前回の勉強会で出た、筆算の掛け算の順序の問題については、とりあえず次のように考えたらどうでしょうか。

 補助教での出来事として、
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  × 3
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 の計算のときに、一位の研鑽を 7×3 でやるか、3×7 でやるかという問題で、クラスの先生は、下の数から上の数に向かって掛け算をする(この場合 3×7)というやり方で「統一的?」に教えていたらしく、下から上にかけるやり方(7×3)は間違いだという主張を強行に行う生徒がいて、困ったという話しでした。

 この問題は、単純に、「正しい解答」と「適切なやり方、便利なやり方」とが混同されているということでしょう。正しい答はひとつしかないけど、正しい答に導かれる方法は複数あることが同然であり、上からかけるか、下からかけるかは、どちらがより便利、やりやすいかという問題であり、正しい、間違いという問題ではない、ということを理解させる必要があります。上の式と

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とは同じ答がでる。もし、上の式で下からかけた方が「やりやすい」としたら、下の式では、上からかけたほうがやりやすいはずです。もちろん、感覚的に下から上の方がやりやすいというなら、それはそれでいい。でも、上下が逆転したら、計算も逆転させた方がやりやすいという人がいることは、ごく当たり前ですね。

 問題を解くというときには、正解と方法とは、全く別に考える必要があるということを、ちゃんと理解させれば、応用力がつくのではないでしょか。(わけい)
最終更新:2008年12月11日 17:01