・・私の予想だとどうせまた雅ちゃんも無理してる頃だと思ってね。此処の人たちにはうちでいうロバートさんみたいに彼女に言って聞かせる人が居ないでしょう?」
軽く流したエリスはさりげなく鋭いところを突く。
[719]ハバネロ 09/01/05 12:21 dYG1BkdWlY
>>718
「……そうですね。多分局長は多分無理しちゃうタイプなんですよ。責任感強すぎるっていうか」
うーん、と腕を組んで困ったように京岡は言う。
「まあ、とりあえず局長室に顔見せてって下されば。うちの局長も喜ぶと思います。二人の顔を見れば、ね」
京岡は立ち上がって、局長室への先陣をきる。
>>局長室
「このままじゃぶっ倒れるぞ」
「よけいなお世話だ」
ハバネロは困ったように唸る。局長に倒れられるとこっちが困る。
「……その年で局長を任せられた責任っつうものはあるだろうが……」
「うるさい」
局長の額に青筋が立つ。
「……両親が悲し―」
「その言葉を」
局長がハバネロを真っ赤な目で睨む。
「二度と口にするな」
どうしよう、とハバネロがヒルダとアリスにささやく。
「あう……どうしましょう」
「…………」
[720]アス 09/01/05 16:55 JAvIhMzW02
蓮田市、アスカのマンション
「…今回の旅行は非常に遺憾であった。」
エマが、暗い顔で宣告する。
アスカたちは今回のロシア旅行、最低限の護身用具のみを持ってきていただけなのでロシアでの交戦には、逃げ回るしかなかった。
「大体、俺を縛ってまでも旅行に連れて行く理由があったのか?」
アスカが、品のある顔をゆがめながら一人愚痴る…部屋の隅で。
「そうか。やはり、失敗体から作ったクローンを薬物強化してもあまり変わらないか。」
アルスが、電話を切る。
「…やはり、『E=MA』部隊の編成には一次クローン、もしくはオリジナルのの体細胞が必要か…」
アルスが、部屋を出ていく。
[721]怠惰・ベルフェゴール 09/01/05 18:21 m/YBrMg2.C
>>715
フォルズはベルフェゴールのフロントタッチパネルのボタンを押
す。すると、ベルフェゴールのリア部分が開きそこから一丁のショッ
トガンが現れる。彼はそれをリロードすると、目を細めた。
散弾式の銃なら自分の腕でも何とかなるだろうと彼は心の中で思
う。その銃口をヴィジョンに向けようとするが、ふとダガーを構えた
カイルに目が止まる。
「君は…ああ、砂漠で会った青年だよな」
彼はまるで夢遊病者のようにそう呟くと、カイル…正確にはカイル
の足元の床に向けてショットガンの引き金を引く。
発砲音とともにその床に弾痕が生まれる。彼は再びショットガンを
リロードすると彼に向かって冷たい口調で言った。
「悪いが手を出さないでもらおうか?あれは俺の獲物だ」
その二人のやり取りを見てヴィジョンは口元を歪ませて笑う。
「くっく、俺は何人でもいいがねぇ。で、誰が俺様の相手だ?」
[722]ハバネロ 09/01/05 18:30 dYG1BkdWlY
>>721
ナイアの影―彼の精神体は困ったように声を上げる。
『困るな。ヴィジョン、と言ったか。彼には仕事がある。
本来ならばこの戦い楽しませてもらうところなんだが、止めたい……と言いたいところなんだがねぇ』
ぎろんと全ての目が、喰われている自らの体を見る。
『この有様では実に困った。お嬢ちゃん、もうちょっと軽い遊びに切り替えたまえ。……それともお嬢ちゃんが第3のラッパの役目を果たすかい?』
[723]馬超 09/01/05 19:08 723
>>721
「馬鹿が、そんな玩具にしか頼れない人間に何が出来る…」
カイルはフォルズに向かい、言い放つと。
「悪いが、そんなのに付き合ってる暇はない…」
カイルは鋭い目になっていた、狩る者の目に。
[724]特攻屋 09/01/05 19:15 E-wv2XZ
>>722
「……なんだ、そっちだったの」
ナイアの本体が別だと分かると、ルウは触手からナイアの頭をはきだし触手を影に伸ばし……沈めた。
