第2スレ ログ751~900
[751]特攻屋 08/11/04 19:25 E-wv2XZ
>>748
食堂に着き、箱を下ろしジャケットを脱ぎエプロンを身に着けた拳護は自分の分を今作り終えた。
なお、カイゼルと森本の会話は厨房にいたため聞いていない。
「……流れの料理人に師事していた頃があってな、みっちり仕込まれた」
自分の分を森本の隣りに置き自身も食べ始める。
「…よし、いい味だ」
[752]ハバネロ 08/11/04 20:53 6xFP9JZpIz
>>673
「観測試験官殿。そろそろ、我々としても貴方をいつまでもここに置いて置くわけにはいかない。用が無いなら、そろそろお引き取りねがえたい。
それとも、まさかこの場所で観測するとは言うまいな?」
局長の表情に、ほとんど焦りは無かった。
そのころ、ミハイル、ヒルダ、アーデルハイドの3人は、盗自動車で逃げおおせていた。
…今のところ。
「あうー…なんか当てとか…あるの?雇われ兵のあたしたちを受け入れてくれるとこなんて…」
「雇われぇ?捨てられたのを拾われたんだろーが!!」
かなり荒っぽい運転をしなgら、ミハイルは言う。
「だが俺はまだ死ぬ気はねぇぞ…少なくともカノン=リーデベルトとかいう糞野郎をぶっ殺すまではな!!まあ奴に殺られるんなら本望だがな!!フハハハ!」
「それで、行く当ては?」
「ヒルダよ…おまえよ、「エル・ディアブロ」って知ってるか?」
「え…?」
[753]八神 08/11/04 21:02 V-UJSI9
>>749
「……とりあえず保健室へ行きましょう。応急処置くらいはしない、と……?」
アリアが支えながら行くのだが。
そこには真っ赤に茹で上がった星宮がいたわけで。
「えーとさ、……見た?」
あぁ、見たんだろうなぁやっぱり……。二人して羞恥で朱に染まるのを感じた。
[754]馬超 08/11/04 21:11 CmoTSH6ilu
>>752
「なんだそれは?」
といつのまにか車の上にいるカイルは言う(どうやら面くさくなって逃げたんだろ)」
そのころ隼人たち
「しつれいしまーす」
と入ってきた隼人たち
[755]ハバネロ 08/11/04 21:11 6xFP9JZpIz
>>753
「え、え?見…見てにゃぃ…み、見てないからね?!」
きっちり噛んでいる。
「それょり…、そそ、それより、さ、早く保健室行かないと!ケガしてるじゃん!」
星宮は頭がクラクラしたが、平静を保った結果がこれだよ!
[756]馬超 08/11/04 21:15 CmoTSH6ilu
「しっかしろ」
いつのまにかいた、渡辺は片を掴んだ
[757]八神 08/11/04 21:32 V-UJSI9
>>755
「そ、そう。それならいいんだアハハハハ」
――どう見ても”見た”反応です。本当にありがとうございました……。
頭の中にるーるるるー、と切な気なBGMが流れる。古いCMソングだ……。
とりあえず予定通り保健室に向かうことにする。
[758]ハバネロ 08/11/04 21:44 6xFP9JZpIz
蓮田空港に降り立った「エル・ディアブロ」首領、シュパーギンはVIP体制で受け入れられた。
「最近VIPが多…」
「さっきも何か…」
そんな声が聞こえる。シュパーギンは結構耳ざとい。
「くっくく…どうだ?大尉。感じるだろ?」
「は…?」
大尉と呼ばれた男はきょとんとした顔で聞いた。
「闘争の空気がな…ぷんぷんしているぞここは…
ここからでも分かる。今までずっと飢えていた。こういうのに。
『戦争』まではいかないがな…まあ取引もある。プレジデントの顔も立てておこう」
葉巻をくゆらせ、口元をゆがめながらシュパーギンは言った。
[759]馬超 08/11/04 21:52 CmoTSH6ilu
隼人は普通にドラクルをそこらへんにあったイスに座らせた
むろんかなしばりのような物はそのまんまんま
「(手だけは自由にして武器取ったしね)」
[760]森本 08/11/04 22:48 x64zLkzf0E
>>755
使い古した焼却炉からユウとスクは出て来た。
二人とも顔が赤い。二人とも若いからなのかもしれない。お揃いのツナギを着た二人はそそくさと、その場を後にする。
「ねえ、最近の若い子って大胆なのね。」
「ああ…、みたいだね。」
「ねえ……。」
「……。」
二人は屋上に向かった、ハスターの最後の場所へ。
[761]森本 08/11/04 23:00 x64zLkzf0E
>>751
「へえ、そうなんですか。」
森本は、白湯をすする。
「ああ、それと、カイゼルさんが『用が出来たら呼ぶ、その間は好きなように、それと行きたい場所があれば言って欲しい』だそうです。」
森本は拳護にカイゼルとの話を伝えた。そして、スプーンで料理を掬って食べる。
「羨ましい。人に喜ばれる技術があるのが羨ましい。」
森本の舌は料理を味わっていたが、彼の眼は、どこも見てはいなかった。
[762]ハバネロ 08/11/04 23:13 6xFP9JZpIz
ドラクルを一目見たハバネロは仰天した。
床に倒れ込み、金魚のように口を動かし…そして言った。
「ぞ、ぞ、『臓物メイド』がでやがった………!!」
「はぁ…」
京岡はため息をついた。
「やっぱり貴方でしたか。名前しか知りませんけど。「ウェアウルフ」さん?」
「ひィッ!!みんな逃げるんだ!!こいつはヤバいぞ!!アメリカの対テロリストの人間兵器で、敵陣に進入してテロリスト全員の腹をかっさばいて壁じゅうにはらわたが飛び散ってたって話だ!!」
「………この男は……」
局長は呆れたように言った。
「あぁぁぁぁぁぁ…おい!そこの少年!!早いところそいつを解放しろ!!じゃないと後で何されるか分かったもんじゃねぇ!ヒィィ、ち、ち、ち…!!仕事の後のこいつは血で真っ赤に染まってるって話…!!」
「………貴方、それでも本当に中東で恐れられてた傭兵なんですか?」
京岡も呆れる。
「でも、早く解放してくれるのには賛成ね。仕事が終わらないわ。」
[763]馬超 08/11/04 23:22 CmoTSH6ilu
「ハァ~…平気だよ、こいつ・・いい奴だし
こっちなんか身体の○○○○とかいろいろ、とったりしたことあるよ敵に
で本題に戻る、なぜここにいる?」
と隼人は言う
「そしてその服は上司のシュミかグレゴリー・ラスプーチンの」
[764]ハバネロ 08/11/04 23:25 6xFP9JZpIz
>>763
「何でここにいるのかは、私にも分からない。
これは本当。私の上司の人から言われて来た。それだけ。」
京岡は無表情に言う。
「服はどうだっていいでしょう?少なくとも、上司の趣味じゃないわね。まあ…ジョブスタイルっていうのかしら。」
訳が分からない。
「お前…その服で仕事はやりにくいだろ…?前々から思っていたことなんだがよ…」
ハバネロがおそるおそる聞く。
「………」
視線が怖い。ハバネロは怖じ気づいた。情けないことに。
[765]馬超 08/11/04 23:36 CmoTSH6ilu
「では、服を変えたほうがいい…と上司に伝えとけ・・・それにもし、任務で秋葉の行くと確実に誤解される・・危険だ…お前はオタクどもを殺しそうだ…
しかしわざわざ、ホワイトハウスの奴が来るとはなこちらの上司に言わないと…」
と隼人は頭をかきながら言う
[766]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/05 00:01 ikc3hNj2MX
>>752(ミハイル&アリス&ヒルダ)
「『エルディアブロ』、エル・シュパーギンが率いる中東傭兵派遣会社でありやがりますね。」
後部座席から変な話し方の声が聞こえると同時に、バサッと布らしきものが翻る音がする。
ふとその方向へ向くと、上下スーツのオールバックの男がいつの間にか座っていた。
「ふむ・・・その判断はなんとも言えないものでありやがりますね。」
[767]馬超 08/11/05 00:03 CmoTSH6ilu
「お前いつから、居た」
とカイルは言う
[768]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/05 00:17 ikc3hNj2MX
>>ハイネ&包帯男
「・・・どうやらヘンリーの奴は間に合ったようだな。」
携帯のGPSで、『用意させておいた盗難車』が動き出したのを見てⅣは一息つく。
彼が最後に残しておいたカード、それはこの新生フリーメン本部の周囲にいざというときの為に用意しておいた移動手段と、状況に応じて動ける人物だった。
ヘンリー=ゴールド、かつての同僚であり、犬猿の仲だった男。
だが、今となっては唯一自分に協力してくれる人物だと言えよう。
「さて、となると後はハイネさんと例の包帯男君か・・・」
とりあえずあらかじめヘンリーに大概の移動手段を潰させたから、追撃してる可能性は低いと思うが、楽観は出来ない。
相手は『合衆国』正直自分としてもとんでもない相手に銃口を向けたものだ・・・
「さてさて、造反したはいいものの・・・後は自分の身ですね・・・」
あそこは自らに仇を成す人間の処理をも行なうとさえ言われている。
『一にして千の軍勢(サウザンド・ワン)』と言えども所詮は個人、このままじゃ追い回されて故人(笑)にされるのは目に見えている。
「はぁヤレヤレ、こりゃ当分帰れそうに無いよ春香・・・」
とりあえず銃をホルスターにしまい、歩き出す。目標は変わらずハイネだが、目的は追撃ではない。
アリス達を逃がした以上その必要はないからだ。それどころか・・・
「あれだったら、逆らってスミマセンでしたって土下座でもするか。」
白旗上げて軍門に下る気満々である。
[769]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/05 00:29 ikc3hNj2MX
>>767(ミハイル&アリス&ヒルダ・・・あれ?カイル残ったんじゃなかったっけ?まあいいや)
「最初から・・・でありやがりますよ。」
訊ねられたことにオールバックの男は答える。
「おかしいと思いやがらなかったんですか?こんな状況で、偶然都合よくキーの刺さった車が置いてあるなんて。
ヘリや軍用バギーなどは全部『合衆国』の方々に始末されやがっているのにね。」
相手の目的は主要人物の皆殺し、足となるものは自分がするまでもなく使えなくなっていた。
「安心しやがってください。私は敵ではありやがりません。
貴方方もご存知のロリコン野朗の協力者でありやがりますよ。」
柔らかな笑顔を向けて、
「私の名はヘンリー=ゴールド、以後お見知りおきを・・・」
[770]馬超 08/11/05 00:39 CmoTSH6ilu
>>767
めんどくさくなって逃げて来た、くわしくは>>754
「ふーん…で、お前「エルディアブロ」なのか?。
一応…こいつらを上司のとこへ連れてこうと思ったんだが…」
カイルは言う
[771]流星@ケータイ 08/11/05 08:23 *zKw8LkUETEQ*E-q0Uj8
>>749
「面倒くせぇ事になりやがったなぁ…。」
男は包帯越しに頭を掻き、困ったような仕草をとった。
そのまま腕を組んで悩み続けること数秒、男は集まったターゲットに向けて語りかける。
「まあ、なんだ。俺も居候させて貰ってた身で悪ィんだが…。
仕事だしな、ウン。 これも一種の運命だと思ってよ―――。」
銀光の輝く刃先が向けられる。
その視線と刃には、明確過ぎる殺意。
そして、圧倒的な威圧感。
「―――ここで全員、逝ってくれ。」
有無を言わせぬ態度で、言い放った。
[772]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 13:28 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
>>752
話しかけた時、既に『観測試験官』はその場に居なかった。
[773]天塚 銀樹 08/11/05 15:52 E-xr47L
~保険室~
「魔王が~なにか~ゆ~よ♪なに、あれは~枯れ葉のざ~わめきさ~♪」
「先に帰ってろって燈哥。
俺は此処でもう少しみてにゃならん。」
保険医が少し出掛けているようで、
体育の時間に足に怪我をしたクラスメートの世話だ。
氷で冷やし、ついでに我が儘につきあい具合の悪いもう片足にテーピングもする。
「こいつに義理は無いが…ここのセンセには腐る程義理がある…ま、義務は無いけど。
別にお前が怪我して来年の総体でれなくなるのが心配なワケじゃ…」
「お前はツンデレかっ!!」
ケタケタと笑いあい、そのまま時間を過ごす。
[774]馬超 08/11/05 15:55 NoName
「どうでもいいが、今何時?」
と渡辺は言う
ちなみに今はざっと5:00
[775]アス 08/11/05 16:15 sIANEusb1Q
「・・・・最悪の事態ね。」
エマが呟く。
今、アスカたちは蓮田市へ向かっている。
車を運転しているのは小林。
そしてアスカは竹原に電話をしている。
「竹原、あのハバネロに伝えてくれ。蓮田市に神原財閥の開発した生物兵器が暴走して向かっていると。」
アスカたちは急ぐ。
蓮田市を火の海に変えないために。
ドラゴンが飛んでいる。
目的は不明。ただ、破壊衝動だけがドラゴンをつき動かしている。
ドラゴンが口から赤い光を吐く。
それは森の木々を一瞬で焼き尽くし、土を溶かし、液状にする。
ドラゴンの蓮田市到着まであと30キロ。
[776]八神 08/11/05 16:27 V-UJSI9
>>773
そこに、
「失礼しまーっす……、あれ。保健医さんいないのか……」
アリアに伴われある程度洗ってはあるが痣だらけでいかにも喧嘩してきた風な八神が顔を出す。
[777]馬超 08/11/05 16:27 *7*7*7*
ケータイで誰かと電話していた隼人
「あ、はいもしもし、はい…・………………わかりました」
電話切った
「どうやら、フリメは壊滅したらしいぞ、ハイネとか言う奴に」
隼人は言うと
「あと未確認生物が接近だってさ、ここに」
[778]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 16:31 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
(ドラゴン飛ばしちゃうのは若干やりすぎじゃないか……? とも思うけどまぁ邪神も出てるくらいだしなぁ……)
>>775
豪、とドラゴンの進行方向の遥か向こうから、絶対零度の敵意と共に無数の透明な『手』が虚空より伸びてくる。
『手』の根元には一つの影……
それは、まじまじとドラゴンを見つめ、悠然と……いや、幽然とそこに立っていた。
病的なまでの痩躯。
死体のような白い肌。
腰まで伸びたボサボサの白髪。
そして、表情を隠す不気味な髑髏の面……
くすりと小さく笑い、『コールドハンド』はドラゴンを見つめる。
[779]天塚 銀樹 08/11/05 16:45 E-xr47L
「…おぅっ♪マスターアリアにぃ…ひふみよ…おおぅ沢山患者さんだね♪お祭り?」
それを明るく迎える燈哥だが…
八神をみて深く溜め息をつく天塚。
あくまでソチラを向くつもりも無いらしい。
「…不登校の生徒や怪我人が落ち着ける場所だと思うんだよね。此処。
あんまり多くで来ても邪魔…じゃないか?」
保険室の壁と同じ無機質な感じ…
「あ~。屁理屈言って…」
「燈哥も離れろ…あんまり側にいると嫌な匂いが移るぞ?
