15年(1931年~1945年)にも及ぶ戦争

今日のタイトル:「どのようにして15年に及ぶ戦争は起こったか?」

目標:戦争がどのようにして始まったのかを理解させ、15年における戦争の流れをつかむ→ワークシートにまとめる。


先生:「はい、授業を始めます!!今日から日本の15年に及ぶ戦争についてそのときの映像や資料を見ながら勉強していきたいと思います。まず、今から15年間の間に起きた戦争を書いていきます。」
(板書)
1931年~ 満州事変
1937年~ 日中戦争
1941年~ 太平洋戦争

先生:「このように15年間の間に3つの戦争が起きていて1930年~1945年までの15年間日本はずっと戦争をしていました。でも、15年間も戦争をしているけど、戦争ってどういうイメージがありますか?楽しいことだったらずっとしていてもいいけど…戦争って楽しいものだと思いますか?どうですか?」

生徒:「戦争は怖いものだと思う。」
:「たくさん人が死ぬ。」
:「食べるものがない…?」

先生:「みんながいってくれたとおりです。戦争は決して楽しいものではありません。なのに、日本は15年間に続く戦争を始めてしまったよね。なんで戦争は始まってしまったのでしょうか?」

生徒:「…」

先生:「ではこれから何で戦争が始まったか、をみんなで考えて生きたいと思います。まずこちらにあるこの地図を見てみてください。15年間の戦争の始まりは1931年に起きた満州事変からでしたね。満州事変というのは、満州の柳条湖というところで南満州鉄道の線路を爆破し、これを満州軍のせいだとして軍事行動を開始した事件です。そして、次の年1932年に日本は満州国を支配しました。ではここで問題です。満州って今のどこの国ですか?」

生徒:「中国?」

先生:「そうだね。ではこの地図を見てください。これは教科書P106ページの左端に載っている地図を拡大したものです。満州の場所が見つけられましたか?満州国は中華民国の一部です。日本という国の千葉県という感じですね。でも、私たちの憲に比べたらずいぶん大きいよね。国どうしで比べると、大きさは一目瞭然ですよね。みなさんだったらこんな大きな国に勝てると思いますか?また戦いにいこう!という気になりますか?」

生徒:「無理じゃない?」

  :「でかすぎる。」

先生:「じゃあなんでこの国と戦争を始めたのか、ますます解らなくなってしまうね。そこで、資料②!!この戦争が始まるころの日本の様子についてみてみましょう。」

※資料② 年表

1923年 関東大震災→不景気
1929年 世界恐慌→日本経済の混乱→多くの会社や工場の倒産→大量の失業者発生→米の値段が上がる
1931年 東北地方中心とした冷害による凶作→農民の生活は一層苦しくなる。→農民たち、国民同士での争いが盛んになる。(ここでは資料も見せる)※資料「大根をかじる東北の子供たち」朝日新聞社提供 

先生:「さあ、この年表からこのときの日本の様子はどんな様子だと考えられますか?」

生徒:「貧しい」
  :「仕事が無い人が多いから、お金が入らない」
  :「食べるものも無い」

先生:「そうですね。では、このような状況でもし、みなさんが日本政府だったらどういう対策を立てますか?とりあえず今のままじゃいけないということは感じますね。そしたらなにかいい対策をとって国民を助けなければいけませんよね。さあみんなが政府だったらどうしますか?」

生徒:「う~ん…」

先生:「難しいですね。でもこのときは土地も広い、資源もたくさんある中国を攻めることで国民が苦しい生活を抜け出せられる、と思っていた人たちが多くいました。でもさっきみなさんはこんな大きな国とは戦いたいとは思わないって言う意見のほうが多かったですね。でも、実際には日本政府はこのような理由で攻めていってしまいました。ということはこのときの人は何か勝てる自身があったのですかね?みなさんはちょっと前に日清戦争について勉強しましたね。日清戦争はどういう結果だったかを思い出しながら考えてみてください。」

生徒:「日清戦争は勝ったから、また勝てると思ったのかも。」

先生:「いいことを言ってくれましたね。もう一回日清戦争を少し振り返ってみると、日清戦争では勝って賠償金がたくさん取れたし、遼東半島・台湾・澎湖諸島も割譲しましたね。もしこのときと同じようにお金が入ったら今の日本の状況をなんとかできるかもしれません。さあどうですか?戦って勝てると思いますか?」

生徒:「一回勝っているから攻める気になると思う。」
「またかってやろうと思うかも。」

先生:「そうですね。実は昔の人たちも同じことを考えていました。一回勝っているし、せめてしまえ!!ということで、1931年に柳条湖というところで南満州鉄道の線路を爆破し、これを中国のせいだとして軍事行動を開始しました。これが15年間における戦争の始まりです。なんでこの15年にも及ぶ戦争が始まってしまったのかわかりましたか?では今日のおさらいとしてこのワークシートを埋めてみましょう。」

ワークシート
―15年に及ぶ戦争①―
Q1.戦争が始まる前の日本はどういう状況だったか?
下の年代の隣に出来事を入れたあと、下に状況を記入せよ。

   1923年~
   1929年~
   状況:①大量の会社・工場が
      ②景気→
      ③国民の生活→

Q2.このような状況を抜けるために日本はどういう考えがうまれ、また行われたか?


Q3.満州国はどこか、下記の地図で満州だと思われるところを黒く塗れ。
教科書P106ページの地図を貼り付ける。(ただし、国名は消しておく)
※授業でもワークシートでも教科書の地図を使い、家に帰って教科書を読むということを通して地理も定着させることを目的とする。

Q4.なぜ満州を攻めたか?
①土地が
②資源が
③日清戦争で一度
などの理由から

Q5.下記の年代の隣に戦争名を記入せよ。
 1931年~
 1937年~
 1941年~


先生:「次は満州事変から日中戦争、そして太平洋戦争と実際に始まってしまった戦争の様子とそれぞれの戦争の結果を勉強していきます。今日の復習もかねて教科書P104~107まで読んできてください!!ではこれで今日の授業を終わりにします。」

終わり

りえ
最終更新:2007年06月18日 19:18