時効について
最近時効制度についての議論がメディアで頻繁に取り上げられている。これは、三浦和義元社長がサイパンでアメリカ警察に逮捕されたことがきっかけである。この事件の問題は、日本とアメリカの時効制度の違いである。日本はどんな凶悪犯罪でも25年過ぎれば無効になってしまう。一方アメリカは、保険金目的のための殺人など凶悪犯罪に限り、時効はない。この制度の違いの為に、三浦和義被告は、日本では時効のところがアメリカでは時効が無いため、逮捕されてしまったのである。
この事件を機に時効の制度に焦点を当てて考えていく。まず、時効があることのメリットについて。時効があっていいと思うことを、主に3つあげていく。1つ目は、時効があるために、捜査の効率があがる。一生涯の中で捕まえればいいのではなく、限られた時間の中で逮捕をしなければならないという制度の方が捜査の意識が高まるのではないかと思うからだ。二つ目は現犯罪に力を入れることが出来るということだ。再び凶悪犯罪を起こすのではなく、逃げ回っているだけであるから、昔起こした事件をいつまでも追っかけるのであれば、その捜査力を今起きている凶悪犯罪や、その防止のための活動に力を注ぐべきだと思うからである。3つ目は、誰にもばれないように逃げ回ることは、刑務所に入っているよりも辛いものではないか、と感じるからである。以上のことを考えると、時効はあったほうがいいのではないか、と思いがちである。しかし、時効は本当に良い制度なのだろうか。次は、時効があることへのデメリット、つまり時効があってよくないことを考えていく。これは、主に2つある。1つ目は、被害者感情である。やはり、当事者はいつまでたっても許されるというものではないだろうと思うからである。2つめは、子供の教育的問題である。逃げきればいいという概念を持たせず、犯罪に時効はなく、しっかりと罪は償わなければいけないものであることを示すためには時効は無いほうがいいと思ったのだ。
時効についてのメリットとデメリットを考え、比較した上で自分の立場を示すのであれば、時効はあったほうがいいと思う。被害者感情を考えると、決して時効などを使って許してはいけないと思う。しかし、一番の被害者の願いは罪を償って、反省して欲しいということだろう。そう考えると、時効があった方が捜査の力の入れ方も強くなり、時効までに捕まえよういう気持ちなども現れ、捕まる確立は高いように思うため、時効はあったほうがいいと思う。また、何よりも私がこちらの立場を選択した決定的なことは、ほとんどの人が逃げ回っている間に罪を犯していないということである。過去に罪を犯してしまっても、その後ずっと罪を犯していなければ、社会の平和と秩序を守るためには、昔の凶悪犯を追うよりも今の凶悪犯を追うべきであると思う。
以上のことから、私は時効については賛成の立場を主張する。
最終更新:2008年03月05日 01:37