トリトン

Triton
トリトン

海神

ギリシア

----------出典----------

ギリシア神話
  • 海神ポセイドンとアムピトリテの息子。
  • 海の深みを司る海神。後に、ポセイドンとアムピトリテの従者を務める半人半魚の者たちを総称してトリトンと呼ぶようになった。
  • 海の底にある黄金の宮殿に住んでいるとされ、上半身は人間だが、下半身は魚という姿で描かれる事が多い。胸と腹にもヒレがあり、尾は二本に分かれていた。
  • ヘシオドスの『神統記』では、アルゴー探検隊が、津波のためにリビアまで流された時、エウリュピュロスという青年が海の方向を教えたが、これが、トリトンであるという。
  • アポロドーロスの『ギリシア神話』では、幼い頃のアテナを養っていた。トリトンには、パラスという娘がいて二人で戦いの稽古をしていた。パラスがアテナに一撃を与えようとした時、ゼウスが慌てて「イージス(アイギス)の盾」を差し出した。パラスが驚いて上を見上げた瞬間にアテナの一撃が決まり、運悪くパラスは命を落としてしまった。アテナは、彼女の死を悼み、『パラス・アテナ』と名乗ったとされている。
  • 巨人戦争(ギガントマキア)の際には、法螺貝を鳴り響かせて、巨人たちを脅かした。ゼウスは、大洪水を起こした後、トリトンに水を引かせる役目を与えたとされている。
  • ボイオティア地方のタナグラでは、あるトリトンは女性を犯したため酒で酔っ払ったところで首をはねられた。これを記念して、タナグラのディオニュソス神殿には首無しのトリトン像が立てられたという。ヘレニズム時代には、アフリカのトリトニス湖の神とされた。
  • 海王星の7番目の衛星の名前も、彼にちなみ、トリトンと名付けられている。


最終更新:2011年10月10日 02:45
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