キジョモミジ

Kijomomiji
キジョモミジ

邪鬼

日本

----------出典----------

民間伝承、『紅葉狩』、『憑物百怪』
  • 鬼女紅葉。
  • 菊世という娘の子で、元々、子宝に恵まれなかった菊世は、第六天魔王に祈願して産まれたとされる。幼名は、呉葉と言ったが、魔王の申し子であるため、美しく、妖術を操った。京に上ると源経基の寵愛を受けるが、妖術で正室を亡き者にしようとしたため、信州の戸隠山(とがくしやま)に落ち延びた。一時は、山の中で徐々に改心の兆しが見えたが、再び邪悪な心が蘇り、戸隠山に要塞を築き、盗賊団の首領となった。
  • 平安時代末期、武将、平維茂(たいらのこれもり)に討たれる。
  • 身長が3mで、角が生え、口から火を吐き、炎の雨を降らせたという。
  • 鬼女となった紅葉だが、里人が敬う思いは消えず、10月20日(あるいはその近くの日曜日)には、その霊を偲んで多くの人々が集まり、紅葉祭で賑わうのだと『憑物百怪』に記されている。
  • この「紅葉」の伝説を能にした『紅葉狩』は、観世小次郎信光の作といわれ、『安宅』『舟弁慶』とともに歌舞伎化された代表作である。


最終更新:2011年09月11日 18:24
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