…だいたいケガなんざ、事故の要因があるからするんだ…相応のケガなら相応の理由が…あるよな?」
[ぽふッ!!!]
勢いよく扉の方に包帯を投げつけ…またそっぽを向く。
[780]馬超 08/11/05 16:46 /q0HjvwJHD
「なんですって…コールドハンドが現れた」
テッサは言う
「はい、衛星で確認しました」
「しかも、日本の神原財閥の研究機関から・・・確認生物が現れるとは。
さすがに…アメリカとか黙ってないでしょう。」
[781]アス 08/11/05 16:50 sIANEusb1Q
【そして、破壊がやってきた】
ゴウ、ゴウ、ゴウ……
ドラゴンは大量のビル郡を見つける。
そしてまるでおもちゃを見つけたかのように声を上げる。
逃げ惑う人々、その声を耳にした人々は一斉に耳から血を流し、そして落ちてくる砕けたガラスの雨を受ける。
そこには悲劇が有った。
地獄が有った。
空を飛ぶヘリは翼の起こす風圧で叩き落され、火を上げている。
ドラゴンは息を吸い込み、姿勢を低くする。
そして、全てを焼き尽くす熱線を吐き出した。
ビルというビルは蒸発した。だが、一人だけ立っている人がいた。
人からいくつもの「手」が伸びてくる。
「手」がドラゴンを掴む。
だがドラゴンはそれも気にせずに飛び上がり、人々を吹き飛ばす。
そして、息を吸い込んで、空から放射状に熱線を吐く。
またもビルが焼き尽くされる。
ドラゴンは歓喜の叫びを上げ、住宅地へ向かう。
(コールドハンド完全無視)
アスカたちが蓮田市についた頃はもうそこは焼け野原だった。
そこに一人の人間が立っているのをアスカは見つける。
「おい、誰だ、お前・・・」
アスカは、コールドハンドに駆け寄る。
[782]馬超 08/11/05 16:51 /q0HjvwJHD
>>781ちょとまてやるすぎでしょ
[783]アス 08/11/05 16:54 sIANEusb1Q
・・・・・・・・・・完全にやりすぎですね。
でもここまで強い奴が沈むのを見のが楽しみのような気が。
[784]馬超 08/11/05 16:56 /q0HjvwJHD
【新・HNリレー】例のスレの暇人の溜まり場【旧リレー小説跡地】[552-]ここに来てみて
[785]天塚 銀樹 08/11/05 16:58 E-xr47L
>>783
ふぅむ。
出られる戦力が足りるか?
戦力的にやり過ぎだけど、使い捨ての侵略は個人的に…好きかな?
ただ物語把握が…
すまない。
私は此処を注意感想で埋めるのは好まない。
聞かれれば>>784で皆が答えてくれるし…文句も大抵彼方に…
[786]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 17:00 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
>>781
「……クスクスクス」
仮面の奥から漏れるちいさな笑い声。
その笑い声には邪気がなかった。その笑い声には生気がなかった。
「……楽しい……」
ぼそりと、聞こえるか聞こえない分からないような小さな声で『コールドハンド』は呟く。
その時だった。
ド ゴ ォ ン !
凄まじい轟音と共にドラゴンの身体が地面へと引っ張られる。
それは……今度は無数の真っ赤な手、手、手、手、手……!
それはまるで、ドラゴンに殺された亡者達が自分を殺した張本人を空から引きずり落とそうとしているようにも見えた……
「……それは……報い……真っ赤な……殺意……クスクスクスクス」
[787]馬超 08/11/05 17:00 /q0HjvwJHD
いいですよ、別に
[788]馬超 08/11/05 17:04 /q0HjvwJHD
「なんじゃこりゃ~」
と隼人は言う
[789]アス 08/11/05 17:06 sIANEusb1Q
グギャアァァァァァーーーー!
ドラゴンが苦痛の叫びを上げる。
アスカと小林の耳から血が吹き出る。
小林は気絶し、アスカはその光景に見とれて痛みさえ忘れていた。
アスカは我に返り、走り出す。
ドラゴンが墜落してきた。
地響きが起こる。
ドラゴンが身悶える。
そして、肉が腐り、そして骨だけになり、その骨さえも砕けて風に溶けた。
「・・・・・・・・なんて、奴だ。」
アスカは、対生物兵器用のアポトーシス弾を手にしながら言った。
[790]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 17:09 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
>>789
「……く、くくく……くふふふふ……」
ドラゴンが崩れている様を見ながら、楽しそうに、『コールドハンド』は笑う。
[791]馬超 08/11/05 17:13 /q0HjvwJHD
「この際、時間戻しをするか…身体はもつかどうか知らんが」
隼人は言う
「だが、まずは…あいつを止める」
コールドハンドにむかって走った
[792]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 17:15 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
>>791
「……クスクス」
顔だけを隼人に向け、『コールドハンド』は再び笑う。
[793]馬超 08/11/05 17:16 /q0HjvwJHD
「こいつは、一体なんだ。
ワイと同じ怪物だと思うがな」
と隼人は言う
[794]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 17:38 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
「……」
一瞬興味深そうに隼人を注視したが、すぐに興味を失ったかのように虚空を見つめ始める。
[795]馬超 08/11/05 17:40 /q0HjvwJHD
「しっかし、なんでドラゴンがここに(なんや何もしてこんのか)」
隼人は思った
[796]サウザーは冷たい手を握る 08/11/05 17:47 *Ql5aEOorQNd*zKY1ZceV0e
ドラゴンが完全に崩れるのを見届け、どこへともなく『コールドハンド』は歩き出した。
ドラゴン以外はハナから眼中になかったらしい。
[797]馬超 08/11/05 17:57 /q0HjvwJHD
「じゃ、帰るか」
そして隼人は戻って、その話を雅達に話した
[798]ハバネロ 08/11/05 19:15 6xFP9JZpIz
>>769
「………そーかい。あんた、Ⅳの奴のお仲間かい。」
カギがついているとかいないとかは気づいていなかった。馬鹿なので。
「それより!俺らには行く当てがねーんだよ!!」
>>771
「だったらぁ…アレイスターさんが死んだことも…全部運命だってかぁ?!」
バーナードは銃口を向け、口角泡をとばして言い放った。
「いい加減にしやがれよ…包帯野郎さんよぉぉ!!」
そして銃弾は放たれる。
そのころ…局長室。
「おい少年!!早く解放しろっていってるだろ!!早く!!じゃないと一生つきまとわれる!!俺は臓物を散らせて死ぬのは……!!」
半泣きでハバネロが叫ぶ。
「そうね。早くしてくれない?主から連絡があっても出れないでしょ。」
「よく分からないが…とりあえず、聞くことは聞いたようだし、本人は何も知らないようなので解放してやったらどうだ。私は忙しいんだ。まだミサイルの事後処理が完璧じゃないのに…全く…」
[799]馬超 08/11/05 19:19 /q0HjvwJHD
「聞くことも聞いたし、開放するか」
と隼人は言うかなしばりを梳いた
「それにドラゴンやコールドハンドもでてくるし
なんか疲れた。」
[800]ハバネロ 08/11/05 19:26 6xFP9JZpIz
「とりあえずさ…手当しないと。八神君も痛いでしょ?」
棚の絆創膏をかっぱらう星宮。腕に残る3つのカッターの傷跡がちらりと―。
>>799
「ふはっ、やっと解放された…」
京岡は体の各部分を押して確認。
「心臓オッケ…肺オッケ…腕オッケ…脚…」
「え、え、えーと…ドラクルさん?早めにお引き取りねねね願えれば…」
ハバネロがおどおどしながら言う。
「ああはい。それじゃあ皆さん。」
じつに無表情で出て行った。
特殊課から出たとき…通信が入る。
「はい?」
『ドラクル。命令を言い渡す』
京岡は胸が高まるのを感じた。緊張する。
『今から自衛隊駐屯地に向かい、そこの人間を…
ミナゴロシ
鏖にしろ。』
「…了解」
京岡はその格好のまま、徒歩で目的地へ。上司の命令の意味など分からないまま。
そのころラスプーチンは、大使館から外出し、黒塗りの車に乗り込んだ。
「自衛隊駐屯地へ向かえ。」
トランクに謎の虫かごを詰め込んで…。
[801]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/05 19:30 ikc3hNj2MX
>>『呪い十字』サイド・・・
「最悪ね・・・」
「最悪だ。」
「・・・・最悪だな。」
「・・・あんた等も大変だな。」
めまぐるしく入ってくる情報にエリス、カノン、ロバートの三名は頭を抱え、黒田は他人事のようにそれを眺める。
ミサイル、ドラゴン、そして『コールドハンド』・・・無茶苦茶だ。本当に無茶苦茶なことが起きている。
どうしてしまったんだ法治国家日本、何してんだ防衛庁と三名は心で毒づく。
そんなときに・・・
「エリス・・・電話・・・」
「ハイハイ・・・うわ・・・・」
鳴り出した備え付け電話を手にし、その番号を見てエリスは露骨に嫌そうな顔をする。よりにもよって嫌なタイミングであの野朗から電話がかかってきたのだ。
ため息をつき、通話ボタンを押す。するとすぐに、
『やあこんにちは日本支部の皆、総司令のハンス=ベルクだよ。』
「・・・総司令・・・すみません。」
『あれ~?その声は・・・エリスちゃんだね!?久しぶりィ!!元気ィ?』
「・・・ハイ。」
このクソ展開の中、このクソテンションの高い電話にどうしようもない疲労を感じる。
カノンが、「代わろうか?」と気遣うが、それを断り電話の対応をする。
「・・・すみません総司令・・・この支部を任されて居ながらこの体たらく・・・面目ありません。」
『・・・君は気にしなくていいよ。』
話の本題に入ろうとしたところで、電話口の相手が急に真面目な声で話す。
『今回の件、そうだね・・・ミサイルは勿論、ドラゴンや『コールドハンド』のことに関しては君達の責任でもないし、
君達が処理することでもない。アレはもう表で堂々と起きてしまった事件だ。それに関しては軍などにでも任せればいい。』
「ですが・・・」
『エリスちゃん。これは命令だ・・・』
有無も言わさずタイミングでエリスの返答に被せる。
『安心してくれ。別に君達を責めているわけじゃないし、私は君達に失望もしていない。
ただ今回の件は管轄外だから気にしなくて良い・・・そう言いたいのさ。
それにね・・・君達には他にやってもらいたいことがある。』
「・・・え?」
話される内容にエリスは言葉を失い、ハンスは笑いながら告げる。
『事態は既にそこまで来ている。君等も今の装備のレベルじゃ厳しいだろ?
