オサカベ

Osakabe
オサカベ

幻魔

日本

----------出典----------

民間伝承、『今昔画図続百鬼』、『甲子夜話』、『耳嚢』、『老媼茶話』、『諸国百物語』、『西鶴諸国ばなし』
  • 長壁。長壁姫、刑部姫、小刑部姫とも表記する。
  • 兵庫県姫路市の姫路城の天守閣にいるとされる妖怪。
  • 『甲子夜話』、『耳嚢』、『老媼茶話』、『諸国百物語』、『西鶴諸国ばなし』など江戸時代の随筆、怪談集に見られ、鳥山石燕も『今昔画図続百鬼』で描いている。
  • 長壁姫の正体は、天武天皇の息子、刑部親王の娘の富姫(小刑部)であったり、伏見天皇の寵愛を受けた小刑部という女性の霊とも言われるが、一般的には老狐であるとされる。また、姫路から備前にかけて蛇のことを「サカフ」と呼ぶため、蛇神とも考えられた。
  • 『甲子夜話』によると、天守閣にいる長壁姫は、人に会う事を嫌い、年に一度だけ城主と面会する。城内では「八天堂」と呼ばれていた。『老媼茶話』では、森田図書という小姓が賭けで天守閣の7階に上った時に長壁姫と遭遇した。緋の袴に十二単の神々しい長壁姫は、書物を読んでいた。そして「お前は何をしに来た?」と聞いたので森田は正直に「肝試しに来た」と言った。すると長壁姫は、肝試しの証拠に兜の錣(しころ)をくれたという。
  • また、会津の伝説にある亀姫は妹で、姉妹の関係にあるという。


最終更新:2011年11月19日 21:52
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