「ちょっと吸わせてもらうわよ…貴方の力を」
[725]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 19:15 NE1vIEGLeb
>>719
局長室のドアの前、中から聞こえてくる声でその場の雰囲気が感じられる。
カノンは肩をすくめ、エリスは「やっぱり・・・」とため息をつき、
「・・・」
コンコンと局長室のドアをノックした。
[726]ハバネロ 09/01/05 19:40 dYG1BkdWlY
>>724
「吸うのは構いませんが」
ナイアの精神体が呑まれてから、くぐもった声が触手の中より響いた。
「……っても知りませんよ」
恐らく彼女にははっきりと聞こえたであろう。
くるってもしりませんよ。
ナイアルラトホテップが人間の姿をとっているのは、人間の世界を引っかき回すうえで都合がいいからにすぎない。
そしてその姿も多種多様。
そして、彼は一つの生物というより、一種の概念的存在である。
彼に詰まっているものは人間の悪意。
いつからか人間が持つようになった悪意の権化のようなナイアの内容物は、
怠惰に色欲に暴食に嫉妬に強欲に傲慢に憤怒に―
>>725
「……入ってくれ」
局長が静かに言う。ハバネロが扉を開けると、「救世主現る!」と託宣を受けたかのように希望で満ちあふれた。
「……おう、カノンに、エリス殿か。よく来た。マジでよく来てくれた」
「……」
アーデルハイドはぺこりと頭を下げる。
「こんにちわです、カノンさんにエリスさん」
……と挨拶しながらも、ヒルダはちらちらと局長を見る。
「……あぁ、 カノン殿にエリスさん。こんにちは」
局長も、緊張がほぐれたようにして挨拶する。
[727]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 19:47 NE1vIEGLeb
>>726
「カノン『殿』ってのは止めてくれ。」
「エリス『殿』ってのは止めて。」
兄妹仲良くハモって答えると同時に・・・
「・・・」
「・・・」
同時に赤くなり咳払いする。
「こんにちは。・・・ここまで予想通りだと逆に自分のことについても考えさせられるわ・・・」
雅の赤くなっている目を見てエリスは本日何度目かのため息をつく。
「いきなりだけど雅ちゃん、外まで聞こえてたわよ。」
[728]ハバネロ 09/01/05 20:47 dYG1BkdWlY
>>727
「う」
外まで聞こえていた……と。
「…………」
赤面する。
「ですって」
「……うん」
力無く局長は返事をする。
「その……」
「雅さん、私たちの言うこと全然きいてくれなかったから」
なっ……?!
局長の声を遮るアーデルハイドの発言に局長が声にならない声を上げ、ハバネロが少しにやりとしてそれに続く。
「そーだな、俺が休めっつっても休まないもんなぁ」
「う……っ」
流石の桐岡雅も、これには黙らざるをえなかった。
[729]特攻屋 09/01/05 21:14 E-wv2XZ
>>726
「ああ、久々だから余計においしいわぁ。」
ナイアの忠告を聞くルウだが、耳に入っていないようだ。
恍惚とした笑みを浮かべ啜るごとに身をふるわせている。
[730]ハバネロ 09/01/05 21:23 dYG1BkdWlY
>>729
「……ふふふ、人間とはまさしく複雑怪奇。
貴方、随分酔狂なお人だ。
名前は?」
愉快そうな声で、ナイアルラトホテップは彼女に尋ねる。
[731]特攻屋 09/01/05 21:45 E-wv2XZ
>>730
「酔狂ね…確かにそのとおり」
ナイアの言葉にルウ自身も軽く思った。
「私の名はクーロン・ルウ。
周りといくらか変わった存在よ……ウプッ」
触手を影から抜き身体に戻しナイアにこたえる。
少しむせてキマらないが。
[732]ハバネロ 09/01/05 22:07 dYG1BkdWlY
>>731
「やれやれ。やっと人間部分を返してもらった。
いえね、私だっていろいろ人間部分は持ってるんですよ?