『対神礼装』の使用を許可する。すぐにそちらに出向き、それを渡そう。』
[802]ハバネロ 08/11/05 19:36 6xFP9JZpIz
自衛隊とは、何か予想だにしないことが起こったら、あまり立ち回れないものである。
「おい、メイド服きた変なんが入ってきてっけど…?」
「おい、お嬢ちゃん!ここは立ち入りき…」
歩哨二人は二丁のモスバーグから放たれる鉛玉に頭をブチ抜かれて即死した。
「ラスプーチン様の命のもと…あなた方には、死んでいただきますので。」
そのころ…、空港ではシュパーギンが愉快そうに笑っていた。
「見ろ、伍長」
伍長と呼ばれた人は外を見る。
「………?」
「おっと、望遠鏡が無かったな?」
小型の望遠鏡を覗いた伍長は、メイド服の女が自衛隊員を殺しまくっているのを見た。
「…………」
「おもしろいだろ?」
シュパーギンはニヤニヤ笑っている。
「さあ…戦争の時間だ。クックク…」
[803]馬超 08/11/05 19:49 /q0HjvwJHD
>>800
「は~、なんか大量殺戮してるだろ…アイツ(だからやだったのに)」
隼人は、ため息つき言う
「それにナイアの情報は…これっぽっちだし、あいつの使命を完了できない…しかし
ドラゴンが暴走して、すぐ近くは焼け野原になるは・…旧支配者が復活したり。
日本はどうなってんだよ・…」
[804]八神 08/11/05 20:44 V-UJSI9
(ちなみに他の不良はまだ校舎裏でのびてます。)
>>779
>>800
「あ、ごめん。ありが、と……ッ」
アリアは氷水を用意していて見なかったが、七星は見てしまった。腕に痕を残すその傷を。
そして同時にその少女の傷を刔り返す真似をしたあの男を憎み、それを抱えながら明るくあろうとする彼女に戦慄した。
「……強いな、君は」
七星は、誰にも聞こえぬようにそう呟いた。
[805]ハバネロ 08/11/05 21:04 6xFP9JZpIz
「ハバネロ、任務だ」
局長がハバネロの部屋に入ったとき、ハバネロはシューティングゲームに興じていた。
幻想的な音楽に軽快なグレイズ(かすり)音…
「だぁぁぁぁーーーーっ!!畜生!!冷凍保存されんのはテメェのほうだっつーの!!くそっ!」
怒りに任せてPCを強制終了。後でエラーが出て時間がかかるのは自分だが…
「……何をしている?」
「わぁっ!!局長!!違いますって、これはその…まあゲームというか…」
「紅…魔…」
局長がタイトルを読み上げる前に没収。
「で、何ですって?」
「自衛隊駐屯地にメイド服の女性が一名出没。人々を殺害しまくってる。さあ出ろ、いますぐ出ろ」
「………あの俺胃が痛いんで……」
「減給するぞ」
「すいません!行きます!!」
ラスプーチンは、自衛隊駐屯地の入り口に到着した。
転がる死体を見てほほえむ。
「それでこそ、テストのしがいがある。どれ、ここが『試験会場』だな…?」
[806]馬超 08/11/05 21:07 NzXoyTtOeT
「あのすいません…やっぱ、あのままにしといたほうが…よかったのでは」
と隼人が言う
「とりあえず、こちらも行きます」
[807]天塚 銀樹 08/11/05 21:34 E-xr47L
「とりあえず…どうしたのさ?ケンカ?」
燈哥は手当なぞ全く出来ない。八神の近くにいく度に…
敏感に天塚が反応する。
「…私も力になれ…」
「なるなっ!!!学校に来た直後にケンカ…あの日に何かやらかしたんだろうが!?」
やる気の無い…冗談しか言わない男の言葉ではない。
明らかに八神に警戒…牙は向く。
「何があったんだろうが…殺したんだろうがっ!?」
[808]特攻屋 08/11/05 21:44 E-wv2XZ
>>761
「ん、そうか。わかった」
拳護はそう言い炒飯を掬う。
「……気休めだが、お前にもいつか見つかるさ」
それ以上は言わず、無言で食を進める。
[809]八神 08/11/05 22:32 V-UJSI9
>>807
「……」
ふぅ、と八神は肩を竦め、俯き加減で話し出す。
「……そーだね。あの日、大勢死んだ。その大半が……――星宮さんは知ってるだろうけど――、”この眼”によるものさ」
八神は天塚に向き直る。その瞳を見た者全てに一瞬、とてつもない悪寒が走った。八神は自ら眼を塞ぐように手で覆う。
「……呼び出され行ってみれば待っているのは下らない下司だけだった。笑わせてくれるよ。あんな都合の良い証拠写真を持ちながら、まだ人を利用出来る気でいる。こんな、こんな法にさえ見放された呪われた野郎をな」
ハ、ハ、ハ、と渇いた笑い声が洩れる。
「なぁ、君のその感情は義憤か?それとも、嫌悪か?恐怖か?」
[810]天塚 銀樹 08/11/05 22:45 E-xr47L
>>809
「俺の…俺の感情なんかどうでもいいさ!!!なんでまだ、此処にいる!?」
一瞬怯む…内心では間違いなく恐怖だな、と感じてしまう。
証拠のように腕が、声が震える…
「法に見放されたんだかなんだか知らねぇ!!!
必要な事実は…お前が殺したということだ…だけだぁ!!!」
キッと睨みつける。
普段なら…喧嘩を止めようとする燈哥は戸惑う。
[811]ハバネロ 08/11/05 22:45 6xFP9JZpIz
「………う、あう…」
喧嘩は駄目だと言おうと星宮は思ったが…喧嘩ではない。
眼。
自分のもう片方の面が露になった―そう、シャドウ。
攻撃的で、臆病で、狂暴で…そんな無意識に閉じこめていた自分を思い出し、星宮は背筋に寒いものが走る。
[812]森本 織部 08/11/05 23:18 x64zLkzf0E
>>808
「ありがとう。」
森本は食べ終わると金属の食器を片づけ始めた。
無言だ。
食堂を後にする、森本。
「寝ます。御馳走様でした。」
森本は朗らかに笑って寝床に向かった。
[813]ハバネロ 08/11/05 23:23 6xFP9JZpIz
『ドラクル、もう一つ追加の命令だ。
皆殺しにせよと言ったが、変更だ。殺しはするな。』
「了解。」
運の良いことに、先ほどの2名以外は敵は殺害していない。
ただ命令のままに。それの意味するところなど知るよしもなかった。
そのころ、ハバネロは実にダルそうに駐屯地までやってきたのだった
「あーあ。早く終わらそ。」
転がっていた死体を、石でも避けるかのように普通にかわして歩く。
まあ石ころのようなものだった。死体など、腐るほど見てきた彼には。
…マルボロを吸う。
[814]馬超 08/11/05 23:26 NzXoyTtOeT
「これあと、どれくらいで着くんだろうか…」
と隼人が言う
[815]森本 織部 08/11/05 23:30 x64zLkzf0E
「戦闘部の人間がまた日本に行くのか?」
「そうだ。」
「『災厄』を集め過ぎだ。」
「だが、しょうがない。」
「今度のは?」
「『弾丸』と『最初の一人』だ。」
「あいつらか。」
こそこそと、二人は話す。
[816]ハバネロ 08/11/05 23:33 6xFP9JZpIz
「首領………」
シュパーギンの部下が心配そうに言う。
「行った方が…」
「いや。このまま見ている。面白い…面白くなってきた。」
くっくくと笑うシュパーギンを見て、部下は若干引いた。
自衛隊駐屯地内…
「ドラクル」
京岡の後ろで声がする。
「…あ…」
おそるおそる振り向くと…自分の主が立っていた。
「ラスプーチン様…何故ここに…」
「試験の時間だ。ドラクル。君の任務は終了だ。完全に…」
京岡は言っている意味が分からなかった。ただ、頭が真っ白で。
[817]馬超 08/11/05 23:35 NzXoyTtOeT
するとハバネロたちが来た
[818]八神 08/11/05 23:36 V-UJSI9
>>809
「……刑法って言うのはさ、言ってみれば仇討ちの代わりだろう?仇討ちの代執行……それが法刑」
八神は呟くように続ける。
「けれど法は俺を裁いてはくれないらしい。手を下したのは”俺”じゃ無かったから、”俺”を罪人だと、断罪してくれなかったんだ。裁くべき対象はもうこの世に居ない。仇討ちは現代法では禁止されている。ならこの罪は誰が償えば良い?誰が裁いてくれる?」
八神は頭を抱え込む。
「ドラマや小説の言うように、生きていけば償えるのか?それとも自ら命を絶つ事が償いなのか?」
つ、と一筋の滴が垂れていく。身体が微かに震える。
「……近頃夢を見るんだ。”アイツ”が殺した皆が、カッターを持ってゆっくり、ゆっくり、迫ってくる。その中で誰かがお前は生きろ、って叫ぶんだ。けれど情けない事に俺にはどちらが正しいのかも分からない」
その姿はまるで全てから引きはがされた幼き迷子のようだった。
[819]森本 織部 08/11/05 23:50 x64zLkzf0E
>>818
突然、保健室のドアが乱暴に開く。
「お前が死んだ時に悲しむ奴はいるか。」
ツナギを着た男は有無を言わせない調子で八神を睨んだ。
入口でスクは戸惑っていた。
[820]天塚 銀樹 08/11/05 23:58 E-xr47L
>>818
苦しんでいる。
ソレを見ればイヤでもそれは解る。何があったにしろ後悔している…
そんな人物に…何かを言うのは少し躊躇いがあるが…
「…生き方なんて罪なんて知るか…俺の側…側に…
大切な人を殺すかもしれない奴がいるのは気に入らない…」
歯ぎしりをして…天塚はその場を去ろうとする。
「…どっちも漢気足りないよ!?アンタ達!!
今更終わったことに何があるのさ!?目を背けても駄目だけどさ…
誰がアンタ等私を泣かせる気!?」
突然燈哥が叫ぶ。
[821]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 01:09 ikc3hNj2MX
>>798
「だから『エルディアブロ』とはまた随分な判断でありやがりますね。
あそこは女子供にも容赦しやがりませんよ?」
アーデルハイドに目を向けて、ため息をつく。
「まあ結論は、これを聞きやがってから決めても良いのでは?
あのロリコンが・・・貴方方に残しやがった『最後の』メッセージです。」
携帯を操作し、録音を再生する。スピーカーモードに切り替えられると音声が流れ出す。
『あー・・・ヘンリー、今から言うことは彼らに伝えて欲しいことだ。
出来れば一字一句伝えたいので録音モードに切り替えて欲しい。』
[822]馬超 08/11/06 01:12 NzXoyTtOeT
「あのロリコン、いつの間に」
とカイルが言う
[823]アス 08/11/06 16:25 sIANEusb1Q
「人殺し!」
「消えろ!」
アスカは、暗闇に立つ。
次々に周りから罵りの声が聞こえる。
アスカは黙って俯いている。その言葉の一つ一つを受け止めるかのように。
そして、一人の女性がアスカの前に浮き上がってくる。
この女性はアスカに近寄り、そして・・・・
グサリ。
包丁をアスカの腹に突き立てる。
アスカは絶望の表情を浮かべる。
周りの人々が笑う。
消え行くアスカの意識、アスカの目に入った女性の顔は、アスカの愛する女性の顔だった。
アスカは、目を覚ます。夢だったみたいだ。
「・・・・・・このところ、この夢しか見ていないな。」
アスカは、何かを諦めたように呟き、部屋のテレビをつける。
「ここで臨時ニュースです。本日、神原財閥が解体されました。その原因は・・・・・・・」
ブツリ。
アスカはテレビを消し、俯く。
「・・・・・・オレのせいで多くの人が死んだ。オレのせいだ。オレのせいだ、オレのせいだ!」
アスカは、自分の胸をかきむしる
床の新聞には、【被害は蓮田市のビル数十棟、死傷者、行方不明者数万人】と記されていた・・・・
[824]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 18:58 ikc3hNj2MX
>>『呪い十字』
『礼装』、主に魔術や退魔等に用いる道具や装備であり、その種類は幾千幾万にも上る。
霊剣、魔剣などは『対魔礼装』と呼ばれ、よく吸血鬼退治等に出てくる白木の杭から人狼退治に用いる銀弾等もそれに分類される。
それらは吸血鬼や人狼等に遥かに劣るスペックである人間が、それら人外に対抗するために考案された手段である。
そして・・・
「『対神礼装』・・・礼装最高位の武装であり、『人が神に対抗する術』・・・まさか『また』こんなものを持ち出すことになるとはな。」
目の前に出されたジェラルミンケースの中身を見てカノンは肩をすくめる。ジェラルミンケースの中身、それは二挺の銃剣付きリボルバーだった。
「そう言うなよ。久々の再開だろ?『処刑人』。君と『処刑刀』が揃うのは・・・」
口元を歪めながら『人性最悪』は祝福の拍手を叩く。『神殺し』の再来、その瞬間に立ち会った歓喜を表現するように・・・
「S&W M500 verES(Execution Sword)、通称『処刑刀』、君の愛銃であり、異名の代名詞となった銃じゃないか。」
「代名詞?はッ!無茶苦茶言いやがって。この暴れ馬はマジで洒落になんねぇんだよ。」
二挺のうち一つを手に取り、重厚な銀の光を放つ銃剣を光にかざす。
手にかかる重みは健在で、その刃の光もかつてと変わらなかった。
「『布都御魂剣』、この国に伝わる原初の神殺しの剣を復元し、打ち直した銃剣・・・・
うち(呪い十字)が保有する最後の『対神礼装』だ。
実力、人格共に信頼できる君だから託すのだよ。いわば騎士の剣、光栄に思いたまえ。」
「よく言うぜ。他にもう二挺分あったのはⅣの退職金代わりに渡したくせに・・・」
「ッ・・・」
Ⅳの名前が出た瞬間、エリスは目を背け、ハンスはそれを視認し二タリと笑う。
「ふふ、まあそう言うなよ。礼装ってのはね、使って何ぼなんだから。有るべきところに置く。それが私のポリシーなんだよ。」
「さいですか。」
言っても無駄だと諦め、二挺のS&Wを手馴れた様子で分解を始める。
何はともあれ手元に戻ってきたカード、『処刑人』は心では自らの得物の帰還を歓喜し笑う。
これさえあれば邪神ともまともに戦える。それは確信にも近いものだった。
[825]ハバネロ 08/11/06 19:15 6xFP9JZpIz
>>820
「燈…哥ちゃん…」
星宮は何も言えなかった。ただそこに立ちつくしているだけ。何か言おうとして口を開きかけても―それはただの安易な慰めで、無責任な励ましで、思い直したように口を閉じて、結局何も言えず立ちつくしているだけ。
星宮は自分の無力感を…気の利いた事の全く言えない自分に嫌気さえ差した。
>>821
「……Ⅳの声。」
アーデルハイドが、あの後で発した最初の言葉だった。
車はスピードを落とし…3人はテープの音声に耳を傾ける。
[826]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 19:39 ikc3hNj2MX
>>825
『あーゴホン。ミハイルさん、ヒルダさん、バーナードさん、そしてアリス・・・今これを聞いている皆が無事であることを祈り、このメッセージを送ります。』
この場にバーナードが居ないことは彼は知らない。確かめる術など無いからだ。
『アレイスターさんについては残念でした。俺もまだあの人には頼みたいことがあったんですがね・・・
アリスなんかは泣いていると思いますが、俺の予想は当たっているでしょうか?』
ヘンリーがチラッとアリスを見る。だがそこで口を開く者は居ない。
『まあそれはいいでしょう。どっちにしても俺にそれを確かめる術はありません。
はぁ・・・やべぇなぁ・・・ハイネさんに歯向かった以上下手すりゃ俺は『合衆国』の敵として認識されるでしょう。
まあ俺だけならなんとかなるのですが、前にも言ったとおり、俺には大事な大事なお嫁さんが居ます。
彼女に危険が及ぶ恐れがある以上・・・俺はもう貴方方とご同行は出来ません。俺は『造反』の報いを受けることになるかもしれませんね。』
それが意味することは何であるか・・・それは言うまでもないだろう。
『悪くて殺され、良くて・・・貴方方の『敵』になるでしょう。』
声のトーンが下がり、その場の雰囲気が変わる。
『今後もし事態が良い方向に傾いて俺と会うことになったら・・・そのときは俺から逃げてください。
次に会ったとき、俺は迷い無く貴方方に銃口を向け、引き金を引きます。銃剣をかざし、その喉を掻っ切るかもしれません。
いいですか?『義理は果たしました』、もう俺は貴方達の仲間じゃありません。』
決別の言葉には強い意思が込められる。本気の証拠だった。
『ですが、その・・・『仲間である俺』として最後に貴方方に言いたいことがあります。
今後の貴方達のことについてです・・・』
「・・・」
ヘンリーは瞳を閉じてそれを聞き入る。「馬鹿が・・・」と小さく呟いて・・・
『もし貴方方が良ければ・・・フリーメンとしての自分達を捨てて、新しいスタートを切る意志があるとすれば・・・
真っ先に『特殊課』なり、『呪い十字』なりに自首してください。』
[827]ハバネロ 08/11/06 19:57 6xFP9JZpIz
>>826
「ヒルダ」
「あ、あう?!」
運転していたミハイルが、急ブレーキをかけて、車を急停止させる。
「特殊課と呪い十字。どっちだ」
「え、えーと……呪い十字?」
「…オーライ。あとはヒルダが運転しなぁ。ヘンリーさんは呪い十字まで案内してやってくれ。頼んだ!」
ミハイルは車のドアを開け、そう言って去ろうとする。
「ミハイル。どこへ行くつもり?」
「俺はな。フリーメーソンを捨てることなんてできやしねぇよ。残念ながらな」
ミハイルは、若干寂しそうな目で言った。
「カノン=リーデベルトをぶっ殺す、あるいは…『ぶっ殺される』こと。それで俺の人生に決着が付く。それだけだ…」
「ちょ…!ちょっと待ってよ!!ミハイル!!」
「うるせぇ!止めるんじゃねぇよ!!俺はもうどこにも帰れないし、行くこともできやしねーんだよ!!
