同和問題



同和問題とは、

日本社会の歴史的発展の過程において形成された
身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の集団が経済的・社会的・文化的に低位の状態におかれ、現代社会においても、著しく基本的人権を侵害されている

という社会問題である。(同和対策審議会答申


 特に、教育の機会均等を保障される権利、居住および移転の自由、結婚の自由などの市民的権利が侵害されている状況が続いている。

 この問題が解消されない理由に「心理的差別」と「実態的差別」がある。
 まず、心理的差別とは穂人々の観念や意識のうちに潜在する差別であり、言語や文字、行為を媒介として広がっている。えた・非人など封建的身分の賤称によって侮辱する差別、偏見によって婚約を解消する行為などがこれに当たる。
 また、実態的差別とは、同和地区住民の生活実態に具現されている差別のことである。教育の機会均等が保障されない、政治に参与する権利が阻害されるなどの差別、劣悪な生活環境、低位の職業構成などがこれにあたる。
 これらの差別が因果関係を持ち、差別を再生産し、繰り返されることによって、同和問題は今も尚残存し続けている。


最終更新:2007年09月26日 16:19