『ふくれ女』だの『ブラックファラオ』だの。でもそういうのって手間がかかるんですよ、いやはや危なかった」
首をグキグキとならしてナイアは言う。
喰われたようにはとても見えない。
「…………、貴方はちょっとアバドン候補には似合わない。
やっぱり一番のアバドン候補はウェアウルフさんでしょーかね」
ニヤニヤしながらつぶやく。
「さて。ヴィジョン氏、私は先に行く。
どこで落ち合いましょうか、そうですねぇ……
蓮田市の……ちょうど町の中心にあたる、工事が止まったままの工事現場。
そこで落ち合いましょう」
パキンと指を鳴らし、そしてバフンという音と共に、青い煙と手品のような紙吹雪が舞って、ナイアは消え去った。
[733]馬超 09/01/05 22:12 Jlmd0cIhr.
「(工事が止まったままの工事現場…隼人に伝えておくか…
アイツにも…)」
カイルはそう思うと。
[734]怠惰・ベルフェゴール 09/01/05 22:50 m/YBrMg2.C
>>723
「俺は君が何を考えて奴を叩こうとしているのか知らないが…奴だけ
は俺が殺さなくてはいけねぇんだよ…」
フォルズはカイルを睨み返す。その目にはヴィジョンに対する憎悪
が宿っている。ヴィジョン以外、見えていないそんな感じだった。
>>732
「ああ、工事現場か。了解了解。くっくく」
ヴィジョンは煙と同時に消えたナイアルラトホテップを見送ると、
頭上を見上げた。
「ちょうど、こっちもお迎えがきたようだなぁ…くっく」
ビルの上空。そこに一機のヘリコプターが旋回していた。そのヘリ
からハシゴが降ろされる。ヴィジョンはそれを掴むと大声で言う。
「くっくくく、悪いな!俺様も忙しい…縁があったらまた会おうじゃ
ねか!」
彼は大声でそう宣言すると、ハシゴを掴む。ヴィジョンがハシゴを
掴むとそのままヘリが少しずつ高度を上げ始める。
[735]ハバネロ 09/01/05 22:56 dYG1BkdWlY
工事現場。
そこは、大きな川がよく見えた。
空は晴れていて、雲が少し出ていた。
ナイアはそこのコンクリの冷たい地面に座って、暇つぶしをしようと思った。
これからすることを思えば、なかなかいかす暇つぶしだと思った。
「イエス・キリストの黙示。この黙示は、神が、すぐにも起こるべきことをその僕たちに示すためキリストに与え、そして、キリストが、御使をつかわして、僕ヨハネに伝えられたものである……」
朗読。
スラスラと、よどみなく、切れ目無く、それを朗読する。
ヨハネの黙示録―もちろん、第1章から。
[736]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 23:13 NE1vIEGLeb
>>728
「はぁ・・・まぁ私も時々そういうのあるから人のことは言えないかもしれないけど・・・」
「自覚あったんだな。」
「兄さんは黙ってて。」
カノンが茶々入れるのを一蹴しエリスは雅を見つめ、
「・・・雅ちゃん、貴女が立派に局長としての務めを果たそうというのは分かる。私も似たような立場だしね。
でもね、休めるうちに休むのも・・・人を指揮する立場の仕事でもあるのよ?」
妹をなだめる姉のような口調で言って聞かせる。
「頑張るのは大変結構、立派なことだとは思う。でも周りに心配をかけるのはやり過ぎね。
そんなんじゃ貴女だけじゃなく周りの皆まで気が休まらないわよ。」
[737]ハバネロ 09/01/05 23:24 dYG1BkdWlY
>>736
「……はい」
殊勝に雅は頷いた。
やれやれ。やっとだ。
ハバネロは無言でそう言った。
「ようしっ」
ハバネロが局長のエリをつかむ。
「わっ」
そのまま右手でぶら下げるようにしてハバネロは局長を部屋の外まで持っていこうとする。
「全く、局長は仮眠室というものを自覚していないな。いっつも休憩室だろ。たまには仮眠室―」
離せこら、という局長の声とともにハバネロの声もフェードアウトする。
「……あう」
ヒルダが何かを思い出したかのような声を上げた。
「ハバネロさん、今ロシアから帰ってきたところなんですよ。そちらの方々に参考になる情報もあると思うので、戻ってくるまで待ってもらえれば、な、とー……」
[738]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/05 23:41 NE1vIEGLeb
>>737
「あー・・・いや、実は今日の用事ってのはお前らなんだわ。」
ヒルダとアーデルハイドに視線を向けてカノンが口を開く。
「お前らがまだ新生フリーメンとかに居たときに・・・俺の親友が居ただろ?