ヤツを追い回して、決着を着ける…そういう馬鹿で基地外じみたカスみたいな生き方しか、もはや俺にはできん!!
ドイツ軍に追放され、拾ってもらった『ラスト・バタリオン』にも見放され…フリーメーソンは終わった!だったら最後までフリメ幹部として死んでやらァ!!」
ミハイルはそれだけ言うと、後は一目散に、逆方向へ走り出した。
「ミハイル………馬鹿な人。本当に本当に馬鹿だわ…」
アーデルハイドは、目をずっとつぶりながら、独り言のように言った。
「そうね。私はずっと命令のままに生きてきた。ヒルダも大体そうでしょ?なら、今回は私が決めること。
呪い十字の場所を教えてくれるかしら。ヘンリーさん」
アーデルハイドははっきり眼を開き、はっきりとした口調で告げた。
[828]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 20:11 ikc3hNj2MX
>>827
「・・・かまいやがりませんよ。しかし・・・まさかそんな返答が返ってきやがるとは・・・」
大きくため息をつき、憐れむような視線でミハイルを見る。
「まあまあ落ち着きやがってください。貴方一人が行ってもカノンさんにたどり着く前に終わりますよ。
ですからこれを・・・・」
ポイッと持っていた携帯を投げてよこす。
「GPS機能付き携帯です。それがあれば街にはたどり着けるでしょう。そして・・・その携帯にはカノンさんの番号も入ってやがるでしょう。
殺し合いがしたいならそれで呼びやがりなさい。そうすれば向こうは一人で来てくれやがります。」
殺し合いがしたいなら決闘でケリを付けろ。暗にそう言っているようなものだった。
「私はこの2人と行動しやがります。まあそうですね・・・
骨ぐらいは拾ってあげやがりますから安心して死にやがってくださいね。」
[829]ハバネロ 08/11/06 20:18 6xFP9JZpIz
>>828
「おう、すまんな。それじゃ…行ってくる」
それが多分最後の言葉だった。
「……ごめんなさい。あの人、馬鹿だから。
ドイツ軍からは命令違反で戦死扱いされた問題児。
ナチスの残党組織からは意見が合わなくて自分から出て行った。
そこを拾われた…本当の馬鹿の固まりみたいな人だから。」
アーデルハイドは目をふせ、寂しそうに言う。
ヒルダは一つため息をついた。
ミハイルは、走り、走り続け、ようやく街の外れまで来たとき、息が切れて路地裏の壁にへたりこむ。
「ふん…ふふふ…クックック………」
奴を殺すこと、殺されること。それが彼の人生の終末。お粗末な終わり方。
やや自嘲的になりながら、カノンの番号をプッシュする。
「出ろ…出ろ…出ろ…!!カノン・リーデベルト!!」
[830]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 20:26 ikc3hNj2MX
>>829
「あ?・・・お、珍しい。ヘンリーからじゃないか♪」
カノンは愛銃を組みなおし、ご機嫌に自分の携帯を取る。
「よぉ、お前から電話なんて珍しいな。なんか用か?」
女性のような高い声に乱暴な言葉使い・・・いつもの口調で電話の相手に話しかけた。
>>829
「かまいやがりませんよ。私には関係ありやがりませんから。
まあ残念ではありやがりますけどね・・・」
遠い目で来た道の方向を眺める。それはそれは悲しそうに・・・
「あのロリコンが自分の身を省みず逃がした人が・・・みすみす死にに行くのはね。」
[831]ハバネロ 08/11/06 20:35 6xFP9JZpIz
>>830
胸の高まりが早鐘のようになる。
自然と笑みがこぼれる。
「カノン・リーデベルト。
俺は貴様を知っているし、貴様も俺を知っているはずだ。
クックク…貴様と最後の決着がしたくってね。本当は、Ⅳ殿の情けを受けて、ヒルダやアリスと共に呪い十字に自首しても良かった。
だが俺は決着を希望する。
カノン・リーデベルト。このミハイル・ビットマンの所に来い!!」
そのころ…駐屯地で。
「いたぞ!!侵入者だ!!」
「ちょうど良い。実験体が来たようだ…」
ラスプーチンは、試験でもするような口調でそう言い、手に持っていた虫かごをあけはなった。
「研究最終試験、『シャッガイ・インセクト』…その力量を見せてもらう。」
虫かごに詰まっていた大量の虫が飛び出す。血塗れの京岡はそれをぼんやりと見ているだけだった。
[832]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 20:45 ikc3hNj2MX
>>831
「ああ、お前ね。Ⅳ?・・・意外な奴の名前が出てきたな。」
Ⅳという名を聞いて、ピクッと眉が動く。
周りが「どうした?」と聞いてくるが、なんでもないと制し、立ち上がる。
「いいぜ。それじゃあちょっと遊ぼうか。丁度得物が帰ってきてね・・・試し撃ちと試し斬りがしたいと思ってたんだ。」
ホントナイスなタイミングだよと嬉しそうに言うと、
「三十分ほど待て、人払いを済ませると同時にそちらに向かう。
あとさ、
テメェが可愛い妹をビッチ呼ばわりしたの忘れてないから。」
それだけ言うと電話を切る。そしてエリスたちのほうを向き、
「ちょっと馬鹿をシメてくるわ。」
爽やかな笑顔で『処刑刀』を腰のホルスターに入れ、用意を始めた。
[833]ハバネロ 08/11/06 20:51 6xFP9JZpIz
「クックク。良い、良いぞ。死が迫ってくる。こんな高揚感…今まで体験したことの無いくらいに…クックック…」
ただ一つの自分の片割れ…ベレッタを握りしめ、一人で乾いた笑いを発する。
彼はもう分かっていた。どちらが負けるか。どっちが死ぬか。
彼は立ち上がった。柔軟体操。後は壁にもたれかかり、今までにあったことを思い返していた。
「そーだな。俺がこの世に生まれたことがそもそもの間違いだったかもしんねぇな…」
[834]流星@ケータイ 08/11/06 21:47 *zKw8LkUETEQ*E-q0Uj8
>>798
男は銃口を向けられようと、銃声が轟いても微動だにしなかった。
ただ、包帯の隙間から覗く鋭く輝く紅い眼光だけが煌めいていた。
◆
放たれた銃口の延長線上に割り込む人影があった。
CIRASアーマーベストに防弾ヘルメットを身に付け、アサルトライフルを手にした米軍兵士。
躊躇うことなく男の眼前に踏み込んだ兵士は、そのまま銃弾を受け止めて動かなくなった。
「よゥ、お疲れ様だ。」
男は何食わぬ顔でそう口にすると、動かなくなった兵士を踏み越えて歩み始める。
倒れた兵士の目は虚ろに開かれている。その眼光は男の物と酷似していた。
「さァ、逝く前の最後のお祈りは済んだか?
安心しろよ、お仲間もみんな最後には同じ場所に行けるはずだ。」
物影から向けられる幾重にも重なる銃口。
虚ろな眼を浮かべる兵士たちが、バーナードを取り囲んでいた。
その眼に意志は無い。
ただ、そうするように洗脳された人形になったヒトガタだけが、その場を支配していた。
「―――幕引きだ。」
紅い眼の包帯男は判決を下す裁判官のような口調でつぶやいた。
[835]ハバネロ 08/11/06 22:04 6xFP9JZpIz
>>834
「…ふん」
バーナードは一つため息をついた。あきらめの時に主に発せられるようなため息だった。
「………」
ミハイルも生きちゃいめぇな、とバーナードは考え、銃口を向け……
自害した。
もしこれがハバネロであったなら、さんざん罵って敵の弾数を消費させるというセコい手を使っただろう。まあ大体彼は、こんな感じのお粗末な人生というだけだった。
駐屯地。
「虫」は、自衛隊へ向かって飛び、彼らの脳髄へ取り憑いて、そして―
取り憑かれた者達は、仲間であるはずの後方の者たちへ銃を乱射する。
「………?!!」
「ドラクル。なぜこんな事をさせたか分かったかね。君はおとりだ。これが私の計画だよ。
シャッガイ・インセクト…敵の脳髄へ取り憑き、意のままに操る。
これで、我が国も………」
「………」
「ああそうそう、君はもういらないよ。うん、これがあれば貴様など用無しだ。それでは―プラシャーイチェ」
さよなら。
ロシア語でそう言い放ち、いつの間にか上空にいたロシア製の武装ヘリに回収される。
「待ちやがれぇ!!ラスプーチン!!」
ハバネロが後ろから駆けつけたとき、虫が取り憑いた者たちは既に目の前の仲間を撃ち殺し、自殺した後だった。全く…後腐れがない。
「おやおや。ずいぶんと遅い到着だね。まあいい、本国に帰らせてもらう」
「なるほどなぁ、米国の大統領秘書なんてやっておきながら、その正体はロシアの回しモンか!!」
「………一つ教えておいてやる。私がかつて所属していた組織が、そろそろ活動を始める頃だ。彼らは未だに、数十年前の総統閣下が掲げた国家社会主義なんぞに傾倒していてね。
まあ気を付けておいたほうがいい。」
最後のほうは、ヘリが遠くまで行ってしまうので聞き取れなかった。
…血でぬれた京岡は、うつろな表情のまま、人形のようにその場に座り込んでいるだけだった。
[836]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 22:21 ikc3hNj2MX
>>833
風の無い・・・静かな夕暮れだった。時が止まったかのように音はなく、周囲を歩く人間は居ない。
舞台となるその場所には広域包囲の強力な『人払い』が敷かれ、周りは人はおろか、犬猫の一匹すら通ることはないようになっていた。
そして・・・
空が茜色に染まる頃、『処刑人』は現れる。黒いアウターに身を包み、その両の手に銀の『処刑刀』を携え、夕陽を背負い彼はやってきた。
ゆったりとした足取り、だがその眼光は真っ直ぐにミハイルを捉え、静かに彼の元に向かっていく。
『死』が黒衣に身を包み、ゆっくりと迫っていた。
「・・・待たせたな。」
無表情でカノンは口を開け、ミハイルに声をかける。そこにいつもの飄々とした態度は無い。射殺すような眼光に静かな殺意を込め、ミハイルを睨みつけ、
「こんにちは・・・『自殺志願者』君。」
これから殺す相手に最後の挨拶をプレゼントした。
[837]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 22:42 ikc3hNj2MX
>>834-835(Ⅳサイド)
「・・・手遅れ・・・だったようですね。」
銃声が轟いた直後、Ⅳは奥の通路からゆっくりと現れる。
急いで走ってきたのか、息を切らせ、脱力気味で包帯男とバーナードの亡骸に向かって近づいていく。
「・・・バーナードさん、貴方は・・・駄目でしたか。」
泣きそうな顔で、力なく呟く声に戦意は無い。そして包帯男に目を向け、
「はは・・・やはり貴方ですか。」
枯れた笑いと朽ち果てた笑顔で・・・肩を落とした。
[838]八神 08/11/06 22:53 V-UJSI9
>>820
「漢気が無い、ね。もはや俺には自分が何なのかさえわからないよ。はは、なんて滑稽なんだ、自分が誰より平凡だなんて信じ込んで。皮を一枚剥いでみればただの化け物じゃないか……ッ!」
心が軋みをあげていく。
>>819
八神は入って来た男の方など見ず手をだらりと下げ天井を仰ぐ。
「……悲しんでくれる人。くふ、はは。一体、どれだけがこんな俺のために心から悲しんでくれるっていうんだ……?」
[839]天塚 銀樹 08/11/06 23:03 E-xr47L
>>838
「私を泣かせる気マンマン?漢気あるバスケットボールのにいちゃん?
