ディオニュソス

Dionysus
ディオニュソス

魔神

ギリシア

----------出典----------

ギリシア神話、オルフェウス教
  • 酒(葡萄酒)と陶酔の神であり、音楽と舞踏の神でもある。
  • 時代が下ると、ヘスティアに代わり、オリュンポス12神の1人に数えられる。
  • 元々はトラキア地方の豊穣神であり、インド神話のソーマがギリシア化したとも考えられている。ヘレニズム文化隆盛の時期に最も信仰が盛んで、オルペウス教の概念では、最高神とまでされた。
  • 主神ゼウスとテーバイの支配者カドモスの娘セメレとの間の子である。しかしヘラの嫉妬によってセメレは死に、胎児のディオニュソスも死ぬところをゼウスが救い出し、自らの太腿に埋め込み、数ヵ月後に無事誕生した。
  • 一般的に華奢な青年で描かれ、豹か小鹿の皮、或いは長いローブで身体を包んでいる。長い巻き髪の頭には葡萄の蔦と房の冠をのせ、片手にテュルソスという杖を、もう片手には葡萄か葡萄酒の入った杯を持っている。
  • ミノスの娘アリアドネと結婚し、オイノピオン、エウアンテス、スタピュロスの3人の息子をもうけた。
  • 彼は、サテュロス、シレノス、マイナス、プリアポス、パン、アリスタイオス、ケンタウロス、そして数多くのニンフを従え、歌わせ踊らせた。
  • ディオニュソスは、各地の神々と同化しており、プリュギアのサバジオス、リューディアのバッサレオス、クレタのザグレウスを吸収し、彼の伝説を豊かにした。ローマ神話のバッカスとも同一視される。また、『解放者』を意味するリュアイオス[Lyaios]の異称でも呼ばれた。
  • ディオニュソスはトラキアを降り、ギリシア全土を旅し、エジプト、インドにまで遠征した。再びギリシアに戻った頃には立派に神としての力を付けていた。しかし、トラキアの王リュクルゴスや、テーバイの王ペンテウス、そしてアルゴスの住民は彼を神と認めなかった。怒ったディオニュソスは、王自身や国の女性を発狂させてしまった。その中の話は、エウリピデスの『バッカイ』の題材になっている。その後、彼は冥府へ降り、母を救い、また、オリュンポス山にて巨人との戦いにも参加した。


最終更新:2011年09月11日 23:57
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