・・・Ⅳの奴が・・・」
Ⅳの名前を出すときに少し表情が険しくなる。
「お前らの感覚でいい。お前らと一緒に居たときのアイツは・・・どんな奴だった?俺の・・・・・・っち!」
俺の知っているアイツのままだったか?・・・そう言おうとしたところで止めた。
[739]八神 09/01/06 00:17 V-UJSI9
>>613
「うーん……」
疑惑の目。疑われてるナーというのがありありと見て取れる感じの視線だった。
どう対応するのが正解なのか……、とうの人間でない本人は素知らぬ顔のどこ吹く風。
……何だか恨めしい。
「かえろっかなぁ……」
[740]アス 09/01/06 09:33 H8/szIgv4n
「行って、しまうんだね・・・アス兄ぃ。」
詠子がアスカの後ろ姿を見つめる。
「ああ。俺は、行かなきゃならない。
でも、俺は帰ってくるさ。『えいな』と共に。」
アスカは、そういい残して、マンションから立ち去る。
背中には『リベリオン』、そしてマガジンが大量に入ったリュック。
ウエストポーチには、バッテリー。
「お待ちしておりました。アスカ様。」
黒いリムジンの前に執事と思しき老人が立つ。
アスカが黙ってリムジンに乗ると、執事がリムジンの運転席に乗った。
「太平洋、南緯47度9分、西経126度43分、か・・・」
アスカは、地図を見つめて、つぶやく。
[741]ハバネロ 09/01/06 16:49 S9Ic46KLGA
>>738
「……Ⅳは……、」
アーデルハイドが口を開く、遠い懐かしい日を思い出すような口調で。
「私を仲間って言ってくれた。
私たちを命がけで逃がしてくれた。
そんな人」
「……アリスちゃんの言う通りです」
ヒルダもその答えに安心したようにうなずく。
局長を仮眠室に置いてきたハバネロも帰還する。
「何の話?」
「大事な話よ」
アリスの言葉に首をかしげるハバネロだったが、まあいいやといった感じで煙草を取り出す。
「局長いないってことは……」
にやっと笑って一本を口にくわえる。
「だめですよー、言いつけちゃいますよー」
「……ヒルダ、冗談だって。勘弁してくれ」
[742]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/07 00:45 ryjr6eYj5p
>>741
「・・・そうか。」
アリスの答えに微笑むカノン。
「変わってねぇなアイツは。安心したよ。」
かつて無いような穏やかな表情で昔を懐かしむように・・・彼は頷いた。
「しかし・・・命がけで逃がしてくれたって言ったが・・・お前らのところで何があったのか教えてくれないか?
