ロバート・オーエン(Robert Owen,1771~1858)

イギリスの社会思想家で、産業革命時、スコットランドのニュー・ラナークで紡績工場を作り、成功した。労働組合や協同組合の創始者で、社会主義を理想として活動。

産業革命後の紡績工場では、単純作業が多かったため、低賃金で雇える小さな児童たちが労働力の中心だった。その実状を知ったオーエンは、10歳以下の児童の労働を禁止し、彼らを工場に併設した性格改良のための学校(性格形成学院)に入れ、初等教育を与えた。そこでは、当時のスコットランドで当たり前であった体罰が禁止され、五感を養うために音楽やダンスの授業を取り入れるなど、ユニークな工夫が施された。

この性格形成学院は、幼児教育の最初の試みであり、幼稚園の創始者でと言われるフリードリヒ・フレーベルよりも先んじて実践された。

また、低所得の労働者階級の悲惨な生活レベルを改善するため、工場敷地内の真ん中に村人たちのための店舗を開設した。
当時の村の店で売っていた商品は質の悪いものばかりで値段も高かった。そのためオーエンは生活必需品から食料まで商品を卸売りから安く大量に仕入れ・販売することで労働者の生活水準を上げ、生産力の向上にもつなげる。

この成功の後、アメリカにわたり同様の会社をを作ったが、村人に商品の購買力がなかったため失敗。


著書:『新社会観』
    『オウエン自叙伝』
    『社会変革と教育』

注)Wikipedia等から一部引用
最終更新:2007年02月18日 23:33