中州の日々~亜鳥紫音 業務日誌~

人魚が空を飛ぶ、そんな時代

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shion-atori

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知らないうちに琴の箒ライディングテクニックが俺を凌駕するものになっていた。
時の流れというか成長の早さというか、複雑な気分だ。

師匠が言っていた「師というものは弟子に抜かれた時に初めて本当の師になる」という言葉。
なるほど、自分より技量の優れた者に物を教える、という難しい場所に立つ。
ここで武芸者、求道者に戻るのか、あくまでも師を貫くのかがその人物の岐路というものなのだろう。
師を貫こうとしながら「教えられることはもう何も無い」などと言うようでは
本当の師とは言えないということなのかもしれない。
武芸者に戻り、弟子を自身最後の対戦者に選ぶ道も潔く。その姿は弟子への最後の教えとなるだろう。
だが、自分より前を歩む弟子に道を示し続けることは本当に難しく、
だからこそ師匠は「本当の師になる」という言葉を用いたのかもしれない。

俺は琴の本当の師になれるだろうか。
そして早く実力をつけて師匠を本当の師にしてあげられるだろうか。
道は遠く険しい。


カテゴリ: [普通] - &trackback() - 2010年09月17日 00:48:45

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