新生フリーメンの崩壊、そのときアイツが何をしたのかを・・・そして・・・」
真っ直ぐな目でアリスを見つめ、
「教えてくれ。アイツは・・・何をしようとしていたんだ?」
すがるように尋ねた。
「頼む・・・アイツはすぐにでも戻らなくちゃならないんだ。
アイツには・・・待っている奴が居るはずだから・・・」
[743]アス 09/01/07 10:12 H8/szIgv4n
アスカは太平洋に浮かぶ島を歩いている。
「・・・ナイアの言っていた『タゴン崇拝者』か。
少し気になるな・・・出合ったら、どうしようか・・・」
アスカは、考え事をしながら島を歩く。
「もう少しで、財閥の海洋研究所だな・・・いや、元財閥、だったか。」
[744]ハバネロ 09/01/07 16:57 S9Ic46KLGA
>>742
「そうね……」
アリスは思い返した。
まず何から起こったのか―
「……派遣されてきた私たちの仲間の一人、ハイネって人が裏切ったの」
そう、そこからだった。
最初から裏切るつもりだったのだろうということ、自分はアレイスターの機転で助かったこと……ハイネの裏切りは計画的かつ一瞬だったこと……。
「Ⅳの仲間のヘンリーって人も協力してくれた。
私たちを逃がす手引きをしてくれた。呪い十字まで案内してくれた」
逃走用の車の事についても。
自らの身を省みず、Ⅳは私たちを助けてくれたのだ、と。
「あう……、ヘンリーさんが持ってきてくれた携帯に録音されていたメッセージが、最後に聞いたⅣさんの声だったんです……
Ⅳさんは言ってました、自分は……合衆国の敵として認識される、って」
「自分にはお嫁さんがいるから、危険を及ぼすわけにはいかない、とも言ってたわね」
ヒルダが引き継いだ説明に、アリスも補足を加える。
「今後もし自分と再会することがあったら、真っ先に自分から逃げて欲しい。次に会うときには、自分は敵になっているだろう……って、Ⅳさんは言ってました……」
ヒルダが視線を床に落とす。
「Ⅳが言ってくれたのよ。新生フリーメーソンとしての自分を捨てて新しいスタートを切る意志があるなら、特殊課なり呪い十字なりに自首してくれって」
それがⅣのメッセージの最後の言葉―と、アリスは言った。
[745]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/08 02:12 gCaVpC.ZHL
>>744
「成程な。実にアイツらしい。そしてヘンリーか・・・しばらく顔見ないと思ったらあの野郎もこそこそと・・・」
友人達の素行に苦笑いを浮かべるカノン、その表情には変わらぬ友人の姿に対する喜びの色が伺える。しかしそれはすぐに悲哀の色に変わっていく。
「・・・アイツらしいよ・・・何もかもアイツだ・・・だが・・・それならなんでアイツはそんなところに居るんだよ・・・」
誰に言うでもなく彼は呟く。
「言ったじゃないか・・・やっと幸せを見つけたって・・・これからは銃ではなく・・・愛する者の手を取って生きていくって・・・」
俯く彼の口からはかつて満面の笑みでそう話した友に対する言葉が紡がれる。
そして・・・
「・・・ありがとう。お前等のおかげでとりあえずアイツが変わってないことが分かった・・・安心したよ。」
顔を上げてそう答えるカノンの表情はいつもと変わらない。しかしその目には一つの決意があった。
「俺はアイツが去るときにこう言った。“もしまた再びこっちに戻ってきたときは・・・敵だろうが味方だろうが問答無用でぶち殺す”ってな。
だが気が変わった。今度アイツに会ったら・・・
とりあえず問答無用でぶん殴り、嫁の前まで引きづり出して土下座させてやる。」
[746]アス 09/01/08 16:02 H8/szIgv4n
鬱陶しい草むらを鉈で掻き分けながらアスカは進む。
「…何の気配も感じないな…平和だ。ルルイエに一番近い島だとは思えない。」
何もない草原をアスカは歩く。