アンタがいなくなったら…少なくとも気持よくないよ?」
ぁあ?などとつぶやき、足を開き、怖いヤクザの真似を頑張ってする。
「燈哥っ!!!帰ろうっ!!!…今日の俺は…変だ!!!」
「みゃぁぁぁ!!!」
ズンズン歩いてくる天塚にポニーテールをひっぱられる燈哥…
[840]ハバネロ 08/11/06 23:07 6xFP9JZpIz
>>836
「くくくっ。来た…来てくれたか。処刑人君。」
半眼で、壁にもたれかかりながらミハイルはつぶやいた。
「それがお前の武器かい」
ミハイルの武器はただの貧相なベレッタ一丁。そのベレッタ一丁と一緒に、こういう結末を迎える。自分にふさわしいと思った。
「なら、―おっ始めるぞ!!」
踏み込みは早かった。ただ、馬鹿みたいに正面から走ってくるのは、言葉通り自殺志願者である。
そう、ミハイルは自殺志願者なのだ。
>>838
「…酔ってる…!!」
八神の前に立ち、悲痛な声で星宮はそう叫んだ。
「八神君は酔ってるんだ…!!自分が不幸な状況に置かれて、自分を貶めて、自嘲して!!八神君は、今の不幸な身の上の自分に酔ってるんだよ!!」
今まで沈黙を守ってきた星宮が、悲痛な声を上げて…その顔は悲哀に満ちていた。
「八神君には、そういう風に言って欲しく無かったよ…そういう風に、ヒロイックな視点で自分を見てほしくなかった…」
[841]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/06 23:28 ikc3hNj2MX
>>840
「その心意気と度胸は認める。だが、」
真正面から突っ込んでくるミハイルに、両の手の『処刑刀』の銃口を向ける。
50口径の壮大な口径がミハイルに向き、引き金と引くと同時に、強装弾の炸薬に火が着けられ、
「現実はいつだって無情なものだ。」
!!!!????
音の無い空間に爆音に近き銃声が響き渡る。500S&Wマグナム、最大最強の市販拳銃弾、
44マグナムの3倍という冗談のような威力を誇る二発の鉛弾は音速を超える速さでミハイルの腹部に向かって放たれた。
[842]八神 08/11/06 23:33 V-UJSI9
燈哥ちゃんポニテだったのか……
>>839
>>840
「だったらっ……!だったらどうしろって言うんだよッ!」
ガタン、と椅子を蹴倒して乱暴に七星は立ち上がり、詰め寄っていく。
「あんな事のためだけに産み落とされたなんて!それでなにもかも目茶苦茶にして、もう取り返しなんて付かないのに!どうしろって言うんだ!答えろよ!答「いい加減になさい」うげぁー」
いつの間にか七星の背後にまわっていたアリアがごっきん、と彼の首を折る勢いで曲げて気絶させる。
「……見苦しいところを見せて悪かったわね。一晩寝ればきっと頭も冷えるでしょう。彼は私が看ておくから、あなたは早くお帰りなさい……」
アリアはそう言って七星を抱き抱えベッドへ運んでいく。
[843]ハバネロ 08/11/06 23:37 6xFP9JZpIz
>>841
「バッ………!!その銃…化物じゃねぇかっ………」
衝撃で、ミハイルの体は壁に激突し、崩れ落ちた。
ぜぃぜぃという息づかいだけが、その空間に響く。
「………くっくく。いいね。なかなか…俺の処刑としては…上出来じゃねぇか…」
腹から大量の血を流し、ミハイルは笑う。
「最後に一つ、教えてやることがある。
俺が軍から捨てられて、拾われた、残党組織「ラスト・バタリオン」…
そろそろだぜぇ。くっくっく。そろそろ…この街に…来る…と思う…ぜぇ。
連中、未だに偉大なる総統閣下の悲願を信じてるからなぁ。
『ダス・ドリッテ・ライヒ』の建設って奴をね…」
ぜぃぜぃと言う息づかいが、小さいものになる。
「………ヒルダと、アリスをくれぐれも頼んだ。くっくく。」
服から、手榴弾を取り出して口でピンを抜く。
「………あの時………おめぇさんの姉の事、ビッチだなんだと言ったが…ありゃあ取り消す。
悪かったな。
それじゃあさよならだ…処刑人。」
爆音が響いた。これで彼のくだらない人生もお仕舞い。これにて…死亡とあいなった。
―メラメラと燃える炎は、路地裏で焦げ臭い臭いと共に、黒い煙を上げてしぶとく燃え残った…。
[844]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/07 00:10 ikc3hNj2MX
>>843
「さようなら、ミハイル=ビットマン。」
燃え上がる炎に背を向けカノンは十字を切る。処刑は完了した。あまりにあっけなく、それこそワンサイドゲームで勝負はついてしまった。
だが、
「お前の死は決して無駄ではない。それだけはこの『処刑人』が保障しよう。」
その死の価値は誰がなんと言おうと否定はさせない。亡骸すら残さず散ったミハイルに誓い、彼はその場を後にする。
後の処理は部下がしてくれるだろう・・・・
[845]流星 08/11/07 00:16 Rzffe7Xow/
>>837
「―――少しだけ、我々の方が早かったようですね。」
回廊の奥から、片腕を失った男が笑顔で歩いてきた。
拳銃は既にしまわれている。既に彼にも戦意は無い。
その表情を悟った包帯男の目が煌く。
紅く輝いていた眼が兵士達に向けられると、彼等は銃口を下ろした。
アサルトライフルに安全装置をかけた後、ハイネに対して道を譲るかのように身体を動かした。
「旦那。 俺の仕事はコイツで終了だ。」
ええ、お疲れ様でした、と呟きながら包帯男の脇を抜ける。
その足の向く先には、肩を落としたままのⅣがいた。
「これにて第一部は完結となりました。哀れな事にも悲願を成し遂げられずに散った同胞たち。
彼等の遺志を生き残った人間はどうするのでしょうか。 流転し続ける状況の中で、彼等はそれを受理するのか。 それとも、忌避するのか。
それは彼等の自由です。喜劇であろうが悲劇であろうが、筋書きの無い舞台の上では何が起きるのかは分かりません。」
演説をするかのような口調で語り始めたハイネは、最後にⅣへ振り返る。
「さあ、これからの貴方はどうしますか?」
笑顔だった。
表情の奥に何かを忍ばせたような、意味深な笑顔。
彼は普段と変わらぬ笑顔で問いかける。
まるでⅣを自らの味方へと迎え入れるかのように。
―――否、手駒へと誘うかのように。
[846]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/07 00:30 ikc3hNj2MX
>>845
「これからどうするか?・・・ハハ・・・貴方も人が悪いですね。」
相手の意図があからさま過ぎて思わず苦笑する。
どうするかだって?愚問だ。今の俺に選べる選択肢なんて決まっている。
「分かってますよ。俺には他に選ぶ道は無いってことくらいね。」
そう言うとハイネの前に立ち、頭を下げる。
「今後とも、よろしくお願いします。」
そこには一時のものとはいえ、『仲間』だった男の仇に頭を垂れる豚が居た。
『一にして千の軍勢』、一騎当千の意を冠す異名を持つ男は今正式に『合衆国』の犬となった。
[847]森本 08/11/07 00:50 E-lv.N1
>>842
「餓鬼が、……。」
ユウは八神の返答に対して呟いた。歯を食いしばり目は歪んでいた。
ユウは、大股で保健室を出て行く。入り口の所で振り返る。八神に付き添っている、アリアを一瞬だけ視界にいれる。
「……。」
彼は保健室を出て行った。
[848]流星 08/11/07 01:07 *zKw8LkUETEQ*Rzffe7Xow/
>>846
「ええ。 これからも、よろしくお願いしますよ。」
恐ろしいまでに整った笑顔でハイネは返答する。
その後、振り返って包帯男に状況を尋ねた。
「・・・さん、時間はどうですか?」
男は腕を組んだままの体勢で、ぶっきらぼうに答えた。
「問題無い。 五分後にCH-47が到着、その後は・・・。」
飛んでからのお楽しみになるぜ、と言いたげな様子でハイネに背を向けた。
「後始末を残してきた。 ・・・後発のCH-47に乗ろう、先に行ってくれ。」
和装の男はそのまま回廊を進んでいくと、やがて物陰に隠れて見えなくなっていた。
足音だけが響いている。この状況には不釣合いの、下駄の音だった。
「やれやれ、仕事熱心な人です。」
ハイネは男を見送ってから、Ⅳに向き直った。
「・・・では参りましょう。 我々の、"雇い主"がお待ちですから。」
屋上へ続く螺旋階段を視界の端に止めて、Ⅳに語りかけた。
[849]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/07 01:19 ikc3hNj2MX
>>848
「ええ、了解しました。」
頭を上げ、ハイネの目を真っ直ぐに見据え、彼は答える。
その頃には既に、いつもの爽やかな笑顔が顔に貼りついていた。
そのとき彼が何を思っていたかは誰にも分からない。ただ、
「・・・」
そのときの彼はもう既に止まれない位置に居たといえよう。
[850]流星 08/11/07 01:50 *zKw8LkUETEQ*Rzffe7Xow/
>>849
耳を劈く程の轟音と共に、ヘリがゆっくりと降下してくる。
黒色の塗装の施されたCH-47の側面には某航空部隊の記章があった。
「お迎えに上がりました、フェルマー少佐殿。」
偽名だ。だがハイネは笑顔で恭しく敬礼をとる兵士に会釈を交わす。
その動作には何の躊躇も無い。偽名にすら馴れていた。
足早に開かれた積載室へと足を向ける。
「こちらです、Ⅳさん。」
与圧機能や防弾性能を重視して内装などは考慮されない空間。
機体の側面部分には腰をかけて兵士が待機する場所があった。
米国議会のソードラインのように区切られた片方に、ハイネは腰を下ろす。
そして、もう片側の座席に座るようにと促した。
「狭い空間で申し訳ありませんが、我慢を願いますよ。」
ハハハ、と笑いながら足を組む。
表情は緩んで笑ったようなモノであったが、目元だけは鋭い。
[851]アス 08/11/07 15:56 TJQuEy8NNQ
アスカは走り続ける。
彼は思い出した。当初の目的を。
ルルイエに行く。
もう『リベリオン』は使い物にならなくなった。
羅針盤はいつの間にか消えうせた。
それでも走る。まずは体力を作る。ルルイエに巣くっているであろうバケモノの大群とトンファ一対だけでやりあうために。
「…無駄な消費があってはいけない。俺は『ゆうね』を助ける。
今はこの辛い状況でも牙を重く、堅くし、爪を鋭く、しなやかにする。」
アスカは走る。その日に備えて・・・
[852]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/07 16:26 4yzjSVcowT
「ん?おお!もう片付けて来たのかい?流石は『処刑人』、腕は衰えていないようで安心したよ。」
帰るや否や、待ち構えてたと言わんばかりに自分を出迎えるハンスにカノンはため息混じりに、
「・・・久しぶりにぶっ放したが、やはり対人には向かないなコイツは。無駄が多すぎる。」
ほぼ無視の姿勢で『処刑刀』を机の上に置く。
「二発程当てたが即死には至らなかった。20メートル程距離が空いてれば44magと同レベルだ。
そのくせ反動だけは相変わらずキツイ、やはり化物相手にしか使えない欠陥銃だ。」
不機嫌に不評を漏らすと拳銃から銃剣を外し、分解する。
「辛口だね。だがまあその通りだろうね。そう思い『今回は』それを渡したのだよ。」
仮面の奥の目がキャピーンと光り、下に隠しておいた木箱を取り出す。
「昨年会えなくて誕生日プレゼントを渡して居なかったろ?
