感帝

感帝

感生帝。中国古代の天人相承論の概念。太微の五帝の精気を授かることで皇帝の祖先が誕生したという神話的現象を指す。皇帝の誕生には、人間の父系と天帝の精気の二重の父系が必要であるとする。皇帝の祖先は、太微の五帝(青帝・赤帝・黄帝・白帝・黒帝)の精気を授かることで生まれると信じられた。この天帝は「感生帝」と呼ばれ、夏・商・周の祖先はいずれも天帝の子であり、夏は白帝の子、殷は黒帝の子、周は青帝の子とされた。鄭玄が祈穀の際には所生の帝を祭るとしたため、以後宮中祭祀にて取り入れられ、北周の天嘉二年(561)の南郊祭祀には感生帝を祀ることが初見され、唐の『貞観礼』でも正月祈穀の礼に取り入れられた。後に『顕慶礼』では鄭玄説を否定して、昊天上帝に置き換えられた。

参考文献

金子修一「魏晋より隋唐に至る郊祀・宗廟の制度について」(『史学雑誌』88-10,1979年)

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最終更新:2025年10月13日 16:36
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