[747]天塚 銀樹 09/01/08 16:59 E-xr47L
>>746
「ィィィィィィ!!!!」
近くの草むらの中から突如鳥のようなかん高い声がする。
間抜けといえば間抜けな感じがするそれが少しの間鳴り響く。
少なくとも、人間がいるようではない。
[748]ハバネロ 09/01/08 17:10 S9Ic4sk5rV
>>745
「そう。頼もしい」
アーデルハイドは微笑しながらそう言う。
「でも、今Ⅳさんはどこでどうしてるんでしょう?心配です」
ヒルダが心配そうに言う。
「……そう、だな」
ハバネロはそう言っておく。タバコでも吸いたい気分だった。
南極。
「ただいま帰還しました」
ハゼリアの声は戦艦内に空しく響いた。
「お帰りなせえ」
「ロンギヌス・ズィーベン」の亜玉闘骨が出迎える。
「リーダーは?」
「ちゃんといます。他の方々は出張っていていないんですわ。先ほども、ベリンダ殿がルルイエ跡地に「ヘンカー」の試用に行っちまいやしたし」
聞き慣れない言葉に、ハゼリアは首をかしげる。
「へんかー?」
「ああ、少し前に現れた……「男」によって製造方法が秘密裏に教えられたとか、何とか。胡散臭い話で」
亜玉は不快そうな顔で説明する。
「そのヘンカー共、見た目もさることながらかなり気色の悪い代物でしてね。まず全員同じ顔で、ただの一言も話やしねぇ、言うとしたら「了解」ぐれぇのもんじゃないんですかねぇ」
そう、とハゼリアは言って、報告をすますためにミシュフェルの所へ歩く。
……Henker。
ドイツ語で、死刑執行人―
ルルイエ跡地では、一隻のボートに、「ロンギヌス・ツェーン」のベリンダと、数人の「ヘンカー」が居た。
「水と炭素から造られし人ならざるモノ」
ベリンダはつぶやく。
なるほどとつぶやきながら、ヘンカーの肉体を触ってみている。
[749]No.Ⅳ【愚人王】 09/01/09 01:03 upSbJx7Sdl
>>748
「あー・・・そうだな・・・まぁアイツのことだから無事やってるだろ。
なにせアイツは・・・」
なんていうことも無く、カノンは言った。
「現役の頃は俺より強かったし・・・」
>>Ⅳサイド
「どうも、ただいま帰還しました。」
米国ホワイトハウス、その一室で気の抜けた男の声が響き渡る。
モスクワから真っ直ぐに帰国し、空港からその足で帰還したⅣである。
「情報は報告書という形でまとめてあります。ああそれと、現物も採取しときました。」
そう言ってⅣは手荷物からケースを出しそれを見せる。
「運よく残党が捕まりましてね・・・そのとき丁度何匹か捕まったんですよ。」
ケースの中には何匹かの『シャッガイ・インセクト』が飛び回っていた。
[750]ハバネロ 09/01/09 16:35 S9Ic4sk5rV
>>749
「……」
ハバネロは背筋に寒いものを感じる。
カノンと同レベル……いや、それ以上? Ⅳを見くびっていたわけではないものの、どうやら「並大抵」の奴で無いことは確かである。
†
エル・シュパーギンは荒い息で携帯を取り出す。
もはや此処がどこかも分からない、ロシアを抜けたかも、すら。
あれは恐らく、立ち向かうのは早すぎたのだ。
銃声。
ヘリのローター音。
「……これは京倍にして返してやる……!! イワン共め……っ」
部下にうながされて、ヘリに滑り込む。
携帯をプッシュする。 カノン=リーデベルトにつなぐ。
特殊課に近しい者は、恐らく彼だろうと思ったからだ。
>>Ⅳサイド
「ご苦労だった。すぐにでも確認させてもらう」
Ⅳの帰還に大統領はほっとしたような顔をする。
「それと……、君が言った遺伝子工学の件だが、」
忘れてはいけない、と大統領は依頼の事について話し出す。
「ミスカトニック大学に、最先端の遺伝子工学の研究室がある。
私から既に口添えはしておいた、君がⅣだと言えば、可能な範囲で情報を提供してくれるだろう」
最終更新:2009年03月03日 17:56