だから次に会ったときの為に私が直々にハンドメイドしておいたんだよ。」
「何だと!?早く見せてくれ。」
光の速さで振り返り、目を光らせるカノンを見てハンスはフフフと笑う。
ちっちっちと指を揺らし、いやらしい笑みを浮かべる。
「口の利き方がなっちゃいないよカノンちゃん。
『キャーお父様、ありがとう!!カノンちゃんとっても嬉しい♪愛してる!!』
って言わないと見せてあげない!!!勿論ぶりっ子ポーズでね!!」
「・・・」
その空間がとても寒い空気に包まれる。
「・・・あー・・・総司令ハンス=ベルク、先ほどは口の利き方がなっていませんでした。
ありがとうございます。是非ご拝見させてください。」
「・・・」
ハンスは口笛を吹きながらプイッとそっぽを向く。
「・・・」
「・・・」
「・・・エリスちゃんとロバートくんは外回りに行ってくれるているから居ないよ。
今のうちなら私の心の中でしまっておけば誰にもバレずに済む。」
「・・・・・・・・・・・(心の中で葛藤すること10分)・・・分かった。」
スーッと深呼吸をし、覚悟を決める。そしてぶりっ子ポーズを決め、彼は・・・
[853]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/07 16:26 4yzjSVcowT
>>ヘンリーサイド(アリス&ヒルダ)
「・・・さて、着きやがりました。」
オフィスビルが立ち並ぶ街の中、駐車場に車を停めてヘンリーはアーデルハイドとヒルダに声をかける。
「貴方方のことは総司令に伝えて有りやがります。
ひとまず普通にしている分にはいきなり撃たれやがるようなことはありやがりませんので安心しやがってくださいね。」
相変わらずコイツ文にすると読みにくい喋り方である。
まあそんなことは気にしやがらないで(移った)、
「それと・・・実はその総司令からちょっとした言伝がありやがりましてね。
『上がってくるときには静かに、音を立てずにおいで。面白いものが見れるかもしれないから。』
とのことでありやがります。」
・・・作為的なものを感じる台詞だった。
[854]アス 08/11/07 16:37 TJQuEy8NNQ
「いや~アスカも頑張ってるね~。」
詠子がポテチをほおばりつつ走るアスカを眺める。
「彼にとっては死活問題よ。」
エマもポテチをほおばりつつ走るアスカを眺める。
「なんせ、うん、ゲームに例えるとレベル100からレベル1まで一気に下がったような状態だからね。」
竹原だけは暴君ハバネロをほおばっている。
アスカが三人の前に立ち止まる。
「お前等・・・緊張感と言うものが全く無いのかよ。」
「ぜ~んぜん!」
3人が口を揃えて言う。
「ところで、ルルイエには、どうやって行くの?」
エマが尋ねる。
アスカは、シマッタ!といわんばかりの表情を浮かべる。
夕日がまぶしい。
[855]ハバネロ 08/11/07 18:36 UGnW9dxTwY
>>853
「わかった。ありがとう、ヘンリー。感謝します」
アリスは車を降りる。
「…私たちだけになっちゃったね…」
「そうね。私も本当は…」
その先は言わないでアリスは歩く。
―私も本当は死ぬべき存在だったのかもしれないけどね…
だが運命は彼女を生かした。
「………」
そろそろと歩く。
そのころ…駐屯地。
「よう、ドラクル。どうした。その様子じゃ、上司に捨てられたんだろ」
マルボロを吹かしながら、ハバネロが言う。
「あの人間兵器が何てザマだ。おい」
「………何か用があるの?貴方」
「…俺たちの所に来い!!京岡円佳!!」
ハバネロがニヤリと笑って京岡に言う。
「はは。もう偽名はバレちゃってたんですね。
冗談はやめてくださいよ…だって私は…」
「お前は敵は全て殺害するように育てられた。そう教育されたんだ。だからお前はためらうことなく銃を撃った。そうだろ?
俺はそう弁護するね。」
煙草をふかし、ハバネロは堂々と言う。
「あなたの上司は何て言うでしょうね…?」
「そりゃあ大歓迎だとも。そりゃそうだ。何せ優秀な補佐がいなくなったばかりなんだからな」
「………」
京岡は目をつぶり、何か考えをして…立ち上がった。
「ウェアウルフに、ドラクル…そのうちフランケンでも出てくるんじゃないかしら?」
ちょっと笑って、京岡は言ったのだった。
そのころ、大手生命保険会社オデッサ、地下。
「はいどうもぉ。同胞諸君、歓迎ありがとう。」
聞いた者のかんに障る声の男が、部下に言う。
「それでは、現人数を確認させていただきます。
ミシュフェル・ブランケル・ミールさん…ファゴックス・クルーワッハさん…ファゴッツ・クルーワッハさん…
ドボリート・エレセさん…アーバンテラーさん…そしてガロットさん。
この六名でよろしいですか?ミシュフェルさん?」
職員が無機質な声で聞いた。
「よろしいですよぉ。我々はしばらくここを隠れ蓑にさせていただきますので、よろしくねぇ。」
その後、ミシュフェルは携帯でどこかへコールする。
「あぁどうもぉ。私、ミシュフェル・ブランケル・ミールと申しますぅ。エル・シュパーギンさんですかぁ?
………どこで番号入手したっていいじゃないですか。それより、ちょっとここまで来て欲しいんですが。生命保険会社「オデッサ」まで来ていただければ、後は通しますので。
…はい。それではぁ。」
[856]馬超 08/11/07 18:58 g25Qr9U5ti
「で…どうするこの虫を、どう取り除く?」
隼人はハバネロに向かっい、言った
「まずは奴らを、気絶させてから…取り除き。
残骸は…サンプルとして持ち帰るか…」
[857]馬超 08/11/07 19:00 g25Qr9U5ti
入れ忘れました。
隼人は虫を、見てつぶやいた。
[858]ハバネロ 08/11/07 19:12 UGnW9dxTwY
>>857
「死んでるっつーの。こいつら全員。あの虫は連中の切り札だったんだろうな、恐らく?京岡は何もしらねーんだろ?」
「…ええ。」
京岡は目を伏せ、すまなそうにしている。
「まあいいや。俺は早めに帰るか。行きますぞー、京岡」
ハバネロはスタスタ歩いていってしまう。
「あ、ちょっと!待ちなさい!」
京岡は慌てて後を追いかけた。
そのころ…オデッサ地下。
シュパーギンはその無機質な建物に入り、従業員(これまた無機質な)から挨拶をうけた。
「エル・シュパーギン様ですね。承っております。地下へどうぞ」
地下N階…そう表示されたエレベーターから降りて、スタスタと腕を組みながらシュパーギンは歩き、会議室のドアを開け放つ。
「あぁ、どうもぉ。シュパーギンさん…」
「話は何だ。簡潔に聞かせろ」
カベにはカギ十字、そしてかつての彼らの総統のポスターが彼女を不快にさせる。
「じゃあ、単刀直入に言いましょうかぁ…
我々に協力してほしい。契約金は…これくらいでいいか?」
ぴらぴらと小切手を見せつける。
「………」
シュパーギンはそれをひったくると値踏みするようにそれを見る。
「もう一声」
シュパーギンはニヤリと笑って、言った。
「………っ」
ミシュフェルは苦虫をかみつぶしたような顔で、金額を書き換える。
「…これ以上はさすがに無理ですねぇ…」
シュパーギンはそれをちらりと見ると、不敵に笑った。
「よろしい。我々『エル・ディアブロ』は、あなた方に協力しよう」
「はふー、ありがとうございますぅ…助かりました」
[859]馬超 08/11/07 19:25 g25Qr9U5ti
「(よきかな、よきかな)」
隼人は二人を、見て思う。
「さて、早く済ませますか…」
隼人は、チャクラムを構えた
[860]サウザーは冷たい手を握る 08/11/07 19:55 *Ql5aEOorQNd*pHSKopfkne
「めーりさんのーひっつじー、ひっつじー、ひっつじー……」
薄暗い研究室の中で、女性の小さな『歌声』が聞こえる。
澄み渡るように透明で、それでいて昏い……『歌声』
「めーりさんのひっつじー……かっわっいーいっなー……」
その瞳はそれしか見ない。その歌声はそれにしか囁かない。
サユキの関心はそれに集中していた。
それは、絶対零度の狂気。
それは、命を鷲掴む死神の拳。
それは、冷たい手を握る敵意。
「待っていてね、『コールドハンド』……可愛い可愛い、私の羊さん……? ふふ……うふふふふふ……」
薄暗い研究室の中、うっとりとサユキは笑った。
[861]サウザーは冷たい手を握る 08/11/07 20:00 *Ql5aEOorQNd*pHSKopfkne
「ハァ……ミサイルにドラゴンにナチにと……世の中忙しないようですね」
某補給基地内の一室で、部下の報告書を読んだカイゼルはため息を吐く。
「うちにまで火の粉が降りかから無いことを願うばかりですよ……全くこれがね」
[862]天塚 銀樹 08/11/07 20:02 E-xr47L
「…ルルイエは居場所が割れた。
ドラクルかしら…私の邪魔をしたのは、メイド服なんざ着てればスグに居場所は割れる…」
チャ…
机に向かい、主に水中で使っている針銃の整備をする。
全くの無表情で『彼女』はソレの整備を終わらせて、仕舞う。
依頼者は馬鹿な連中だ。
居ないモノに犠を捧げる気満々だ。
だが…馬鹿だが、無謀だが…純粋だ。汚れた世界の何倍も美しい。
「ただいま~。」
愛しい声がする。
スッ…
慣れた手つきで針銃を鍵付きのケースに入れる。
針銃の整備からケースを仕舞うまで手袋を外さない。
終われば…手袋を机におき、部屋の扉を開ける。
「お帰り。燈哥。」
一番美しく、太陽のような存在に…彼女は言葉をかけた。
[863]ハバネロ 08/11/07 21:48 UGnW9dxTwY
シュパーギンはその組織に、VIP体勢で扱われた。
彼女の部隊が全面的に彼らに協力する…それはとても恐ろしいことだった。
「さくせーん、そのいちぃ。街中に…スピーカーをセットせよぉ。」
ミシュフェルが、独り言のように言う。大きい独り言だ。
「現在、部下に手分けさせて大量のスピーカーを設置させてますよ」
「おお、手が早いねぇ。カロン君。」
カロンと呼ばれた男は、町の地図をながめながらミシュフェルに報告した。
「さくせーん、そのにぃー。町の港、消防署、警察署、役所を破壊せよー。」
「そちらについては、もう少しばかりかかります。失敗する恐れもありますが。何しろ、この町には…」
カロンが、最後の言葉につまる。
「あー、特殊課ねぇ。うん。南極からはるばる来てバタバタしてたからよく分からなかったよ。
それじゃあ、これと平行してぇ、クルーワッハ兄弟に出動命令ぃ。警察特殊課を………
再起不能なまでにぶっ潰してこい。今すぐ。」
[864]特攻屋 08/11/07 21:58 E-wv2XZ
>>812
「ああ、おやすみ。」
食堂を去る森本に返事をして、拳護は自分の分を平らげ片付けを終えイスに座った。傍らに箱をおいて。
「難儀な奴だな……」
誰もいない食堂にて一人呟く。
「全くじゃな」
しかしそこに返る声があった。
[865]ハバネロ 08/11/07 22:07 UGnW9dxTwY
「ただいま帰還しましたぜ、局長…」
「ああ」
局長は、ハバネロの方を見ないで答えた。PCを前に非常に忙しそうであった。
「局長。京岡円佳が特殊課に加わる。許可を願う。」
「彼女の意思でか?」
「…ほら、お前の意思かだってよ」
「え?あ、……はい」
京岡はいきなり振られてびっくりしたが、しかしはっきりと答えた。
「許可する」
一度もこちらを見ずに局長は独り言のように言った。
「おーう、これで晴れて特殊課の一員だ。喜んどけ」
「こっ、こんな簡単に?!」
「そりゃそうよ。お前の実力は―」
ハバネロはタバコを吸おうとするが、局長に一睨みされて萎縮する。
…そのころ、どこからつながっているとも知れない大量のスピーカーが街にあふれかえった。警察が回収作業にあたっているが、非常に数が多いため、いまいち作業ははかどっていない。
[866]馬超 08/11/07 22:17 g25Qr9U5ti
警察が回収作業する15分前
駐屯地
「これでいいか」
隼人は虫を殲滅したあと、残骸を袋に入れていた。
「さて、警察が来る前に退散しますか」
隼人は、そう呟くと急いでこの場を、離れた
[867]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/08 01:48 4yzjSVcowT
>>855
「・・・・・・・・ったく、なんだってんだよあの仮面のオッサン。
急にスコーンとアールグレイ買って来いって・・・俺はアンタのパシリじゃないっての。」
やれやれ、朝はミサイル、昼は拘留、そして現在はパシリ・・・学校サボったバチでもあたったのかねぇと心でため息をつき、黒田は両手にビニール袋を提げて歩く。
「しかし客人が来るとかなんとか言ってたけど、誰なんだろうな。
・・・あれ?つか俺もいちおう客人じゃね?なんでパシリなんてやってんの?」
そう呟いた頃に丁度帰ってきた。
『呪い十字』日本支部、蓮田町のビル街のオフィスビルを丸々一つを貸し切られているこの場所は、外から見ても普通の会社か何かにしか見えない。
入り口の付近に、『株式会社○○○』と書かれているのを見る限り、それは作為的なものだと伺える。
実際中に入っても事務やら経理やらの人も居るようで、外部から立ち入り検査が入っても問題の無いよう、銃器等は巧妙に隠してあった。
「さてと・・・それじゃあこれだけ置いて俺はもう帰ろうか・・・ん?」
そう言ってビルの中に入ろうとしたところで、ふと足を止める。
向こうから歩いてくる二人組が目に入ったからである。
