ピシャーチャ

Pisaca
ピシャーチャ

幽鬼

インド

----------出典----------

インド神話、仏教、『アタルヴァ・ヴェーダ』、民間伝承
  • 人の肉を喰らう食人鬼で、『ヴェーダ』では喰屍鬼とも呼ばれる。
  • ブラフマー(或いは、悪鬼の母とされるクローダヴァサー)によって生み出された。また、神々の怒りを買った者がピシャーチャにされるともいわれる。
  • 黄昏時に、ブータ、ヴェータラ、ヤクシャなどと共に火葬場に現れ、墓場の死肉を食い散らかす。
  • その姿は変幻自在で、普通は目に見えない。姿を見た者は9ヶ月以内に命を落とすという。生きた人間や家畜からも血や精気を吸い取り、人間を腹痛にする事もできる。
  • 世界最古の医書『アタルヴァ・ヴェーダ』には、取り憑いたピシャーチャを追い払う薬草や呪文が記されている。また、あくびをするときには口を覆うか、指を鳴らして悪魔除けをすると取り憑かれないとされる。
  • 男女の区別があり、女性形はピシャーチ[Pisaci]と呼ばれる。
  • ピシャーチャは神の呪いで、強い空腹感に苛まれている。死肉を喰らっても満たされる事がない。
  • ソーマデーヴァが記した『カター・サリット・サーガラ』にもカーナブーティというピシャーチャが登場する。
  • 仏教においては畢舎遮、毘舎遮などと呼ばれ、持国天の従者を務める。


最終更新:2011年09月25日 01:23
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