ウカノミタマ

Ukanomitama
ウカノミタマ

神獣/精霊

日本

----------出典----------

日本神話、稲荷信仰
  • 宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)。倉稲魂命(ウガノミタマノミコト)、宇賀御魂命(ウガノミタマノミコト)などとも呼ばれるが、一番有名なのは、“お稲荷さん”である。名の由来は、宇迦は食と同じで、『稲に宿る神秘的な精霊』を意味する。
  • 『古事記』には須佐之男と大市比売の子、『日本書紀』では、伊耶那岐と伊耶那美の子とされる。
  • 日本でも有数の食物神であり、日本人の主食である五穀(米、麦、粟、きび、豆)の「稲」の名を冠する。『延喜式』神名帳には「ウカノミタマ神は、百穀の神なり。ゆえに稲荷神なり。」と注釈されている。
  • 稲荷信仰は奈良時代に発生し、渡来の豪族、秦氏の氏神である穀霊神、農耕神がはじまりだったが、「稲生り」が転訛して稲荷となり、秦氏の勢力拡大と共に稲荷信仰も広がった。その後に、仏教と習合し、宇迦之御魂と習合して現在に至った。
  • 稲荷と言えば狐だが、本来は、稲荷神の御使いの霊獣である。しかし、命婦神のように単なる神使以上の存在と考えられている。
  • 神徳は、五穀豊穣、商売繁盛、産業興隆、家内安全、芸能上達と多岐に渡る。食物の神だけでなく、商業の神、銀行、百貨店の神、麻雀の神、煙草の神と多くの信仰を集めている。
  • 全国の稲荷社は、3万2000社で、名も無い小社を含めると4万とも5万ともいわれ、神社の分布率は日本で第1位である。
  • 稲荷神社の総本山は、京都の伏見稲荷大社で、全国に豊川稲荷、笠間稲荷、裕徳稲荷といった名のある社が数多く存在する。


最終更新:2011年09月11日 13:29
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