「・・・・え?ゴスロリ?ビル街でゴスロリ?ちょwwww」
アーデルハイドとヒルダであった。
[868]アス 08/11/08 13:12 TJQuEy8NNQ
「・・・だから、何で液体を素手で斬る必要があるんだ!」
アスカはエマに怒鳴る。
アスカたちは蓮田市の山の中のとある滝に来ている。
エマ「だから、バイブルの通りにすれば絶対強くなれるんだって。」
アス「そのバイブルってなんだ!」
エマ「じゃじゃ~ん!某忍者漫画~」
アス「漫画の内容を真に受けるな!」
エマ「仕方がない、それではどこかからあの矢を探してアスカに打つか。」
アス「ジョ○○じゃないんだぞ!」
エマ「どこかから斬ぱ・・・」
アス「ブ○○○でもナイ!」
エマ「よし、触れた相手の身体能力を二倍にすr・・・」
アス「ダブル○○○か!」
エマ「ならば本を持った異世界の子どもを・・・」
アス「もういいよ!」
エマ「どうも、ありがとうございました~」
アス「オレたちはいつ漫才を始めた!」
アスカのツッコミが静かな山の中にこだまする。
「平和だな~」
アスカをみながら竹原と詠子が口を揃えて言う。
[869]ハバネロ 08/11/08 16:33 UGnW9dxTwY
>>867
「………何か?あなた、失礼な事を考えていたでしょう?」
アーデルハイドが黒田の真ん前に来て、冷たい口調で言った。
「ところで、呪い十字はここでいいのかしら。あなた、知らない?」
そのとき、頭上を武装ヘリが飛んでいく。
ヘリの腹に当たる部分にハーケンクロイツが見て取れた。
(………ハーケンクロイツ………)
[870]八神 08/11/08 18:58 V-UJSI9
――やはり、随分とこたえているようね……。
眠り続ける七星を見てアリアはそう思った。しかし、それも無理も無いのかも知れない。"これまでの彼"という基盤はもはやズタズタにされ、その自我は自らの葛藤に、他者の視線に、言葉に、グラグラと激しく揺れ動く。そんな彼の持つ確かな物は呪わしき力と負荊のみ――
――それでも、アリアは彼に、叶うことならば、生き続けて欲しいと願うのだ。彼は他人が思うほど強くないと言うのかもしれない。けれど彼女は、彼が自分で思っているほど弱くはないと信じている。
しかしそれは、当事者ならざる者の身勝手な考えではないのだろうか、ともアリアは思う。たとえどれだけ相手を想おうと、なにもかも全て理解しきることなど出来はしないから。
でも、もはや彼無しではいられなくて。彼を失うことを考えるだけで泣いてしまいそうになる。それほどかけがえのない存在で。
ならその彼のため、自分には何が出来るだろう? 心の闇にさまよう彼が求めるものは何なのだろうか? わからなくて、また泣きたい気分になる。
アリアは、それを抑えながら、ただの目覚めを待った。
……最終下校時間のアナウンスがそろそろ流れようかという頃、七星は静かに眼を覚ました。
「お目覚めね」
アリアはずっと傍で彼を看ていたようだ。ばつが悪そうな表情を浮かべ彼はアリアを見た。
「落ち着いたかしら?」
「……幾分かは」
そう言って、七星は沈んだ表情のまま緩慢な動作で身体を起き上がらせる。
そのまま、互いにたいした言葉も交わす事無く帰路についた。
[871]ハバネロ 08/11/08 19:36 UGnW9dxTwY
「………」
局長室は静かだった。
カタカタという局長が叩くキイの音が響いている。
「………つまんねぇ……」
ハバネロは書類のページを若い番号に揃える作業をかれこれ30分こなしているのでそろそろ限界に来ていた。
「あ、局長さん。ハンコお願いします」
(全く、さすがは『局長補佐』だよ…)
京岡は今や補佐だった。学生兼。
「………おい京岡。お前、銃何使ってるよ?」
気を紛らわすために質問してみる。
「モスバーグです」
「ばっかやろう!んな重い銃使ってたら腕疲れるだろが!ハンドガンにしろ!」
「…でも、ハバネロさんのコルト・ガバメントだって結構大きくて、手首疲れそうですけど?」
若干ムッとした京岡が反論する。だが、ハバネロはまあ先輩風を吹かせているというか、それに対してまた言い返す。
「まあな。だけどよ、お前みてぇに二丁じゃなくて両手撃ちだぜ俺は?二丁拳銃なんてガキかカッコつけのすることだ」
「でも、『処刑人』は二丁拳銃ですけど」
「………おめェ、カノンの事知ってんのか?」
ハバネロが手を止めて、いぶかしげに尋ねた。
「知らないんですか?有名人ですよ?わりと。」
「あいつ、そんなに有名人だったのかよ…俺ずっと中東の戦争やら内乱やら紛争やらでんなもん知らねーぞ…」
今度は京岡が目を丸くした。
「…ハバネロさん、『処刑人』と知り合いなんですか?」
「………おうよ?マブダチだぜ?」
京岡は目を細めて、ふーんと意味ありげな返事をした。
「じゃあ会う機会があったら聞いてもいいですね?ダービーハットかぶって煙草ばっかり吸って上司に怒られてばっかりの奴と知り合いかって。」
「おーおー、勝手にしろ?俺をナメんじゃ―」
そのとき、やけに近いヘリの音が聞こえた。
[872]馬超 08/11/08 19:56 1cCi1Si8Gy
するとドアから誰か、入ってきた。
「おいハバネロ、後始末してから帰れよ。
あんなのが一般に見られたら、どうする?」
袋を持った、隼人であった。
[873]ハバネロ 08/11/08 21:39 UGnW9dxTwY
>>872
「お前やっとけよ。面倒臭い…俺はボランティアでも何でもねーっつーの」
その瞬間―ヘリの爆音に重ねて、銃弾の嵐がガラスを突き破って床に雨あられと降り注ぐ。
「うわっ、何だぁおい?!」
「………っ!!」
ガラスの向こうにのぞいたのは、腹にハーケンクロイツが描かれた武装ヘリと、備え付けの機関銃だった。
「誰だクソッ!!しかもあのハーケンクロイツ………おいおいマジかよおい?!」
「とにかく…ここは危ないって事だけは理解できます!ここは廊下に出ましょう!鴨撃ちにされます!」
そのころ、入り口からサブマシンガンを持った男が侵入する。ハーケンクロイツの腕輪を付けた。
「うぃーっすーーーー。邪魔する人は一切合切蜂の巣にするんでよーろしーくねーーー。
しかしまぁーーーーアレだなーーーー。兄貴が上手くやってくれるおかげでーーーこんなザル警備になるんだもんなーーーー。楽勝モードっつーのかーー?」
耳障りな口調と共に、それはダルそうに突き進む。
[874]馬超 08/11/08 22:02 1cCi1UX5kv
「また、めんどいのが来たな」
と、呟くと、ハバネロたちと廊下に出た。
[875]流星 08/11/08 23:11 *zKw8LkUETEQ*cs9M0Jo15Q
>>871,873
「ですが.45口径の有効性は未だに現役以上であって・・・。」
横から鉄砲談義に口を出し始める男が一人。
目元に隈を作りながらも書類を作り上げていた流だった。
「まあ九ミリを好きですよ。 そういう意味では砂漠でも確実に動いたベレッタも悪くは無いと思いますが―――。」
テンションがおかしい。歯止めが利かない。
そんなことが脳内の片隅で浮き始めた時、けたたましい銃声が轟いた。
「クソッ、やっぱり厄日かよッ!!」
えーい、どうにでもなってしまえ。
◆
懐からパラオード・カスタムを抜き出して、物陰に伏せ銃撃をやり過ごす。
所詮は備品の机やイスで20mmにも及ぶ鉄鋼弾から身を守ることはできないが、これも馴れた動作になった。
遊底を操作して薬室に銃弾を叩き込む。
オリジナルガバメントより太くなったグリップには14発の.45口径弾。
ノーマルよりも高精度かつ多弾装のタクティカルモデルなのだ。高かったぜ。
自らの無事を確認して、長に声をかける。
下っ端がやられても問題は無いが、指揮官が倒れては困るのだ。
「局長、ご無事で?」
[876]ハバネロ 08/11/08 23:14 UGnW9dxTwY
「おやーーーーーー。」
かんに障る口調の男がハバネロ一行を捕捉する。
「てめぇらが特殊課の連中だなーーーーー?リーーダーーの言った通りだぜぇーーーー……全く」
ものすごくダルそうな口調でほざいた。
「誰だてめぇ」
ハバネロが、不機嫌な声で聞く。
「あー、そーだねー。とりあえず……『ロンギヌス・ツヴェルフ』のファゴッツとでも名乗っておこーーかーー」
そういいながらSMGを構える。
「恨みはねぇーーけどさぁーー、とりあえずここをぶっ潰すのが俺らの役目だしぃーー?」
ニヤニヤ笑いながらSMGを乱射した。
[877]ハバネロ 08/11/08 23:20 UGnW9dxTwY
「局長!無事か!」
廊下のすみで一人隠れていたハバネロが顔だけ出す。
「ハバネロ!!いつのまに隠れた!!」
ハバネロが手招きし、局長と京岡は廊下のくぼみに隠れる。
「…京岡、何やってんの?」
「いえ、これだけでもと思い…」
メイドのヘッドドレスを頭に着用していた。
「京岡、あいつをどうにか黙らせろ。いけるな?ハバネロと流は局長室のヘリの様子を探ってきて欲しい」
同時刻、港は煙を上げていた。
「ミシュフェルさん、港のみ爆破に成功しました。それ以外はちょっと…」
済まなさそうにカロンが報告する。
「あーうん、まあそれだけでも万々歳だよぉ。ところで、残りのメンバーに連絡いった?」
「ええはい、あと数時間でこちらへ到着すると思われ…
ああそうでした、先ほどあの兄弟に特殊課へ到着したと連絡が。」
思い出したように、特殊課襲撃の連絡をする。
「とりあえずぅ、それが済んだらマイクテスト…それと部下に連絡してすぐにでも占拠できるようにしといてぇ。あぁそうそう、シュパーギンさんにも協力願おうか。蓮田市占領けーかく…さ。」
[878]馬超 08/11/08 23:32 1cCi1UX5kv
「こんな奴だと、あまり活用できないな…仕方ないこれを使うか」
隼人は呟くと、チャクラムをしまい、銃を取り出した。
[879]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/09 01:17 4yzjSVcowT
>>869
「・・・」
あれ?気が付いたらゴスロリ幼女にガン飛ばされてるよ俺・・・・
え?何?これなんてフラグwwwwww
「あー・・・すんません、ちょっと雑念入ってました。あの、頼むからその冷たい目止めてくれない?俺変な趣味に目覚めるかもしれないから。」
とりあえず紳士的(?)に対処し、肩を落とす。
「『呪い十字』?ああ、あんた等が客人か。ああ知ってるよ。つか此処ね。」
丁度真横のビルを指差すと、
「とりあえず中まで案内しようか?ついでだし・・・ん?
何だあれ?映画撮影か?」
武装ヘリに気が付き呑気に一言漏らす。
>>873
「・・・エリス、どうやらまた騒がしい展開になってるようだ。」
外回りの最中に武装ヘリを発見し、ロバートはため息をつく。
「・・・ミサイルにドラゴン・・・次は武装ヘリ・・・なんかもうこうまで緊急事態が続くと逆に冷静になるものね。」
あからさまに嫌そうな顔でため息をつくエリスは携帯を取り出す。
「とりあえず援軍を呼んでくるわ。どうせ兄さんはもう帰ってると思うし・・・ロバートさんも今は丸ご・・・」
「いや、持ってきている。」
なんてことなさそうに、着ていた黒コートの下からP90を二挺をチラッと見せる。
「・・・ロバートさん、銃刀法違反という法律は知ってますよね?」
「・・・捕まらなければ無罪。この国ではそうだとカノンから教わったが?」
「・・・まあいいわ。じゃあそうね、此処は任せていいですか?」
「・・・(こくり)」
無言で頷き、ロバートはヘリが向かった先に走る。
「・・・・(やっと出番・・・)」
心の中でそんなことを呟いて。
[880]森本 08/11/09 03:32 E-lv.N1
>>879
ヘリのハーケンクロイツを見た一人の老人が、枯れた声で苦々しげに呟いた。
「ワシと同じ亡霊がいるわい。」
老人の肌は皺と染みで、白人なのか、黄色人種なのか、はたまた黒人なのかも、判らぬはど年を喰っていた。
しかし、やつれた体は針金が入ったように、ピンとしている。
「……」
老人の側には短髪の赤毛を持つ背の低い人がいる。
端から見れば孫とお爺ちゃんに見えるかもしれない年齢差だ。
[881]アス 08/11/09 10:04 TJQuEy8NNQ
「とりあえず、ハバネロさんの所を訪ねてみるか。」
アスカは立ち上がり、山の中を歩き出す。
「・・・あたしはもうそろそろラーメン屋のアルバイトがあるから。」
エマも立ち上がって歩き出す。
「アス兄ィ、念のためこれも持って行ったら?」
詠子は暴君ハバネロと暴君ハバネロ【お風呂用】をアスカに手渡す。
「じゃ、僕もアスカに同行するよ。」
竹原もアスカと歩き出す。
________
暴君ハバネロ【お風呂用】、本当にあります。
[882]ハバネロ 08/11/09 11:22 UGnW9dxTwY
>>879
「そう。とりあえず、案内をお願い。一応、名前を聞かせてもらえるかしら。」
全く変わらない口調と視線で言った。
「あうー、ごめんね。この子誰にでもこうだからさ…」
ヒルダがフォローした。
局長室前…
「いんやー、それにしても…」
ヘリの爆音は相変わらず腹に響く。
「あきらめて投降したまえ、特殊課諸君!我々も無駄な労力を裂かなくて良い。貴様らの被害も最小限だ。一石二鳥ではないか!」
ヘリの中から、男の声が聞こえてくる。
「ヴァーカ、てめぇらなんぞ信用できるか!どうせアウシュビッツにでも送ってガス室に入れたりするんだろ!?ナチの豚共!」
コロン………
バゴン!!!
