「がい数について小学生がわかるように具体的に教える」
先生:「今日は“がい数”という数について勉強します。がい数とはおよその数のことをいいます。およその数とはだいたいの数のことです。例えば…(温度計を出して)これ何度だと思いますか?」
生徒:「23.8!!いや、23.8よりもうちょっと多いきがする。23.9にちかい!!」(様々な答えが出てくる)
生徒:「はっきりとした答えがでないね。でも、そうだよね。メモリは23、24、25と1度ずつは書いてあって、その間に細かく1メモリずつ書いてあるから、何点何度とはわかるけど、その間でとまってしまったら、みんながいってくれたみたいに23,9だったり、23、8だったりするよね。でも、みんな明日の天気を知りたいとき天気予報を見ると思うけど、何点何度までいっているかな?先生が今日の新聞に書いてあった天気予報を持ってきたから、確認してみてください。(天気予報を拡大して黒板に張るOR生徒に何でもいいから、天気予報を切り取って持ってくることということを宿題にしておいて各自で確認させる)さあどうかな?」
生徒:「23度で止まっている!!何度までだ!!何点何まで書いていない!!(さまざまな答えが出てくる。)」
先生「そうだよね。天気予報は、お天気博士といってもいいほど、空や温度のことを調べて私たちに天気がどうなるかを教えてくれているのに、みんなの方が23.8とか、23.9とかまで細かくいってくれたよね?なんでかな?」
生徒:「。。。」
先生「じゃあ23,9というのと24度というのと23、95というのとどれが一番わかりやすいかな?」
生徒「24度!!」
先生「そうだよね。調べたことでも、詳しくいうよりもこうやって大体の数でいったほうがわかりやすいことが結構多いです。さぁ、この大体の数のことをなんていうのだっけ?」
生徒「がい数!!」
先生「よくできました!!それでは、ここに今週ディズニーランドに来た人の数が集計されている表があるので、ここでみんなでがい数を使ってグラフを書いてもらいます。」
生徒「え?でも、どうやってだいたいの数にするの?6万4986人だったら、6万人でいいの??」
先生「いい質問ですね。〇君のいうとおりです。先生はがい数は大体の数という意味で、いろいろなところで使われているということは言ったけど、じゃあどうやったら概数をつうれるのかは言ってないものね。では、次にがい数の表の作り方を説明します。ちょっと表をみて、その中の日曜日の入場者数を見てください何人になってますか?」
生徒:「9万8765人!!」
先生:「そうだね。でも、これをグラフに書くのって大変だよね。どのくらいの間隔だったらメモリを作れるかな?1万ずつ?5千ずつ?」(実際に黒板に一万の間隔のメモリと5千の間隔のメモリのグラフを書いてみる。)
生徒「一万の方が見やすい!!」(5千の方が見やすい!!といったら、5千の説明を最初にする。)
先生「じゃあ一万台にそろえてみようか。では、ここでひとつそろえる方法を紹介します。四捨五入というものです。(黒板に書く)これは、そろえたい数の一つ下の位の数の文字通り4までは、捨てて5からは入れるということです。もう少し詳しく言うと、1から4までは、0に、5から9までは、ひとつ位をあげるということです。だから、ここでは、9万8765人で、何万人という風にそろえたいのだから、万の一つ下の位である8という数に注目します。そうすると、8は捨てるほうに入りますか?それとも入れるほう(位が上がるほうに入りますか?)」
生徒:「位が上がるほう!!」
先生「よくできました!!8は、5から9のなかに入っているので位が上がるチームですね。では、そうするとこれは何万になるかな?」
生徒「10万?」
先生「大正解です。大体がい数の作り方はわかったかな?それではまず、一週間の入場者数を10万と同じように何万という数にしてみてください。」
先生「では、次にその隣に今度は何万何千までがい数で書いてみてください。そうするとどこの位を見ればいいのかな?」(黒板に書いてある9万8765人という数を指しながら)
生徒:「7?」
先生:「よくできました!!次は求めたい数は何万何千までで、後はゼロだから7をみればいいよね。では、一万の隣に何千まで出した答えを書いて表を作ってみましょう!!」
(表を作る作業にとりかかる。終わったら、二人の生徒に頼んで黒板に書いた表を使ってイ習慣の入場者数のグラフを完成させてもらう。)
「さあ、みんなが書いたグラフと一緒かな?今二つの表を完成してもらったけど、これはどちらもがい数だよね。どちらも、大体の数だもんね。このように、指示によっておおよその数は違ってきます。だから、ここでは、どこまでの数にするのか(上から何桁の概数にするのか)ということと、四捨五入の仕方の2つをしっかり覚えておいてください。そうすればどんな数でも大体の数が表せるようになります。練習問題として一問やってみましょう!!」
練習問題:
文部省が全国一斉学力検査をするために、それぞれの県にどれくらい小学生がいるのかをしらべました。その結果、関東では千葉県が16万3766人、神奈川県が12万3456人、東京都が15万3423人、埼玉県が13万7652人、茨城県が12万9876人、群馬県が11万4576人、栃木県が10万1231人でした。それぞれ、上から三桁の位のがい数で表しなさい。
先生「できたかな?」
生徒「(答えの発表)千葉県17万4千人、神奈川県12万3千人、東京都15万3千人、埼玉県13万8千人、茨城県13万人、群馬県11万5千人、栃木県10万千人。」
先生「よくできました!!茨城県は少し難しかったけど、きちんと百の位の数8をみて、繰上げて、でも9をくりあげたら、10になるから9万になるのだね。よくできました!!あと、おおよその数は大体の数だから、数の前に“約”をつけて、約9万人というとよりいいかな。みんなのまわりには数字があちこちにあるから、いろいろな数で、四捨五入の使い方や、概数の作り方を練習してみてください!!」
りえ
最終更新:2007年05月02日 00:27