「うひぃっ!」
ハバネロは1メートル吹っ飛んだ。
「口の聞き方に気を付けたほうがいいぞ!特殊課!」
「あ、あ、あんの野郎!手榴弾とか正気じゃねぇぞ!」
[883]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/09 11:50 4yzjSVcowT
>>882
「あー・・・(・・・俺のほうが年上だよな?何この上からの物言い・・・まァ待て我慢だ)
うん、俺は黒田清隆っていうんだ。良ければそっちの名前も教えてもらえないかな?
コミュニケーション取りづらいし・・・」
ひとまず抑えて下出に出る俺超大人wwwwwそうだよ、こんなところでゴスロリ着てくる頭のイカれた幼女の言うことなんぞ本気にするな俺。
「ま・・・まあひとまず歩きながら話そう。とりあえず上に上がってさ。」
そうだ。上に上がってしまえさえすれば、後は『呪い十字』の連中にお任せして俺はおさらばだ。
・・・・まあ一部仮面の変態さんとか居るけど、エリスとかロバートとか居れば問題ないか。
「んで、結局そちらさんのお名前は?」
>>局長室前
「あ、あ、あんの野郎!手榴弾とか正気じゃねぇぞ!」
「・・・え?」
・・・今まさに不意打ちで閃光手榴弾のピンを外し、投げようとしていたロバートの手が止まる。
「・・・まあいいか。」
聞いていないことにし、いきなりそれを外から投げ込んだ。
[884]ハバネロ 08/11/09 12:00 UGnW9dxTwY
>>883
「そう、黒田ね。案内ありがとう。」
アーデルハイドとヒルダの二人はすたすたと黒田についていく。
「私はアーデルハイド・アルアジフ。アリスと呼んでちょうだい」
「私はヒルダ・ドレスデンね。この子の制御役というか何というか…」
特殊課の廊下では、京岡がファゴッツをのしていた。
「強いぞ?!おいテメェッ!ナンボのもんじゃい!!」
「貴方が弱いんじゃないですか?」
―背後から大音響ともの凄い閃光!!
「ギャー!」
ハバネロの悲鳴が響き渡った。
「ぐっ!!何だ?!」
ヘリの男がたじろぎ、銃弾が止んだ。
「だっ……誰ですかーー!!スタングレネードなんて投げ込んだのは?!」
「落ち着け、ハバネロ!見ろ、連中今ので視界が奪われている!」
「俺もなんスけど!」
[885]馬超 08/11/09 12:03 g25QrIScto
>>883
コロン………
バゴン!!!
「あぶな、近くだったらやばかった……え?外から」
怪しいので、外を見回した、隼人。
[886]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/09 12:18 4yzjSVcowT
>>884
「・・・」
カノンは悩んでいた。目の前に置かれた木箱、その中には自分向けにカスタムされた新しい拳銃が入っている。
総司令官ハンス=ベルク、見てくれは仮面の変態野朗だが、こう見えてなんでもこなすパーフェクト超人だということは知っている。
以前銃を調整してもらったことがあるが、その腕はそこいらのガンスミスを軽く凌駕していたことは今も覚えている。
だが、
「どうしても・・・言わなきゃ・・・」
「駄目だよ。」
・・・駄目だ。この男はどうしても俺に>>852の台詞を言わせる気だ。言うまで渡さない気だ・・・・
「・・・分かった。やるぞ!!俺はやるぞ!!」
瞳を閉じて深呼吸、脳裏に愛する妹の顔を浮かべ、すまない・・・お前の兄さんは今プライドを捨てるぞ・・・と心で謝罪をする。
そして・・・
「きゃ・・・キャーお父様、ありがとう!!カノンちゃんとっても嬉しい♪愛してる!!」
目を輝かせ、彼はやりきった。屈辱のぶりっ子ポーズ、だが腕の角度、足の位置、全てパーフェクトに・・・
声の高さもまるで少女・・・これ以上ないくらいの出来だった。ただ誤算だったのは・・・
パサ・・・・
「ん?」
振り返った先に・・・
「な・・・な・・・」
黒田とアリスとヒルダが居たこと・・・つまり周りが見えていなかったことで・・・
「っぷ・・・HAHAHAHAHAHA!!!!!!何お前!?そんな趣味あったの!?
っぷ!!うわwwwお前等そんな関係だったんだ!?引くわ!!マジ引くわ俺wwwwwwwwwww」
「う・・・うう・・・」
『処刑人』の名で畏れられた元傭兵は顔を真っ赤にし、半泣きでうずくまった。
[887]No.Ⅳ【愚人王】 08/11/09 12:25 4yzjSVcowT
>>884(局長室)
「・・・すまない。」
ガシャンと窓を割ってロバートは中に入り込む。スタングレネードを投げ込み中に突入・・・
SWAT辺りが使うような手だ。
「・・・」
さらに彼はポケットの中からあるものを出す。スモークグレネード、文字通り煙がモクモクと出てくるタイプの手榴弾である。
さて問題です。本来室内のテロリストを相手するときに使うこの手榴弾。それをヘリに向かって投げ込んだらどうなるでしょう。
ヒントは室内で焚くバ○サンで・・・
「・・・ふん」
滅茶苦茶低いテンションでそのピンを外し、先のスタングレネードでひるんでいる彼らが乗るヘリにそれを投げ込んだ。
[888]馬超 08/11/09 12:33 GoRGEoUS
「……雅さん、あのヘリを落としていいですか?」
ヴァーカが乗っているヘリを見た。
[889]サウザーは冷たい手を握る 08/11/09 14:26 *Ql5aEOorQNd*pHSKopfkne
特殊課の周辺で旧世紀思想が一人歩きを始めていたその頃、カイゼル、森本、拳護らの滞在する某補給基地でも、状況は静かに動き出していた。
補給基地に轟く銃声、巻き上がる硝煙。
大勢の『人形』に囲まれたそこは一つの戦場と化していた。
「ちぃい……一体、どこの連中が襲ってきたんだか……オウガの増員が少なかったことが災いしましたねぇ」
冗談みたいな大きさのカスタムガンを両手に持って応戦するカイゼルとオウガ(先に説明したJOKERSの私兵の事)達。ガンシップや基地からの支援も相まって決して劣勢ではないが、『人形』の数は尋常ではない。優位といえる状況でも無いことは明白だ。
>>884
「……どうも面倒な事になっているみたいだな。もう少し様子をみるか」
特殊課近くの公園で遠巻きに様子を見るがっちりした青髪の男が一人。
[890]ハバネロ 08/11/09 17:03 UGnW9dxTwY
>>886
「………」
アーデルハイドは言葉を全く発することができなかった。
「………私は見なかったことにしてあげる。酷い人ね…総司令の人は…」
>>887
「リーダー。予想外の事が起こった。単身で乗り込む。よろしいか」
『………しょうがないねぇ。』
通信を切り、ヘリの男は局長室へ飛び降りた。
「さて、電撃戦(ブリッツクリーク)だ。特殊課諸君は切り刻まれてくれ。ジークライヒ…」
京岡に踏みつけられているファゴッツは勝利を確信したかのように叫んだ。
「来たぜ!!兄貴にかかりゃあ数秒もかからずにてめぇら木っ端みじんだ!!ヒィヤハァーーー、ロックンロールだぜぇーーー!」
ヘリの男を降ろした武装ヘリは、少し離れてスモークグレネードをけ落とし、内部の煙を排除するので大忙しだった。
[891]馬超 08/11/09 17:30 XoDU1Gi8N4
「あいつ…仕留める」
隼人は呟くと、ヘリの男にむかって走った。
[892]ハバネロ 08/11/09 17:49 UGnW9dxTwY
京岡はファゴッツの頭を蹴り飛ばすと、局長室に向けて走る。
「下がって!!邪魔だから!!」
いつかの台詞をもう一度言い、モスバーグを男に向けて構える…、
ばらっ。
男がのばした右腕に……「触れてもいないのに」……モスバーグはバラバラに切断された―
「え?!」
「京岡!!下がってろ!!」
「………え………あ………」
京岡はただ呆然と立ちつくしている。ハバネロが腕を引っ張ってひき下げた。
「馬鹿かてめぇは!何ボーッと突っ立てんだよ!」
「………すいません………予想外の事で………」
これが京岡の弱点か。予想外の出来事が起こると対応しきれなくなる。
「しかし何だ今のはぁ?!右腕が近づいただけでモスバーグがスパスパと……」
京岡は、残ったただ一つのモスバーグを握りしめ、切断されて鉄塊と化したモスバーグを見つめる。
「………ヤバい敵だ。よし、おい!隼人!とりあえずお前をオトリにするから、安心して巻き込まれれてくれ……おぶっ……」
「民間人を囮にするとは何事だ!ええ?」
局長の鉄拳が飛んでいた。
「私の右腕に少なくとも1mは近づかないことだ…細切れにされたくないならな…」
局長室の床にC4をセットし、男は脅すように言う。
[893]馬超 08/11/09 18:00 XoDU1Gi8N4
「手榴弾・銃のカスタムパーツと弾・チャクラム・ナイフしかないな」
隼人は持ち物を見て、呟いた。
「とりあえず、投げとこ」
ピンを抜いて、ヘリの男に投げた。
[894]ハバネロ 08/11/09 18:18 UGnW9dxTwY
男は右腕をかざす。
すぱっ
「………理解力の無い奴だ。我が右腕は何もかも切断する!
少々有効範囲が短いのが欠点だがな、『ロンギヌス・ドライ』の実力は伊達ではない。
…おい!ファゴッツ!脱出するぞ。作戦は成功だ。」
まっぷたつにされた手榴弾がゴトンと床に墜ちる。
「ヤボール(了解)!!てめぇぇぇぇーーーーら!ざまぁーーー見ろ!!我々にかかればこんな場所ちょろいもんだぁぁぁーーー!」
ファゴッツの声が遠ざかりながらそう叫んでいた。
[895]馬超 08/11/09 18:24 XoDU1Gi8N4
「なら、接近戦ならどうだ」
いつの間にか、ファゴッツたちの近くに移動していた隼人。
[896]ハバネロ 08/11/09 18:39 UGnW9dxTwY
>>895
「ファゴッツ!急げ!!脱出だ!!」
出口の所で、眼帯を付けた男がバイクで待機していた。
「おぉぅ、ドボリート。早いじゃーーーーん?」
ファゴッツはジャンプしてバイクに飛び乗った。
「リーダーの命令でなければ貴様など助けに来るわけがなかろう!ゴミが!!」
「あーあーはいはい。それじゃーーーー早いところ逃げましょーーーかーーーー。爆発に巻き込まれちゃうしぃーーーー。」
†
すいません訂正。
ナチスな方々の現人数6人、>>855で「ガロット」が入っていましたが「カロン・エーゲンブルグ」でした。申し訳ない。
[897]馬超 08/11/09 18:55 XoDU1Gi8N4
「ち、逃したか・・・しかし爆発するだと?。」
隼人は呟くと
「おい!!ハバネロ!ここは、爆発する逃げるぞ!」
と隼人は、ハバネロたちに大声で言った。
[898]森本 08/11/09 19:30 E-lv.N1
>>889
森本はコンテナの上から チェコ軽機を撃ちまくる。
「どこに撃っても当たるのはいいけど、……。」
多すぎる。倒す数以上に、敵が増えてる。
「カイゼルさん、こりゃ一体なに?」
森本は無線機に向かって聞いた。
[899]ハバネロ 08/11/09 19:47 UGnW9dxTwY
男はヘリに戻っていた。
「ゲホッ!おい、まだ排煙が完璧ではないではないか!」
「すみません、ファゴックスさん!げほっ…それでは作戦を完了とし、ここを離れます!」
ヘリは特殊課を離れる。
さようなら
「アウフ・ヴィーダーゼーエン………」
ファゴックスと呼ばれた男は、C4のスイッチを、静かに押した―
バゴン!!
「ぶっ!」
局長室でとんでもない爆音、衝撃!!
「みんな!無事かっ?!」
「わ、私は大丈夫です…」
「俺も何とか生きてはいるけどな…何だあいつらは?!頭イッてるんじゃないのか?!」
そのころヘリでは、作戦成功を報告するために通信をかけていた。
「リーダー、作戦は成功です。特殊課は機能を一定時間停止するでしょう」
『おーさすがはナンバー・3のファゴックスだ。すぐに帰投してねぇ。』
「ヤボール(了解)。…ジークライヒ」
―オデッサ地下本部、ミシュフェルはイスから立ち上がった。
「マイクの準備!それから、兵の半分を市の境界線一帯に配置!四分の一は街に散らばらせて、残りはここの警備。
それと、南米にいる同志に連絡!カロンはここに残って…アーバンテラーも残らせて。ドボリートと兄弟の3人はここに帰りしだい命令を言い渡す。
街に散らばらせる兵の半分を警察と消防署、それと…テレビ局に向かわせて状況の混乱を図れ。カロン、伝達よろしく。」
「了解です。ついに…始めるんですね?」
ミシュフェルはマイクをセットして少し笑う。
「ダス・ドリッデ・ライヒ…ふふ。ヒトラー閣下。ついにやりますよぉ…」
[900]馬超 08/11/09 20:48 Q0w2hTJLJt
オリハル本部
「そうですか、とうとう動きましたか…例の物は?」
「は、完成にはかなり時間は必要ですが、あと少しで…完成します」
「そうですか、では頼みます」
「はっ!」
男は出ていった。
「(あれが、完成するまで…どうか持ちこたえてください、みなさん)」
そう思うと、リルは開発プランを見た。
それにはこう、書いてあった。
人型兵器、AR
最終更新:2008年12月20日 15:10